ドキュメント72時間・選「パウダールーム 女のホンネ」 2014.03.20

西日本の巨大ターミナル大阪駅。
早朝から深夜までひっきりなしに高速バスが出入りする。
降りてきた人についていくと…何やら駅の一角に行列が。
中に入ると1人ずつ仕切られたスペース。
皆一心不乱に鏡に向かう。
ここは女性専用の化粧室パウダールーム。
男子禁制の女の園。
特別に撮影を許されたこの場所で今回はどんな出会いがあるのだろう?早速現れたのは2人連れ。
お互いの髪の毛をセットし始めた。
お隣のスペースでは大きなつけまつげをつけている女性。
さすが週末とあって朝から目いっぱい遊ぼうと夜を徹して移動してきた人が多い。
ここの営業は早朝6時半から夜10時まで。
1時間300円で自分だけの化粧スペースが借りられる。
長旅に疲れスッピンで降り立った女性にとってはかなり便利。
今度もサングラスをかけたスッピン風の女性。
サービスで貸し出されるスチーマーを選んでブースへ。
やっぱり夜通しバスに揺られてきたそう。
まずは疲れたお肌を十分潤わせてからメイクに取りかかるのが彼女の流儀みたい。
ファンデーションをしっかり塗り込み…。
勝負どころは何と言っても眉毛。
そして30分。
ようやくいつもの顔に。
化粧品を真剣に選ぶ2人組。
初めて化粧に関心を持ち始めた娘さんに少しだけ手ほどきしてやろうとお母さんが連れてきたみたい。
生まれて初めて塗るファンデーション。
まだ全てがおっかなびっくり。
でも少しずつ少しずつ大人の世界に入っていく。

(店員)ありがとうございました。
行ってらっしゃいませ。
初めての薄化粧。
きっと今日の事は忘れないだろうなあ。
土曜日の夕方。
街は少しずつ華やぎだす。
これからどこに行くんだろう?養護学校で音楽を教える先生。
仕事にはやりがいを感じているけどちょっとだけお疲れ気味の様子。
生徒のためにがむしゃらに走り続けて10年。
仕事にも慣れようやく自分の事を振り返るゆとりが出来た。
仕事とプライベート。
悩める30代女子。
またよろしくお願い致します。
どうもありがとうございました。
お気を付けて。
行ってらっしゃいませ。
いらっしゃいませ。
少しラフな格好の女性。
ちょっと変わったパーティーにこれから行くらしい。
何でも毎月女子だけでテーマを決めてコスプレの飲み会を開き思いっきり楽しんでいるそうだ。
ふだんは医療関係の研究所で白衣を羽織るちょっとお堅い仕事。
だからこそプライベートでは全く違う姿になって自分を解放したいのだとか。
ここで化粧だけ済ませ本格的な変身は会場で。
それぞれのやり方で女性たちは目いっぱい週末を楽しむ。
2日目は日曜日。
パウダールームも朝から何となくにぎやか。
ひときわ楽しそうな3人組がいた。
どうやら友達の結婚式に参加するらしい。
何でそんなに盛り上がってるの?確かに自由をおう歌する今の女性たちはおばあちゃんの時代とだいぶ違うんだろうなあ。
その脇で少し緊張した面持ちで鏡に向かう人がいた。
今22歳。
初めての就職面接に臨むため留学先の中国から一時帰国してきたという。
とにかく海外で働く事がずっと小さな頃からの夢だったんだって。
あれ?どこに行くの?面接は午後1時。
その前にしっかり腹ごしらえ。
ここはごはんの持ち込みもオーケーだそう。
でも何であえて海外で働く道を選ぶの?何不自由のない環境からあえて飛び出し自分を試したいという彼女。
何だか凛々しい。
(取材者)じゃあ気を付けて!ありがとうございます。
残り少ない休日を最後まで満喫しようとする人で駅はにぎわう。
帰るだけでも?はい。
ちょっとこの場所には珍しい格好の2人組が入ってきた。
もしかしてこの大きなリュックは?まさに下山してきたばかりという2人。
これから別の友人の家に遊びに行く前にちょっとどんな場所か立ち寄ったみたい。
初めて見る最新の美容器具を前に好奇心でワクワクの2人。
中学時代からの親友同士。
50歳を越えて仕事も遊びもまた一緒にいろんな事に挑戦しているんだって。
いくつになったって女の世界は驚きと楽しみに満ちている。
今日は月曜日。
通勤客が行き交い始める。
また忙しい1週間が始まる。
週末東京でたっぷり演劇鑑賞を楽しんできた。
ここで気持ちを切り替えいざ職場へ。
今日は月末。
残業も覚悟だという。
遊びも仕事も妥協なし。
自分のメイクに強いこだわりがあるという女性と出会った。
歯科衛生士を目指す23歳。
今日は実習のあと友人との食事会に向かう途中で立ち寄った。
メイクと生き方は切り離せないという。
もともとは大学の教育学部で教師を目指していたという彼女。
でもバイト先の学習塾で自分の適性不足を嫌というほど思い知らされた。
だけどそんな事で悩んではいられない。
自分の人生は自分でつかみたいと学校に入り直し歯科衛生士の道を選んだ。
化粧という自分との対話。
ピ〜ンと張った覚悟が見えた。
じゃあありがとうございました。
2014/03/20(木) 00:10〜00:36
NHK総合1・神戸
ドキュメント72時間・選「パウダールーム 女のホンネ」[字]

毎回、様々な場所に3日間カメラを据え、人びとの心の声に耳を傾ける「72時間」。今回は忙しい女性が化粧をするために立ち寄るパウダールームで彼女たちのホンネに迫った

詳細情報
番組内容
関西を代表する巨大ターミナル・大阪駅。この一角で、いつも女性たちでにぎわっているのがパウダールーム、つまり化粧室。長旅ですっぴんのまま降り立った人や、仕事やプライベートでこれから大切な用事のある人がここでメークをしてそれぞれの目的地へと向かっていく。仕事、恋、将来のこと…。女性たちは、どんな現実のなかで生き、何を考えながら自らの顔に化粧を施すのか。男子禁制の「女の園」で3日間、耳を傾けてみた。
出演者
【語り】比嘉愛未

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:31606(0x7B76)