(扉の開閉音)
(久保寺昌樹)148面会。
(刑務官)はい。
(久保寺)入りなさい。
(御影康次郎)お前もいっぱしの弁護士ならポーカーフェースってものを学べ。
(御影悠二)駄目だった。
上告は棄却だ。
お前の顔にそう書いてある。
(悠二)でも早速再審請求の準備に取りかかったからまだ諦めるのは早いよ。
確率は?え…。
再審の確率だよ。
いいから正直にお前の見立てを言え。
ほとんどゼロに近いね。
でも時間は稼げる。
お父ちゃんだってこのままじゃあの世へいけないもんな。
わかってたらとっとと捜し出さんか。
やってるよ。
何年かかってるんだ。
ぼんくらどもが。
そうだ。
もうすぐあんちゃんが出てくるよ。
うん?
(角田六郎)御影康次郎ってのはたいした奴だ。
既存のでかい組織に属する事なくあの世界じゃ完全な成り上がりだがみるみる頭角を現すと業界を席巻するまでの勢いになった。
一目置かれた存在だよ。
(甲斐享)へえ。
うちもね銃器や麻薬の密売容疑でさんざん追いかけ回したがとにかく尻尾を出さない。
結局捕まえる事が出来なかったよ。
だから10年前奴が捕まった時には喝采したもんだ。
(杉下右京)ついに死刑が確定したようですねぇ。
昇った太陽は必ず沈む。
まあ年貢の納め時だわな。
(御影真一)おう。
(真一)確定したのか…。
うんこの間ね…。
でも執行までに平均7年かかってるのが日本の現状だからすぐに吊るされるわけじゃない。
再審請求すればもっと延びるしね。
減刑の可能性もあるのか?いや無理だね。
恐らくどんな事しても。
それにたとえ減刑されたところでお父ちゃんの歳じゃ死ぬまで刑務所の中だよ。
(真一)二度とシャバの空気は吸えねえか…。
まあ100まで生きるならわからないけどね。
冗談のつもりか?それ。
なんかうまいもんでも食う?おごるよ。
墓参りが先だ。
墓参り?智三のだよ。
あいつの墓連れてけ。
唾吐きかけてやる。
それがねあんちゃん。
ああ?智三はまだ無事なんだ。
多分生きてるどこかで。
始末し損ねたのか?始末する前に行方をくらましちゃったんだよ。
お父ちゃんの一審で証言したあと…。
捜したけど見つからない。
見つからねえ?しばらくは警察の保護下にあるだろうからって静観してたんだけどそのうちに影も形もなくなった。
まだ生きてんのか!あのクソガキは!
(検事)被告人の御影真一はあなたのお兄さんですね?
(御影智三)そうです。
(検事)つまりあなたの身内だ。
なぜ身内の不利になる証言をしようと思ったんですか?やった事の罪は償うべきですから。
(検事)あなたの証言でお兄さんは殺人未遂罪で服役する事になるかもしれませんよ。
しっかりと…罪を償ってほしいと思っています。
(検事)現在3件の殺人教唆の疑いで公判中の御影康次郎はあなたのお父さんですがあなたはその公判でも検察側の証人として証言なさるそうですね。
裁判長本件とは関係のない質問です。
(検事)身内に極めて不利な証言をするに至った心情等について確認したいと思っています。
(智三)父親が多くの犯罪に加担している事はそれなりの歳の頃からわかってました。
表向きは実業家ですが裏の顔は…漫画じみた言い方ですけど闇社会を取り仕切るボスです。
僕は昔からそんな父親がとっても嫌で…。
でも僕にはどうする事も出来なくて…。
(検事)それは正義感からお父さんを許せなかったと捉えていいですか?いいえ…正義感なんてそんな格好のいいものじゃないけど…。
とにかく嫌だったんですずっと…。
だからひょっとするとこれが僕の贖罪なのかもしれません。
父に罪を償わせる役目を果たせるのだとしたらいくらかは僕の気持ちも晴れると思うんです。
(判事)本件の罪状における最高刑は極刑です。
それはわかってますか?
(智三)わかってます。
(判事)あなたの提出した証拠資料と証言がお父さんに極刑を言い渡す決め手になるかもしれないんですよ?
(智三)それだけの罪を犯してるじゃありませんか!立証出来る殺人だけでも3人でそれも自分の手は下さずに。
他にも山ほど悪事を働いてる。
拳銃や麻薬の密売詐欺マネーロンダリング…!
(悠二)裁判長!証人の証言は憶測です。
(判事)証人は心情のみ述べるように。
潔く罪を償ってほしい。
心からそう思ってるんです。
親兄弟を後ろから刺しやがった。
あいつがまだ生きてんのか!あれからもう10年だぞ。
行方がわからないなんてあり得ねえだろう。
ちゃんと捜してんのか?お父ちゃんにも言われたよぼんくらどもがって。
海外は?海外に逃げたって事はないのか?その筋に当たってちゃんと調べた。
渡航記録はなかった。
だったら国内だろ。
捜し出せねえわけがねえ。
僕もそう思ってるさ。
最初のうちはお父ちゃんと昵懇の組織にも協力してもらってそれこそ日本全国隅々まで捜した。
でも駄目だった。
「最初のうちは」ってのはどういう事だ?今はその連中も智三捜しにまともに協力してくれない。
ああ?
(悠二)「御影康次郎はもう終わった」そう思われてる。
もうお父ちゃんの睨みはきかないってわけ。
内輪の事は内輪で決着つけろって事。
だからあんちゃんが出てきてくれて助かったよ。
失礼します。
何か智三の手掛かりないのか?1つや2つあるだろう?なけりゃ本当にぼんくらだ。
思うにね…。
ん?智三はまだ当局に保護されてるかも。
警察が智三を保護してる?バカ言え警察もそこまで暇じゃねえだろう。
通常はあり得ないよ。
確実に危険が迫ってると判断されない限り警察だって保護なんかしない。
でも智三に関しては…そのあり得ない話なんじゃないかと思ってね。
どういう事だ?あんちゃん。
証人保護プログラムって知ってる?お礼参りされねえように証人を全くの別人にしてしまうっていうあれだろう?そう新しい名前や住む場所生きていくのに必要な一切合財を当局が用意し別人として人生を送れるようにするプログラム。
ひょっとして智三はそれを適用されたんじゃないかってね。
日本に証人保護プログラムなんてあるのか?いやないよ。
俺をバカにしてんのか?これ見て。
(真一)誰だ?小野田公顕。
警察庁の元官房長。
(悠二)あり得ない事をいくつも力技でやってのけたらしい。
で?そもそもこいつが智三を説得しお父ちゃんやあんちゃんをぶち込むために証拠となる資料を家から持ち出させ法廷で証言させた。
どういう事だ?2人が捕まるきっかけになった反社会的勢力掃討作戦ね当時こいつが陣頭指揮を執ってたらしい。
でもさいくら説得されたからって智三が簡単に検察側の証人になる事を承諾すると思う?少なくとも確実に身の安全が確保されていない限りなったりしない。
通常の警察の警護なんかで首を縦に振るわけがない。
もっと確実と思える…。
証人保護プログラムか。
でも日本にはないからね。
だからそれを力技で…。
(真一)この小野田って奴には探り入れたのか?入れようと思った。
でも駄目だった。
駄目?死んだんだ。
2010年に警視庁で起こった立てこもり事件で。
小野田公顕の存在を知ったのがその少し前だったから間に合わなかった。
確証があるわけじゃないけど僕は智三が別人として暮らしていると思っている。
(アナウンサー)「警察庁で多額の使途不明金があった事が発覚しました」「使途不明金の存在は今朝警察庁自身によって公表されたもので…」どうやら前の官房長が関わっていたのではないかと…。
(甲斐峯秋)前の官房長…。
小野田さんです。
小野田公顕か…。
おはようございます。
おはようございます。
杉下さんこれ。
「警察庁元官房長に重大疑惑」「一億円の使途不明金」親しかったんですよね?はい?この小野田公顕さんと。
(小野田公顕)そんなふうに自己満足な正論を叫び続けるといずれお前と決定的に対決しなければならなくなるじゃない。
自己満足な正論…ですか?僕だってお前と戦うのは避けたいんだよ。
(ナイフで刺す音)
(三宅貞夫)俺の人生返せーっ!官房長!しっかりしてください。
うっ!うぅ…!官房長…。
官房長ーっ!親しいかどうかは別として長い付き合いであった事は事実ですねぇ。
でも1億円ですよ。
こんな大金何に使ったんでしょうね?さあ皆目見当もつきません。
しかし…。
しかし?もし官房長が1億円を使ったのだとしたら間違いなく必要な事に使ったのだと思いますよ。
(扉の開く音)
(扉の閉まる音)あ〜揃えるだけでいいよ。
はい。
塀の中にいると…時間がゆったり流れるねえ。
そう思いません?瀬戸内米蔵先生。
(瀬戸内米蔵)こりゃあお見それしたね。
世紀の大悪党のお出ましだ。
私語は慎みなさい。
黙って髪を切ってもらいなさい。
(久保寺)多少はいいよ。
僕をご存じ?上告を蹴られたってね。
先生も上告中だってね。
どうです?感触は。
量刑不当でやってんだがね。
覆りそうにもねえな。
へえ〜。
俺に何か用かい?小野田公顕が世間を騒がしてるね。
新聞ぐらい読んでるんだろ?それがどうしたい?先生は小野田公顕と昵懇だったらしいね。
回りくどい言い方はよさねえか。
江戸っ子は気が短えんだ。
小野田って奴はひでえ奴だ。
なんだって?せがれに俺を刺すよう唆したうえにそのせがれをどっかに隠しやがった。
話が見えねえがな。
そうかねえ…先生あたりはその辺の事情を知ってんじゃねえかと思ってさ。
使途不明金1億か…。
まあ人を1人隠すにはそのぐらいかかるなうん。
(悠二)間違いない?ああ。
顔を見りゃあ腹の中がよくわかる。
そうじゃなきゃここまで長生き出来なかったよ。
お前の勘は当たりかもしらんな。
ちょうど10年前に小野田公顕が関わったとされる1億の使途不明金。
智三の件と無関係とは思えなくてね。
なんか聞き出せそう?そりゃあ無理だ。
あの先生胆力が並外れてる。
たとえ殺されようとも口を割らねえタイプだな。
脅してもすかしても無理って事?そりゃあ脅し方次第だ。
え?自分の命は頓着しないが人の命となると放っておけない。
瀬戸内米蔵ってのはそういう人間だよ。
だから海外の飢えた連中のために横領なんかしでかすんだ。
法務大臣在任中もただの1人も吊るしてねえだろ?そう。
法務大臣としては失格だけどね。
まあそういう奴にはそういう奴の脅し方ってもんがあるんだ。
わかるだろ?ああ。
(チャイム)
(久保寺ゆきこ)はーい。
すいませんお待たせしました…。
ああっ!みな!みな…!静かにしろよ。
(携帯電話)もしもちょっと待って。
もしもし。
久保寺昌樹さん?はいそうですが…。
今お宅にお邪魔してます。
奥さんと娘さんと一緒です。
誰だ?あんた。
おいっ!まーくん助けて…!静かにしろって言ってんだろ!ゆきこ!どうしたんだ?ご心配なく。
奥さんと娘さんは無事ですよ。
今のとこね。
今から画像を送ります。
(カメラのシャッター音)
(カメラのシャッター音)
(開錠音)誰だ?こんな真夜中に。
そのままでお願いします。
刑務官の久保寺です。
君か…。
で何事だ?変に動くと怪しまれます。
どうかそのままの状態で…。
心得た…一体どうしたい?御影智三という人を捜しています。
先生は居場所をご存じと伺いました。
どこにいるのか教えてください。
ちょっと待ってくれよ。
お前さん一体…。
お願いします。
このとおりですどうか!もっと俺にわかるように…。
お願いです!先生が教えてくださらないと…。
妻と娘が殺されます。
なんだって?見てください。
こりゃあ…大変だ。
(携帯電話)もしもし。
久保寺くんの奥さんとお嬢さんは無事かい?どなた?瀬戸内だ。
御大自らとは…。
声を聞かせろ。
本当に無事なんだろうな?今のところ無事ですよ。
話してくれる?もしもし…。
ああ久保寺くんの奥さんですか?お嬢さんは大丈夫かい?はい。
安心しなきっと助け出しますからね。
はい。
いいですかね?早速だがな…俺は何も知らねえんだ。
そうですか…じゃあ当てが外れたのかな。
それじゃあ奥さんと娘さんの命はないな。
ちょっと待て。
慌てると損をするぞ。
ああ?久保寺くんの奥さんとお嬢さんを無事解放するのを条件にだ…居場所捜しに協力するとこう言ってるんだ。
どうだ?乗るか?
(電話の呼び出し音)
(携帯電話)はいもしもし。
僕です。
起きましたか?起きたから電話出たんじゃないっすか…。
なんすか?まだ4時じゃないですか。
これから出られませんか?はい?迎えに行きますよあと10分程で下に着きます。
下りてこられませんか?何があったんですか?嫌ならば無理にとは言いませんが…。
ちょっとちょっと…。
どうしてこっちの質問に答えないでどんどん先に行ってしまうんですか?それ悪い癖ですよ。
(笛吹悦子)誰?決まってんだろこの時間に電話かけてくる人。
ああ杉下さんか。
で?おはようございます。
(悦子)享!享!おはようございます。
おはようございます。
朝早くにすみませんね。
いえ…。
どうした?差し入れ。
これ差し入れ。
えっ?ありもので申し訳ないんですけど途中召し上がってください。
それはどうも。
ありがとうございます。
サンキュー。
何があったか知らないけど気をつけてね。
はい。
気をつけてください。
ええ。
じゃあ。
つまり今は別人として暮らしているその御影智三という人物を捜し出せって事ですか?捜し出せないと人質の命がないそうです。
あっ!おはようございます。
(米沢守)おはようございます。
おはようございます。
米沢さんも?ご苦労さまです。
すみませんねぇ無理を申し上げて。
心からそう思ってらっしゃいますか?はい?無理を言って申し訳ないと。
思ってないと思いますよ。
私も同感ですなぁ。
で集まりましたか?仰せのとおり超特急で。
まずこちらが御影康次郎。
先頃上告の棄却で死刑判決が確定しました。
ご存じですか?ええ。
この間ニュースでやってましたよね。
商売敵3人の殺害を命じたとか。
ええ殺されたのは全て外国人でした。
外国人?日本に進出してくるアウトローですな。
そもそも商売といってもまともな商売ではありませんでしたから。
薬物や銃器の密売売春の斡旋などなど非合法な商業活動。
つまり闇社会での話ですな。
でこちらが御影真一。
康次郎の長男です。
殺人未遂で7年服役して先頃出所したばかりです。
こいつですか…今人質をとって立てこもってるのは。
人質?カイトくん余計な事は言わないように。
いや人質って?はい?気にせず続けてください。
…でこちらが三兄弟の真ん中の御影悠二。
職業は弁護士です。
ヤクザのフロント企業の顧問弁護士などもしてるようですな。
っていうかあの…人質ってなんですか?となると残るこの方が御影智三さんという事ですね。
もしもし?私の声聞こえてらっしゃいますか?ええええええ必要な部分は。
そうですか。
そういう事であれば撤収させて頂きますよ。
えっ?ここにきてこのような疎外感を味わうとは思いませんでした。
おやおや…。
まったく!待ってください。
失礼しますよ。
待ってください!
(2人のため息)怒っちゃいましたね。
仕方ありませんね。
協力してくれたんだから事情ぐらい…。
話せというんですか?しかし我々は今重大事件の発生を報告もせずに勝手に動いているんですよ?確かに事は人質籠城事件ですもんね。
最悪の場合人質が殺される事だってある。
そうなった場合不用意に首を突っ込んだと責任を追及されて我々ともども詰め腹を切らされる事にもなりかねません。
そんな思いを米沢さんにはさせたくありませんよ。
知らないほうがいいんです。
確かに。
本来ならば資料も僕たち自身で集めるべきですがいかんせん時間がない。
それに蛇の道は蛇。
そういう事は米沢さんのほうが得意ですからね。
あえて彼にお願いしたのですが…。
そういう事でしたか。
おおっ!お気遣いはありがたいですが無用なご配慮です。
人質籠城事件発生ですか…。
穏やかじゃありませんな。
もう少し詳しく。
話してくれないなら事件の発生をただちに報告しますよ!それは我々を脅迫しているのですか?どのように受け取られても結構です。
私はただ詳細が知りたいだけ!なんと!そのような重大な任務を瀬戸内先生に依頼されてたわけですか…。
拘置所の中から電話を頂きました。
さすがに僕も驚きました。
しかしその御影智三という方が別人として暮らしてるというのは本当なんですか?瀬戸内さんはそうおっしゃっていました。
そもそも瀬戸内先生はなぜその情報を?10年前官房長から相談を受けたそうです。
証人の身の安全を確実に確保したいと。
可能であればWITSECウィットセックのような事をやりたいと。
USFederalWitnessProtectionProgramいわゆる証人保護プログラムですね。
ええ。
しかしこの国には戸籍制度がありますからな。
全くの別人を作り上げて過去とのしがらみを一切断ち切るのは相当難しいですよ。
瀬戸内さんも当時官房長にそう言ったそうです。
いずれにしても合法的にではないですよね?ええ。
でもそんな事本当に小野田さんが?警察庁の官房長という立場にあった人ですよね。
官房長ならやりますよ。
時としてあの方は手段を選ばない方でしたから。
まあ官房長のわんぱくぶりについては置いておくとして…。
いずれにしても一刻も早く御影智三さんを捜し出さねばなりません。
でも何も手掛かりがなきゃどうやって捜すんですか?とりあえず戸籍をたどるしかありませんかねぇ。
日本で不自由なく暮らすためには必ず戸籍が必要ですからね。
たとえ御影智三さんが別人になっていたとしてもその別人としての戸籍が必ずどこかにあるはずですからね。
でも別人になっちゃった人の戸籍をどうやって捜すんです?そもそも戸籍なんてそんなに簡単にいじれないでしょ?成人をしていれば家族の戸籍から抜けて自らの戸籍を新たに作る事は可能ですし名字を変えたければどこかに養子に入るという方法もあります。
しかしそれだけでは別人になるには全く不十分ですな。
簡単に過去をたどれますから。
さっきも君が言ったとおり合法的なやり方で別人の戸籍を作る事は出来ないんですよ。
じゃあ戸籍を捏造改ざんとか?それこそ難易度高いでしょ。
その小野田さんって人がどんな人だったかは知りませんけどそれは無理です。
もちろん通常は出来ませんねぇ。
えっ通常は…?しかし人間はミスを犯します。
結果それが捏造や改ざんと同等の代物になってしまう事があるじゃありませんか。
(2人)え…?先生おはようございます。
ああおはよう。
ゆうべは寝床で何かつぶやいてらっしゃいましたね。
よく知ってるね。
宿直室のモニターで。
見てたのか?熱心だね。
仕事ですから。
寝られねえ時は念仏唱える事にしてんだ。
ああ…念仏ですか。
念仏唱えると眠れますか?よく寝られるよ。
場合によっちゃ…永眠出来る事もあるぜ。
ええ〜?南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏…ってな。
おはよう!暇か…?おっと…なんだよお前はこんなとこで!おはようございます。
お暇でしたら手伝って頂けませんか?1人よりも2人2人よりも3人。
多ければ多いほど助かるんですよ。
手伝うって何を?それをお話しすると我々の一味という事になりますが覚悟はよろしいですか?な…なんだよ覚悟って…。
気が進まなければ僕一人で行きますよ?えっ?なんでそういう余計な事言うかな…。
気を配ったつもりですがね。
大きなお世話です!いい機会だから言いますけど…。
なんでしょう?基本的に杉下さんデリカシーの使い方を間違えてますよ。
自分では気を使えてるつもりかもしれませんけど。
そうですか。
気がつきませんでした。
こういう事は誰かが注意しなきゃいけないんです。
ナーバスになると攻撃的になる人がいますが君はそれですね。
どういう用件だね?ちょっと込み入った話です。
聞こう。
1億円の使途不明金についての調査は進んでますか?何?それに関しての情報をチラッと入手したものですから。
聞きたいですか?この俺に聞かせてくださいとでも言わせたいのか?実はその情報をお知らせする代わりにこちらの要望を1つ聞いて頂けないかと。
要望?早い話が交換条件です。
ああ。
ありがとう。
うまそうだね。
呆れた奴だな。
警察官が犯人との約束を優先して人質籠城事件を隠してるとは。
緊急避難的な措置です。
お前たち何様のつもりだ!次長のお怒りはごもっともですが人質救出のためにぜひ我々の要望をお聞き願えないかと…。
あなたが強権を発動すれば決して不可能な事ではないでしょう。
それともあなたをもってしても無理ですか?フン…。
普通に次長と言えばいいものを…。
はい?ことさら「あなた」と言って父親との距離感を誇示するお前は滑稽だよ。
わかった。
早急に対処しよう。
それから今後情報は逐一こちらに報告するように。
いいね?いやあよく保釈を認めさせられたね。
これまでことごとくはねられてたんだぜ。
保釈とはいっても一時的なものです。
わかってるよ。
…君は?あっ甲斐と申します。
お願いします。
瀬戸内だ。
あ…恐縮です。
彼のお父上が警察庁の次長なんですよ。
ああそれは結構だ。
次長に一時保釈のためにご尽力頂きました。
親父は強権発動が意外と好きなんです。
はい?自らの権力を行使して普通には出来ない事をさせる。
優越感に浸ってるんじゃないでしょうか。
で捜せそうかい?当てはありますが空振りに終わるかもしれません。
当てがあるだけすげえや。
さすがは杉下くんだ。
じゃあ急ごうか。
ええ。
(チャイム)瀬戸内だ。
一人か?
(瀬戸内)約束だろ。
入れ。
要望を聞き入れてくれて感謝してるよ。
会ってみるのも悪くねえと思った。
さあもう奥さんとお嬢ちゃんはいいだろう。
ああ。
よく辛抱したね。
もう大丈夫だ。
(瀬戸内)下で眼鏡のオールバックとわんぱくそうな坊ちゃんが待ってるよ。
ありがとうございます…。
さあ…。
いいよ行って。
みな!みな!みな早く!ありがとうございます!ありがとうございます…!もう心配いらねえよ。
さあ早く行きな。
鍵閉めろ。
おい…その物騒なものはもうしまいなよ。
妙な真似はしねえ。
逃げたりもしねえ。
お前さんを組み伏せたりする力もねえ。
そうだな。
…というわけで最悪突入出来る準備だけはしておいてほしい。
万が一にも犯人に逃げられてしまうような事は避けなければならん。
(内村完爾)はっ!突入出来る準備だわかったか?
(中園照生)はっ!ただしあくまでも隠密にだ。
くれぐれも犯人に気づかれないよう慎重にも慎重を期して行動してほしい。
はっ!あくまでも隠密にだ。
慎重にも慎重を期せ。
わかったか?はっ!他に何かございますか?なんなら彼と直接話そうか?はっ?
(伊丹憲一)瀬戸内米蔵がですか?ああ。
人質の身代わりを買って出たらしい。
無論これは極秘だぞ。
特例措置として一時的な保釈が認められただけだ。
それからすでに特殊班には出動を命じたが今後は隠密行動という事になる。
人質籠城事件だから捜査主体はあくまでも特殊班だが状況によってはお前たちにも動いてもらう事になるからそのつもりで待機しろ。
(一同)はい!伊丹と芹沢2人には早速動いてもらいたい。
それとなく現場の様子をうかがってこい。
絶対に気づかれるんじゃないぞ。
はい!
(芹沢慶二)はい!ゆきこ…ゆきこ!?おいゆきこ!みな!みな!まーくん!パパー!みな!ありがとうございました!ありがとうございました!ありがとうございました!ありがとうございました!本当は智三の居場所知ってんだろ?たとえ知ってても口が裂けても言わねえよ。
たとえ殺されようとも口を割らねえタイプだな。
しかし知らねえってのが事実だ。
知らねえものは言いようがねえよな。
あんたのいう杉下ってのは本当に見つけ出せるのか?俺はそう信じてる。
お前さんも信じたほうがいい。
「信じる者は救われる」ってキリストさんも言ってる。
こんな真似して捜し出して撃ち殺したってつまらねえと思わねえか?説教はいらねえよ。
あいにく坊主なもんでね。
(芹沢)1号棟の403でしたね。
(伊丹)よし。
403403…。
あそこですね。
(車の走行音)あの男見覚えねえか?弟ですよ。
間違いありません。
ああ。
(携帯電話)もしもし。
あんちゃん?僕。
(真一)ああ。
来てみたけど別に変わった様子はないよ。
そうか。
わざわざすまなかったな。
そんな事はいいけどこれからどうするの?包囲されたら終わりだよ。
それは相手の出方次第だよ。
じゃあな。
もしもし?はい。
付近に警察がいないか確認しに来たものと思われます。
特殊班の配備はより一層慎重にしたほうがよろしいかと。
そうかわかった。
ご苦労だった。
お前たちはそのまま弟をフォローしろ。
了解しました。
先輩!あ…行くぞ!
(携帯電話)もしもし?俺だヒットしたぞ!どこですか?茨城県の新浜町だ。
茨城県新浜町。
行きましょう。
(雁屋耕大)あの…雁屋ですが何か?突然すみませんね。
警視庁の杉下と申します。
同じく甲斐です。
ちょっとお時間よろしいですか?
(雁屋)よくここがわかりましたね。
当てずっぽうですがね。
(雁屋)当てずっぽうじゃ割り出せませんよ。
戸籍の捏造や改ざんはおいそれと出来るものではありません。
しかし捏造や改ざんと同じ結果を生じさせてしまう事がある。
ええ入力ミスというやつですよ。
失われた年金が世間を騒がせた時もそうでした。
電算化の名のもとに紙媒体の情報をコンピューターデータとして移し変える際に多くのミスが発生しました。
人間のする事ですからミスが起こったとしても致し方のない事です。
しかし逆に考えればミスが起こってもおかしくない状況下であれば意図的に戸籍の捏造や改ざんも行えるのではないか。
そう思いましてね。
さてご承知かと思いますが戸籍事務の電算化は平成6年頃から始まりました。
その頃からコンピューターで戸籍を管理する自治体が徐々に増えました。
しかし財源等の問題から平成15年までに電算化を終えた自治体は全体のわずか37パーセントでした。
今から11年前の事です。
そしてここがポイントです。
10年前に御影智三さんに誰にもたどる事の出来ない新しい戸籍を与えようとするならば…換言すれば合法的には作れない戸籍を与えようとするならばミスが起こったとしてもおかしくない環境の場所つまりその頃に電算化を進めていた自治体を使ったのではないか。
そう考えて当たってみたわけですよ。
なるほど。
該当する自治体はいくつもあったそうですが絞り込むのは割と簡単でした。
未来永劫その秘密を守ってくれる人物がそこにいるかどうか。
買収という手段ではやはり安心出来ません。
つまりお金うんぬんではなく協力してくれる人物がいるかどうか。
小野田公顕さんとはいとこ同士だそうですね。
ええ。
血の絆というのはこういう類いの秘密を守るにはうってつけですからね。
キミちゃん…ああ…。
彼の事は子供の頃からずっとキミちゃんと呼んでまして…。
今「こうけん」とおっしゃいましたが本当の読み方は「きみあき」です。
だからキミちゃん。
まあそんな事はどうでもいいんですけどね。
キミちゃんから話が持ち込まれた時はさすがに迷いましたけど警察の…しかも重職にある人間が率先して違法行為を行うなんてとんでもない事だと思いましたし。
ええ。
でもキミちゃんが本当にその人を守りたいと思ってるのがよくわかったので…。
だから協力した。
ええ。
警察に協力した人がお礼参りで命を落とすなんて理不尽じゃないですか。
そんな事があっちゃいけない。
ええ。
今は名前はわかりませんが御影智三さんはどこいるかわかりますか?わかりませんよ。
ここが本籍地ってだけの話ですから。
どこで暮らしてらっしゃるのか私は一切関知していません。
そもそもなんで彼をお捜しなんですか?智三さんを捜し出さなければ人が死にます。
えっ!?この状況でよく食えんな。
腹が減っては戦は出来ねえってな。
(笑い声)A班配備完了しました。
了解。
そのまま待機せよ。
B班配備完了。
了解。
そのまま待機せよ。
部屋の様子をモニター出来ないか?玄関の新聞受けからスコープを入れる事は可能ですが入れたとしてもその間取りでは犯人の姿を捉える事は出来ないかと…。
何よりドア前での作業は目立ちすぎます。
今音声だけでも拾えないか試してみます。
おう頼む。
はい。
もう10年も経つというのにまだ命を狙われてるって言うんですか?ええ。
御影智三さんの新しい名前教えてもらえませんか?教えません!そんな事ならばなおさら教えられませんよ。
教えたらキミちゃんがした事が台無しじゃないですか!あなたたち警察でしょ?なんで犯人の味方するんです?仕方がないんです。
今は犯人のターンなんです。
えっ?切り札を握っているのは犯人のほうなんです。
人質ですか?ええ。
ですから我々もそれに対抗する切り札を持たなければなりません。
それが御影智三さんなんですよ。
お願いします。
私が新しい名前を教えないと…人質は死にますか?恐らく。
そして我々もそれを知らなければ捜し出す事はほぼ不可能です。
でも新しい名前を教えたら彼が…。
御影智三さんを死なせるような真似は絶対にしません。
ええ。
鈴木…健太?「健やか」に「太い」だな?全国に同姓同名がごまんといそうな名前ですな。
ああ。
「当然あえてそうしたんですよ」ありふれた名字と名前のほうが特定を避けるのに適していますからね。
誕生日は昭和59年6月20日。
「顔写真はそちらにありますね?」あああるよ。
その名前で免許証が発行されていると思いますので確認をお願いします。
ああ。
お父上とはいつからこじれたんですか?なんすか?やぶから棒に…。
僕はあまり人の事には立ち入らない主義なんですがね。
だったら聞かないでください。
(ため息)親父は兄貴がお気に入りなんです。
親父の思ったとおりの道を歩んでるから。
兄貴はガキの頃から親父に従順で俺はそんな兄貴を見下すように親父に逆らってばかりいました。
高校の時にちょっとやんちゃしてまあ…親父を大いに怒らせましたけど決定的に見放されたのは大学受験の時かな。
親父は東大しか大学として認めてませんから。
東大に入れなかった俺は甲斐峯秋の息子としては失格。
まあ…完璧な落ちこぼれってわけです。
しかし君はお父上と同じ仕事に就いた。
ええ。
でも同じじゃないです。
俺はエリートじゃありませんから。
(携帯電話)はいこの話はおしまい。
わかりましたか?ああ免許証は平成16年9月に発行されてるが現在は失効になってるな。
失効ですか…。
現住所をメールしてくださいますか?了解しました。
すぐに送ります。
今もこの住所に住んでるかどうかわからんぞ。
特に動きはないなあ。
ええ。
音声のほうはどうだ?
(瀬戸内の読経)お経のようなものが…。
お経!?
(読経)やめてくんねえかな?イライラすんだよ!そうかなあ?心に平穏が訪れるはずなんだがなあ。
(読経)
(住職)ご親戚の方ですかね?ええ。
行方がわからなくなってずーっと捜していたんです。
それはそれは。
ようやくこの町に住んでいるという情報を掴みましてやって来ましたが役所ですでに死亡していると知らされました。
ここです。
確認のためによろしいですか?ええこの方です。
間違いありません。
ちょっと失礼。
「平成17年」…。
姿を消した翌年ですねぇ。
あの…どうして死んだんですか?病気です。
肝臓がんだったようですね。
お若いから進行が早かったようですよ。
なんか厄介な事になりそうな気がするんですけど。
はい?すでに亡くなっているという事実を素直に受け入れますかね?俺なら信じないな。
御影智三さんを守るために嘘をついている。
そう思いますよ。
(ため息)そっちの様子はどうだ?オフィスに戻ったきり特に動きはありません。
そうか。
引き続き監視を頼む。
了解しました。
さてどうする?このままズルズル状況を引き延ばす事は得策ではないように思うが。
正攻法でいくならば御影智三さん死亡の事実を告げておとなしく投降するよう説得するという事でしょうか?信じませんよそんなの。
投降どころか逆上して自爆する恐れすらある。
お前の意見は聞いていない。
しかしカイトくんの見解にも一理あると思います。
今御影真一に必要なのは彼が納得出来る答えです。
納得出来る答えとは?一生懸命捜したけれど残念ながら見つからなかったでは当然彼は納得しません。
見つかったけれどすでに死んでいたというのもたとえそれが事実であったとしても納得出来ないでしょう。
今御影真一が納得する答えは御影智三さんが見つかった。
そして元気で生きている。
それしかないんですよ。
だますと言うのかね?本当の事を言ってもだまされたと思うのなら逆にだまして信じさせるしかないじゃありませんか。
ちょいと待ってくれ。
居場所がわかったそうだ。
もしもし?御影真一さんですか?ああ。
初めまして。
警視庁の杉下と申します。
瀬戸内さんの依頼で御影智三さんの所在を捜していた者です。
見つかったのか?ええ。
しかし…。
なんだ?あなたの思っている御影智三さんとは少し違っているかもしれません。
どういう事だ?顔が変わってるんですよ。
顔?御影智三さんは自分の名前を変えたのと同様に顔も変えているんです。
それは整形って事か?今写真を送ります。
(メールの受信音)これが智三?ええ。
まるで別人だぜ。
当然ですねぇ。
別人になるために顔を変えたのですから。
こいつが智三だっていう証拠は?現在の戸籍はあるのですがしかしそれは過去と断絶するために捏造されたものです。
仮にお見せしたとしても証拠としては信じてもらえないでしょうねぇ。
そうだな。
DNA鑑定でもすれば確かなのでしょうがそれには本人と接触して鑑定用のサンプルを採取しなければなりません。
しかし僕が接触した時点で彼は行方をくらませるでしょう。
まあそうなるわな。
あるいは整形を施した執刀医を捜すという手もあるのですが随分前の事ですからねぇもうカルテは残ってないでしょうね。
それでも執刀医が覚えていれば証言ぐらいは…。
そんなまどろっこしい事いらねえよ。
顔変えてたとしても会えば本人かわかるだろうが。
なるほど。
首実検をすれば確かでしょうねぇ。
しかしそちらへ本人を連れて行くのは無理です。
それはおわかり頂けますよね?ああ。
いずれにしても所在をお教えしますのでご自分の目でお確かめになってはいかがでしょう。
俺にここ出ろってか。
ええ。
「人質を解放してください」残念ながらあんたの事そこまで信用してねえよ。
どうせ囲まれてるってのがオチじゃねえのか。
カーテン開いたぞ!出てきたぞ!
(隊員)確認しました。
(隊長)「確保出来そうか?」
(隊員)相手が油断していれば可能ですが捕まえ損なうと厄介です。
気づかれました!ああ…なんてこった!ああやっぱ俺はここから出られそうにねえな。
で?智三は今どこにいるんだよ。
茨城県ですが。
詳しい住所送ってくれよ。
はい?また連絡するわ。
どうやら特殊班の配備に気づかれたようです。
(携帯電話)もしもし?お前また1つ用事頼まれてくんねえか?用事?
(真一)ああ。
もしもし?送ってもらった住所に今から弟が確認に行く。
もしも智三の事が嘘だったら承知しねえからな。
(真一)瀬戸内米蔵はここから生きて帰れねえ。
そう思えよ。
弟ですか。
ええ。
どうします?とりあえず足留めするしかありませんね。
(伊丹)「はいそこの車止まりなさい!」
(芹沢)警察。
ちょっと降りて。
何か?御影悠二さんでしょ?ええ。
今お兄さんが事件を起こしてましてね。
ご存じですか?小菅の公団住宅に立てこもってるんでしょう?その情報はどこから?え?事件の事はまだ一切報道されてないんですよ。
御影真一と連絡でも取ってんすか?いやそもそも今回の立てこもりは2人でプランを練ってるのかもしれねえぞ。
なるほど。
それじゃ共犯だ!バカな…。
何を言ってるんだ。
ちょっとお話を聞きたいんでご同行願えますか?断る。
とんだ言い掛かりだ。
僕は先を急いでるんでね。
どちらへ?君たちには関係ない。
連行したければ容疑を固めて逮捕状を持ってこい。
どけ。
どけよ!あっ痛っ!ああ〜痛い痛い痛い痛い!ああ〜イタタタ…これは公務執行妨害だ。
ああ〜痛〜…。
現行犯で逮捕します。
ふざけるな僕は弁護士だぞ!はいはいはいはい。
文句も話もあとで聞きますよ。
ああ〜痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!ああ〜痛い!こんな事して許されませんよ。
お茶でも飲みますか?今取調室でおくつろぎ頂いてますよ。
そうですか。
連行するのは難しいかと思ったんですがさすがお二人です。
杉下さんのご教示どおり軽くカマかけたら引っかかったんで。
あとはまあ…ね?公安お得意の転び公妨ってやつですよ。
ああ勝手に転んで公務執行妨害でしょっ引くあれですか。
坊ちゃんは間違っても真似すんじゃねえぞ。
いけない刑事のやる事だ。
もちろん。
確認出来たらどうするつもりなんだい?お前さんがここを出る時は捕まってるか死んでるかどっちかだ。
それとも確認に向かってる真ん中のが三男坊を始末するのかい?悠二に人殺しは出来ねえよ。
ゆうじってのかその真ん中のは。
ここはキレるけどな野蛮な事は出来ねえ。
お前さんとは違うってわけだ。
兄弟みんな違うよ。
それぞれな。
一番下は優しすぎる。
優しすぎて臆病者のクソッタレだ。
お父ちゃんがそれぞれに分け与えたんだな。
フッ。
お父ちゃんはなここもキレるし惚れ惚れするほど残忍でその上包み込むような優しさを持ってる。
全部持ってるんだよお父ちゃんは。
(瀬戸内)お父ちゃんが大好きなんだ。
じゃないとこんな真似しねえよ。
そのお父ちゃん俺に言わせりゃあ阿呆だ。
復讐なんて益体もねえ事に息子の一生を台無しにするなんて阿呆以外の何者でもねえ。
それ以上侮辱してみろこの野郎。
今すぐ殺すぞ!この野郎。
やってみろ。
突入のいい合図になるぞ。
やめとくよ。
短気は損気だからな。
覚えとけ。
必ず君たちを告訴するからな。
どうぞご自由に。
(携帯電話)あっ…。
あれ?これおたくのだ。
どうして僕の携帯を?先ほどお預かりしたやつをポケットに入れておいたからですよ。
どうして預けた携帯を君が持ってるんだ!「御影真一」?お兄さんですよね?現在人質をとって立てこもっているお兄さんからです。
どうぞ。
出ていいんですよ?もし本当に共犯じゃないんだったら出ておとなしく自首するように説得してくださいよ!
(携帯電話)
(呼び出し音)あああんちゃん僕だよ。
(真一)お前どこだ?それがね…。
なんで悠二が警察に拘束されるんだよ!
(携帯電話)もしもし?杉下です。
なんだ?そろそろ確認が済んだ頃かと思いましてね。
こちらも気が気じゃないものですから。
(真一)「まだだ」そうですか。
でももう確認はいいよ。
はい?あんたを信じる。
あいつは間違いなく智三なんだろ?ええ間違いありませんよ。
だったら間違いないっていう証拠に智三殺してきてくれよ。
なんとおっしゃいましたか?俺の代わりに智三殺してこいっつったんだよ!ご冗談を。
ご冗談じゃねえよバカ野郎!てめえが出来ねえんだったら誰かに頼め!ああ誰でもいい!殺してこい!いいな?あいつのくたばった姿見せてくれたら瀬戸内米蔵を解放するよ。
いや待て俺じゃなくていい。
「むしろ俺じゃないほうがいいわ」お父ちゃんに智三の死体見せてやってくれよ。
「そうすりゃ喜ぶ」わかったか?お父ちゃんを現場へ連れてって智三の遺体と対面させてやってくれよ。
そんな無茶をおっしゃられても困りますねぇ。
大先生だって拘置所出られたじゃねえかよ。
なんとか出来るだろうが。
出来なくてもやれ!お父ちゃんから見届けたって連絡があったら瀬戸内米蔵を解放するよ。
で俺は出頭する。
いいか?俺はもうお父ちゃんの言葉しか信じねえからな。
誰でもいいから君を殺してこいと言っています。
(甲斐)茶番だね。
これ以上そんな茶番に乗るわけにはいかんよ。
じゃあ突入しますか?御影真一は飛び道具を持っていますから多分瀬戸内さんは犠牲になりますよ。
そんな事は当人も織り込み済みのはずだろう。
万が一の時は覚悟が出来ているんじゃなかったのかね?でも瀬戸内さんをイリーガルに保釈した手前もしも犠牲になれば次長のお立場が…。
こざかしい事を言うんじゃない!その茶番に乗っかれば勝算はあるのかね?引き続き次長にご協力頂ければ勝てると思います。
出なさい。
ああ…。
まさかもうお迎えか?よいしょああ…。
どうぞ。
乗ってください。
まったくわけがわからん。
聞いても誰も答えない…。
間もなくわかる。
僕はねこういうのが一番嫌いなんだよ。
うん?人に支配されるのが無性に腹が立つんだ。
あなたにはもう自由はない。
やがて旅立つ時まで支配され続けるんだ。
そういう環境に早く慣れる事だね。
そんなに憎いかね?うん?息子だよ。
ぶち殺したいほどに?そりゃあ憎いね。
おたく子供は?
(康次郎)いいじゃないか。
どこへ行くかわからんが道中の世間話さ。
2人だ。
せがれが2人。
男2人か。
ああ。
どっちが好きだい?え?平等な愛情を注ぐ。
それぞれ。
そんなバカな。
必ず偏る。
どちらかをひいきしているつもりはない。
嘘をつけ。
ハハハハハハ。
これからあんたが殺したいほど憎んでいるせがれに会わせてやるよ。
うん?行く先は御影智三のとこだ。
まさか智三が死んだというんじゃないだろうね?そのまさかなんだよ。
こちらです。
(康次郎)「鈴木健太」…。
これ智三?別人になった御影智三さんは今ここに眠っているそうです。
ヘヘヘヘ…信じられん。
ええ簡単には信じてもらえないだろうと考えて人質をとって立てこもっている御影真一にも智三さんが顔を変えて生きていると伝えました。
顔を変えて?私が代役です。
すでに亡くなっていたという事実に納得して素直に人質を解放するとはとても思えなかったものですからね。
どうして僕をここに?もはや恨んでも無駄。
恨み続ける事は空しいだけ。
あなた方は亡霊を追いかけているという事実を知って頂きたかったからですよ。
そして立てこもっている息子さんに連絡してほしいんです。
確かに智三の死を見届けたと。
待ってるんですよ父親の連絡を。
早くしないと突入しなければなりません。
警視庁の特殊班だよ。
もう準備は整ってる。
突入となれば息子さんの命を確保する事は出来ません。
おそらくあなたが最もひいきしている息子をこんな事で死なせてしまっていいのかね?
(笑い声)おたく何か勘違いしてるようだね。
僕がひいきにしていたのは智三だよ。
気の弱い優しい子だった。
欲しい物はなんでも与えてやった。
それは真一だって悠二だって十分な愛情を注いだ。
しかし平等というわけにはいかなかった。
だからだろうね真一は子供の時分から僕の関心を引こうと必死だったよ。
僕が喜ぶと有頂天だった。
そしてあいつは長じてああなった。
それなのに智三…。
なんで僕から逃げた?え?後ろ足で砂をかけるように…。
なんで?なんで僕から逃げる?なんで僕から逃げた?智三!なぜだ?なぜだ…なぜだ!?
(嗚咽)とっとと真一に電話しろ。
あれだって大事な息子だ。
犬死にはさせたくない。
(真一)「もしもし?」真一か?お父ちゃん?しっかり見届けたよ。
そうか。
智三は死んだ。
満足か?ああこれで思い残す事はない。
お前のおかげだ。
だからお前も人質を解放してそこを出ろ。
お前の役目は終わった。
おい!聞いてるか?お父ちゃんも焼きが回ったなあ…。
お巡りに説得されて電話してきたのかよ?
(真一)「どうしちゃったんだよ一体!」お父ちゃんがお巡りの手先なんてらしくねえだろ!あいつらが俺らの代わりに人殺しなんか出来るわけねえだろうが!俺はお父ちゃんにあいつらの嘘を暴いてほしかったんだよ!真一落ち着いて聞け!本当なんだよ!智三はもうこの世にいない。
死んだんだよ!いいよもう。
(携帯電話)僕が出ます。
もしもし。
杉下さん。
ええ。
智三をここに連れて来てくれよ。
はい?あんたが見つけたっていう智三をここに連れて来いって言ってんだよ。
俺が首実検してやる。
もし連れて来なかったら瀬戸内米蔵を殺す。
いいな?なんだって?智三さんを連れて来いと言っています。
何?つまりカイトくんを連れて来いと。
享をどうするつもりだね?真一はヤケを起こしている。
ええ。
僕も行って説得しよう。
冗談言っちゃいけない。
そんな事させられるわけがない。
あなたは極秘で出てきているんだ。
いずれにしろ行くしかありません。
さもないと瀬戸内さんが殺されます。
(チャイム)
(チャイム)2人だけだが。
開けろ。
ゆっくりな。
大丈夫ですか?ああ。
待ちかねたよもう。
入れ。
(真一)鍵閉めろ。
そこ入れ。
そっちじゃないのか?入れっつってんだろ。
お前が智三か?なあおい前出ろよ。
前出ろっつってんだよ!両手を頭の後ろで組め。
ひざまずけ。
ひざまずけこの野郎!どうするつもり…。
お前は後ろに下がってろよおい!おいお前が智三か?なあ…智三か!?バカな真似はやめなさい!おい智三。
あんちゃんって言ってみろよ。
え?あんちゃんだよ。
ほら言ってみろよ。
あんちゃん。
うわーっ!お前智三じゃねえかよ!なあおい智三。
よくも俺とお父ちゃん裏切ったなお前。
なあ…。
思い知れ。
(銃声)部屋で銃声がしました!どうしますか?と…突入しろ−!
(銃声)入ってくんなよ!入ってきた奴全員殺すぞ!話はすぐ済みます!突入はやめてください!正気ですか?君は…。
だって智三なんだろ?あんたそう言ったじゃねえかよ!だから俺はこうしたんだよ!俺はこうするためにこんな真似までして智三捜し出したんだからな!並べ。
並べ!うっうう…!うう…!うう…!うわあーっ!ああーっ!茶番は終わりだ!うわあーっ!!恐らくあなたは無茶をするだろうと予測していました。
大丈夫ですか?ちっとも大丈夫じゃありませんよ!
(瀬戸内)えっ?ああ…防弾チョッキ!こういうからくりだったんですか…!いってえ…。
すげえ衝撃。
息がマジで止まりました。
至近距離からでしたからね。
今のあなたはだだっ子です。
復讐の対象である智三さんの死を受け入れるのが嫌でかんしゃくを起こしている。
父親からの連絡であなたは観念したはずです。
それなのにそれがまるで自分の敗北のように感じてヤケを起こした。
俺はお父ちゃんを喜ばせたいんだよ!あんたはよ殺生をしなくて済んだんだぜ。
この10年誰もやらなかったからこそ俺がやるんだよ。
これは俺の役目なんだよ。
この手で智三ぶっ殺してお父ちゃんの喜ぶ顔が見たいんだよ!残念だがお前の弟智三さんはもうこの世にはいないんだよ!わかれよ!お前の大事な大事な父ちゃんもそれを受け入れてる。
いや…智三は生きてる。
俺にはわかる。
え?智三は俺が絶対にぶっ殺す。
お父ちゃんが望んでるからな。
そのうち智三ぶっ殺してお父ちゃんに報告に行くよ。
善人なおもて往生すいわんや悪人をや。
歩けほら!歩けほら!おとなしく乗れ!乗せろ!先ほど突入したよ。
真一は?確保した。
無傷だそうだ。
ああ…そうか…。
(康次郎)僕は愛したんだよ息子を!三人三様に。
でも差は出る。
あんただってそうだ!えっ?ああ…。
(すすり泣く声)
(ノック)ご所望の弁護士先生のご登場だぞ。
2人きりにしてくれ。
どうぞ。
行くぞ。
ごゆっくり。
今度は何年だ?え?俺は何年つとめる事になる?逮捕監禁に殺人未遂だからね。
結構長いよ。
なるべく短く済むように頼む。
精一杯の事はするけど…。
お父ちゃんが生きてる間にシャバに出たい。
(嗚咽)拘置所に戻る前にちょいと寄り道がしてえんだがな。
どちらへ?久しぶりに豪遊がしてえんだ。
そりゃ駄目でしょ。
えっ駄目かい?駄目です。
融通の利かねえ若造だな。
いやいや融通が利くとか利かないとかそういう問題じゃないんです。
アハハ…冗談だよ。
御影智三くんのなお墓参りがしてえんだ。
はい?ちょいと遠出になるが2時間もありゃ着くだろ?墓前でありがてえお経でも唱えてやりてえんだ。
お連れするのは構いませんが…。
えっ駄目かね?ありがたいお経が無駄になると思いますよ。
えっ?あれはフェイクですね?つまり万が一たどり着く者がいた場合の目くらましです。
官房長は用心深い人でしたからねぇ。
もしもの状況を想定して対策を講じていても不思議はない。
いや必ず講じていたはずです。
あなたは同時に2通の戸籍を入力ミスに乗じて作ったのではありませんか?1通は智三さんが別人として生きていくためのもの。
そしてもう1通は別人となった智三さんの死亡を偽装するためのもの。
実は名前に引っかかりましてね。
あなたに教えて頂いた「鈴木健太」という名前です。
確かに新しい名前はありふれたものがいい。
同姓同名が多ければ多いほど特定するのが難しくなります。
鈴木健太というのはまさしくその意図にかなっている。
しかし奇妙なんですよ。
調べてみたんですがね鈴木というのは全国で二番目に多い名字。
そして健太というのは昭和59年に生まれた男子に二番目に多い名前。
つまり二番目同士の組み合わせなんですよ。
これって偶然でしょうかねぇ?いや…十分そこに作為を感じます。
意図的な組み合わせなんですよ。
さてそうなると疑問がわきます。
一番目同士の組み合わせだって出来るはずです。
一番目同士の組み合わせでは駄目なんでしょうか?例えば名前としての語呂が悪いとか。
ちなみに一番目同士の組み合わせだと「佐藤大輔」となります。
決して語呂は悪くありません。
となると他の理由で一番目同士の組み合わせを避けたのか?ええそうなんですよ。
一番目同士の組み合わせこそ正真正銘智三さんの新しい名前だったんですよ。
そしてフェイクに二番目同士の名前の組み合わせを使った。
違いますか?あなたは小野田さんからもしもの時はフェイクの名前を伝えるようにと言われていた。
そうですよね?私は何も答えません。
お教えしたのが智三さんの名前です。
御影智三さんはもうこの世にはいないんです。
失礼します。
せめて僕の考えが間違っているか教えてもらえませんか?三番目同士の組み合わせかもしれませんよ。
なるほど。
一番目同士は欠番ですか。
次行ってみますか。
ええ。
坊主に向かって嘘つきとは心外ですな。
いや嘘つきとは言ってませんが作り話をしたんじゃないかと…。
鈴木健太さんは亡くなられたんです。
肝臓がんでね。
そもそもそちらこそ嘘つきじゃないか。
え?何が親戚だ!あっ…すいません。
その点についてはお詫びしますが…。
これ以上話す事はありません。
瀬戸内さんとは古いお知り合いだそうですね。
その瀬戸内さんが10年前にご住職宛てに小野田さんの紹介状を書いたそうですがその紹介状を携えて小野田さんがこの寺を訪ねてきたのではありませんか?そして依頼を受けた。
もしも墓を訪ねてくる者があったらどう死んだかを伝えてくれと。
瀬戸内さんは達者にしてますか?ああ…元気ですよとても。
それは結構。
会ったらよろしく伝えてください。
(くしゃみ)ちょっと…。
口固いっすねみんな。
官房長の人選ですからねぇ。
ええ。
でも智三さんは別人になって今もどこかで元気に…。
恐らく。
この辺もいいかも。
(笑い声)
(月本幸子)捨てたい過去はあるけどいざそれを捨てて生きてる自分の姿想像出来ないです。
俺もですよ。
並大抵の覚悟じゃないですよね。
(幸子)でも良心に従って正しい事したのにあまりに過酷な代償ですよね。
しかも手に入れた平穏はかりそめかもしれない。
そんなおびえが一生つきまといます。
復讐という名の執念は底なしですからね。
智三は俺が絶対ぶっ殺す!本当の平穏は訪れませんか。
ええ。
少なくとも生きているうちは。
死んでやっと手に入れる平穏ですか。
ええ。
いわゆるお礼参りを避けるため元官房長の小野田さんは証人を隠したわけですか?詳細については調査中ですが1億円の使途不明金がそのための費用に当てられた可能性は濃厚です。
欧米などの証人保護プログラムのようなものですか?そうですが日本にそういった制度がない以上法的にはなんら根拠もありません。
小野田さんは不正な手段を講じたと?残念ながらそう断ぜざるを得ません。
非常に遺憾に思います。
しかし元官房長の心情は…あくまでも個人的にですが理解出来ます。
実際今回まさしく元官房長が危惧したとおりにお礼参りを画策した者が大事件を引き起こしたわけですから。
そういった意味で今後同様の事態を回避するために法整備を進めようという声があがるかもしれません。
僕は愛したんだよ息子を!三人三様に。
(甲斐)輪郭は公表するとしても詳細は調査不能という事でいずれ落ち着かせるよ。
こう言っちゃなんだが当事者が死亡しているのが救いだ。
もちろんこの俺も責任を取らねばなるまい。
減俸といったところかね。
せがれと直接話したのは何年ぶりかな?はい?12年ぶりぐらいかな。
えっそんなに会ってなかったの?うん。
大学の時に家出てそれ以来だから。
へえ…。
でどうだったの?久しぶりに対面してみて。
どうって…。
ますます嫌みで嫌な奴になってました。
まあ老醜の極みだな。
まあでもいずれ享もそうなるかもよ?はい?だって親子なんだから。
親父が?ええ智三さんという事で現場に乗り込んだ時にはさすがに気を揉んだとおっしゃっていました。
だまされちゃ駄目ですよ。
はい?冷血漢だと思われたくないから他人にはそう言って格好つけてるんです。
昔からです。
それこそフェイクです。
そうでしょうかね?もう親父の話はいいですよ。
それより小野田公顕さん。
結局なんだかんだ言って人一人守りとおしたわけですね。
ええ。
まあその点については大いに評価しますがね…。
なんだか不満げな口ぶりですね。
官房長のした事は正しかったのでしょうか?と言うと?何しろ掟破りの手法ですからね。
ルールを完全に無視しています。
ルールどおりじゃ彼を守りきれなかった。
だから仕方ないと?言ってる事はわかります。
この国は法治国家ですから。
仮にも権力者たる者が私情によって法律をないがしろにするという事に僕はいかなる事態であっても賛同する事は出来ません。
たとえそれがどんなに美しく気高い私情であったとしてもです。
それを小野田公顕さんが聞いたらなんて言うんでしょうね?さあ…。
叶うのであれば直接聞いてみたいですねぇ。
官房長がなんておっしゃるのか。
どう反論するのか。
まあもはや望むべくもない事ですがね。
当番組は同時入力の為、誤字脱字が発生する場合があります。
2014/03/19(水) 20:00〜22:09
ABCテレビ1
[終]相棒 season12 最終回2時間スペシャル[字]
水谷豊&成宮寛貴の相棒!ついに最終回! 亡き小野田官房長の知られざる過去とは…!? 瀬戸内(津川雅彦)が異例中の異例の保釈! 最終回は絶対に見逃せない!
詳細情報
◇番組内容
第19話 最終回SP「プロテクト」
◇出演者
水谷豊、成宮寛貴、鈴木杏樹、真飛聖、石坂浩二
川原和久、山中崇史、六角精児、山西惇、小野了、片桐竜次
【ゲスト】中村嘉葎雄、津川雅彦、阿部進之介
◇スタッフ
【脚本】輿水泰弘
【監督】和泉聖治
【ゼネラルプロデューサー】松本基弘(テレビ朝日)
【プロデューサー】伊東仁(テレビ朝日)、西平敦郎(東映)、土田真通(東映)
◇音楽
池頼広
※『ピアノ・ソロ 相棒≪改訂版≫』発売中!
池頼広氏本人が書いたオリジナル譜面も掲載!
◇おしらせ
「相棒−劇場版III−」は4月26日(土)公開!
最新情報はSNSでも!
【ツイッター】https://twitter.com/AibouNow
【フェイスブック】http://www.facebook.com/AibouNow
【ウェブ】http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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