こんばんは中井貴一です。
「身なりは人を表す」なんて言う人もいますが料理も結構盛りつけなんかに人柄って出ちゃいません?本日最初のサラメシは社員が日替わりでまかないランチを作っているというこちらの工房から。
日替わりですからみそ汁一つにしてもしっかりと昆布からだしをとる料理上手の人が担当する日もあれば…。
エプロンすら着けた事もない料理初心者が担当になっちゃう日もある。
あ〜あもう台所もぐちゃぐちゃ…。
何だか今日のサラメシ不安です。
実はこんな投稿を頂いたんです。
京都府の森愛歩さんから。
何何…?「私の職場は京都の伝統技術を120年受け継ぐ木版画工房」。
ほ〜う。
「職人とスタッフが同じ釜のメシを食べる師弟ごはんを今でも続けています」と。
なるほど。
職人による職人のためのまかないランチ。
すてきな匂いがします。
早速投稿者に会いに京都へ。
おはようございます。
こちらが投稿をくれた森愛歩さん。
どうぞ。
聞けば森さんが勤めるこちらの工房は京町屋を有効活用しているんだとか。
1階はギャラリー兼オフィス。
そして2階はというと…。
職人たちの作業場になっていました。
現在社員は11名。
木版画を摺る職人と販売するスタッフが互いに知恵を出し合いながら作品を生み出す。
それがこの工房のスタイル。
京町屋が仕事場なんておしゃれ!職人最年長は4代目摺師の竹中清八さん。
この道63年の大ベテラン。
皆からは大先生って呼ばれています。
ちなみにこれお茶会で使う扇子なんだとか。
こんだけ。
15歳で木版画の世界に入った大先生。
職人かたぎの先代は摺りの技術を何一つ教えてくれなかったといいます。
でも「もうそんな時代ではない」と大先生。
息子の健司さんには若いうちから摺りの技術を指導してきました。
健司さんがこの工房の代表を任されたのは今から15年前。
受け継いだ木版画の伝統本気で守るなら時代との向き合い方も課題。
自らさまざまな企画を提案しているそうです。
最近では京都在住のイラストレーターカンバラクニエさんに原画を依頼。
木版画のやわらかな風合いを生かした現代版の浮世絵を手がけています。
作品を生かすも殺すも摺師の腕次第。
女性のやわらかい表情を生み出す頬紅も顔料の微妙な調合と筆さばきで一つ一つ調節していきます。
見て下さい見て下さい。
これ版画ですよ。
乾いたら版木を替え次の色を重ねていく。
この繰り返し。
少しでも版木と和紙がずれてしまえば一からやり直し。
集中力と根気がいる作業なんです。
ランチタイムまであと30分。
本日のまかない当番は工房のホームページ担当森恵美さん。
ちなみに予算はみんなの昼ごはんと居残り組の夜ごはん2食で2,000円。
冷蔵庫には前日の余った食材もあって自由に使っていいそうです。
恵美さんのまかない作りのこだわりは忙しくてもちゃんとだしをとる事。
なるほどね。
昆布のうまみを生かして塩分は少なめに。
職人たちの体を気遣った野菜たっぷりのまかないランチ。
かぶの葉も塩ゆでして残り野菜と白あえに。
こちらはメインの豚肉とごぼうの炊き合わせだそうです。
卵も入ってうまそう!手際よくどんどん出来上がっていきます。
あっ!うわっ!今何か見えた!黒いの!メザシ?これ付け合わせの…
(健司)焦げたん?忘れてたんや。
忘れてました。
アホや。
アッハハハハ。
泣かないで!これが本日のまかないサラメシ。
メインは豚肉とごぼう卵の炊き合わせ。
残り野菜を使って副菜に白あえ。
問題の万願寺とうがらしは…。
残っていた分をササッと炒めて見事リカバリー成功。
(一同)頂きます。
ランチタイムは職人も事務スタッフも全員そろってテーブルを囲みます。
おいしい。
さすが大先生うれしい事言ってくれるじゃないですか。
女心分かってる!
(健司)ええっちゅうに。
アハハハ!おかずがうまいとごはんも進む。
みんな次々にお代わり。
たった15分であっという間に完食。
どれでもおいしいとお墨付きの恵美さんのまかない。
いや〜でもこれ翌日の担当相当プレッシャーかかるんだろうな。
で翌日の担当は最年少25歳彫師見習いの野嶋一生さん。
買ってきたのは…。
うん?それ何?それさばの缶詰?まさかそのまま出すって訳じゃないですよね。
え?どうなの?そうですね。
(取材者)趣味で?たまねぎともやしをサッと炒めたところにさば缶を投入。
キャンプで鍛えた料理の腕を余す事なく発揮。
味の決め手はなんとこの塩昆布。
さば缶が見事な丼に大変身。
みそ汁もついて1人当たり100円とはお見事!…で肝心の味の方は?これは何か隠し味が?っていう味はせえへんけどおいしい。
分業制の工房でランチくらいはみんな一緒に食べようと言いだしたのは5代目の健司さん。
この15年間毎日みんなのまかないを食べてある事に気付いたんだとか。
ランチには社員それぞれの顔がある。
…で勝手にみんなのまかないキャッチコピーを考えたんだそうです。
(健司)イメージだけで答えてる。
「どこだっていける俺は」って。
大体これで趣味が分かるっていう感じですね。
確かに2人ともキャッチコピーどおりのまかない作ってましたよね。
…となると見てみたくなるのがこちら。
「外タレ」?外国人タレント?自由奔放な大物って事だそうで…どういう事?エプロンを着ける習慣はないようです。
チャーミングな彼こそが「外タレ」こと…大勢のギャラリーが見つめる中早速まかない作り開始。
何でもこの日は大先生が風邪気味との事。
ニンニク料理でパワーをつけてもらおうと大量に購入してきました。
なるほど。
たかの爪とニンニクという事はさてはペペロンチーノ…にしてはニンニクでかいなこれ。
調理開始5分でシンクは荒れ放題。
…ってちょいちょいその大量の卵一体何に使うんです?ねえ?わわわ!ペペロンチーノ風なのに卵入れた。
実はこれ辰馬さんのオリジナル料理。
和風カルボナーラだそうです。
ここでしょうゆを。
生クリームを入れず粉チーズのみ。
仕上げにしょうゆでさっぱりと。
これが辰馬さんのまかないサラメシ。
カルボナーラならぬタツマナーラ。
ネーミングのセンスも…ねえ。
(一同)頂きます。
めっちゃたまねぎすごいこれ。
辰馬さんが気になるのは大先生の反応。
(辰馬)おいしいですかね?辰馬さんうれしそう。
共に働く仲間が貴重な時間を割いて作ってくれるまかないランチ。
作る人の得手不得手や性格も知っているからお皿に気持ちが届きます。
作って食べて午後もまた一緒に働く。
木版画工房のまかないランチごちそうさまでした。
木版画工房のまかないランチみんな個性があっておいしそうでした。
でも皆さん気付いていました?あの人にも当然当番が回ってくるんですよ。
だってキャッチコピーがありましたよ。
ほら!大先生は「かんしゃ祭」。
聞けば大先生が腕を振るうのは年に一度だけなんだとか。
見せて頂きました。
御年78歳。
大先生のまかないランチ!わお!メインはこちら。
ふだんのまかないでは絶対に食べられないぜいたくな牛肉!大先生が当番のこの日だけは予算の上限はなし!ポケットマネーでお支払いだそうです。
年に一度昼からすき焼き!これが大先生のまかないランチ。
よっ!
(拍手)この工房で働いてくれる全ての人に感謝を込めてこの日ばかりは師匠の肩書もちょっと降ろして…。
大先生は給仕役に徹します。
年に一度のすき焼きランチ。
湯気の向こうから師匠の気持ちが伝わってくる。
だから厳しい仕事もまた頑張れるんですね。
働くあなたのランチに突撃!もしこれからお昼でしたらご一緒させて頂きたいなと。
すいません。
仕事中なんで。
一緒?…一緒?ランチを挟めば心が開く。
聞かせてほしい働くあなたの心の声を。
だから今日もあなたとさしでサラメシを。
やって来たのはおいしいものがいっぱいの町福岡。
NHKの「サラメシ」という番組なんですけれどもお昼ご一緒させて頂いてもよろしいでしょうか?あっそうなんですか。
お仕事で?そうですそうです。
一体何のお仕事なんでしょう?直行したのは博多ラーメンの店。
実は皆さん新潟でラーメン店を展開する会社にお勤めだそうです。
さし飯の相手にと上司から指名されたのはメンバーの中で一番の若手石井さん。
この日のランチは研修を兼ねたラーメンの食べ歩き。
頂きます。
頂きます。
あっそうですそうです!5年前入社と同時に博多ラーメンを扱う店の店長を任されたという石井さん。
おいしいですね。
本日勉強のための3杯目は鶏と豚骨を使ったあっさり系の博多ラーメン。
こちらのお店多い時で一日700人ものお客さんがやって来るとか。
石井さんもそんな人気店を目指してふるさと新潟で奮闘中。
聞けば石井さん幼い頃からラーメン大好き。
二十歳で修業に入りいくつかの店で経験を積みながら33歳晴れて店長として腕を振るえるようになったそうです。
石井さんたち結局このあとも2軒ラーメンを食べ歩いたんだそうです。
(2人)ありがとうございました。
好きだからこそ自分の求める味にもお客さんの声にも誠実でありたい店長の心。
おいしさという高みを目指してこれからも頑張って下さい。
今日はもう一つ投稿を。
いつ来るかなと思ってたアレがついに来たんですよ。
何かって?出た。
こういうダジャレうちのスタッフ大好物。
お待ちしてました。
でどんな皿メシなんでしょうか?何何…「埼玉に住む姉がお皿に盛ったランチを作っては毎日メールで送ってきます」。
あっ妹さんからの投稿ですね。
何でも朝家で作って皿のまま職場まで運んでるそうです。
どういう事?皿のまま?これお弁当なんだ。
それにしてもこれどうやって運んでるんでしょう。
何でお皿なの?途中でぐちゃぐちゃにならない?っていろいろ聞きたくなりましたので…。
おはようございます。
埼玉のお姉さんの家に来ちゃいました。
こちらがお皿のランチの張本人…夫と娘が寝ているうちから朝食とお弁当を作ります。
それと並行して自分のためだけのお皿メシを作るのがひそかな楽しみ。
始めてからもう7年になるそうです。
ひっくり返しちゃってもなおお皿への挑戦をやめなかったんですね。
出来ました。
この日は金曜日。
1週間で出た残り野菜を細かく切って冷凍していたカレーに入れました。
名付けて週末消費カレー。
白菜巻きブロッコリースライストマトと付け合わせの彩りも鮮やか。
ご家族の評判も上々なんだとか。
もうそれこそ持っていったらぐちゃぐちゃだよなんて。
怒られたって事は薦めた事あるんですねこのお皿メシ…。
真理子さんは車通勤。
とはいえ料理を崩さず運ぶためさまざまな苦労を重ねてきたようです。
中央を高くするとかなり安定するという知恵も編み出しました。
入れ物も試行錯誤。
デパートの紙袋やケーキ用の底が広い袋など数々の失敗を経てこの袋に落ち着いたそうです。
ポイントは底に置いた2本のポット。
さあ出勤です。
大事そうに持ってますね。
家から職場までは車で20分。
信号4か所踏切1か所。
大事なお皿メシの袋は…と。
おっおっおっおお!おお〜。
丁寧に丁寧に助手席に置くと。
これぞ「食の安全を守る」意味…意味違うなこれ。
荷物の固定は安全運転のためにも大事です。
5年前の大きな失敗を教訓に丁寧なブレーキングを心掛けるようになったという真理子さん。
お皿メシのおかげで運転技術も向上しているようです。
今日も無事に到着。
お皿メシ歴7年。
もう中身を見なくても分かるそうです。
お仕事はアパレル商品の検品や仕分け作業。
今回は特別に昼休みだけ撮影させて頂きました。
立ちっ放し動きっ放しの午前中の作業を終えお弁当仲間とのランチタイム。
ホッと一息つける楽しみな時間だそうです。
さあさあさあ注目のお皿メシは…。
おお!朝見たまんま少しもずれてない。
お見事!でもやっぱり何だか一人だけカフェーから出前取ったみたい。
おいしそうなお弁当に囲まれながらのお皿メシ。
初めて持ってきた時はそりゃ〜驚かれたそうですがもうすっかりなじんでます。
だって真理子さんどうしてもお皿がいいんですもん。
ランチの数だけドラマがある。
今日もお相手は中井貴一でした。
2014/02/03(月) 22:55〜23:20
NHK総合1・神戸
サラメシ[字]
京都の木版画工房でベテランも若手も職人さんが交代制でつくる絶品まかないをのぞき見。家から職場にランチを持参するとき弁当箱は使わないという女性が登場、そのわけは?
詳細情報
番組内容
▽京都にある創業120年の木版画工房では、職人が交代で、まかないランチをつくっている。若手・ベテランが互いの得意料理を楽しみにし合っている、ほのぼのランチをのぞき見! ▽家から職場に昼食を持参するときに、弁当箱は使わないという女性が登場。その理由とは? ▽働くあなたとランチをご一緒に「さし飯」、今回はおいしいランチがたくさんある福岡から。
出演者
【語り】中井貴一
ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
バラエティ – 料理バラエティ
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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