・
(ゆかり)離して!朝田先生に会わせてよ!
(ミキ)富樫さん。
(ゆかり)離してよ!朝田先生はどうして手術してくれないんですか!
(ミキ)ですから難しい手術なんです。
十分に検査してからでないと。
(ゆかり)何?またたらい回しにする気?
(ミキ)少し落ち着いてください。
(ゆかり)やめてよ!離してよ!
(ミキ)とにかくちょっとこっちへ。
(伊集院)富樫さん。
落ち着いてください。
(ゆかり)離して!朝田先生に会わせて!
(ミキ)少し落ち着いてください。
(伊集院)向こうでゆっくり話聞きますから。
(ゆかり)離して!
(ミキ)はい。
よろしくお願いします。
失礼します。
今落ち着いてるって富樫さん。
(伊集院)今日当直なんですよ。
寝ておこうと思ったのに。
(ミキ)大変ね。
医局も人が少なくなってるから。
富樫さんって少しわがままじゃないですか?あの病状で自分も助けろ子供も欲しいってはっきり言って無理ですよ。
でも気持ちは分かるかな。
(伊集院)えっ?おなかの中であれだけ大きくなってて「はい。
じゃああきらめます」とは言えないんじゃない?だけどだったらどうするんです?このまま赤ちゃんと一緒に死ぬとでも?それぐらいの覚悟なのかも。
そうかな。
(ミキ)富樫さんにとっておなかの中の子供は自分の命と一緒なのよ。
(龍太郎)どうした?
(藤吉)俺も非常勤として期限付きで雇ってくれるそうだ。
バチスタチームを再編させ経営再建の広告塔として存分に利用しようってわけ。
お前を公開オペに引きずり出すのもあきらめちゃいない。
明真の全権を握っている野口先生は手ごわいぞ。
フフ…。
それより富樫さんのオペの見込みは?やっぱり難しいか。
(藤吉)どうした?
(伊集院)あっいや…。
今までまた富樫さんが来てて。
朝田先生はいないってことで帰ってもらいましたけど。
この間も「朝田先生出せ」ってロビーで大暴れですよ。
そうか。
最近多いんですよねああいう患者さん。
あれしろこれしろって自分の要求ばっか主張してちょっとでも嫌なことがあるとやれクレームだなんだ。
マスコミの悪い影響かなぁ。
伊集院。
はい。
研修終えていっぱしの外科医になったつもりかもしれない。
いや。
別にそんな…。
カルテを見るだけが医者の仕事じゃない。
それを覚えとけ。
(木原)「明真大付属病院が公開オペ第一回ライブデモンストレーション開催」ってすげえなこれ。
(木原)日本全国から1,200人を超える一流の医療関係者がやって来るんだよ。
これ成功したら明真の知名度は一気に上がるぜ。
(丸山)でも朝田先生これやるとは言ってないんでしょう?そうだよ…。
(木原)おい。
何て顔してんだ。
はげるぞお前。
ここんとこずっと毎日あの人の相手で…。
あの人?
(伊集院)あっ。
朝田先生の患者さんで毎日のように医局に電話してきて「朝田先生はいるか」「早く手術してくれ」って。
あの人?富樫さん。
・
(伊集院)いらしてたんですか?
(ゆかり)ええ。
(伊集院)今日は朝田先生は…。
(ゆかり)診てもらいました。
やっぱり子供をあきらめないと手術は難しいって。
(伊集院)あの僕らがお子さんをあきらめるように言うのは富樫さんの体を考えてなんです。
決して軽はずみに言ってるわけではありません。
分かってます。
正直富樫さんの拡張型心筋症のオペはおなかに赤ちゃんがいなくても難しい。
一刻の猶予もないんですよ。
(ゆかり)分かってますよ。
だったら僕がこういうこと言うのも何ですけどお子さんはまた出来るかもしれないじゃないですか。
今は一刻も早く体を治して…。
(ゆかり)14年。
えっ?
(ゆかり)14年です。
あの人と一緒になって14年。
やっと出来た子。
タイミング法排卵誘発剤腹腔鏡検査人工授精。
全部やりました。
それでやっと…。
不妊治療…。
わたしたちに次はないんです。
(ため息)
(剛)藤吉先生。
(藤吉)あっいらしてたんですか。
(剛)ええ。
あっ…。
妻にはないしょなんですが。
(ゆかり)けるんですよおなか。
(伊集院)えっ?精一杯の力でけってくるんです。
この子はもうわたしたちの子。
立派な子供なんです。
うちの人もそう。
だからこの子が出来たときは本当にうれしかった。
だからね。
だからわたしこのまま死ぬとしてもその前に1分でも…。
いえ。
一瞬でもいい。
この子を抱きたい。
一目でも生まれてきたこの子を見れたらこんなわたしでも今まで生きててよかったってきっと思えると思うんです。
富樫さん…。
(剛)子供はあきらめさせます。
(藤吉)どういうことです?
(剛)今のままだとあいつは子供のためにいつまでたっても手術しません。
死んでしまいます。
でもお子さんは?子供は…。
赤ちゃんは僕らの夢でした。
だけど…ゆかりの命には代えられません。
(ミキ)そうですか…。
(医師)早産っていうのは最低でも8か月。
28週ね。
それより前の出産だと危険。
赤ちゃん死んじゃう。
やっぱり…。
(医師)相手は誰?何科?やっぱり胸部心臓外科?えっ?はっ?いや違いますよ。
わたしじゃありません!これが妊娠7か月に見えますか!?いーのいーの。
守秘義務。
ここに来たことは誰にも言わないから。
ねっ。
(ミキ)違うって。
(ミキ)あーあ…。
やっぱり無理か。
(伊集院)あの…。
やっぱり無理なんですよね?
(伊集院)富樫さんお子さん出来るのは…。
「最後のチャンス」って言われていたんだろ。
・
(足音)富樫ゆかりさんのオペを行う。
じゃあ子供は…。
いや。
母体も胎児も両方助ける。
待ってくれ。
(伊集院)どうやって助けるんです!?36週だ。
36週?あっ9か月…。
富樫さんのカルテMRIドップラーエコー。
ありとあらゆる検査を詳細に検討した。
胎児の状況も考えておなかの子供が36週になったところで心臓に負担がかからないよう帝王切開で出産させる。
(ミキ)それで?その後母体が回復ししだいバチスタだ。
(藤吉)なるほど。
バチスタは早ければ早いほど母体にはいい。
一方おなかの中の胎児は遅く取り出せば取り出すほど生存の可能性は高くなる。
胎児の安全を考えてギリギリまで粘って帝王切開。
そのあとにバチスタってわけか。
ああ。
この危険な状態の心臓をギリギリまでもたせる。
当然その管理は極めて難しい。
わずかな管理ミスが母体か胎児どちらかの死を招く。
待ってください。
帝王切開で負担をかけ心不全が起こったらどうするんですか?
(荒瀬)その可能性は高いぜ。
その場合はバチスタと帝王切開同時手術だ。
同時手術?
(ミキ)そんなことできるの?やるしかねえよ。
(ミキ)だけどその場合麻酔は?麻酔はどうなるの?
(伊集院)そうですよ。
バチスタのオペには全身麻酔が絶対必要です。
全身麻酔をすると胎児への影響は計り知れないし母体から出たあとも胎児は呼吸ができなくなり死にます。
脊髄麻酔でまず帝王切開。
胎児を無事取り出したあと今度は全身麻酔でバチスタに移る。
(ミキ)荒瀬先生…。
(伊集院)脊髄麻酔から全身麻酔なんて…。
タイミング麻酔量呼吸管理むちゃくちゃ難しいですよ!
(荒瀬)でもやるしかねえんだよ。
新生児を救ってそのあとにバチスタ。
執刀麻酔器械出し人工呼吸。
一瞬のタイミングのミスが母体胎児両方とも死に追いやる。
だけど俺たちならできる。
俺たちはあの生後9か月のバチスタを成功させた。
全力を尽くせば不可能じゃない。
ああ。
いくぞ。
(龍太郎)まず心筋の切開部は著しい左室の拡大がある。
Ddが98ミリ。
主たる拡大は側壁のこの部分だ。
だから今回はバチスタのオリジナルで行う。
セーブやオーバーラッピングじゃないんだ。
(荒瀬)中隔のバイアビリティーがまだ少し保たれてるからな。
この部分を大きく切開するぞ。
(藤吉)はい楽にして。
(龍太郎)メッツェン。
(ミキ)はい。
この切開線に合ったフェルト用意しろ。
15ミリだ。
(ミキ)はい。
次は僧帽弁の形成術だ。
径中隔アプローチでいくぞ。
実際の手術はビーティングだ。
(龍太郎)伊集院。
吸引をすばやく確実な視野が出せるようにしろ。
(伊集院)はい。
(荒瀬)ヘッドダウンの左ローテーションでいいな。
ああ。
ミキ。
(ミキ)はい。
フレキシブルサッカーも用意しといてくれ。
(ミキ)はい。
(龍太郎)万が一同時手術になった場合の確認だ。
メス。
(ミキ)はい。
(伊集院)クランプ。
(ミキ)はい。
(伊集院)臍帯切除。
続いてバチスタに移る。
(荒瀬)全身麻酔開始。
メッツェン。
(ミキ)はい。
よし。
いいぞ。
続いて僧帽弁の形成術だ。
(荒瀬)ヘッドダウン。
左ローテーション。
(片岡)どうもお世話になりました。
(榊原)ホント気をつけて。
お大事にね。
(片岡)はい。
(藤吉)術前にやれることはすべてやったな。
(龍太郎)ああ。
最後の難関はあのたぬきおやじだ。
(野口)はあ?妊婦のバチスタをやる?新生児と母親両方救う?
(藤吉)はい。
(野口)何それ?妊娠36週なら母子ともに救える可能性があり…。
ノンノンノンノン。
僕はねリスクマネジメントの部長だよ。
そんなオペ絶対許さないよ。
(藤吉)でも成功したら明真の評価は一気に上がりますよ。
成功するわけないよ。
妊婦のバチスタだ?胎児も助けるだ?失敗してせっかくの公開オペをつぶす気か!しかし…。
失敗して訴訟にでもなったらどうするんだ?それがいちばん困るんだよ。
患者は出産を希望しています。
リスクを承知の上で朝田にオペを…。
(野口)「はっ。
お願いします」って頭を下げて失敗したら訴える。
それが患者なんだよ。
そんなことより今いちばん大事なのは公開オペの成功なの。
公開オペ俺が引き受ける。
俺が必ず成功させる。
そのかわりバチスタをやらせろ。
そのバチスタ成功する保証は?俺が執刀する。
それ以上の保証が?
(野口)ダメだ。
許可できない。
あなたは?
(片岡)伊集院先生…ですよね?朝田先生たちに助けてもらった片岡一美です。
(伊集院)どうして僕の名を?
(片岡)チームドラゴンは有名ですから。
話聞きました。
拡張型心筋症の患者さんの話。
えっ!?富樫さんから!?もう少し詳しく話聞かせてもらえないかな?あっ…。
わたしは医療ジャーナリストなの。
ひょっとしたら役に立てるかもしれない。
(片岡)そう…。
(伊集院)野口先生の権限は絶対です。
入院できなきゃオペすることもできない。
野口先生か。
やり手って噂ね。
(伊集院)ええ。
北洋に富樫さんを入院させてそこでチームドラゴンがオペさせてもらえないかと頼んだんですが…。
(片岡)それで?
(伊集院のため息)
(伊集院)やっぱりけんもほろろでした。
どうしてそこまで?詳しい事情も知らずにひどいことを言っちゃったから。
(片岡)富樫さんに?
(伊集院)なんかいつの間にか病気だけ治しゃいいんだろみたいな嫌な医者になってたなって思って。
病気治しても患者さんが生きる希望をなくしちゃ何の意味もないんですよね。
わたしが野口先生を説得する。
(伊集院)えっ!?でも…。
(片岡)北洋にも話をつけるわ。
大丈夫。
任せて。
あそこのオーナーにはいわゆる…コネがあるの。
いや。
だけど…。
朝田先生がいなかったら今のわたしはいなかった。
先生たちのお役に立てるなら精一杯やりますから。
(片岡)こちらが北洋病院の循環器科布施先生に戸倉先生産婦人科の岩下先生です。
(岩下)どうも。
(片岡)説明したとおり今回のオペは異例中の異例です。
失敗の可能性を考え明真の名前は一切出さずにオペをするというのが明真の野口先生の条件です。
そのために北洋の先生方に協力してもらいます。
(藤吉)はい。
(片岡)つまりオペには北洋の先生方に立ち会っていただき北洋病院のオペとして行う。
明真の医師はあくまで助手という形を建て前上取らせてもらいます。
(布施)はい。
(片岡)ただ現実的にはチームドラゴンがオペを行いますのでその点ご了承ください。
(岩下)ええ。
分かりました。
よろしくお願いします。
お願いします。
(藤吉)よく北洋のオーナーに承諾してもらいましたね。
(片岡)経営的に苦しい北洋にとって明真とのパイプが欲しい。
悪い話ではなかったようですよ。
(藤吉)それにしてもあの野口先生も説得するとは…。
(片岡)朝田先生のオペ成績を大々的に雑誌で取り上げるって約束したんです。
そのかわりオペを認めなければ患者をたらい回しにする明真って評判になりますよって。
アメとムチってわけか。
さすがなかなかのやり手だ。
命を救ってもらったんですものこれぐらい。
(伊集院)あの…。
ありがとうございました。
いいの。
お礼を言うのはこっちのほうなんだから。
・
(ノック)どうぞ。
北洋病院のオーナーとは話がついた。
念を押しとくが北洋で行われるオペに明真の人間は一切無関係だから。
ねっ?
(龍太郎)ああ。
僕はねドール手術の公開オペさえ成功させてくれたらそれでいい。
きっちり明真の威信を見せてほしい。
その腕で。
(田島)ヘヘヘヘ。
い…いやね公開オペなんて何だかおっかないんだけど。
先生はほらあの。
何でもこの…。
バタスタ。
バタスタ…。
バタスタ?バチスタです。
(田島)そうそう。
それ。
そのバリスタ手術を何度も成功させてるその世界的な先生だっていうしさ。
公開オペならその先生がやってくれるっつうんで承知したんですよ。
そうですか。
(田島)新聞記事見ました。
チームドラゴン。
そのチームの人たちがやってくれるんなら安心です。
先生。
信頼してます。
全力を尽くします。
(藤吉)現時点では心不全の進行もなく安定しています。
帝王切開まであと1週間。
この状態だったらいいでしょう。
ありがとうございます。
(藤吉)では。
(荒瀬)これ。
うちの近くの神社。
安産に効くって。
うちのもこれだから。
ついでに。
荒瀬。
(ゆかり)お子さん?
(ミキ)結婚したんだ?香さん。
あの銃弾の子…。
出来るなんて思ってなかった。
俺みたいな男にガキが出来るなんて…。
だから…。
だから…。
まあいいや。
頑張って。
(ゆかり)ありがとうございます。
(木原)いやぁすごい収容人数ですねこれ。
(野口)ここが新生明真の夜明けだよ。
(木原)さすがです。
さすが野口先生です。
これねオリンピックも真っ青。
いよいよあしたですからね。
これ歴史的なイベントになる予感がキターってな感じで…。
(野口たちの話し声)聞いてねえよ…。
あっ。
うっ…。
うっ。
うう…。
・
(伊集院)朝田先生!朝田先生!
(龍太郎)どうした?こんな夜中…。
富樫さんか!?ライブデモンストレーション。
あしたでしたよね?
(伊集院)容体が急変したんです!妊娠中毒症が悪化し予定外に心臓へ負担をかけました。
早くオペしないと間に合いません!
(警告音)
(龍太郎)DOADOBを3ガンマで開始してくれ!
(医師)はい。
セミファーラー位にするぞ。
(藤吉)今からスワンガンツを入れる!すぐにCCUに運ぶ準備だ!
(藤吉)チクチョー。
見立てではあと1週間先だったのに。
妊娠中毒症のコントロールミスだ。
このままじゃ12時間もたない。
今すぐのオペは無理だ。
産婦人科の準備もできてないし何より荒瀬がいない。
どうする?今から準備してもあしたの午後にはなる…。
でもあしたはライブデモンストレーションだ。
そっちは何とかならないのか?
(田島)先生。
信頼してます
(龍太郎)全力を尽くしますダメだ。
俺がやるって約束した。
(藤吉)しかし…。
いまさら延期はない。
俺がやらなければ野口は代役を立てる。
患者は俺に命を懸けて公開オペに踏み切ってくれたんだ。
何か方法はないか?45分だ。
45分!?45分で終わらせてライブデモンストレーションの会場から北洋に駆けつける。
ライブは10時スタートだ。
11時には富樫さんのオペを開始する。
バカな。
多枝バイパスにドール手術が必要なオペだ。
どんなに早くても2時間はかかる。
それを45分で!?それしか方法はない。
何とか間に合わせてみせる。
荒瀬を呼べ。
あしたのライブはあいつとやる。
あいつじゃなきゃ不可能だ。
分かった。
(龍太郎)ああ。
お前じゃなきゃ無理だ。
力を貸してくれ。
先生?起きておられたんですか?ヘヘヘヘ。
寝られなくてね。
田島さん。
少しお話があります。
えっ?
(伊集院)じゃあ僕たちは北洋病院でお待ちしています。
朝田。
荒瀬。
頼んだぞ。
ったく。
人使い荒えな。
行くぞ。
(荒瀬)しょうがねえな。
(野口)それでは今回のライブデモンストレーションにおきまして司会を務めていただきます方をご紹介します。
我が明真の客員教授でもありERの本場シカゴ大学にて鬼頭式除細動器を開発された鬼頭笙子名誉教授です。
(拍手)
(野口)なお本日のパネラーは鬼頭先生の呼びかけで集まっていただきました。
よろしく。
(鬼頭)鬼頭です。
それでは解説を務めていただきますパネリストの方をお呼びします。
(剛)先生方は!?先生早く!早く手術を!
(鬼頭)ドイツフランクフルト大学心臓外科名誉教授フランツ・マイヤー博士。
(拍手)
(鬼頭)ハーバード大学小児心臓外科教授マイケル・ケイン教授。
(拍手)
(看護師)失礼します。
(看護師)装着しました。
(鬼頭)それでは時間ですので朝田先生に始めていただきましょう。
(英語の会話)お久しぶり。
(龍太郎)これより虚血性心筋症に対する3枝バイパスおよびドール手術を行う。
メス。
鑷子。
ガーゼ…。
(看護師)はい。
電メス。
朝田先生。
今日の執刀時間は?45分だ。
(どよめき)45分!?
(ざわめき)ちょっと待ってください。
45分で3枝バイパスとドール手術を?そのとおりだ。
そこにいる人も質問は迅速にお願いする。
相変わらず面白い男。
そうか。
北洋のオペが今日になったからそれで45分で。
どういうこと?
(木原)あっはい。
(通訳)朝田先生はこの症例に対しどのようなグラフトの選択をお考えですか?
(龍太郎)冠動脈造影を見てのとおりいずれも狭小血管で口径差やグラフトの特性から両側内胸動脈と右胃大網動脈を用いる。
(丸山)なんという速さ!?
(三宅)グラフト剥離に5分とかかってない。
(通訳)どのような順番でグラフト吻合を行いますか?前壁は広範囲梗塞でかろうじて側壁と下壁にバイアビリティーのある心筋が存在する。
CxRCAの順に心拍動下でバイパスを行いドールを行った後にLADにバイパスする。
ビーバー。
(看護師)はい。
(医師)ビスフロー。
(看護師)はい。
(通訳)心筋の切除範囲の決定はどのように行いますか?触診だ。
生きている心筋と死んだ心筋は触れば分かる。
(英語の会話)
(ケイン)アー?バイタッチ!?
(荒瀬)ベッド動かすぞ。
(丸山)何とか…。
(三宅)45分でクリアしそうだ。
(丸山)すごい。
(荒瀬)うん?僧帽弁逆流だ!?
(丸山)まさか!?すぐにポンプに乗せるぞ!
(ME)はい。
(荒瀬)急ぐぞ。
MEすぐいけるか。
(ME)はい。
(医師)僧帽弁逆流!?
(医師)僧帽弁を支えている腱策が断裂したんだ!
(藤吉)僧帽弁の腱策断裂!?無理だろ。
今からMVRしてたんじゃ間に合わない。
(伊集院)MVR!?あと2時間はかかりますよ!
(ミキ)血圧67です!
(藤吉)何!?
(伊集院)ロスです!危険な状態です!
(警告音)
(藤吉)朝田!
(龍太郎)メッツェン。
(看護師)はい。
人工心肺装着するぞ。
急げ。
(ME)はい。
3−0。
メス。
(看護師)はい。
挿血管。
(丸山)ターニケット。
(龍太郎)脱血管。
(看護師)はい。
(龍太郎)ポンプオン。
(ME)はい。
(ME)フルフロー出ました。
(どよめき)よし。
予定の血行再建は終了した。
あとはドールとMVRLADの吻合だ。
(丸山)だけど僧帽弁置換術を加えるとあと2時間はかかります。
いや。
俺はここまでだ。
(丸山)どういうことですか!?誰が最後までやると言った?
(丸山)えっ!?
(霧島)ここまではまずまずのメスさばきだったな。
一応合格点をやるよ。
(丸山)どういうことですか!?執刀医を交代する。
何だって!?
(鬼頭)どういうこと!?2014/03/05(水) 15:53〜16:48
関西テレビ1
医龍 Team Medical Dragon2 #01−2[再][字]【坂口憲二】
天才心臓外科医、朝田龍太郎が帰ってきた!!今回は心臓に重病を抱えながらも出産を諦めない妊婦を母子共に救うためにチームドラゴンと共に超難手術にいどむ!!
詳細情報
番組内容
高度な技術を要する心臓手術・バチスタ手術を成功させた後、「チームドラゴン」は解散。朝田龍太郎(坂口憲二)は再び難民キャンプの医師として活動をしていた。
その後、明真大学付属病院の患者数は激減。病院に残ったメンバー、伊集院登(小池徹平)、里原ミキ(水川あさみ)は経営に不安を覚え、麻酔医の荒瀬門次(阿部サダヲ)は明真にいるものの覇気がなく、内科医の藤吉圭介(佐々木蔵之介)は地方の病院に
番組内容2
勤務していた。
そんな時、チームドラゴンのメンバーに明真再建とチーム再結成を訴える差出人不明のメールが届き、ほぼ時を同じくして病院経営再建のため、野口賢雄(岸部一徳)が、リスクマネージメント部長として復帰する。
そんな折、明真の間近でひき逃げされて、重症を負った片岡一美(内田有紀)がERに搬送される。誰もがあきらめかけたそのとき、朝田が現れて片岡を救う。帰国した朝田に
番組内容3
野口は公開手術(手術の映像を別会場に生中継し、そこに集まった医師たちからの質問を受けながら執刀する手術)を持ちかけた。
そこに藤吉も現れた。自分を頼ってきた妊娠7カ月の拡張型心筋症の患者、富樫ゆかり(りょう)の手術をチームドラゴンの手に委ねるためだ。リスクの高いこの手術を野口が認めるわけがない。しかし、朝田によって一命をとりとめた医療ジャーナリストだと言う片岡が、野口を説き伏せる。
出演者
坂口憲二
内田有紀
小池徹平
北村一輝
阿部サダヲ
水川あさみ
池田鉄洋
佐々木蔵之介
夏木マリ
岸部一徳 ほか
原作・脚本
【原作】
「医龍」乃木坂太郎
【原案】
永井明
【取材協力】
吉沼美恵
【脚本】
林宏司
監督・演出
【プロデューサー】
長部聡介
三竿玲子
【演出】
水田成英
音楽
澤野弘之
河野伸
【主題歌】
『ONE』AI(ユニバーサル ミュージック)
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
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