遺留捜査3 2014.02.03

(遠山修介)仙さんやっぱりよしましょうよ。
(仙堂卓巳)バカ。
森田さんの弱み握るチャンスなんだぞ。
別に和菓子屋で大福買ってるだけでしょ。
あの人があの店に通うのには理由がある。
理由?これだよ。
(仙堂)森田さん地域課の永井にあの和菓子屋の店員について色々尋ねてたらしい。
絶対気があるに違いない。
(仙堂)今日こそ尻尾つかんで二度と偉そうな口きけないようにしてやる。
なっ。
(ため息)それエネルギー向ける方向が絶対間違ってますよ。
仙さん。
ん?なんだよ。
なんだ?あれは…。
(仙堂)見かけないボートだな。
おい!そこで何やってる!
(中国語)
(仙堂)遠山!
(遠山)動くな!
(中国語)
(仙堂)コラ待てーっ!
(中国語)ちくしょう…!おい待て!
(遠山)大丈夫ですか?すみません!高孫民。
1年前偽造クレジットカードの密売で摘発されてるな。
(高孫民)フッ。
お願いします。
(中国語)フフッ…。
取引相手の名前は?
(中国語)
(中国語)
(沙村由紀子)警察とは一切話はしない。
勝手に刑務所にぶち込めと言ってます。
(机を叩く音)日本の警察なめんじゃないぞ!正直に話すまでとことん追及するからな!
(遠山)まあまあ仙さん落ち着いて!
(岡野太一)やめろよ。
(岡野)やめろって!
(銃声)
(岡野のうめき声)違うな…。
(水沢響子)ハァ…。
(糸村聡)おはようございまーす。
(遠山・仙堂)おはようございます。
その様子だと仙堂君と遠山君は完徹?
(遠山・仙堂)はい。
(森田宗介)偽造カード取引の現行犯取り逃がしたそうだ。
俺なら恥ずかしくて辞表書くな。
取り逃がした男前科者リストには見当たりません。
もう2人ともさどうしてすぐに応援呼ばなかったわけ?っていうかさあんなとこで2人で一体何してたの?いや実は…。
あー…行くぞ!
(横山恵一)課長!押収したクレジットカードですけどでたらめなカード情報が入っていたそうです。
でたらめ?えっじゃあ何?売人はなんの役にも立たないカードを売りつけようとしてたって事?
(横山)ええ。
もしチェックされてたらその場で殺されてたぞ。
2人のおかげで命拾いしたんですね。
(警報音)
(無線の声)「警視庁より各局」「月島中央署管内中央区西晴海3丁目4の1で男性の変死体発見の通報あり」はい行くよ!
(サイレン)ご苦労さまです。
遺体は?あちらです。

(仙堂)気をつけてくださいね。
揺れるね。
よいしょ。
(仙堂)よいしょ。
おお〜シンナーのにおいか?甲板に塗られたさび止めの塗料ですね。
つい最近も作業があったみたいで。
あれっ?糸村さーん!糸村さーん!
(横山)糸村さん早いっすね!うん。
この辺はね自転車の方がスイスイ来られるんだよね。
拳銃で胸を撃たれてる。
殺しね。
遠山こいつ…。
あっ!昨日取り逃がした男です!えっ!?「水上バス」…。
お前の仲間の仕業か?誰がやったか答えろ!
(中国語)
(ため息)
(中国語)俺は何も知らない。
いくら追及しても無駄だと言ってます。
アジトはどこだ?仲間はどこにいるか答えろ!
(東孝彦)右下がってるだろこれ。
君直して直してほら。
ねっちゃんと…はいはいはい。
これ大事だからね。
コーヒーカップ予備ありますよね?確認してくださいね。
よしみんな気合入れていくぞ!このヤマはな絶対に今週中に解決するからな。
署長何一人で張り切ってんですか?ほら来週の日曜社交ダンスコンテストの決勝なんだよ。
それまでに解決しとかないとさ出場どころじゃなくなっちゃうから。
ねっ。
ああそうだ。
君たちもさ心して捜査にあたってくれよ。
頼んだぞ。
ああ曲がってる曲がってるそこ!心してって言われても…。
仕事仕事。
これより捜査会議を始める。
事件の認知は今日午前8時45分。
被害者について報告を。
(仙堂)はい。
被害者の名前は岡野太一32歳。
職業不詳。
住所は渋谷区新富ヶ谷2丁目。
16歳の時不良仲間と傷害事件を起こし半年間少年院に入っています。
被害者は至近距離から拳銃で胸を撃たれておりほぼ即死です。
現在のところ銃声を聞いたという目撃者は見つかっておらず死亡推定時刻は本日午前0時から3時の間と思われます。
なお岡野太一は昨日月島中央署管内で偽造カードの取引を行っています。
うちの署員が現行犯逮捕を試みましたが残念ながら取り逃がしてしまいました。
申し訳ありません。
(内藤)所轄の尻拭いを捜査1課にやれってか。
現場の遺留品は?はい。
現場から弾丸は発見されましたが取引で得たはずの現金が見つかっていません。
その他めぼしい遺留品としては携帯電話カード類それから現場に落ちていたこの…水上バスのチケットです。
水上バス?はい。
浅草から隅田川を経由してお台場まで運行されている定期船で乗船の日時は4日前。
浅草からの便です。
これから遺留指紋を当たります。
よし。
船着き場周辺の防犯カメラの映像も調べてくれ。
了解です。
残りの者は被害者宅の家宅捜索関係各所の聞き込みそれから不審者の目撃情報を洗うんだ!このチケットなんですけど。
(村木繁)ハァ…。
(村木)あのね遺留指紋ってねこれ鑑識の仕事でしょう?それはそうなんですけどこの染みどうしても気になるんですよね。
もうちょっと貸して。
あっこれ缶コーヒーですね。
それ科捜研のする事ですか?とにかく念のためによろしくお願いします。
それは単純にあなたの好奇心でしょう?好奇心はいつだって新しい道を教えてくれる。
…って誰かが言ってました。
はいはい。
新しい道一緒に探しましょ。
探したくねえよもう!
(遠山)この男なんですけど…。
(西野始)岡野太一?
(川口)ええ。
彼の財布にあなたの名刺が挟んでありましてね。
この方なら一昨日来ましたよ。
(川口)本当ですか!用件は?ハァ…。
質の悪いクレームです。
うちで発表してるケータイ小説があるんですがその内容が自分のアイデアの盗作だって言うんです。
(西野の声)だから今すぐ読めないようにしてくれって。
でも証拠はないし作家も盗作を否定したのでお帰り願いましたけど。
このケータイ小説ってどんな内容なんですか?1人の少女が誘拐された事で家庭が崩壊するサスペンスミステリーです。
どんでん返しの連続で最近新聞や雑誌でも取り上げられるようになりましてね。
そのケータイ小説を書いてる方は?浅井徹っていう新人作家です。
(村木)はい。
この染みねやっぱり缶コーヒーでした。
それ以外の何ものでもありません。
そうですか。
あっついでにね指紋の照合もしておきました。
ついでだから。
さすが村木さん!で何かありましたか?えー…半年前ね新宿で不良グループに絡まれて暴行事件を起こしてますね。
まあ正当防衛が成立して不起訴処分になってますけど。
「三枝達也」…。
ん?特許庁職員?うん。
技術系の審査官だそうです。
珍しい職業ですねぇ。
やべえ食いついちゃった〜。
(村木)墓穴掘った…。
ごめんくださーい。
(ノック)三枝さーん。

(足音)あっ…。
三枝達也さんですか?
(三枝達也)ええ。
わたくし月島中央署の糸村と申します。
私に何か?岡野太一という男性ご存じありませんか?いいえ。
その方がどうかしたんですか?はい。
今朝晴海の桟橋で遺体で発見されたんです。
実は現場にこんなものが落ちてましてね。
4日前の水上バスのチケットなんですがこのチケットからあなたの指紋が検出されたんですね。
乗った覚えあります?ええ確かにその日浅草からお台場まで行きました。
でこの染みこれ調べたところ缶コーヒーの染みだったんですがこぼしたりしました?いえ。
チケットは降りる時にゴミ箱に捨てました。
なるほど!その時にゴミ箱の中にあった缶コーヒーがこぼれて染みがついたんですね。
ふ〜ん。
(悲鳴)
(遠山)ここですね。
すいません!入りますよ!
(川口)大丈夫ですか?どうしました?
(荒い息遣い)あっ…。

(カメラのシャッター音)お願いします。
(カメラのシャッター音)
(川口)なるほど。
被害者の浅井さんとはどういうご関係で?
(杉山里奈)1年ほど前から同棲してます。
一昨日から勤め先のエステサロンの同僚と温泉旅行に行ってて何度電話しても出ないから気になってたんです。
(川口)この男見た事はありませんか?さあ…。
この人どうかしたんですか?今朝晴海で遺体で発見されました。
えっ!すいません。
浅井さんは原稿をどのように保存してました?確か…パソコンと専用のハードディスクに…。
川口さんちょっと。
パソコンは壊されハードディスクも見当たりません。
もしかしたら犯人が持ち去ったのかもしれません。
(遠山)犯行現場から岡野の血液指紋が検出されました。
(川口)死亡推定時刻は一昨日の夕方頃です。
その時間近所の住人がマンションから慌てて飛び出していく岡野によく似た男を目撃しています。
現在近隣の防犯カメラの映像を解析していますがほぼ岡野の犯行と見て間違いないでしょう。
動機は?
(遠山)恐らくケータイ小説の連載を巡るトラブルだと思われます。
(遠山)浅井のパソコンが破壊されデータの入ったハードディスクが持ち去られてます。
自分のアイデアを小説にされたぐらいでなぜそこまでやる必要がある?
(遠山)え…それはですね…。
あの…もしかしたらその小説に何か表沙汰にされては困るような事が書かれてたんじゃないでしょうか。
例えば…偽造カードの取引先の秘密とか。
その小説どんな話だ?
(遠山)編集者の話ですと少女の誘拐をネタにしたミステリーだそうです。
うーん…今回の事件とは無関係のようだな。
遅くなりました〜。
あっどうぞお構いなく。
水上バスのチケットから指紋が検出され持ち主が特定されました。
特許庁の職員三枝達也という人物です。
三枝達也?本人に会って話を聞いてきました。
水上バスの利用は認めましたがチケットはゴミ箱に捨てたと証言しています。
あっこの人物です。
事件や岡野との関わりは?それも否定しています。
念のため水上バス乗り口の監視カメラもチェックしてもらっています。
森田。
管理官もしかしてさっきの小説の話…。
念のためもう一度三枝を洗い直してくれ。
家まで案内しろ。
了解。
(ノック)
(森田)三枝さん!
(ノック)三枝さん!森田さん。
部屋の明かり消えてますね。
携帯は?かけてみました。
電源から切られてます。
森田さん?ありがとうございました。
(大沢真)さようなら。
(大沢)さようなら。
(子供たち)さようなら。
お母さんもうすぐ来るって。
(長島明日香)うん。
明日香ちゃん週末の予定は?別に。
お母さんもおじいちゃんも仕事だし。
じゃあさ見たい映画があるんだけど付き合ってくれないかな?先生さようなら!さようなら。
お母さんには俺から伝えとくからさ。
別にいいけど。
(長島弥生)明日香お待たせ。
帰ろうか。
週末も仕事なんだって?パートが急に1人辞めちゃって。
新しい人募集してるんだけどなかなか見つかんなくてね。
とりあえず俺が映画にでも連れていくよ。
ごめんねいつも気を使わせちゃって。
つまんない遠慮すんなって。
フフッ。
先生さようなら。
おお。
じゃあ明日な。
ありがとうございました。
さようなら。
(鈴の音)
(弥生・明日香)ただいま。
(長島剛志)おおおかえり。
明日香ほらシュークリーム買ってきたぞ。
おじいちゃんありがとう。
お父さん明日香が虫歯になるから甘いものはダメだって言ったじゃない。
あっ忘れてた。
ハハハハハ…。
(チャイム)はい。
俺が出る。
(チャイム)
(長島)はーい。
あっ…。
長島さん夜分すみません。
どうしました?弥生さんいらっしゃいますか?どうぞ。
はい。
失礼します。
(長島)明日香2階に行ってよう。
シュークリーム持って来い。
(長島)よしよしよし…。
三枝さんこちらにいらしてませんか?えっ?いえ…。
じゃあ電話は?ありません。
あの…三枝に何かあったんですか?ああいや…ある事件の参考人として聞きたい事がありまして。
森田さんご存じでしょ?あの人は離婚して以来私たちと関わりを断ってるんです。
唯一の繋がりは養育費の振り込みだけ。
(ため息)娘はいまだに誘拐事件の後遺症で苦しんでるっていうのに。
誘拐事件ですか?2年前三枝と弥生さんの一人娘明日香ちゃんが何者かに誘拐された。
犯人は身代金を要求した。
俺と金子さんは当時その事件の担当だったんだ。
2年前に起こった誘拐事件…。
記憶にないなぁ。
ああ事件そのものは未遂に終わったからな。
未遂?
(森田の声)その頃母親の弥生さんは体調を崩してて明日香ちゃんは小学校から戻ると1人で遊んでたそうだ。
(電話)もしもし。
(森田の声)犯人から身代金を要求する電話がかかってきたのはその晩の9時。
父親の三枝は当然警察に電話をした。
明日香は無事なんでしょうか?
(森田の声)義理の父親の長島さんが警察官だったからだ。
あれからなんか言ってきたか?なんにもないんですよ。
ところがそれ以降犯人からの連絡がぷっつり途絶えた。
(森田の声)誘拐から3日目。
明日香ちゃんだけが奥多摩の山のふもとで発見された。
丸ひと晩山の中を歩き続けて発見当時衰弱しきって口もきけない状態だった。
じゃあもう一度聞くわね。
明日香ちゃんを連れていった人はどんな人だった?覚えてない…。
(森田の声)何を聞いても覚えていなかった。
あまりにも強いショックを受けて記憶を失ってる状態だという事だった。
結局7歳の子供にはそれ以上の追及は出来ず計画を断念した犯人が子供を山に捨てて逃げたという事で落ち着いた。
当然身代金は支払われていない。
(森田の声)それから月島に来て偶然和菓子屋で弥生さんに会った。
あっ…。
あっ…。
その後どうですか?なんとか娘と元気に暮らしてます。
(森田の声)俺は明日香ちゃんの事が心配で時々様子を聞きにいってたんだ。
それであの和菓子屋に頻繁に通ってたんですね。
やっぱり関係あるんじゃないでしょうか?何がだ?岡野が必死で連載を止めようとしていたケータイ小説。
ネタは少女の誘拐でしたよね?そのケータイ小説念のためプリントアウトしてくれ!はい。
大変です!水上バス乗り場の防犯カメラの映像に岡野と揉めてる三枝達也の姿が映ってました。
え!?家宅捜索の令状取ってくる。

(横山)ありました!
(横山)偽造カードです。
(仙堂)これ…。
電波を飛ばしてカード情報を盗み取る電子機器ですね。
盗聴器を仕掛けて音を拾うようにカード情報を盗み取るんです。
(森田)おい!はい!
(仙堂)おお…!急いで鑑識を呼べ。
はい!
(仙堂)あっ仙堂です。
三枝の部屋から血痕の付着したタオルを発見しました。
はい。

(横山)三枝の部屋から発見されたタオルに付着した血液が岡野のものと一致しました。
それから三枝の靴の裏からさび止めの塗料が検出されました。
(仙堂)これは岡野の殺害現場で使われていたものと一致します。
詳しい動機はまだわかりませんが偽造カード取引の失敗からのトラブルによる殺人の可能性が高いと思われます。
決まりだな。
これより三枝達也の捜索を開始する。
自宅を中心にローラーを敷き三枝が出入りしそうな場所を徹底的に洗うんだ!
(一同)はい!ないんだ!どうした?三枝の部屋にこのドロップ缶が大量にあったんですがこれ赤いドロップだけが缶の中に入ってなかったんですよ。
あのね糸村くん!ちょっと出かけてきます。
なんで気づかないかなあ。
お前ら何やってんだ!急げオラッ!
(一同)はい!ああ森田さん。
例のケータイ小説。
俺の机に置いておいてくれ。
貸して。
私が見るから。
お願いします。
(村木)今度はこのドロップの何を調べろと?はい。
どういうわけか赤いドロップだけ入ってないんです。
ほら見てください。
白黄色…緑オレンジ…。
それは持ち主が赤いの大好きだから赤いのばっか食べたんでしょ!なるほど。
うるさいなもう。
でも念のためにお願いします。
いやーもういや…助けて。
もちろん手ぶらじゃありませんよ。
あーもういやだもう。
はい新発売。
あっおにぎり鮭?やった。
イクラもありますよ。
あイクラ…。
やった…食べちゃおうかな。
まず調べてからね。
いやだよ…。
(森田)三枝は拳銃を所持したまま逃走している可能性があります。
念のため自宅に監視を付けますがご了承ください。
(長島)あのバカなんて事やらかしてくれたんだ。
奥さんはご主人と別れてから一切連絡を取っていないと言っていますがそれ本当ですか?
(長島)この2年間三枝からなんの音沙汰もありません。
こんな事になるならあの時きちんと罪を償わせるべきだった。
どういう意味ですか?長島さん?三枝は高校時代から娘と交際していて我が家にもよく遊びに来ていました。
(長島の声)ある日私が帰宅すると三枝がニヤニヤと笑いながら私の耳元でささやいたんです。
昇進試験合格しましたよ。
あいつは遊び半分で警察のデータベースにアクセスして機密事項をのぞいていたんです。
あとで気づき厳しく注意したんですが反省するあいつの姿についその時は見逃してしまった。
ハッキングは重大な犯罪ですよ。
私が浅はかでした。
こうなった以上は必ず私が責任を取らせます。

(工藤貴之)すみません。
お待たせ致しました。
どうぞおかけください。
失礼します。
三枝達也の銀行口座を調べたところお宅の法律事務所に毎月20万のお金が振り込まれています。
(川口)これは一体どういうお金なんでしょう?申し訳ありませんが守秘義務があるためにお答えするわけには…。
工藤さんは三枝の大学時代の後輩なんですよね?ええ。
慶徳大学の後輩です。
どこか彼の立ち寄りそうな所に心当たりありませんか?さあちょっと思いつきませんね。
それにしても信じられないな。
三枝さんが偽造カードを密売し殺人まで犯したなんて。
あなたが三枝さん?あの人が人殺しを?三枝さんは現在行方がわからなくなっています。
その後何か連絡はありませんでしたか?何度も言うようですけど彼は私たちを捨てて行ったんです。
今さら連絡なんてよこしたりしませんよ。
でもお二人は強い絆で結ばれていたと森田さんから伺ったんですが。
確かにあの人娘が生まれてから変わりました。
それまでは仕事人間だったのが家庭的になって娘の面倒本当によく見てくれた。
でも…。
(弥生の声)誘拐事件があったあと明日香が毎晩のようにうなされるようになったんです。
(明日香)キャーッ!
(弥生の声)でも明日香の事なんかなんにも構う事なくあの人は口数も減り夜遅くお酒を飲んで帰るようになりました。
決めた事だ。
ちょっと待ってよ!あなたちょっと待って!
(弥生の声)あの人はそんな娘から目を背け離婚届を一方的に押し付けて逃げていったんです。
最低の男ですよ。
あの人は。
あのこれは三枝さんの部屋に置いてあったものなんですがこのドロップ三枝さんの好物だったんですか?さあ…甘いものは苦手だったと思いますけど。
失礼します。
あの長島明日香さんいらっしゃいますか?あっ。
あの…。
失礼しました。
わたくし月島中央署の糸村…。
すいません。
こちらでいいですか?はあ…。
どうもお邪魔しました。
明日香ちゃんのお母さんから連絡もらってます。
彼女にどんなご用でしょう?あああの…。
ちょっと見て頂きたいものがありまして。
あの…。
事件の聞き込みでないのであればお引き取り願えますか?はい?明日香ちゃん警察の方に異常におびえるんです。
だからなるべく接触してほしくないんです。
失礼ですがお名前は?大沢です。
長島家の方々に随分と思い入れがあるようですが。
というか2年前の誘拐事件からあの家族が苦しむ姿をずっと見てきましたから。
それに俺高校の時に父親を亡くしてるんです。
だから父親のいない明日香ちゃんの気持ちがすごくわかるっていうか…。
自分が父親の代わりになれるとは思ってませんけど出来る限りあの子守ってやりたいんです。
さよなら。
(明日香)先生さよなら。
(弥生)ありがとうございました。
じゃあ。
今日どうだった?楽しかった?うん。
ちょっとあなた…。
ちょっちょっ…ちょっと…。
ちょっと待ちなさい!おい江東区方面に人員割け!はい!
(電話)
(清水)もしもし。
何!?管理官!世田谷南署の警察官が三枝と思われる男を発見しました。
三枝は現在逃走中との事です。
すぐに捜査員に通達しろ!付近一帯を中心に捜索かけろ!
(一同)はい!
(サイレン)森田さん!目撃者がいました!向こうです。

(携帯電話)はい。
もしもし。
(三枝)「もしもしお義父さんですか?」お前…。
長い間不義理して申し訳ありませんでした。
実はお義父さんにお話ししておきたい事があります。
誘拐事件の真相がわかったんです!ふざけた事言うんじゃない!そんな話信じられるか!おい三枝お前今どこにいるんだ?どこにいるんだ?答えろ!何これ…。
どういう事?管理官ちょっといいですか?どうした?これ例のケータイ小説なんですけど物語の詳細が明日香ちゃんの誘拐事件とそっくりなんです。
何!?それに中には事件関係者しか知らないと思われる記述もあります。
お母さん今日何?ん?今日はね明日香の好きなコロッケ。
待っててね。

(響子の声)小説の中で少女は山小屋に監禁されています。
目を覚ました時小屋の中には誰もおらず…。

(男)おい!このクソガキ何やってんだよ。
おいおいマジかよ。
そいつをよこせ!ぶっ殺すぞ!ああー!
(銃声)キャー!
(弥生)明日香?どうしたの?明日香!
(弥生)明日香どうしたの?
(明日香)私…。
人を…人を…殺した…。
殺したの…。
(弥生)明日香!ちょっと明日香!
(携帯電話)もしもし糸村です。
もしもし?どちら様ですか?
(三枝)「三枝達也です」刑事さんからもらった名刺を見て電話をかけています。
「今どちらにいらっしゃるんですか?」「あそうだ。
三枝さんイチゴお好きですか?」え?あなたの部屋に大量のドロップがありました。
でも赤いドロップだけ缶の中に入ってなかったんですよね。
「なぜ赤だけないんだろうって気になったものですから」私が岡野を殺しました。
(三枝)「岡野を殺したのは…」私です。
動機はなんだったんですか?森の中にあります。
え?
(ジェット機の飛行音)森の中に隠れています。
(電話が切れる音)あっもしもし?もしもし?
(飛行音)
(ジェット機の飛行音)
(金子)本日午後6時頃西晴海けん銃使用殺人事件の被疑者が自殺を図りました。
先ほど三枝容疑者から捜査員宛てに電話があったとおっしゃいましたが。
それは所轄の捜査員です。
彼が捜査本部への報告を怠りスタンドプレーに走った事が今回の結果を招いたものと考えております。
つまりその捜査員のミスという事ですか?そう取ってもらって構いません。
おいお前たち!何勝手な真似をしているんだ!管理官。
お前たちな捜査は終わってるんだ!警視庁の看板に泥を塗るつもりか!捜査のやり直しなど絶対に許さん!
(金子)糸村。
手帳を出せ。
1か月の謹慎処分だ。
ここから出ていけ。

(横山)あっ…。
(金子)森田!はい。
お前はしばらくここにいてこいつらを監視しろ。
2014/02/03(月) 15:55〜16:50
ABCテレビ1
遺留捜査3[再][字]

「殺しのチケット」

詳細情報
◇番組内容
遺留品が語る、三分の真実―風変わりな刑事・糸村聡が帰ってきた!彼は事件現場に残された“遺留品”から声なき遺体が訴えたかったメッセージを読み取り、伝える…。
◇出演者
上川隆也、斉藤由貴 ほか

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

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