世界の名峰 グレートサミッツ エピソード100「南米・ペルーアンデス」 2014.02.19

(テーマ音楽)「世界の名峰グレートサミッツ」。
南米ペルーのアンデス山脈です。
そこはかつての巨大帝国インカが栄えたところ。
さまざまな伝統が今なお息づいています。
華麗な衣装で踊るインカの末裔たち。
山中で行われるアンデス最大の祭りのエピソードです。
南米ペルーアンデス山脈の町クスコです。
6月人々が聖なる山とあがめるアウサンガテの近くでインカの伝統を残す壮大な催しが行われます。
数万の人が集まるアンデス最大の祭りコイユリーティです。
会場となるのはアウサンガテを望む山の谷間です。
祭りは4日間夜を徹して行われます。
期間中人々はインカの神に感謝するため鮮やかな衣装を身にまとって踊りを披露します。
教会の前でミサが始まりました。
ペルーの人々のほとんどはキリスト教徒ですがこの祭りにはインカ時代の信仰が色濃く残されています。
かつてインカ帝国を征服したスペイン人はキリスト教を広めようとある伝説を作りました。
この谷にインカの人たちが神が宿ると信じる大きな岩がありました。
ある日その岩に光とともに十字架が現れたというのです。
今その大岩は祭壇の中央に祭られキリストの絵が描かれています。
インカの自然崇拝にキリスト教が加わりこの祭りになったのです。
人混みの中教会から大きな十字架が運ばれていきます。
谷の奥にある氷河の上へ担ぎ上げるのです。
登るに従って背後に聖なる山アウサンガテが見えてきました。
1時間ほどで氷河に到着。
アウサンガテを望む場所に十字架が立てられます。
人々はここまで登り十字架に祈りをささげます。
そうする事で1年間の罪が全て許されるというのです。
祭りの間谷間では村ごとにグループを作って感謝の踊りが続けられます。

(ベル)会場の一角で結婚式が始まりました。
といっても本当の式ではありません。
結婚したいカップルが願いを込めてまね事を行います。
幸せそうな2人。
ここで行われる事はいつか現実になると信じられているのです。
露店ではまね事に使うおもちゃのドル紙幣やお札などが売られています。
これが2人の夢みるマイホーム。
自家用車に猛犬注意の貼り紙もあります。
実は私たち夫婦は3年前ここで結婚式をしたんです。
もちろんまね事ですが。
でもそのあと村に帰ったら本当に結婚できたんです。
それで今度はマイホームが欲しくなって今年もここに来ました。
祭り4日目午前5時。
谷間から30km離れた草原に人が続々と集まってきました。
ここで太陽が昇るのを待ち受けます。
太陽はインカの最高神です。
午前7時日の出です。
一斉にひざまずいて祈りをささげます。
フィナーレの踊りが始まりました。
草原を下っていくとアウサンガテが見えてきました。
キリスト教に染まりながらも自分たちの文化を根強く残すインカの末裔たち。
聖なる山に感謝の踊りをささげてコイユリーティはその幕を閉じたのです。
2014/02/19(水) 10:40〜10:50
NHK総合1・神戸
世界の名峰 グレートサミッツ エピソード100「南米・ペルーアンデス」[字]

南米ペルーのアンデス山脈の聖なる高峰アウサンガテ(6384m)。山ろくで開かれるアンデス最大の祭り「コイユリーティ」を紹介し、インカの人々の伝統と文化を伝える。

詳細情報
番組内容
かつてインカ帝国が栄華を極めたペルーアンデスにそびえる高峰アウサンガテ(6384m)。6月、麓ではアンデス最大の祭典コイユリーティが開催される。それぞれの村から集まった人々は鮮やかな衣装をまとい踊り続ける。人々は氷河を登り、アウサンガテを望む場所に巨大な十字架を立て、神に祈りをささげる。アウサンガテにささげる踊りで祭りはフィナーレを迎える。インカの自然崇拝とキリスト教が融合した盛大な祭りを紹介。
出演者
【語り】礒野佑子

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
趣味/教育 – 旅・釣り・アウトドア

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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