シリーズ世界遺産100「エトルリア墓地遺跡〜イタリア〜」 2014.03.05

(テーマ音楽)紀元前のイタリア。
そこには死後の世界を思い墓造りに力を注いだ人々がいました。
ローマ帝国が支配する前の紀元前8世紀から5世紀ごろ。
イタリアではエトルリア人と呼ばれる人たちが繁栄を謳歌していました。
チェルヴェテリとタルクィニアには彼らの墓が数多く残っています。
タルクィニアの墓の特徴は壁画がある事です。
この墓には2,500年ほど前のエトルリア人の葬儀の様子が描かれています。
手を組み合っている裸の2人。
死者にささげる聖なる格闘をしています。
こちらは血の儀式。
自由を奪われた男に猛獣がかみつく場面です。
あふれ出る血を死者を送り出す力としました。
死者は血の力を借りて奥に描かれた赤い扉を通り抜け来世へと向かうのです。
エトルリア人は独自の宗教観を持ち儀式を重んじる民族でした。
エトルリア人の経済的な基盤は鉄などの鉱物資源で支えられていました。
彼らはそれを北アフリカやギリシャに輸出して富を築きます。
その富は墓造りにもふんだんに費やされました。
チェルヴェテリにはまるで普通に暮らす家のような墓がいくつもあります。
来世でも現世同様の生活ができると考えていたのです。
彼らの暮らしは踊りや音楽に彩られていました。
一族が集う宴会の様子も墓の中には頻繁に現れます。
エトルリアでは夫婦そろって宴会に加わりました。
当時周辺国の多くは男尊女卑の社会。
エトルリア人は男女平等という先進的な社会を実現していたのです。
しかしその繁栄を狙って周囲の国が戦争を仕掛けてくるようになります。
隣国ローマもエトルリアに対して侵略を始めるのです。
そのころのエトルリア人の心情を墓の壁画が教えてくれます。
おどろおどろしい姿の怪物デーモンが現れるのです。
黒い肌に黒い羽。
その目と口は赤い血の色を帯び恐ろしい形相です。
更に時代が下ると墓の中は数多くのデーモンで埋め尽くされます。
来世への扉の脇に立つデーモンたち。
それは人々の不安の象徴だと考えられています。
エトルリアは紀元前1世紀には完全にローマにのみ込まれその独自の文化が築いた建造物や書物は失われます。
今はこれらの墓が静かに歴史を語ります。
2014/03/05(水) 04:15〜04:20
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「エトルリア墓地遺跡〜イタリア〜」[字]

来世への扉 ▽文化遺産 ▽ローマ帝国が支配する前のイタリアで繁栄をおう歌したエトルリア人。死後も現世と同様の生活ができると考え、富は墓造りに費やされた。

詳細情報
番組内容
「チェルヴェテリとタルクィニアのエトルリア墓地遺跡」は、2004年に文化遺産に登録。イタリアでは、ローマ帝国が支配する前の紀元前8〜5世紀ごろ、エトルリア人が繁栄をおう歌していた。チェルヴェテリやタルクィニアには、彼らの墓が数多く残っている。死後の世界でも現世と同様の生活ができると考えられ、富は墓造りに費やされた。しかし、その後、ローマに飲み込まれ、独自の文化は失われた。
出演者
【語り】松平定知
音楽
【音楽】久石譲

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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