ひょうたんからコトバ「いっぱい!」 2014.02.03

あっ大なわだね!1人2人…ん?あれれっ3人4人うわっヒロ・ポンがいっぱい!今日のテーマは「いっぱい!」。
「いっぱい」にまつわる故事成語。
(先生)今日はみんなで俳句を作りましょう。
(みんな)は〜い!
(先生)俳句には基本のルールがあります。
まず文字数は5文字7文字5文字。
5・7・5でリズムよく。
もう一つは季節をあらわす言葉季語をどこかに入れます。
この2つのルールにそって作ってください。
(マサキ)へえおもしろそう!よ〜しがんばるぞ!
(ミワ)はい先生できました!いいですね!春がそこまで来てワクワクしているすがたが伝わりますね〜!
(タクロウ)先生ぼくもできました!はいタクロウくん。
おっバレンタインは冬の季語ですね。
せつない気持ちもよく伝わります。
はいは〜い!はいは〜い!ぼくもたくさんできた!まずはこれ!ちょっとマサキくん季語がないな〜!ルールにそってないよ!あ〜そうか。
じゃあこれは?
(先生)今どは5・7・5になってないな。
(マサキ)じゃあこれは?
(先生)ダメ!
(マサキ)じゃあこっちは?こっちは?こっちは?
(先生)ぜんぶルールにそってないぞ!
(2人)もういい加減だね〜。
あちゃ〜!これぞまさしく「杜撰」。
それは今からおよそ1,000年前の中国。
宋の国に杜黙という詩人がいました。
(杜黙)ささっ!ささっ!よしできた!どうだ?これがおれの詩だぞ!あれっなんかヘンだぞ?リズムが悪いな〜。
(杜黙)そうか。
じゃあこれでどうだ?ほれっ!う〜んなんか読みづらいな〜。
日本の俳句のように中国にも漢詩という詩がありいくつかのルールがありました。
ところが杜黙の作る詩はこのルールから外れたものばかりでした。
おぬしの作る詩はどれもルールにそってない!
(2人)まったくいい加減だな〜!あちゃ〜!せつ明しよう。
「杜撰」とはこの杜黙の杜という字と詩を作るといういみの撰という字を合わせた言葉で…。
そこからやり方がざつだったり手ぬきが多いことを言うようにもなったんだ。
こんなときも「杜撰」。
今どの日曜日みんなでゆう園地に行かない?いいね!さんせい!ジャ〜ン!ぼく計画ひょう作ったよ!わ〜すごい!楽しみ!わ〜い。
ゆう園地ゆう園地!しかしみんな来ないなあ。
(タクロウ)ちょっと!ここにいたの?公園のどこで待ち合わせするか書いてないからさがしたよ!
(マサキ)え〜うわ〜ごめ〜ん。
(ミワ)もうさいあく!午前中のバスなくなったじゃない!
(マサキ)あ〜ご…ごめ〜ん!
(タクロウ)あれっゆう園地しまってる!まさか休園日
(ミワタクロウ)え〜!
(マサキ)ごめん。
ちゃんとしらべとけばよかった〜!
(2人)もういい加減だね〜!あちゃ〜!「いっぱい」にまつわることわざ。
「千里」とはおよそ4,000kmのこと。
遠い道のりでも最初の一歩をふみ出すことから始まる。
つまりどんな大きな計画でも身近なことを実行するところから始まるといういみ。
このことわざにぴったりなのは…。
どうも野口健です。
「千里の道も一歩より」。
このことわざぼくほどかんじている日本人はいないんじゃないかなと思います。
16歳でスイスにあるひょう高4,808mのモンブランの頂上に登った野口さん。
これをきっかけにせかいじゅうの山やまを登り25歳のときにはあのせかいでいちばん高い山エベレストの頂上に立つことにせいこうしたんだ。
エベレストに登るなんてすごいたいへんなことなんだブー?なんとなくエベレストに行って登ってきたというえいぞうばかり目にしますけどそこに行くまでに細かいことがどれだけできるかなんですよね。
そのコツコツコツコツがあってはじめて行けるんで。
たとえばにもつを40キロくらいつんで…。
なんでもいいんですよ。
米でもつんでそれで近じょの山ですよね。
奥多摩でもいいしね。
そういうところのかいだんを…。
山にかいだんがあるんでそれを上ってみたりとか。
「千里の道も一歩より」。
野口さんはエベレストに登るためコツコツとじゅんびをしたんだね。
そしてエベレストのふもとについてもまたじゅんび。
それは…。
まず水分とんなきゃいけないじゃないですか。
あっちこっちの雪をふくろに入れてテントにもってきてそれをとかすわけですよ。
雪から水になっておゆになるにはえらい時間かかるんですよ。
こんだけ雪あつめても水ってこれしかならないんですよね。
エベレストに登るためには1か月以上かかる。
そこでたいりょうに水がひつようなんだ。
雪をとかして水を作るんだね。
せかいの山にいどみつづける野口さんが山登り以上に「千里の道も一歩より」をじっかんすることがあった。
それは…。
2000年にゴミだらけだった富士山を見て野口さんはなかまとそうじを始めたんだ。
最初の年は一年間で100人ぐらい。
だから1回5人とか6人とか。
それを一年間通して100人ぐらいしかあつまらなかったんですよ。
拾っても拾っても拾っても1週間後に行ったら一からやり直し。
だからホントに富士山のせいそう活どうムリかなと思ったんですよ。
人があつまらないしね。
ところが5年なら5年とにかくやってみようということで4〜5年がんばったら600人こえてきょ年6,800人ですよ。
ぜん国から参加者があつまるわけですよ。
で一年を通してですけど6,800人。
この人数でみんなでいっしょにゴミ拾うじゃないですか。
そうするともう毎週のようにゴミ拾ってるわけですよね。
ゴミ拾ってるすがたは多くの人が目にしますよね。
いたるところで拾ってる人のすがたを見たらすてなくなるんですね人って。
ですからこの広まりはすごいなと思ったんですよ。
「百聞は一見にしかず」。
何回も人から聞くより自分の目で実際に一度見たほうが確実でずっとよくわかるということ。
「へたな鉄砲も数うちゃ当たる」。
どんなに鉄砲をうつのがへたな人でもいっぱいうてば1ぱつぐらい当たるよね。
これは江戸時だいに服部嵐雪がよんだ句です。
一輪だけさいた梅。
まださむさはきびしいけれど近づいてくる春のけはいをかんじてうたったといわれています。
が〜まるちょばの2人が何かほってるね。
「ジャブジャブ」。
いっぱい水が出てきているかんじがしない?あれまた何かほってる!「ザクザク」。
たからものなどきちょうなものがいっぱい出てきたかんじがしない?ものごとのようすをあらわす言葉「オノマトペ」。
これらは「いっぱい」のようすをあらわしているよ。
みんなでそうぞうしてみよう!えい!よいしょ〜!うわうわうわ〜!これなんだ「うじゃうじゃ」は同じような大きさのものがうごめいているようす。
つぎは何かな?あれどこ行くの?待って〜!「ぞろぞろ」は同じようなものがいっぱいならんでいたり後につづいていどうしたりするようす。
「いっぱい」といういみをあらわすにもいろんな言い方があるんだね。
つづいては「話す」。
これもいっぱいひょうげんのしかたがあるんだ。
どんな言い方があるか見てみよう。
「ぜったい言うなよ!」。
「いいこと聞いちゃった!」。
ケッチ!は帰り道友だちに会った。
ほかの人に聞こえないようひそひそ話すのは「ささやく」。
「ケッチ!おはよう!」。
「おっヒロ・ポンおはよう!ヒロ・ポンの秘密ぜったいないしょだぞ」。
「ぼくの秘密話したな!」。
ヒロ・ポンをおいかけるケッチ!そして…。
大きな声で何かをもとめるときは「さけぶ」。
あい手に自分の気持ちをちゃんととどけたいときは「伝える」。
はたして2人はなか直りできるのだろうか?ねえところでヒロ・ポンの秘密って何だったの?2014/02/03(月) 09:40〜09:55
NHKEテレ1大阪
ひょうたんからコトバ「いっぱい!」[字]

小学3〜6年生国語番組。ことわざや故事成語、古典などをとりあげ、子どもたちが「豊かな言葉の使い手」になることをめざす。出演:が〜まるちょば

詳細情報
番組内容
ことわざ・慣用句・故事成語・古典などを取り上げ、これらのことばの生まれた歴史や使い方をさまざまな形で紹介する。今回のテーマは「いっぱい!」。千里、万年など数が多いことにまつわる、ことばを学ぶ。取り上げるのは「千里の道も一歩から」「杜撰(ずさん)」ほか。また「ドバドバ」「うじゃうじゃ」などの「オノマトペ」を学ぶ。【ナビゲーター】が〜まるちょば(サイレントコメディー・デュオ)【ゲスト】野口健(登山家)
出演者
【ゲスト】野口健,【司会】が〜まるちょば,【語り】うえだゆうじ,加賀美幸子

ジャンル :
趣味/教育 – 幼児・小学生
ドキュメンタリー/教養 – 文学・文芸
バラエティ – その他

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サンプリングレート : 48kHz

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