その男、副署長2 2014.02.18

(サイレン)
(梶原勇)ご苦労様です。
(花村一彦)ご苦労様です。
(藤原あきら)現場は?
(梶原)この奥です。
被害者の身元は?
(花村)所持してた免許証から割れてます。
国中昭夫38歳。
(梶原)商事会社に勤めるサラリーマンです。

(池永清美)残業になりそうっすね。
晩飯ソバでも取りますか?
(近藤時男)あぁくやしい…。
はい?ダメになったんです…ソバ。
え?アレルギーが出るんです。
急になるもんなんですか?アレルギーって。
ご苦労様です。
お疲れ様です。
鑑識の報告を待って7時半より捜査会議を開きます。
(捜査課一同)はい。
記者発表は?このとおりでお願いします。
ちょっと待ってください。
これ被害者の氏名と死因だけじゃないっすか!これじゃ一斉にブーイング来ますよ!署長?ひらさん…。
(平松純平)はい。
現場で何かあったのか?めちゃくちゃですよ。
犯人はガイシャを刺した後椅子に縛りつけてその椅子何回も倒したらしくて顔潰れてました。
うわぁ…!
(市川奈津美)副署長!記者が待ってます!こちらへ…。
しょうがねぇな…。
(上田聡)それに死体の上にユリの花だもんなぁ…異常だよ。
う…上田!遺体が椅子に縛られて花が置いてあったんだな?ユリの花。
まいったなぁ…。
池さんみたいに捜査に首を突っ込むなんてなしですよ。
どうなんだ!?現在発表できるのはここまでです。
(記者)いや…そんな!以上!
(記者)容疑者の目星は!?
(記者)怨恨ですか!?
(記者たちの声)厄介な事件みてぇだな。
(野沢健作)…あなたには関係ない。
ずいぶんテンパってんじゃねぇかよ。
課長もだけど近藤さんも変だったみたいですよ。
近藤さんが…?ガイシャの膝にユリの花乗ってた事話したら急におっかない顔になって上田にいろいろ訊いてたようです。
なんでだ…?14年前のヤマ…!警務課長…!
(梶原)死因は鋭利な刃物で胸部を刺された事による失血死。
凶器は見つかってません。
死亡推定時刻は今日の午前0時から3時の間。
ガイシャの勤務態度は良好でした。
ただ相当のギャンブル好きだったようで…。
現場の状態を考えると相当恨まれていたものと思われます。
それとユリの花よね。
あれにはどんな意味が…?
(梶原)ガイシャを縛りつけていたロープにはごく微量ですが動物性の油脂も付着していました。
動物性の油脂…?
(池永佳子)事件が起きてるのに帰るなんて近藤さんらしくないなって思ってたんだけど。
まさか…暴走するつもりなんじゃねぇだろうな…。
(野沢)14年前不動産会社経営の坂口伸夫さん53歳が藤代弘道当時23歳に殺害された事件です。
工場跡地でガイシャを椅子に縛りつけ刺したあげくその椅子を前後に数回に渡り倒し顔面及び後頭部を絶命するまで強打した。
ひでぇな…。
このヤマでもガイシャの膝にユリの花が置かれてました。
まるで再現ドラマね。
あらら…他にも興味深い事実がありますねぇ。
何?この事件を担当したのが元府警本部の刑事で現在はうちの警務課長…。
近藤さんですか…!?「電波の届かない場所にあるか電源が入っていない…」ハァ…クッソ…。
出ないの?あぁ…。
どこ行っちゃったんだろ?近藤さん…。
近藤課長は?署長がお呼びなんですけど。
えぇ…!?しょうがねぇな俺が行く!
(鐘の音)14年前のヤマでしたら自分は直接は担当してないんですけれどもよく覚えてます。
藤代は事件発生3日後に府警本部に自首してきました。
そして殺人罪で起訴され13年間服役した。
そして昨年の10月に出所。
そこまでは了解しているの。
知りたいのは事件当時の詳しい経緯です。
近藤課長はどこなの?え〜と…ああの残業のためみんなにあの…差し入れを買いに行った…行った…行った。
殺人大好きなサイコキラーの再来という事ですかな。
おい!サイコキラーなんて言葉軽々しく使うんじゃないよ。
軽々しく扱えない事は十分承知している!ともかく藤代の行方を当たってみた方がいいわね。
いやそれはどうですかねぇ?藤代とガイシャの接点がまだハッキリしない段階で藤代1人にターゲットを絞るってのはちょっと考えもんなんじゃ…お。
ここまで現場の状況が酷似している以上まず藤代を疑うのが本筋。
違いますか!?今の俺の話聞いてませんでした?あなたは近藤課長を捜してここに戻るように言ってください!副署長殿にはその程度のお使いがお似合いですよ。
アハハ!面白く…ねぇよ!
(言い争う声)
(藤代美也子)さっきも刑事さんがいらして訊いていかれました。
さっき…?近藤さんだな。
あの子とは刑務所を出た時に顔を見たきりです。
それ以来…一度も連絡を取り合ってないんですか?あの子のやった事がやった事ですから…。
いやでも…。
私たち親子は笑って食事もできないんです。
(美也子)世間様に申し訳なくて…。

(市原)藤代の行方知らないかって元刑事だったって人が来ましたけど知ってるわけないでしょ。
出所したらムショ仲間の顔なんか見たくないですから。
おぅ失礼!えぇ!?
(従業員)知らないって言ってるでしょう。
出所してから一度も会ってないんですよ。
近藤さん。
署に戻りましょう。
事件当時の事を話してもらえればホシの手掛かりも見えやすくなる。
そんな悠長な事はしてられない!もし藤代の犯行なら…。
責任は…この私にある!は?
(携帯電話)とにかくすぐに帰ってください。
はいもしもし池永ですが。
藤代さんのお母さんですね?弘道の同級生があの子の住まいを聞いていました!本当ですか!?どちらですか?もしかして…何かまたあの子恐ろしい事を…!こんばんは。
(小川菜々美)いらっしゃいませ。
(小川高志)いらっしゃいませ。
客じゃないんです。
河原町署の副署長で池永といいます。
こちらに藤代弘道さんが働いてらっしゃいますよね?まさか…あいつが何かやったって言うんですか…!?あぁ…14年ぶりだな。
悪いな。
ちょっと来てくれるか?いや…久し振りだな。
ある事件が起きた。
(近藤)君が関係してるかどうか訊きたい。
国中昭夫という人物が殺された。
知っているのか?お前がやったのか?お前が…!近藤さん!お前がやったのか!?何してんですか近藤さん!副署長!何だお前らもラーメン食いに来たのか?うまいんですよねここのラーメンは。
言い訳は結構!藤代弘道さん国中昭夫さん殺害についてお話を伺いたい。
任意同行願います。
そんな…!何かの間違いですよ!お前じゃねぇよな!?
(藤代弘道)わかりました。
(梶原)行こうか。
(菜々美)弘道さん!先ほどの行いを署長に報告すれば処分の対象となるでしょうな。
藤代となら…心中してもかまいません。
今日午前0時から3時までの間どこで何をしてらっしゃいました?部屋で寝てました。
それを証明できる人はいますか?いいえ…1人暮らしですから。
(野村)えぇ国中さんでしたらうちの常連ですけどどうかしたんですか?殺されました。
え…殺されたんですか!?最近誰かとトラブルになっていたというような話を聞いていませんか?いえいえ聞いてません!
(北畑翔)俺見ましたよ。
昨日店の前で国中さんと藤代さんが言い合ってるの。
(藤代)触んなって言ってんだろが!
(国中昭夫)何だとこの野郎!てめぇ調子に乗ってんな!何やってんだよ!?
(北畑の声)どっちもすごい剣幕でなんか怖かったっていうか…。
藤代って藤代弘道の事か!?えぇ。
これに見覚えは?お前は国中氏を刺しこのローブで縛った!なぜ殺した!?14年前の事件動機は何だったの?被害者の坂口は藤代の母親が経営する弁当屋の大家でした。
(近藤の声)事件当時坂口は家賃を倍近く値上げすると言ってきた。
まぁそれがきけないなら出て行けと。
それだけの理由であそこまで残忍な殺しを?
(近藤の声)いいえ。
坂口の狙いは別にあったんです。
(近藤の声)ある日…。

(叫び声)
(刺す音)
(坂口のうめき声)
(椅子の倒れる音)
(藤代)あぁー!
(椅子の倒れる音)
(藤代)あぁー!ひどいわね…。
それで復讐を。
遺体に花を置いたのはこんな不純な花は叩き返してやらぁ。
そういう事だったようです。
母親を思うあまりの犯行だったわけですね。
藤代の父親は彼が幼い頃に死んでいる。
あの親子は肩を寄せるようにして生きてきた。
ともかく藤代の犯行の可能性が高いわね。
変だなぁ…。
変?
(ドアの開く音)確かに14年前にはガイシャのそばに花を置く理由がありましたよ。
でも今回はなんで置いたんでしょうかね?だってそんな事したらわざわざ自分が犯人だってゲロしてるみたいなもんじゃないですか。
彼が尋常じゃないとしたら?…署長まで藤代をサイコキラー扱いするんですか?そんな決めつけする前にまず藤代とガイシャに接点があったのかどうか調べるべきじゃないでしょうか?
(平松)あ…それについては確認が取れました。
殺された国中も藤代も東一条の喜楽という居酒屋の常連客でした。
昨日2人が店の前で言い争っているのを店の客の大学院生が目撃しています。
口論の原因は何だ?あなたには関係ないでしょう。
いやちょっと待ってくださいよ。
2人はもういいわ。
自分の仕事をしてください。
署長…。
戻りなさい!藤代はまだ任意同行の段階です。
過激な対応は控えてください。
しかし…!奴は2人を殺した凶悪犯かもしれないんで…!ともかく!今夜はひとまず自宅に帰しなさい!『傘がない』サンキュ。
もし藤代がホシだったら責任は自分にあるそう言ってましたよね?あれはどういう意味なんですか?私は藤代親子にある種の思い入れをしていた。
私はあの2人のやっていた店の常連客だった。
こんにちは。
あぁ近藤さんお帰りなさい。
さどうぞどうぞ。
休んでってください。
どうぞ。
あ!いらっしゃいませ近藤さん。
いつもの。
(近藤の声)一日中聞き込みをして疲れた体であの店に行くと気持ちが和む。
(近藤の声)必ず出してくれる1杯のほうじ茶がどれほどうまかったか…。
(2人の笑い)
(近藤の声)家族のいない私はあの店だけが心休まる場所だった。
事件が起きて捜査線上に藤代の名が浮かんできた時すぐに会いに行った。
そこで…刑事として許されない事を…。
何したんですか?
(近藤の声)アリバイを問い詰めると彼は震えて黙り込んだ。
ホシだとすぐにわかった。
しかし…私は手錠をかけなかった。
自首しなさい。
そうすれば罪も軽くなる。
お母さんもきっとそれを望んでいると…。
私は情に流された。
鬼の近藤と呼ばれた人がですか?愛する母親を蹂躙された息子の悲しみや怒り…それゆえの犯行だと思い私は同情した。
しかし藤代はそんな人間ではなかった。
私の誤算だ!近藤さんまでそんな…。
快楽殺人…。
(近藤)藤代もその1人だとしたら…偏執的に繰り返す可能性も…。
やめましょうよ。
ありえない話ではない。
俺ねぇ…残酷な犯罪を犯した人間を快楽殺人者とかサイコキラーとか呼んでわけのわかんないモンスター扱いをするのは間違いだ。
そう自分に言い聞かせてデカやってきたんですよ。
どんなホシも動機があって犯行に及ぶんです。
だからそのホシの生まれ育った環境や事件当時の状況を丁寧に丁寧に辿っていけば必ず動機が見つかる。
俺はそう信じてます。
ホシはモンスターだから犯罪に手を染めるんじゃないんです。
人間だから罪を犯すんですよ。
その人間の心に闇がある。
底知れぬ悪意と残虐…!そうですよ。
そのとおりです。
だから悲しいかな人間は誰でも犯罪者になる可能性があるんですよ。
でも犯罪者が罪から目を上げた時向かい合った人間が彼らの更生を信じたとしたら…。
信じれば必ず心が通じます。
通じればそこから何かが始まります。
逮捕は制裁の始まりじゃない。
犯罪者の更生の第一歩だ。
俺が駆け出しの頃そう教えてくれたのは…近藤さんじゃないっすか。
『傘がない』
(花村)先輩…。
おっ…!
(ラーメンを捨てる音)
(ノック)
(ノック)大丈夫よ…私がついてるから…。
あなた1人じゃないから。
私…。
もう俺の事は忘れてくれ。
(藤代)帰ってくれ。
(植木鉢の割れる音)
(ノック)
(池永はるか)アハハ!
(藤原拓海)リスクなしにリターンは望めないわ。
プレッシャーを跳ね返す自己コントロールを身につけなさい。
署長!
(はるか)似てる似てる!言いそう!ちょっと貸して。
貸して貸して!手伝う手伝う!アハハ!何やってんだ?お前ら。
よしっ…いい?OK。
副署長。
あぁ?あなたには捜査権がないって何度言ったらわかるの?今度口出ししたらアラスカに島流しよ〜!アホか!
(3人の笑い)署長のモノマネなんかしてないで早く寝ろお前らは!何時だと思ってんだ!?え〜!クサイクサイ…!これからなんだよ〜!若者はもう…!お酒飲んでいい気分で帰ってきて…!そうだよアハハ!てめぇら…!わ〜逃げろ逃げろ〜!アハハ!逃げろ逃げろ…。
ハァ…我慢我慢…。
モノマネ…?おはようございます。
おぅおはよう!おはようございます。
おはよう。
…近藤さん!ハァ…まだか。
何ですか?これは。
私の覚悟です。
藤代弘道が本ボシならば私は責任を取ります。
(ドアの開く音)ちょっと待ってください!責任?警務課長のあなたにそんな必要あるのかしら?それとも誰かさんみたいに加害者に過剰な思い入れをした経験でもあるのかしら?昨夜考えたんですがもしこのヤマがコピーキャット…つまり模倣犯の犯行だとしたら何者かが藤代に罪を着せようとしてわざとユリの花を置いた…。
(ドアの開く音)残念だがその可能性は極めて低い。
どういう事だ?藤代が勤めていたラーメン屋の店主が現場に残されていたこのロープが自分の店のものだと証言しました。
何だと…?
(野沢)スープのダシを取る豚骨を冷蔵庫に保管しているそうですがその豚骨を入れた箱を縛っていたのがこのロープで昨日から見当たらなくなっていたとか。
再度藤代弘道の出頭を求めてください。
(野沢)はっ。
あなたのような優秀な部下を失いたくないけど男のケジメなら仕方ありません。
これは預かっておきます。
署長…!早まらないでください!言ったはずだ。
私は藤代と心中する覚悟です。
近藤さん!これから会議がありますので失礼します。
(電話)お兄ちゃん。
(足音)お前がこのロープを持ち出したんだな?
(野沢)お前が国中氏を殺して…縛って…花を置いた!そう考えるしかないじゃないか!何とか答えろ!恋人の…つもりでいます。
事件の事を知った上でお付き合いをされたんですか?1か月前初めて話してくれました。
母親を汚した男がどうしても許せなかったって。
(菜々美)それで昔工場だったところに呼び出しそれから…それから…。
全部が終わった後…自分の中には悪魔の血が流れてるそう思ったって。
思い出したら自分が怖くなる。
だから結婚できないって…!もしかしてあなた…。
彼の子を妊娠してます。
でも…彼は産むなといいました!私どうしたらいいのか…!親としては放っとけない気持ちなんです。
藤代は本当に更生したと私も信じているんです。
彼に何か変わった事はありませんでしたか?いや…いえ…。
どんなちっちゃな事でもいいんです。
何かありませんか?あ…そういえばあれは商店街の人が亡くなって藤代と一緒に葬式に行った時でしたか。
(小川の声)あいつ焼香してる最中にぶっ倒れましてね。
(小川)どうした!?おい!藤代!
(小川の声)慌てて救急車を呼んだんです。
でも…病院から戻ってどこが悪かったんだと訊いても何も答えませんでした。
そうですか…。
それじゃ亡くなった国中さんと藤代がどういう関係だったかはご存知ありませんか?
(菜々美)国中さんは何度かお店にいらした事がありました。
でも特に親しいわけではなかったと思います。
ただ…。
ただ?いつだったか国中さんと一緒に来た人が法学部の大学院生だとかで14年前の事件の事を知っていました。
論文の参考にしたいからってしつこく訊いてでも弘道さんはじっと耐えていました。
今の彼は自分を抑える事のできる人なんです。
(平松)昨日2人が店の前で言い争っているのを店の客の大学院生が目撃していました。
(菜々美の声)論文の参考にしたいからってしつこく訊いて…。
(小川の声)あいつ焼香してる最中にぶっ倒れましてね…。
(近藤)ダメになったんですソバ。
アレルギーが出るんです。
(近藤)私の覚悟です。
俺の我慢もここまでだ。
あ…。
やりましたね…副署長。

(北畑)河原町署?ちょっと上がらして話しさしてもらうよ。
(北畑)ちょっ…ちょっと!何なんですかいきなり!お〜さすが大学院生。
よ〜く勉強してんなぁ。
ふ〜ん…へぇ…。
過去の凶悪事件にも詳しそうだね。
それが何なんですか?君は殺された国中さんと一緒によく競馬に行ってたそうだね。
だから何が言いたいんですか!?参考のために訊かせてもらいたいんだけど君は本当に藤代の犯行だと思うか?もちろんです。
2人は言い争ってましたからね!ハッそれはそうだ。
確かに。
しかし…その現場を目撃してたのは君1人だけなんだよね。
もし君のその話が作り話だったとしたら…?もめてたのは藤代じゃなくて君と国中さんだったとしたら?14年前の事件の手口に詳しい君だったら藤代の犯行に見せかけて国中さんを殺す事は可能だったはずだ。
つまり…模倣犯ってやつだな。
よしてくださいよなんで俺が…!とぼけるな!廃ビルで国中さんを殺したお前は藤代の犯行に見せかけるためにラーメン店に忍び込んでロープを盗んだ。
ありえませんね。
そして14年前と同じように遺体をロープで縛りつけてユリの花を置いた。
それをやったのは藤代でしょ。
違うね!藤代にはたとえそうしたくてもどうしてもできない理由があるんだよ。
ある葬儀の時藤代がぶっ倒れた事があってな。
その時に診てもらった医者に確かめてきた。
藤代は…ユリアレルギーにかかってたんだ。
ユリアレルギー?そう。
ユリの花の花粉に反応するんだ。
アナフィラキシーショックっていってその症状が激しく全身に出た時には急速に血圧が低下してショック状態に陥る。
つまり14年前と違って今現在の藤代はユリの花に1歩も近寄れない。
ユリの花を遺体のそばに置くなんて不可能なんだよ!凄惨な現場で藤代は濃厚なユリの香りをかいだ。
そのにおいが事件の記憶をよみがえらせて罪の意識を呼び覚ますんだ。
アレルギーを起こす要因の1つにそんな心理的なものもあるんだそうだ。
北畑!お前は姑息に藤代の犯行をコピーした。
でも藤代の複雑な心まではコピーできなかったんだよ。
待てー!キャア!大丈夫ですか!?待てー!
(ぶつかる音)あぁっ!どうしてだ?どうして殺した!?あいつが…国中が悪いんだ!金なら貸してやるからってムリヤリ俺を競馬に引きずり込んで早く返せってうるさくって…!
(国中)さっさと払わねぇとよ親や学校中に言いふらすぞ。
大学院の勉強ばっかしてっから…社会勉強が足りねぇんじゃねぇのか!?ちょっと待ってください。
あぁ?
(刺す音)
(国中のうめき声)たったそれだけの理由で殺したのか!?
(北畑)捕まるのが怖かったんだ…。
怖かったんだ…。
最悪よ。
どんな理由があろうと更生して必死に生きてる人間に罪なすりつけるなんて!僕はなんて事したんだ…。
もう終わりだ…終わりなんだ…。
確かにお前のした事は人として最低だ。
同情の余地はない。
自分の卑劣さを思い知れ!目を開けろ!目ぇ開けて俺を見ろ!いいかよく聞けよ。
自首しろ。
刑務所の中で自分と向き合って来い。
そして立ち直って自分の犯した罪を償うんだ。
一生をかけてだ!いいな?今…なんて?ですから私が違反車両の見回りをしているところにこの北畑翔が国中昭夫さん殺しの罪を認めて自首してきました。
な…何だと…!?あとよろしくお願い致します。
何をしているの!?取り調べをし直して!
(梶原・花村)はい!
(上田)お願いします。
はい。
(足音)疑って本当にすまなかった。
(藤代)謝るのは俺の仕事なんです。
出所してから…毎月月命日に遺族の方に謝罪に行っています。
でもインターホン越しに帰ってくれとしか言われません。
(藤代)俺にはもう謝り方がわからない…。
俺は…テレビを見て笑ってもいいんでしょうか?居酒屋で冗談を言ってもいいんでしょうか?鼻歌を歌ってもいいんでしょうか?公園で…恋人と腕を組んで歩いてもいいんでしょうか!?普通の男のように結婚して父親になってもいいんでしょうか!?幸せになってもいいんでしょうか!?俺は…生きててもいいんでしょうか?わからない…。
その答えは自分で出すしかないよ。
一生かかって答えを探し続ける。
それがあんたの背負った宿命だ。
藤代さん…あんたに1つ頼みがあるんだ。
今のその思いを伝えてやって欲しい連中がいる。
少年鑑別所で罪を償ってる若者たちに今の話を聞かせてやってくれ。
きっと彼らの再犯を防ぐ力になるだろう。
俺の…思いを…。
そうだ。
ただしこれだけは忘れないで欲しい。
あんたは1人じゃない。
今まで守り続けてくれた母親に背を向けるな!あんたを愛してくれる人から逃げるんじゃない!藤代さん。
彼女のお腹の中の命は一日一日育ってるんですよ。
あなたは13年間刑務所の中で死なせた命と向き合ってきました。
でもこれからは生きる命と向き合ってください。
お孫さんをお母さんに…。
見せてあげてください!
(菜々美)弘道さん。
これで本日の決済全て終了致しました。
ご苦労様でした。
ありがとうございます。
返しておくわ。
(近藤)ご面倒おかけ致しました。
でもブレーキの利かない車とクラッシックカーを並べておいていいものかどうか検討しなくちゃ。
お疲れ様でした。
チッ…まったく嫌な女だねぇねぇ…。
う〜ん…私には副署長の真似はやはりムリです。
は?が最後に規則破りをもう1つ。
アハハ…!いろいろありがとうございました。
これもしかして…アハハ!乾杯。
乾杯!ん〜うまい!この際ですからパーッとやっちゃいましょうか。
これ…これ見てくださ〜い!アハハ!大好きな百回癒やされる「百癒」でございますほら!副署長!こんなところにこんなものを置いてあんたのそんなところが…いいんですねぇ。
アハハ!冗談です!立場をわきまえてください。
とは言いつつもパーッといきましょうか!ね!2014/02/18(火) 15:55〜16:50
ABCテレビ1
その男、副署長2[再][字]

「14年目の殺人!!同じ手口の罠」

詳細情報
◇番組内容
船越英一郎主演▽本格派“副署長”ミステリー第2弾。捜査を禁じられた所轄署の副署長・池永清美。彼が制服を脱ぎ捨てたとき、難事件は解決する!
◇出演者
船越英一郎、田中美里、本田博太郎、萬田久子 ほか

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

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