医龍 Team Medical Dragon2 #01−1【坂口憲二】 2014.03.03

(英語の会話)
(ヘリのローターの音)
(龍太郎)シザース。
(看護師)はい。
(看護師)失礼します。
(江上)4−0プレジェット付き。
早く。
(ミキ)はい。
(木原)水。
(伊集院)はい。
(木原)あの…。
ここボリュームを先に引いておいたほうが…。
(江上)えっ?あっそうか。
脱血して!
(ME)はい。
(ミキ)用意できました。
はい。
(丸山)AVRに7時間もかかってる…。
(三宅)信じられない手際の悪さだな。
(木原)アオルタの損傷です。
修復の際血管壁が裂けたようです。
(伊集院)もう一回遮断したほうが。
(江上)分かってるよそんなこたぁ!遮断鉗子だ。
(ミキ)あっ…はい。
(伊集院)あっ。
あの江上先生。
ここはフローダウンしてパーシャルクランプしたほうが。
(江上)何!?
(木原)早く修復しないと間に合いません!このままでは完全にアオルタが裂けてしまいます!
(伊集院)ぼ…僕がリペアします。
すいません。
フローダウン。
(ME)はい。
(伊集院)パーシャルクランプ。
(ミキ)はい。
(伊集院)バックアップ。
4−0。
(ミキ)はい。
(伊集院)メッツェン。
(ミキ)はい。
(伊集院)フローダウン。
(スタッフ)はい。
(伊集院)デクランプ。
(拍手)
(木原)まずいよあれは。
(ミキ)あっ先生!
(木原)仮にも相手はうちの教授だよ。
ちったぁ考えろよ。
お前のフォローのせいで教授のメンツ丸つぶれだよ。
(伊集院)だってフローダウンしないなんて研修よりひどいじゃないですか。
(木原)論文ばっかり書いてきてさオペ経験の少ない教授なんて山ほどいるじゃん。
(伊集院)加藤先生はいつ戻ってくるんですか?まあそりゃあUCLAの客員教授として鳴り物入りで招かれたんだから2、3年は行ってんじゃねえか?
(伊集院)そんな…。
(木原)ったくよぉその加藤先生の代わりにあんなオッサン連れてくるとはなぁ。
うちの大学も何考えてんだかなぁ。
(伊集院)そうですよね。
あっところで受付見ました?
(木原)んっ?
(伊集院)2、3年前は3時間待ちなんてざらなくらい患者であふれてたのにまた今日もガラガラですよ。
ガラッガラ。
(木原)あら。
ガラガラ?まあそらそうだよな。
あれあれあれ。
ちょっとちょっとちょっと。
(伊集院)えっ?これ見たこれ?
(伊集院)んっ?オペ実績を基に割り出されたランキング。
今は患者も賢くなっちゃってさこういうの見て病院決めるんだもん。
参っちゃうよな。
(伊集院)うちは何位ぐらいですか?痛っ。
(木原)教授の腕見て分かんだろ。
ランキング外だよ。
予選落ちだよ。
ドラマで言ったら打ち切り。
えーっ!
(伊集院)やっぱり。
医療法の改正や度重なる診療報酬の引き下げでさ病院経営は劇的に改革されてとにかく患者を集めないと大学病院ですら経営が成り立たない。
そういう時代だよ。
ったく教授の権威とか言ってる時代じゃねえのになぁ。
このままじゃお前うちつぶれるぞお前。
もう一度集まらないかなぁ。
チームドラゴン。
そういやチームのメンバーに招集かかったってホントか?ええ。
もう一度集まってくれってメールが。
あっ。
(木原)「チームドラゴンのみんなへ明真の危機このままでは崩壊する。
明真を救うもう一度集まってほしい。
チームドラゴン集結」
(木原)えええ?誰から?
(伊集院)さあ…。
知らないアドレスだし送信者の名前もなかったんですよね。
恐らく加藤先生か。

(伊集院)だけど…。
(伊集院)藤吉先生は福岡行っちゃってるし。
(伊集院)荒瀬先生は張り合いないのか何となくやる気なさげだし。
(伊集院)どうせ誰も集まりませんよ。
せめてあの人が戻ってきてくれればなぁ。
あいつか。
(伊集院)ええ…。
(木原)確かに今の明真を…。
いや。
大学病院を救えるのはあいつしかいないかもな。
(伊集院)異動?
(江上)北洋病院って知ってるかね?最近外資系の投資会社に買収されたという。
えっ…。
ええ。
僕もバイトで当直行ってましたから知ってますけど。
それが?そこ行ってきなさい。
(伊集院)はっ?
(江上)教授のわたしに成り代わってオペをするぐらいだ。
自慢の腕でその病院建て直してきなさい。
(ミキ)信じらんない。
こんなことやってるからダメなのよこの病院は。
(医師)帰ってくるぞ!
(医師)帰ってくるぞ!
(医師)帰ってくるってホントですか?
(医師)あいつが帰ってくるのかよ。
(ミキ)帰ってくるって…まさか。
(伊集院)あの人が!?
(ミキ)嘘でしょう!?
(伊集院)ちょっとすいません。
(ミキ)ごめんなさい!
(伊集院)ちょっとすいません。
(ミキ)通してください。
すいません。
(野口)ただいま。
(ミキ)の…野口先生。
涼しいねえこっちは。
とんでもないよ!新しい総長が急きょタイから呼び寄せたっつうんだからさ。
どうして?
(木原)建て直しだよ。
明真の経営再建の切り札なんだよ。
このままじゃ明真はつぶれる。
もう手段を選んでらんないんだな。
まあ確かに野口先生は数々の修羅場をくぐってきたし大学外にも人脈は広い。
(ミキ)えっ?じゃあ何?また教授に戻るってこと?
(木原)それどころかリスクマネジメント統括部長っていう総長直轄?教授も含めた全学部の人事権を掌握する立場なんだよ。
(ミキ)教授の上?
(木原)チームドラゴンも一掃される。
これで朝田が戻ってくる可能性も完全になくなったな。
弱ったなぁ!また貢ぎ物か。
今度何だ?ロマネコンティか?高え!・
(ノック)
(看護師)例の紹介ばされた患者さんがおいでになりました。
(藤吉)お通しして。
(看護師)はい。
(剛)失礼します。
(藤吉)奥様の拡張型心筋症心臓が肥大する病気はやはり相当進行しています。
大変危険な状態です。
(剛)助かる方法は?
(藤吉)手術しかありません。
(剛)じゃあ手術してください。
だけど難しすぎて手術できないっていうんでしょ?ほかの病院でもさんざん言われました。
そうやってたらい回しにするんだあんたたちは!
(ゆかり)本当は手術したって助からないんでしょう?先生。
一人だけ…。
(ゆかり)えっ?一人だけこのオペができる外科医がいます。
(野口)日本はもはや未曽有の病院淘汰の時代に突入しています。
過去3年で経営破たんした病院は100件以上。
今や病院経営は民間企業と同じ。
利益を上げなければ容赦なくつぶされます。
この明真も年々患者数が減少し経営的に非常に苦しい状況です。
そのためにわたしが総長の全権を受けタイから帰ってきました。
全学部を横断して大局的見地から明真を見るリスクマネジメント部の長として病院経営にかかわりつつ広く明真を改革する所存であります。
(江上)先生のご高名はかねがねお聞きしておりました。
その野口先生が戻ってこられるとは光栄の極み。
不肖わたしも明真の建て直しに微力ながら尽力したいと。
(野口)あのさ。
(江上)はい?
(野口)君のとこの伊集院君を北洋病院に飛ばそうとしてるってホント?
(江上)どうも彼は例の朝田先生というんですか。
彼の影響なのか近ごろ慢心が過ぎるとこがありまして。
それに彼は野口先生がタイへ行くことになった因縁のチームドラゴンのメンバーで…。
(野口)北洋って外資に買収されちゃったんだよねえ。
北洋?ええ。
明真もその二の舞にならないためにここはぜひ野口先生に頑張っていただいて。
必要なんだよねえ救世主が。
(江上)はっ?
(野口)必要なんだよなぁ。
明真を救う救世主が。
そうですとも。
野口先生はまさに救世主。
ハハハ…。
うん大丈夫。
必ず引っかかってくるから。
あとは任せて。
よろしく。
(片岡)明真大学付属病院…か。

(車の走行音)
(江上)ほう…。
珍しいワイングラス。
いい…。
向こうで買ってきたんだよ。
(隊員)分かりますか?お名前言えますか?
(木原)うちの目の前で事故だって!?
(隊員)ひき逃げのようです!免許証から患者は片岡一美30歳。
交通外傷でショック状態。
意識混濁。
血圧60脈拍120。
(医師)どうだ?
(医師)ERで検査した結果心タンポ血気胸右腎破裂腹腔内出血。
(医師)ダメだなこりゃ。
これからクロスマッチして輸血待っても植物状態が関の山だよ。
(医師)それで長期入院なんてことになったらベッドがふさがっちゃってうちは大損ですよ。
(医師)しょうがない。
形だけレスキューしとくか。
この状態なら家族も納得するだろう。
(医師)消毒しよう。
イソジンちょうだい。
(看護師)はい。
(医師)一応心臓ドレナージだけするか。
(伊集院)ERじゃ手に負えなそうですね。
(木原)鬼頭先生がアメリカに行っちゃってから救命率は低下して今やうちのERは赤字不採算部門。
連中のモチベーションも低いからなぁ。
(麻酔医)MAP10単位追加。
(榊原)はい。
血圧低下62。
(医師)ボスミン1アンプル。
(ME)はい。
(榊原)心拍微弱。
圧出ません。
(医師)ボスミン追加。
(木原)ダメだなもう…。
(アラーム音)
(榊原)心停止です。
(木原)んっ?
(医師)閉胸しておいてくれ。
あと死亡診断書も頼むな。
(医師)はい。
(ミキ)龍ちゃん!
(龍太郎)何やってる?心臓マッサージだ!ミキメス。
(ミキ)はい。
ソウ。
(ミキ)はい。
開胸器。
(ミキ)はい。
あきらめるな。
まだ手はある!
(医師たち)はい!いくぞ。
麻酔医。
ボリュームどんどん入れろ。
(木原)嘘だろう…。
(伊集院)帰ってきた。
朝田。
(伊集院)龍太郎。

(龍太郎)戻れ。
戻ってこい。

(心電図の音)
(榊原)心拍戻りました!蘇生!ここからだ。
前立ち。
プレゼン。
(医師)はい。
交通外傷で胸腹部を強打。
胸部X線とエコーで心破裂による心タンポ。
左血気胸及び肝と右腎の損傷による腹腔内出血…。
よし。
このまま正中創を延長し一気に右悸肋部に向け開腹する。
まずは心臓の縫合だ。
一緒に下行大動脈もクランプするぞ!
(医師)同時にですか?
(医師)心腎肝を一人で同時にリペア?この出血量だ!同時にやらないと間に合わない!フルヘパリン。
麻酔科の荒瀬を呼べ。
大至急だ。
(医師)荒瀬!?早くしろ!俺のスピードについてこれるのはあいつだけだ!
(医師)はい!荒瀬先生に連絡して!
(看護師)はい!
(医師)先生出血量が多くて…。
吸引を続けろ。
(医師)はい。
(榊原)手で損傷個所を探してる。
(沢田)そんなことが可能なの?
(榊原)遮断2分経過!ここだ。
4−0。
(ミキ)はい。
麻酔医。
アシドーシスは補正できてるのか?
(麻酔医)はい。
あっいや。
あの…。

(荒瀬)アシドーシスを補正する。
メイロン60ミリ側管注。
(看護師)はい。
(荒瀬)久しぶりだな75キロ。
1キロやせたぜ。
お立ち台!
(荒瀬)カテコラミン3ガンマから5ガンマ。
(ME)はい。
視野。
(荒瀬)Fio21.0。
呼吸数6。
レート。
(荒瀬)インデラル0.5ミリグラム側管注。
(ME)はい。
急ぐぞ。
(榊原)血圧82。
安定してきました!
(川田)すごい…。
(沢田)何なのこの二人…。
さすが。
(伊集院)朝田龍太郎。

(江上)何を…。
何を勝手なことやってるんだあの男は!?江上教授。
(江上)言語道断ですよ。
たとえですよ以前バチスタでの実績があるとはいえ執刀医の許可も得ず勝手に押しかけて処置するなんて。
こんなことをして万一訴訟でも起こされたら!野口先生がいちばん懸念されることですよ。
(野口)患者はどうなったの?
(江上)えっ?今CCUだ。
容体は落ち着いてる。
(江上)どうか厳罰をもってほかの医局員への示しとなるよう…。
(野口)死にかけてたって?
(江上)ええ。
心肺停止。
心破裂。
肝腎挫傷。
それに血気胸だったそうです。
(野口)それを勝手にオペ室に入って勝手にオペしちゃった。
(江上)そうです。
(野口)担当教授の許可もなく?
(江上)そのとおり。
(野口)全くの独断で?
(江上)はい!
(手をたたく音)先生?ビューティフォー朝田先生。
それでこそ今求められてる人材だ。
大学病院の古い因習にとらわれることなく目の前の患者の命を第一に考える。
臨機応変な処置とすばらしいオペで患者の命を救う。
そういう医者こそ今明真に必要なんだよ。
(江上)先生。
医局?教授の権威?古いよ君。
医局も何も病院がつぶれたらどうするの?しかし!
(野口)これからは朝田先生のような腕の立つ医者は明真の看板としてどんどん活躍してもらわないとね。
君には胸部心臓外科の客員教授のポストを用意しよう。
臨床で思う存分腕を振るってほしい。
待ってください!「客員教授」ってわたしは?
(野口)君ワイン好きなんだよね?
(江上)はっ?
(野口)山梨に系列の病院がある。
そこに行きなさい。
バカな!わたしは…!
(野口)これタイシルクのネクタイ。
君に似合うかなと思って。
朝田君。
ウエルカム明真。
「明真は変わります。
我々は開かれた大学病院として医局制度の実質的な廃止臨床医療の充実を改革の二大柱に考えております。
殊に臨床医療の充実に関しては広く門戸を開き内外から臨床経験豊富な一流の医師に集まっていただきます。
その第一号として世界で唯一バチスタ手術の新術式を考案実施させた朝田龍太郎先生です」
(どよめき)
(野口)「アメリカのマイアミ大学で移植手術の研究に携われているところを今回の明真の改革に賛同され急きょ来日していただきました」
(マスコミ)おお…。
(野口)「更にこの明真の改革の目玉として我々は広く内外の教授を集めてのドール手術の公開オペライブデモンストレーションを行います」
(マスコミ)おお…。
(マスコミ)ドール手術っていえば虚血性心筋症に対し左室縮小形成する難手術だ。
その公開オペをやるっていうのか?
(野口)「これによって明真の臨床技術の高さを全世界に発信します」
(記者)誰がそのオペを?「もちろん朝田龍太郎先生です」ええっ?
(伊集院)そうなんですか?
(木原)いや。
すっごいねえ野口先生は。
「昨日の敵は今日の友」最大限利用しようとしてるよ。
朝田の名前。
あっいや。
チームドラゴンの名前をね。
優秀な医者は客。
つまり患者を呼んでくれるってわけだよ。
フフフ…。
まあよかったじゃん!こうやって明真に残れたんだからよかったよかった。
でも公開オペなんて朝田先生は承諾しないと思いますよ。
承諾させるさ。
どんな手を使ってもな。
野口先生にとって医者は商品。
客を呼ぶためのな。
風が強い。
血圧もバイタルも炎症所見も安定している。
もう一般病棟に移ってもいいでしょう。
(野口)大変だったね。
ひき逃げだって?ええ。
(野口)警察の人が来てるけど容体はまだ安定してないからって言ってあるから。
あの…朝田先生が執刀してくれたんですか?あなたはねほとんど心肺停止の状態で運ばれてきて心破裂肝腎挫傷。
それに血気胸っていって極めて厳しい状態だったんです。
それをねこの朝田先生が心臓肝臓腎臓の修復をたった30分で。
それも一人で。
こんな重傷なマルチプルインジャリーをたった一人でそれも30分でリペアしレスキューしてくださったってことですか?よくご存じですね。
わたし医療系のライターをやってて「サーキュレーションワールド」の編集もしてまして。
「サーキュレーションワールド」?循環器系の専門雑誌じゃないの。
あっそう。
なら退院したら朝田先生の記事どんと書いて。
ねっ。
(片岡)もちろんです。
先生の技術には深い感銘を受けました。
ぜひ取材させてください。
(野口)ああよかった。
それはよかった。
失礼します。
俺は公開オペなんか聞いてない。
(野口)まあまあ。
君の術式を若い人が学ぶいいチャンスじゃない。
どう?今日はもう終わりでしょ?軽く一杯。
最近ワインに目がなくて。
ライブデモは患者の利益を最優先にし万全の準備のもとに行うものだ。
宣伝のために利用するものじゃない。
君のオペなら公開だろうが何だろうが受けたがる患者はごまんといるよ。
俺のオペは見せ物じゃないんだよ。
まあまあ。
ならこういうことでどうかな?腕のある医者はそれ相応の報酬を受けるべきだ。
というのが僕の持論でね。
悪くないでしょ?公開オペは金もうけのための道具じゃない。
それに俺の腕はそんなに安くない。
なら好きな数字を打ち込みなさい。
この電卓じゃケタが足りないな。

(ミキ)難民キャンプのあとにフィラデルフィアのグロリアスハートランドクリニックに?
(伊集院)グロリアって全米一…。
いや。
世界一の心臓専門病院じゃないですか!ああ。
移植に関するオペは一とおり学んできた。
明真にはどうして?朝田先生が出したんじゃ?いや。

(荒瀬)相変わらずむちゃな野郎だな。
(荒瀬)心臓肝臓腎臓のリペアをたった30分でやるか?普通。
(荒瀬)ちょっとはこの病院も面白くなりそうだな。
ひょっとしてまたみんな集まるんですか?・
(藤吉)そのとおりだ。
(ミキ)藤吉先生。
福岡じゃなかったんですか?
(藤吉)今朝こっちに来た。
久しぶりだな朝田。
ああ。
どうした?またぜひ…。
みんなの力を借りたい。
どういう意味だ?チームドラゴンの復活だ。

(藤吉)重度の拡張型心筋症だ。
拡張型心筋症。
つまり心筋の変性により心臓の内腔が著しく拡張し心室の収縮不全を来す予後不良の難病。
バチスタ適応の患者だ。
患者は富樫ゆかりさん35歳。
ありとあらゆる病院を回ったがオペの自信がないとたらい回しにされて人づてに俺たちバチスタチームのことを聞いてわざわざ福岡まで訪ねてきてくれた。
かなり進行してますね。
(藤吉)このチームをもってしてもオペは相当な危険を伴う。
今すぐオペをすれば助けられるかもしれない。
そうだろうな。
どうした?これは?
(ミキ)赤ちゃん?この患者は妊娠7か月だ。
(ミキ)7か月?妊婦の拡張型心筋症?
(藤吉)ああ。
(藤吉)拡張型心筋症は静かに進行する。
妊娠の定期検診でも発見できなかったんだ。
(伊集院)残念ですねそれは。
子供はあきらめるのか…。
7か月だとお母さんもつらいだろうけど…。
でもお母さんの命には代えられませんよ。
まさか?この患者は産みたいと言ってる。
(ミキ)そんな…。
(伊集院)不可能ですよ!
(ミキ)おなかの中の赤ちゃんが今7か月。
生まれるのが3か月後。
この患者の心臓はもって2か月。
今オペしなければ母親は死ぬ。
でも今オペすればおなかの子供は生きられない。
患者は絶対に子供はあきらめないと言ってる。
NYHA