ららら♪クラシック「すばらしき祖国〜スメタナの“モルダウ”〜」 2014.02.17

どこかで耳にしたあのクラシックをあなたのものに。
人生を豊かにしてくれる一曲を一緒に見つけませんか?今日の名曲はこちら。

(「モルダウ」)チェコの作曲家スメタナの代表作です。
「モルダウ」はチェコを流れる川の名前でその美しい情景を音楽で描いたのがこの曲です。
作曲したスメタナはふるさとを離れても熱く燃え続けた祖国への愛をこの曲に込めました。
そしてこの曲ではさまざまに表情を変えるモルダウ川の流れがオーケストラの楽器で巧みに表現されています。
スメタナが音楽で描いた「すばらしき祖国」その魅力に迫ります。
「ららら♪クラシック」今日はスメタナの「モルダウ」です。
皆さんよくご存じのメロディーだと思います。
学校の音楽鑑賞で聴いたりそれから歌ったりしませんでした?歌ですか?・「ボヘミアの川よモルダウよ」…みたいな歌詞。
だんだん声が小さくなりましたね今。
その歌詞僕ちょっとよく分からないんですけど。
確かにね日本語の歌詞はいろんなバージョンがあるみたいなんですけどね。
では本日お迎えしたゲストの方はいかがでしょうか。
本日のゲスト初めてですね。
クリス松村さんです。
よろしくお願いいたします。
この曲歌った覚えはありませんか?歌った覚えもあるし小学校時代からクラシックが流れる中給食を頂いたりそれからうちはクラシックとオペラしか朝かかってなかったのでこれもかかってたっていうそういう印象とあとなんかこれを聴くと寂しくなっちゃうんですよね。
ちょっと悲哀に満ちたメロディーですよね。
そうですね。
クリスさんといえばもう歌謡曲から洋楽まで音楽には大変お詳しいという事なんですがクラシックはいかがなんですか?幼い頃から聴かされ過ぎたために一度嫌いかどうかも分からないのにもう聴きたくないって思って歌謡曲の方に行ったっていう経緯がありました。
それがおいくつの頃ですか?小学校ぐらいの時ですね。
また今になってくると歌手名でいうとイル・ディーヴォとかジョシュ・グローバンとかああいういわゆるクラシカル・クロスオーバー。
割とみんなイケメンですよね今の。
そこは否定できません。
確かにそうなんですけどもクラシックの要素オペラの要素を含んだアーティストが実は好きで結局何でしょうねクラシック嫌いじゃなかったのかなって思うようになりましたね最近。
それではスメタナの「モルダウ」がどんな曲なのか3つのキーワードをもとにひもといていきたいと思います。
最初のキーワードはこちらです。
「黄金の街」とも称される世界遺産の街です。
そんな街の中を流れるのが…ブルタバ川とも呼ばれ歴史的建造物とのコントラストはプラハの美しさを際立たせています。
ヨーロッパ大陸の中央に位置する内陸の国チェコ。
モルダウ川はオーストリアとドイツの国境の森を源流とし北海へ向かいます。
チェコの大動脈として文化を育み繁栄をもたらしてきました。
そんなチェコを象徴する川を描いた「モルダウ」。
スメタナはこの曲の意図が正しく伝わるように内容を詳しく書き残しました。

(「モルダウ」)スメタナはモルダウ川の流れに沿って…きれいな街。
すごいきれいな街ですね。
実はプラハの街並みはですねもうそれこそ中世の建物なんかが全部残っていてヨーロッパの建築博物館の街。
ああもうそのものが。
なので世界遺産指定になったんでしょうね。
黄金の街ね。
行ってみたいな。
すごく統一感のあるきれいな街でしたね。
ではここで「ららら♪クイズ」。
クイズですか?はい。
チェコが世界一のものがあります。
それは次のうちのどれでしょう?3択ですね。
世界一の消費量。
みんな近隣諸国なんで似てるとは思うんですよ。
ドイツも隣ですよね。
だから「ビール」っていうのもありそうだし「チョコレート」もありそうなんですよ。
なぜ「鯉」が出てきたのかっていうのが「鯉」だけがちょっと私の中で浮いてるというか面白そうなので「鯉」にしてみようかなと。
あ〜残念。
でもねチェコのクリスマスの定番料理には結構鯉のフライとかは召し上がって。
鯉のフライですか?うわぁ〜。
でも正解は「ビール」という事でなんとですね2012年まで…え!ドイツじゃないんですか?そうなんです。
もうグビグビチェコ人はみんなビールを飲んでる。
あのドイツ人より更に飲んでるんですね。
意外でした。
でこのビールがスメタナとも関係があるんですけれどもそれは何だと思いますか?スメタナがだからビールが好きだった。
まあそう考えがちですよね。
違う?そんな単純じゃない。
分かった!チェコの特製ビールをスメタナが造った。
近い!惜しいといいましょうか。
お父さんがやっていた。
ピンポンピンポン!すばらしいです。
当たった!大正解です。
チェコ中部の町リトミシュルのお城の中にあるビール工場の所長をしていたのがスメタナのお父さん。
意外な関係ですね。
ビール。
深いつながりがあったわけですね。
このお父さんが音楽好きで息子のスメタナに音楽の道へ導いていったと言われているので。
1824年チェコのボヘミア地方に生まれたスメタナ。
音楽好きの父親から手ほどきを受け6歳でピアノの演奏会を開くなど音楽的な才能に恵まれていました。
19歳となったスメタナは音楽家として身を立てるためにプラハに出ます。
当時のチェコは長く続くハプスブルク帝国の統治下にありました。
1848年プラハで革命が勃発。
24歳の若きスメタナは愛国心に燃え…更に革命軍のために新たな曲まで作ります。
しかし革命は失敗。
政情不安の中音楽では生計が成り立たずピアノ教師の仕事があったスウェーデンへ向かいます。
異国で音楽家として成功を収めていくスメタナ。
しかし……という思いは持ち続けていたのです。
5年後…チェコ民族の誇りとなるような音楽を生み出していく事に力を注ぎます。
スメタナは後期ロマン主義音楽全盛の影響を受けて当時最も進歩的と考えられていた標題音楽構想を標榜し「交響詩」という新しい形式に従って「わが祖国」を作曲します。
スメタナの理想は…情景や物語を音楽と言葉で伝える交響詩。
スメタナはこの形式を使い祖国にささげる超大作に取りかかります。
しかし既に耳に異変を来していたスメタナは作曲途中で…それでも諦める事なく5年の歳月をかけて完成させた作品それが6曲の交響詩が集まった「わが祖国」です。
チェコの歴史伝説を音でつづり美しい自然を音楽で描きました。
その中の第2曲が「モルダウ」です。
チェコでは今でも「わが祖国」が輝いています。
国民的な音楽祭…20世紀になっても政治的な混乱が続いたチェコで人々が50年以上支え続けてきた特別な音楽祭プラハの春。
この音楽祭で「わが祖国」を指揮したチェコ出身の若手指揮者ヤクブ・フルシャさんはその特別な思いをこう語ります。
チェコの誇りとして人々に愛されてきた曲。
それが「モルダウ」なのです。
いかがですか?「わが祖国」っていうのはスウェーデンに行かざるをえないというその状態の中からしかも聴力を失ってそれでもなお書き続けたっていうその思いがあると思ったら深いっていう言葉も軽くなっちゃうからどういう言葉で例えようと思うぐらいすごい曲なんだなと思いますね。
だから神様も残酷な事しますよね。
ベートーベンもそうですけど生涯の代表作をこれから書こうっていうような時に聴力を奪うってね。
でもその困難な状況がなければもしかしたらこの歌は逆に生まれてなかったかもしれないっていう気もするんですよね。
祖国の困難な状況と自分の体調の悪さみたいなものが重なってそれがね更に名曲を生むっていう事もありますもんね。
スメタナもふるさとを離れてスウェーデンで音楽の仕事をするじゃないですか。
で外から見て自分の国はこうだっていうふうに気がついた事があると思うんですけどクリスさんほら海外での経験なんかありますからどう思われます?海外の人たちは自分の国のプライドはものすごい高いので日本人のプライドが高くないっていう方には言い切りたくないけれども海外の人たちの気持ちに比べると「わが祖国」じゃないですけどちょっと薄くなりつつあるのかなっていうのを感じてて日本人のやはり技術とか視点とかそういうものっていうのは絶対にどこの民族にもないものを持ってるはずなんですけどそこがあまり誇りになってないという事があるような気がする。
その辺りはみんな考えた方がいいのかな。
実はねそのふるさととっても愛していたスメタナなんですけどチェコ語を苦手としていたんですね。
チェコの言葉を苦手ですか?そうなんです。
当時チェコは事実上公用語がドイツ語だったんですね。
そうか。
なのでスメタナも30歳を過ぎてから本格的にチェコ語の勉強をして。
どういう思いだったんでしょうね。
僕たち日本にいたらもう考えられないですよ。
要するにハプスブルク家の支配階層の人たちが話しているドイツ語を都市の豊かな人たちはみんな話している。
でも例えば地方に出てみるとその地元の農民はチェコ語を話しているからもうその間で言葉が全く通じない国になっているっていう。
そういうところからこの国を誇りに思えるような音楽を作ろうっていうのはやっぱりものすごい距離がありますからね。
モルダウ。
豊かな文化と繁栄をもたらしチェコを育んだ母なる川。
チェコの作曲家スメタナがその美しい情景を描き人々に民族の誇りをもたらした曲「モルダウ」。
さまざまに表情を変える川の流れをスメタナはオーケストラで表現しました。
作曲家の美濃さんがその巧みな技を解き明かします。
スメタナは…いろいろな工夫や技がありますのでご紹介したいと思います。
まずはこちらをお聴き下さい。

(「モルダウ」)さあ今の部分なんですけれどもまずは源流水が流れ始めるその様子をハープフルートバイオリンというこの3つの楽器で巧みに表現している部分なんですね。
ハープの一音でポトンと水が落ちてそしてフルートでちょろちょろと流れ始めます。
そしてバイオリンのピチカートではねる。
わぁ〜!ますます実感して頂くために今日は実演を是非聴いて頂きたい。
ポトンからやって下さるんですか?そうなんです。

(ハープ)確かに源流はポトンから。
はぁ〜すごいです。

(フルート)
(バイオリン)水しぶきが見えてきたんではないかという事でこの3人が一緒に演奏するとどうなるのかというのを是非聴いて頂きたいと思います。
わあ面白い!初めて知りました。
立体的にこう風景が浮かんできますよね。
皆さんはじゃあそういう事を理解されて演奏されてるっていう事ですか?すごい。
どうしよう。
何気なく聴いてたどうしよう。

(「モルダウ」)弦楽器を中心に見ていきたいと思います。
「モルダウ」のあの有名なメロディーが聴こえただけでも川の流れがとうとうと感じますけれどもあれは第1バイオリンという楽器がやっていて実はそれ以外の弦楽器がどんな事をしているのかを見ていきたいと思います。
役目がある。
川の絶え間なく水が流れる様子これをスメタナさんはビオラに。

(ビオラ)このように楽譜にもね「波立つように」というふうにスメタナは指示をしているんですが。
ちょっと激しい感じですか?そうですね。
うねってる感じがありますね。
さあ続いて第2バイオリンはこんな動きをしています。

(バイオリン)なんかちょっと柔らかくなった。
激しさと柔らかさと。
そうなんですね。
細かく動くかと思いきやターラララって一瞬止まるところがあるんですね。
それがまた次へ押し出す前へ前へとエネルギーにもなっている。
そんな細かい。
止まるところですか。
へぇ〜!今ご紹介したような動きがチェロも2つのパートに分かれているんですけれども第2バイオリンとビオラと同じようなリズムを刻んでいます。

(「モルダウ」)
(「モルダウ」)だいぶ音楽がドラマチックになってましたね。
ここにきてそれまでピチカートとかね音を長くのばしているというような単純な動きが多かった楽器が実は激しく動きだします。

(コントラバス)すごい!闇みたいな感じがちょっとしちゃいました。
みんなで演奏するとどんな感じになるのか突然動きだす先ほどのコントラバスにも注目しながら聴いて頂きたいと思います。
ふわぁ〜!なんかさっきの…最初が足音でそれでいきなり激しいところに来た感じがイメージ的に。
なんかねもうここまでで私が生きてきた人生も…。
だから川の流れだけじゃなくて人生だなと思った。
今どの辺ですか?今?だからもう今崖っぷち。
一滴の水までもが音に描かれた「モルダウ」。
今日は抜粋でお送りします。
川の流れに耳を傾けてみて下さい。
なんかいろいろ説明を受けたあとだとやっぱり物語っていうのがあってこういう一つの楽曲が出来上がったっていう事が分かったんでねやっぱすごく楽しかったし「わが祖国」っていうタイトルだけど私は個人的に今自分の人生「わが人生」っていうのに置き換えて聴いてたんだけど滝の流れるところ…滝というか川の落ちていくところやっぱりほとんどが人生みんなあそこじゃないかなって思うんですよ。
もしかしたらスメタナは一番つらい時期スウェーデンに行かなきゃいけなかった。
そこをあそこに表してるような気がして。
そして最後に自分が目を閉じる時にどういうふうに終わりたいかっていうとこが一番最後の部分のような気がしちゃったというか自分だったらこの歌はそう聴くっていう。
いいんですよね?曲の聴き方って。
いいんですよ。
自由に聴いて頂いて。
すばらしかった。
今日は川の流れを中心に見てきましたけれどもそれぞれのメロディーの素材を見ていったり今日ご紹介しなかったような管楽器とか打楽器とかも面白い動きがたくさんあって。
ありましたね。
まだあそこ聴いてないっていうところが。
聴いてない部分のところはきっと初恋のところかなとか。
私は人生に置き換えたの。
そんなふうに聴いてました。
川の流れに人生を重ねたクリスさん。
自由に想像できる音楽って楽しいですよね。
2014/02/17(月) 10:25〜10:55
NHKEテレ1大阪
ららら♪クラシック「すばらしき祖国〜スメタナの“モルダウ”〜」[字][再]

今回の名曲は「モルダウ」。チェコを流れるモルダウ川の美しい情景を描いたこの曲。作曲したスメタナは、祖国のために困難を乗り越え、この曲を完成させました。

詳細情報
番組内容
今回の名曲は「モルダウ」。チェコを流れるモルダウ川の美しい情景が描かれた曲。作曲したスメタナは、祖国のために困難を乗り越えて曲を完成させた。その思いとは? チェコそして世界中で愛される「モルダウ」の魅力に迫る。チェコ出身の新鋭指揮者ヤクブ・フルシャも魅力を熱く語る。【ゲスト】クリス松村【曲目】モルダウ【演奏】川瀬賢太郎(指揮)東京フィルハーモニー交響楽団(管弦楽)
出演者
【ゲスト】クリス松村,川瀬賢太郎,東京フィルハーモニー交響楽団,【司会】石田衣良,加羽沢美濃

ジャンル :
音楽 – クラシック・オペラ
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
劇場/公演 – ダンス・バレエ

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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