(ヒロキ君)去年ねこのコと一緒に寝てたの。
2002年に私達が取材した男の子
当時は顔を隠して仮名で放送しました
この子は里子
生みの親に育児放棄の虐待を受け里親に預けられました
あれから12年
彼の名前はヒロキ
17歳になりました
俺は里子なんですけど実の親の元で…生んでくれた親の元で育てられない育ててもらえない子供さんが…。
顔を隠さず自分の言葉で伝えたい
抱え続けて来た里子という劣等感
18歳になると里子は自立を求められます
どう生きて行くのかヒロキはもがいていました
母親から育児放棄されたヒロキ
3歳で保護された時栄養失調でした
心に深く刻まれた記憶
暗闇っていうか怖かったというかすごいゴミが散らかってる部屋で暮らしてたりとか…。
冷蔵庫にはチョコレートクリーム1つしかなかったとか。
保護された後児童養護施設でおよそ1年過ごしその後ある夫婦に預けられます
里親の坂本さん
4歳になったヒロキは里子として育てられることになったのです
(ナレーション)この日自宅でお誕生日会が開かれました。
この頃ヒロキは6歳
(ナレーション)坂本さん夫婦には実の子供がいません。
そのことがきっかけでこれまで10人の子供を預かって来ました。
預けられた当初里親のお母さんに突然かみついたり自然に笑うことができない子でした
去年ねこのコと一緒に寝てたの。
(ナレーション)この家に来てからも1人で遊ぶことが多かったたくまくん。
何かにおびえるこの子に坂本さんはありったけの愛情を注いで来ました
(洋子さん)…って言ったのよ。
(スタッフ)彼が?うん。
もうそのひと言だけでね私は…里親っていうのはホントにパワーが出るよね。
よ〜しこの子のためにいろんなことしてやろうって。
やっぱりもういろんなこと言って来たらいろんなことやってやろうって思うよね。
別に…いいって。
(洋子さん)皮膚科に行かなくても平気?
あれから12年
ヒロキは17歳高校2年生です
ダンス踊れねえよ。
(洋子さん)ダンス無理だよ〜。
ヒロキは5人のきょうだいと暮らしています
みんな里子です
血はつながっていなくても家族のぬくもりを感じて育ってほしい
坂本さん夫婦の願いです
学年が1つ上のススムは頼りになるお兄ちゃん
里子は原則18歳になると自立しなくてはなりません
ヒロキにもその自立の時が迫っていました
ヒロキは生みの親の親戚と時々会っています
中学生の頃から進路のことなどを話して来ました
しかし自分の子供達にヒロキといういとこがいることを隠していました
ただその…自分の存在を隠してるっていう点についてはちょっと許せないですね。
ちゃんと俺は話してほしいわけですよね。
話した上で叔父さん叔母さんの息子さん娘さんがどう思うかはその人達の勝手ですよ。
でも隠してるってことは何かやっぱり言いたくないことがあるんですかね。
きっと…だからですよ。
自分は居てはいけない存在なのか?
やり場のない悲しさ悔しさを何度ものみ込んで生きて来ました
これまで友達や仲間に自分が里子であることを話したことはありません
「生みの親に育ててもらえなかった」
「自分は普通じゃない」
劣等感を抱えて来ました
子供が人生を決められるわけではないしね。
子供はやっぱそこの与えられた運命を受け入れるしかないしそこは自分の中でもつらいとこだなと思って。
コンチクショ〜ってやっぱ思う時ありますし。
それでも毎日一生懸命生きていれば何かいいことあるんじゃないかなって思うしだから毎日一生懸命生きてる。
同じ境遇の子供達が抱える不安を分かち合いたい
ヒロキはススムと共に里子の会を立ち上げました
ススムが会長ヒロキが幹事長
集まったのは同じ地域の里子達12人
一緒に料理を作って気ままに話す
孤立しがちな里子達が笑顔で過ごせる場所にしたいと考えていました
どう?タマネギ。
・タマネギは採用だし・・タマネギ5個ぐらいじゃない?・この4つでいい?
ヒロキのようにきょうだいがいる里子ばかりではありません
全国で生みの親と暮らせない子供は4万人以上
そのうち里親の元で暮らしているのは5000人ほどです
足りないよね。
(ススム君)何が?2・4・6・8・10・11…14か?
幼い里子達は物心がつき学校に通うにつれ自分は他の子とは違うという現実と向き合うことになります
それはヒロキも経験して来たことでした
まぁ…。
里子同士は本音で語り合えるのに部活の仲間には話せない
ずっと胸につかえていることがありました
はぁ…。
放課後一緒の時間を過ごす仲間達に里子であることをずっと言い出せずにいました
ハッハッ…。
(一同)あ〜〜〜。
普通の声はい!
(一同)あ〜〜〜!
突然でした
ヒロキは練習の合間切り出しました
えっと〜えっと…俺は里子なんですけど実の親の元で…生んでくれた親の元で育てられない育ててもらえない子供さんが里親家庭に入るかあるいは児童養護施設に入るかっていう…。
でそういう中で生活をしているってことで。
僕は4つの時から坂本さんっていう里親さんに引き取られてここまで育ててもらっています。
少子化が進んでいる中で家庭で暮らせない子供っていうのは増えているんですね。
でその原因はやっぱネグレクトとか虐待とかやっぱそういうのが多いっていうのが現状です。
えっと〜理解できました?・はいもちろんもちろん・
たとえみんなの見る目が変わっても伝えたかった
生みの親と暮らせない里子という存在がいることを知ってほしかった
行くよせ〜の!・じゃそれ拾って来ます・・照明気を付けてくださいね・・はい・
ヒロキの劣等感はヒロキ自身がつくった心の壁でもありました
この日の夜
仲間に僕は里子だと伝えたことを里親のお母さんに話しました
先生は。
(洋子さん)まぁいいんじゃないですか。
君が言おうと思ったんならそれはそれで。
うん。
でも自分の口でそういうことが言えるようになって来たってすごいことだよね。
うん。
うん。
(洋子さん)でそれはヒロちゃんが自分のことを自分で受け入れられるようになったっていうことだからさ。
まぁ…。
(洋子さん)ねっ。
里子の会を立ち上げて半年
みんなの笑顔に少しずつ手応えを感じていました
里子同士温かい料理を囲んで思いを分かち合える
その心地良さの一方でヒロキには考えていることがありました
そのことをみんなと話し合いたいと思っていました
えっとえっと〜その〜…その〜まぁいろいろな家庭には…。
っていうことを聞いてそれで…。
それとも…。
どう?それ。
「ちょっと心配」。
僕達みたいな里子以外の子供が入って来てもいいかどうかっていうの…。
・いいよ・いいの?・いいよ!・・やだ!・・やだ!・・やだ!・・やだやだ…・1人「やだ」っていう…。
・じゃあ何で嫌なの?・何で嫌かも聞きたい…。
・バカにされたらぶん殴りたくなる・何でバカにされると思うの?あ〜バカにされるっていうのがやっぱ…。
「差別されるからやだ」?・そう・
バカにされると言い出した子はうずくまってしまいました
言いようのない不安とおびえ
それはかつて自分も抱えて来た思いでした
やっぱ実子と里子どっちもいる家庭っていうのでどっちかが里子だからこの会に参加するみたいなのだとある意味それは家庭内の差別なのでそういうのがあると逆に実子も里子に対して快く思わないっていうか。
そう考えた時にやっぱお互いのこと気が知れてるなら一応ここの場にも参加してもらっていいとは思いますけど。
う〜ん悩みどころです。
答えは簡単に出ません
ヒロキの里子の兄ススム
自立を求められる18歳の誕生日を迎えました
乾杯。
・乾杯おめでとう!・・おめでとう!・おめでとうございま〜す!
この日はススムの進路が決まったお祝いを兼ねていました
乾杯!ちょっとご飯だけもらっていい?・落ちた落ちた落ちた・
数学の教師を目指し奨学金で大学に進学できることになったのです
しばらくは坂本さんの家から通えることになりました
・こちらも何か呼んでいただいて非常に嬉しかった…・いやいや…来ていただいてホントに。
みんな幸せになってもらいたいね。
1人だけじゃなくてホントにススム君はもちろんですけど。
1つ年上の兄の背中をヒロキは追い掛けて来ました
ヒロキも18歳になれば自分の進む道を見つけなければなりません
翌年高校最後の夏休み
ヒロキにはどうしても訪れたい場所がありました
18歳を迎える夏休み
ヒロキはフィリピンにいました
大学生に混じって子供達への支援活動に参加します
訪れたのは2000人ほどが暮らす小さな漁村
フィリピンの中でも貧しい地域です
じゃあ行きます。
・誰か手空いてる人1人・はい。
ヒロキにとって初めての体験
村の小学校を訪れました
・ここに置いてって・・シャイボーイだフフフ…・
「子供は自分で人生を選べない」
「運命を受け入れるしかない」
ヒロキは自分にそう言い聞かせて生きて来ました
ニ?
(子供達)ニ。
ヒロキ。
キ。
キ。
(子供達)ヒロキ。
幼い頃自然に笑うことができなかったヒロキ
でもここでは厳しい境遇の中子供達の目は輝いていました
バイバ〜イバイバ〜イ。
バイバ〜イバイバ〜イ。
フィリピンで迎えた18歳の誕生日
里親のお母さんからメールが届きました
ヒロキには大切にしている言葉があります
里親のお母さんがずっとヒロキを励まし続けて来た言葉
「人はどう生まれたかではなくどう生きるか」
キャンペーン実施中ですありがとうございます。
日本に戻って3か月
街にヒロキの声が響いていました
児童虐待防止キャンペーンやってます。
もらってもらえない…。
進むべき道を見つけました
子供達を支援する仕事に就きたい
キャンペーン実施中ですありがとうございます。
社会福祉を学べる大学への進学を決めました
「子供達みんなが笑顔で生まれて来てよかったと思える社会をつくりたい」
ヒロキの強い思いです
自衛隊の証拠隠しを現役自衛官が訴えた
存在しないはずの文書が大量に出て来た
いじめ隠ぺい
自衛隊の闇が渦巻いている
2014/02/17(月) 01:20〜01:50
読売テレビ1
NNNドキュメント「『僕は里子です』18歳 みんなに伝えたい想い」[字]
自分が里子だと友達に言えずにいた高校生(18)。4歳の時、児童養護施設から里親家庭に預けられた。彼は里子の兄と「里子の会」を結成。ついに、高校の仲間に告白する。
詳細情報
番組内容
虐待など何らかの事情で生みの親と暮らせず、里親家庭で育てられる「里子」。ある高校生(18)は4歳の時、児童養護施設から6人の里子が暮らす里親家庭に預けられた。血縁はなくとも家族と暮らす幸せを感じる一方、自分が里子だという事を友達に言えずにいた。見えない差別、孤独と不安。彼は里子の兄と「里子の会」を結成した。同じ境遇同士、支えあっていけるように…。そしてついに、高校の仲間に告白する。「僕は里子です」
出演者
【ナレーター】
玉川砂記子
制作
日本テレビ
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
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