(阿川)おはようございます。
阿川佐和子です。
ええ〜もう20年以上前になるでしょうか。
某ハリウッドスターに私はインタビューに出かけていったらそのスターにも緊張しましたけどそれ以上に緊張した方がこの方でした。
その時は通訳でいらしてたんですけども。
戸田奈津子さんにおいでいただいております。
(拍手)どうもご無沙汰しております。
どうもよろしくお願いします。
初めてお会いしたのが確かその今申し上げたハリウッドスターってあの…ハリソン・フォードさん。
(戸田)あらそうですか。
それでくだらない質問をどういう思いで訳してくださってるのかと思うともう泣きそうになったことを…。
ちょっと覚えてませんけどもう次から次へインタビューがあるから。
ハリソン・フォードさんはどういう感じの人だったんですか?お会いになったからお分かりでしょ?イメージどおりに真面目な。
真面目な方でしょ?静かにして。
アメリカ人なのに。
絶対はしゃいだりすることはなさらないしいつもあの感じです。
(ナレーション)今日のゲストはこれまで1500本以上の映画に字幕を付けた第一人者です。
46歳の時社会現象となった「E.T.」の字幕を担当。
その後も「タイタニック」など誰もが知る大ヒット作を数多く手がけてきました。
更にハリウッドスターが来日した際の通訳としても活躍しています。
今日はそんな戸田さんがこういうねなんか精神性がすごく深い…。
自己主張もそんなに…。
もう全然!そしてじゃあ教えればいいじゃない…そうじゃない。
やっぱりじゃあ早速なんですけれども今でも記憶に残っている一曲っていうのは戸田さんにとっては…。
ザ・ドアーズというグループの「ジ・エンド」。
古いでしょ?ふふふっ。
最初から終わりで申し訳ないですけど「ジ・エンド」というのを。
あははっ!まあ思い出があるのでそれをかけたいと思います。
どんな思い出か…。
あのね私はほんとに字幕をやりたくてでもなかなかできませんでブレークしたのが「地獄の黙示録」という映画で。
コッポラ監督の。
はい。
でこれが冒頭に出るんですね。
あの「地獄の黙示録」の前も字幕のお仕事してらしたけど…。
(戸田)ほんのねもうほんのね…駆け出しっぽく半人前ぐらいですね。
じゃあ本格的に…。
もうあれでガァ〜っとね作品が増えたんです。
じゃあもうほんとにきっかけになった映画っていうことなんですね。
映像がくっついたら思い出しました。
そうですか?この曲というかこの映画と出会ったのが…。
(戸田)フランシス・コッポラが「地獄の黙示録」の撮影中だったんですそのころ。
もうすでに。
あのすごい映画をね。
それであれはフィリピンでロケ…あれはベトナム戦争だけどベトナムはロケできませんでした戦争やってるから。
でフィリピンのジャングルで撮ってきたんですね。
だからアメリカとフィリピンをなんべんも往復するわけコッポラ監督がね。
でその度に日本が真ん中にあるからお寄りになるわけですよ。
でその度に私が呼ばれて…。
ちょっとひと息?そう。
まあ…ガイド兼通訳みたいなことをやってたんです。
それでなんべんもコッポラ監督に会って通訳者として…。
かわいがっていただいて。
それで私ねあの…それまで日本を出たことなかったんですよ。
それなのに…。
外国旅行したことなかった?コッポラさんに会うまでは。
それだけ英語できるのに。
じゃあアメリカにいらっしゃいとか言っておうちに連れて…それからロケも見せてくださったりしてフィリピンに行ったりね。
で全部は見てませんけどヘリが飛ぶとかかなり見てるんです。
うわぁかわいがられたんだ〜。
すごいでしょう。
だからめったにない体験ですよ。
へえ〜。
それ出来上がってそれでもちろん字幕を付けなきゃいけないわけね。
ほんとにもう社会的現象になった映画だから普通ならね私みたいな半人前の翻訳者にそんな映画が来るわけないですよ。
大先生がいっぱいいらっしゃる…。
キャリアはあんまりない。
(戸田)ほとんどないんだから。
でなんか私はコッポラ監督になんかの折に「ほんとは字幕したいんだ」みたいなことを言ったんだと思う。
それを覚えててくださって「字幕彼女にやらせてあげたら」ってもうほんとに鶴のひと声ね。
なるほどそうか。
現場も見てるし自分のことも…。
ずっと映画の話もいっぱい聞いてるから。
私もほんとに仰天しました。
「ええ〜あれやらせていただけるんですか!?」みたいな。
もうもちろん体がすくむ思いでしたけど。
でもそれでやっとねだから…大学出て20年目だったんです。
ああ〜…。
苦節20年。
(戸田)でもそんなに歯を食いしばったわけじゃないけどもちろんその間楽しんできましたけどでも結果的には20年ウエーティングしてたのかな。
へえ〜。
(夫)一日の時間でいえば一番くつろげる場という感じで私は思ってます。
・
(妻)お父さん。
もうご飯できるからね。
はいはい。
昔のことを思い出すとそんなに余裕がなかったと。
時間がなかったといいますかね。
からすの行水という感じでしたね。
ハァ〜!のんびり今は入ってます。
いつまで入ってんの!?・ちょっと!43歳で初めてきっかけができてコッポラ監督の。
それでずっと続けてらして最初に志をお持ちになったのは随分若い頃なんですか?大学出る頃かな。
でも…。
津田塾を出て…英語がお好きだった?そうなんです。
それもね映画のおかげなんですよ。
それで小学校の中頃で終戦になってそして初めて洋画が日本で解禁になって。
バァ〜っと来て。
その時に洗礼を受けまして。
そしてそのおかげでね中学から英語が始まった時に映画に関係あることはやっぱりなんでも好きだから知りたいので語学もその一つだったわけね。
それでまあ勉強したので大学を卒業する頃になってキャリア考えるでしょ。
その時にやっぱり好きなことしたいじゃないですか。
でこの2つを生かせる仕事があったらいいじゃないですか。
そしたらいつも見てる字幕がそうだわってそこでやっと気がついたんですよ。
でも皆さん先生とか官吏とかねそういう非常に固いお仕事で映画なんていうそういうヤクザなお仕事誰も…。
周りにはいらっしゃらなかった…。
(戸田)いなかったです。
映画と関連した仕事に就こうって…。
あのころ映画がほんとに全盛だったのになぜか字幕なんていうとこに目をつける人はいなかったんです。
へえ〜。
ご自分で気がつかれたんですか?卒業の頃に気がついたんです遅まきながら。
でまあ目指してはいるんだけどそれぐらい非常にね特殊な世界だったので物理的にねだって洋画が日本に何百本って入ってくるんですけどそれね10人の人がやってるんですよ。
10人いればできちゃうの。
10人で要員は足りてる?
(戸田)足りてるの。
それ以上…例えば30人いたら仕事なんか来ないですよ。
誰かがお亡くなりにならない限り空きませんよっていう感じなんですか?チャンスがまったく来ないんですよ。
すぐに字幕スーパーの仕事が入ってこないっていうんで一度オフィスレディーになってらっしゃるんですよね?4年の学校が終わった時にもちろん字幕なんかすぐできませんでしょ。
でもやっぱりパンは稼がなきゃいけないじゃないですか。
それである人に勧められていわゆる大会社のね秘書課みたいなところに入ったんですよ。
なんかお似合いな感じ。
(戸田)そうですか〜?私はもう1年半ぐらいほんとに我慢してみましたけどあの組織の中が駄目だったんです。
そんなに嫌だったんですか?何が嫌だった?9時から5時までいて机の前に座って仕事がなくてもいなきゃなんないっていうその理不尽さが私は我慢できなかった。
あははっ!もう終わったんだから帰っていいじゃないっていう…。
やることないんだからって。
で辞めちゃったんですか?1年半で?はい1年半で辞めちゃった。
それでまたもう一度…。
それからはね宮仕えはしませんでした。
もう懲りたので。
であとは全部いわゆる今で言えばフリーターですね。
でもちろん念願の仕事はできずにですね翻訳なんでもやりますみたいな感じで次から次へと…仕事は一応ありましたので決して貧乏したことはないんですけどそういう意味で。
で30をちょっと過ぎた頃に映画会社からやっとねパートの…アルバイトをもらったんです。
ほんとに1週間に何回か行ってビジネスレターを打つというそういうお仕事よ。
だからそこに誰か俳優が来るっていう時にそのころはねそんな今みたいに右から左に通訳さんっていないわけ。
で私がそこでたまたまタイプ打ってたから映画会社の人はあの人タイプ打ってるから英語しゃべれるって勝手に思ったわけ。
私しゃべったことないんですよ。
だってあのころの英語の教育って…私英語好きでしたけど英語の先生が…戦争を経てきた先生が会話をおできになるわけないじゃないですか。
ふふふっ…。
(戸田)それで「とんでもない私しゃべったことありません」って言ったけどいないわけ。
でとにかくやれって出されたのねそんな英語しゃべったことのない人間が。
でそれで通訳の仕事が結構増えていったんですね。
それがね1人歩きを始めてなんにも望んでもないことがね1人歩きしてそして字幕に10年先立ってそれが始まっちゃったんですよ。
じゃあ30代の初めぐらいに。
でもそのころでもまだ字幕スーパーの仕事は諦めてなくて?諦めてません。
もちろんそれが目的なんだから。
そこがね戸田さんのね執念深いっていうんですか。
いや違います違います。
全然そういう言い方するとまったく違うのよ。
あのねだってほかにやりたいことはなかったの。
そういうふうに言いたい。
この仕事はねもちろんとてもドアは開かないんですけどでもほかにしたいことは何もないわけですよ。
年頃になったら結婚しようとか…。
もちろんプレッシャーはございましたわよ。
ございました?でも佐和子さんと違って私結婚願望がなかったのよ。
だって結果はおんなじじゃん。
おんなじ。
おんなじだけど…。
(妻)ありがとう。
パパありがとう。
おいしそうやんかぁ。
(夫)油少なめ味も薄いめ。
パパこれも焼いてくれたんやんな。
おいしいわこれ。
できるやんやれば。
なぁできるのにできへんできへんて逃げてるやんかいつも。
あの〜40何年間支えてもらってというか時にはリードもしてもらいながらなようここまで来れたとんでありがとうのひと言をな言いたかったんや。
そんなん言わんとって。
泣けてくるやん…。
照れくさいもんやから。
泣きべそはやめてくれや。
こっちもうつってまうがな。
まぁ気持ちだけな…。
(ナレーター)二人の食卓をこれからも豊かに。
パナソニックはおいしさと健康と快適さにこだわった二人の暮らしにピッタリの調理家電をこれからもお届けします。
こちらこそありがとうやパパ。
(仲間)未来の私にはどんな幸せが待ってるのかな。
いつも街じゅうにエネルギーがあふれてて家族が笑顔で暮らせればいいな。
もし子どもが生まれたらみんなで見守る子育てができたらいいよね。
この街は私に寄り添ってくれる。
字幕を書いた時に助手とかねそれからパートナーとかいるのかと思ったら全然いないんですって?もう一言一句自分でやんなきゃ駄目なんです。
まず字幕のない映画をご覧になるでしょ?
(戸田)そうです。
何をどういう順序で…。
映像とシナリオが来る。
映画の台本が来る?でそれを一緒に突き合わせて見るのが最初のスタートね。
こう見てああこういう映画かと思って一回試写して全部まあ映画を頭に入れるわけね。
でそうすると息つぐと変わるでしょ字幕が。
私とあなたがしゃべってると私のとことあなたのとこ…。
どっちがしゃべってるのか…。
その人の所に出るでしょ。
だからそういう切れ目をねここで字幕変えますよっていう切れ目を入れながらこういう印を付けながら見るわけ。
チェックチェック…。
(戸田)はい。
そうするとこの切ったこの1センテンスがつまり長さを…工場があって秒数で何秒のセリフかっていうことを計ってくれるわけです切った区切りごとに。
それによって英文を見ながらルールがございましてこれは字幕のいちばんの特殊なルールなんだけど人がこう映画見てるじゃないですか。
大抵画面見てるんですよ普通のお客さんは。
そりゃそうですね。
どうなるかと思って画面の動きを見てるでしょ。
別に字を見たいわけではないわよね。
だけど読まないと分からない。
だからチラっと見るわけですよ。
するとほんとに読んでるんじゃないからチラっとでしょ。
そうするとねそのね1秒間に3文字ぐらいならチラっと見れるわけ。
で理解できる。
だからその1秒間に3文字4文字っていう定規で3秒あるセリフなら3×3=9文字とかね。
5秒ある人は5×3=15文字とか。
文字が決まるわけ。
じゃあ早口の人は…。
(戸田)早口の人はもうほんとに省く部分が多い。
ゆっくりならあの…直訳もできますけどまあだいたいもうほんとに短くしなきゃ駄目。
ちょっとどういうふうに戸田さんが苦労なさってるかというのが分かるんじゃないかと思うしつらえをしているんですけどもまず最初に戸田さんが訳していない直訳の付いた映像をご覧いただきます。
戸田さんが字幕を手がけた最新作「リベンジ・マッチ」。
かつてライバルだった二人のボクサーが30年の時を経て再び対戦するストーリー。
まずは直訳した日本語字幕でご覧ください。
皆さん読めましたか?
(阿川・スタジオ)もう忙しい!
(戸田)もう画なんか見てられないでしょ?読めないしね。
声聞くのが精いっぱい。
(戸田)そうでしょ。
でこの数多い字幕じゃとても読みきれないのを…。
読めなかったでしょ?今。
それをだからさっきの秒数でその字数に合わせて今の長いのを短くする。
1秒を3文字にする。
結果がこんな具合に出来ております。
同じシーンを戸田さんが翻訳した字幕で見てみると…。
今度はいかがでしたか?
(戸田)あははっ!いかがでした?さっきのがこれだけになっちゃうんですか!?
(戸田)だってこれ以上やったら読みきれませんよ。
もうギリギリの字数に抑えてるから。
「世界中が俺たちを笑ってる」。
(戸田)そういうことも言ってますちゃんとあの長いセリフの中に。
言ってますよね。
間違いないですよね。
(戸田)決して創作はしてませんよ。
創作はしてないんですか。
どうやってそういうその短い言葉に見つけるんですか?
(戸田)長い原文が一体何を言いたいのかということをまずインプットして。
そのまま直訳してたら絶対入りませんからエッセンスを取り出してそれを日本語にするんですね。
これがなかなか私としては出来たなっていうセリフというか…。
ええ〜っとねそれはね自分じゃ判断できないんですよ。
セリフを作ってるからのめり込むでしょその映画に。
でほんとはその人の気持ちになんなきゃセリフってできないじゃないですか。
ただ訳してるんじゃないから。
その気持ちを伝えなきゃいけないからっていうね。
っていうかお芝居なんですよ。
あっじゃあ戸田さんも役者になった気持ち?
(戸田)そうなの。
ロバート・デ・ニーロになった気持ち…。
そうそう…。
この時この人はどういう気持ちで言ってるかなってそれがなきゃただ訳したってセリフになりませんよ。
へえ〜。
だから私は自分の部屋でやってる時は大変よ。
一人で芝居やったり踊ったり歌ったりしてるから。
人には見せられませんけど。
じゃあその役によって陽気になったり暗くなったり。
泣いてる時もありますしね。
泣いてる時もあるんですか訳しながら。
今子供向けの映画ならまだ理解できるけど大人向けの映画も吹き替えがすごく増えてるんですって?
(戸田)ほとんど大作は全部吹き替え。
字幕はやっぱり若い子は活字離れであまり分からないのね。
じゃあ教えればいいじゃない…そうじゃない。
やっぱりね映画会社はお客を呼びたいからレベルをやっぱりね落としちゃうのよ。
若い子に分かるようにして。
だからちょっと難しい漢字を使うと「読めないからひらがなにしてくれ」って言われるもん。
私たちの時代の方が英語を知らない人たちというかグローバル化してなかった子供たちの方が多かったのに…。
(戸田)でも日本語はちゃんと読めたじゃないですか。
ねえ。
で今は英語は分かってるかもしれないけど日本語が不得意なのよ。
日本語を読むのがつらいの?漢字が読めないとか。
テレビはいっぱいスーパー出んのに。
(戸田)テレビは音も聞こえるからねなんとなく分かっちゃうのかしら。
映画の場合には全然外国語ですから字幕頼るでしょ。
そうするとやっぱり分かんない言葉があると戸惑っちゃうのね。
だからといって日本の字幕文化っていうものがどんどんどんどん廃れていくっていうのは…。
なくなりはしませんよ。
っていうのはね吹き替え版は作るのは高いのよ。
あっそりゃそうだ。
声優雇ってきて…。
ギャラ払わなきゃいけない。
スタジオ借りて仕事をするわけだから。
字幕は私みたいな翻訳者の一人にちょいってお金あげれば出来ちゃうわけよ。
1本ね。
戸田さんのギャラだけでいいんですね。
そうです。
それで工場の費用もちょっとありますけど非常に安くで出来るでしょ。
だからお金かけられない単館ものなんて予算がない映画はやっぱり字幕でしかできないです。
でも今みたいに全部が字幕っていう時代はもう去っちゃったんですね。
ほう〜。
じゃあちょっと次の伺いたい課題がございますんですけれどもね最近あの…これは2013年にヒットした映画を並べてみたんですがもうほとんどこれ邦題がカタカナだらけ。
でなんか日本語としてもそのカタカナというか英語はなじみがないよっていうものまでがそのまま出てくるっていうことはないですか?
(戸田)「レ・ミゼラブル」ぐらいはね…。
これはねレミゼ知ってるから。
(戸田)これもなんの意味か分かんないね「スカイフォール」って。
分かんないですよね。
(戸田)まあ「スカイ」と「フォール」は分かるけど…。
「ダイ・ハード/ラスト・デイ」っていうのもこれはもともとは「AGoodDayToDieHard」という。
(戸田)「ダイ・ハード」は有名だから映画会社がこういうふうに2つの主題と副題みたいにしたんでしょうけど。
例えば「サマータイム」って今絶対「サマータイム」ですよ。
「サマータイム」…ええ。
あれは「旅情」なのよ。
キャサリン・ヘプバーンのねヴェニスに行く話。
まあとにかく日本語で考えてるわけですあのころはね。
映画全体の物語を考えて日本語でこう表現しようと…。
ウォータールーブリッジなんていうロンドンの橋がね「哀愁」となるわけですよ。
いいでしょ?「ウォータールーブリッジ」が「哀愁」だったんだ。
そうなんですよ。
邦題を付けるっていうのは…。
もちろんこれは私の責任じゃないですよ。
これは映画会社の宣伝部のお仕事です。
どうしてこんなになんかカタカナだらけになっちゃったの?って…。
コミュニケーションが早いから昔みたいに題名を考えてる時間がないわけ。
昔はね映画が入ってくるでしょ。
日本で公開するまで1年あったんですよ。
えっそんなに…。
ところが今や同時公開でしょ。
で1週間前に封切ってるからもうやるわけですよ。
どんな映画か分からなくては題名は付けられないでしょ?ああ〜考えてる暇ないの?もう考えてる暇ない。
それでネットにどんどん出ちゃうから。
そんなのネットでは原題出るじゃないですか。
あとから日本語付けたってもう駄目よ。
これがこの映画だって分かんないもん。
へえ〜。
でもまあ字幕の仕事もたくさんおありになって片ややっぱりハリウッドスターとか大スターの通訳もなさったおかげでこんなにハリウッドスターと仲いい…。
でも別にそんなべったりしてるわけじゃないもの。
だからたまに会ってねそりゃあすばらしい人だから才能があふれてますからねあれだけの競争社会で上にいく人って。
だからみんなねおもしろいしとってもいい人たちなんですよ。
だからもうほんとに楽しいお友達です。
この今度の「リベンジ・マッチ」ロバート・デ・ニーロさん出ていますけれども。
スタローンもよく知ってます。
お二人とも?よく知ってます。
ほんとに昔からよく知ってます。
ええ〜!スタローンの方が古いかな。
あの人は「ロッキー」の頃から知ってるし。
スタローンさんっていうのは生はどんな…。
私お会いしたことないです。
(戸田)あっそうですか?とっても頭がいい。
あのねまあこういうねなんか筋肉モリモリの人は…っていうイメージあるけどでもあれ自分でシナリオ書いて監督賞取ったんですよ。
もうほんとに勉強家だし頭がよくて私が苦手な数字の計算とかすごく上手。
それだけで尊敬しちゃう?尊敬しちゃう。
パッパッパッとドルの換算なんかすぐしちゃう。
それだけで尊敬しちゃいますよ。
ほう〜。
ロバート・デ・ニーロさんは?
(戸田)デ・ニーロはですねあの…。
なんかあんまり近寄り難いような感じのイメージがあるんですけど。
って思うでしょ?だって「タクシードライバー」とかさ「ディア・ハンター」とか恐ろしい役ばっかりしてるじゃないですか。
「ゴッドファーザー」とか。
精神性がすごく深い感じの…。
なんか紙一重な人みたいな感じするでしょ?でもお会いしたらなんですかこれはもうあなた…。
何がびっくりしたの?優しいの。
どういうふうに?もうねまず言葉はあんまりおしゃべりにならない。
えっ無口?無口。
でねなんかお聞きしても「Ah…」とか「Uh…」とか言ってあんまりスラスラと答えが…。
大平総理みたいな感じ?あははっ!まあ…まあねとにかくその〜ぶわ〜って演技論とか…そういうことはしない。
彼自身は白いキャンバスでまあはっきり言って…彼自身はあまり個性がない。
でも役もらうとうわ〜っと絵が描けちゃうっていうそういう天才っぽい人。
だから普段は優しくて温厚なんですよ。
自己主張もそんなにない?もう全然!えっでもそれだけのすてきな男性のお友達が外国にいて結婚しないとは言ったけれどももうコロっと…。
そんな…そういうふうにはいきません。
なかったんですか?いやないですないです。
なんかあったでしょ?ないですないです。
あははっ!私日本男児好きだから。
あっ日本男児。
はあ〜。
ではもう一曲選んでいただいてると思いますが。
今戸田さんを元気にしてくれる曲は…。
(戸田)元気にしてくれてる…私はシナトラが好きなんですよ。
フランク・シナトラ。
で彼の歌はなんでも好きなんですけど特にね「OneForMyBaby」っていうねあんまり有名な曲ではないんですけどあの〜男がバーでねバーテンを介さないでね「俺の彼女の話を聞いてくれ」って綿々とね…。
で私もお酒大好きですのでそうするとああ飲みたいなと思いまして。
あははっ!もう戸田さん恋する小娘の顔になってますよ。
だってあの歌…ふふふっ。
ふふっ。
フランク・シナトラに言い寄られたら…。
(戸田)そんなこと…そういう想像はしません。
あははっ!もうこの歌だけで。
いいでしょ大人の歌で。
いいですね〜。
いいですねあのころはねもう…。
なんかタバコ吸いながら歌ってるんだもんね。
今は考えられませんけどね。
考えられませんけどね。
じゃあこれから字幕の仕事をしたいという若者がいた時にどんなアドバイスを…。
まず英語ができればね字幕ができると思ったらとんでもない間違いですから。
なるほど。
日本語ができなきゃ駄目ですこれは。
まず日本語の語彙がどれほど豊富であるか…。
(戸田)さっきも言った言葉をね短くするんだから適切な言葉を知ってなきゃ短くならないでしょ。
ですからさっきも言ったように職業的に必ずしもバラ色の未来があるわけじゃないじゃないですか。
ただそれもやっぱりちゃんと覚悟しないとほんとに先の読めない世界だからやっぱり慎重に職業を選ばないと…。
それが怖いですね。
2014/02/01(土) 07:30〜08:00
MBS毎日放送
サワコの朝[字]【戸田奈津子▽字幕に込めた思い】
ゲスト・戸田奈津子/字幕翻訳家▽一人で歌ったり、踊ったり!?彼女だけが知るハリウッドスターの素顔とは!阿川佐和子がゲストの意外な側面や表情を引き出します。
詳細情報
番組内容
ゲストは字幕翻訳の第一人者、戸田奈津子。『E.T.』『タイタニック』『アバター』など、約1500本を越える映画の日本語字幕を担当。また、ハリウッドスターが来日した際の通訳で交友があることでも有名だ。彼女だからこそ知る、ロバート・デ・ニーロやシルベスター・スタローンの素顔とは?元々は一般企業のOL、33歳で始めた字幕翻訳家は、現在77歳。「ただ訳したって、台詞にはなりません」そのテクニックを聞く。
出演者
【司会】
阿川佐和子
【ゲスト】
戸田奈津子(字幕翻訳家)
制作
【製作】MBS TBS
【制作協力】TBSビジョン
ジャンル :
バラエティ – トークバラエティ
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
福祉 – 文字(字幕)
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