「へんな生きもの研究所」。
一体どんな生きものがいるんでしょうか?水族館で人気の変な生きものを集めた展示室です。
うわっいろいろいますね。
巨大なダンゴムシの仲間や愛きょうたっぷりの魚。
怪しい光を放つ貝。
そして…。
ちょっと誰かさんに似てませんか?ねっヒゲじい。
はいはいはい。
いや確かに私に似てなかなかの男前ですなぁ。
よし今回の主役はこのエビで決まりだ!いえいえ主役はこちらです。
えっ?ほんとだ。
牛のツノに似てますな。
何ですか?この生きもの。
海に住む牛。
その名もウミウシです。
女の子たちが盛り上がっているのも別のウミウシ。
ハッハッハッハッほんとだ。
まるで踊っているように見えますぞ。
世界の海には数千種類ものウミウシが暮らしています。
うんそれにしてもカラフルな色に変わった形ですなぁ。
変なのは見た目だけではありません。
その暮らしぶりも奇想天外。
とっても変わっています。
うわっ!何ですか?これ。
敵から身を守る作戦。
ひぇ〜!こんな変な生きもの知りませんでしたぞ。
ではウミウシのワンダーランドへいざ出発!
(テーマ音楽)ウミウシに出会うためやってきたのは相模湾。
首都圏に程近くマリンスポーツが盛んです。
こんな身近な所にウミウシはいるんですよ。
相模湾の水は澄み渡っています。
ウミウシは砂地から岩場まで至る所で見られるといいます。
いましたいました!大きさは4cmほど。
鮮やかな青に黄色の模様。
派手ですね〜。
牛のツノのようなものは触角。
ウミウシの仲間は目がほとんど見えないためこれでにおいを捉えながら行動しているんです。
こちらは「ピカチュウ」の愛称を持つウデフリツノザヤウミウシ。
確かに色も形もあの人気キャラクターにそっくりですね。
何か漂ってきました。
アメフラシもウミウシの仲間。
大きさは30〜40cm。
大きいものから小さいものまで相模湾にはおよそ300種類のウミウシが暮らしています。
世界では確認されているだけで数千種類ものウミウシがいます。
あまりに多いためどのように暮らしているのかよく分かっていないものもたくさんいます。
独創的な形とカラフルな色彩。
「海の宝石」と呼ばれダイバーたちの間で大人気なんです。
ちょっと待った!おっヒゲじい。
ちょっと早くないですか?いいえ。
ウミウシって一体何者なんですか?色や形がたくさんありすぎてつかみどころありませんぞ。
そう思うのも無理ありませんね〜。
まず多くのウミウシに共通する特徴があります。
それは柔軟な体そして頭に生えた触角です。
あっほんとだ。
よ〜く見ると確かにみんなツノがありますな。
はい。
特徴が分かったところでヒゲじいにクイズです。
このウミウシたち何の仲間だと思います?うん?何なんでしょうな?あっそうだ!分かった!イカの仲間ですな。
だってこの泳ぎイカとそっくりではなイカ。
なんちゃって!ダジャレも決まったし〜。
ブ〜。
正解は2番巻き貝の仲間です。
え〜っ?巻き貝にはとても見えませんが。
そうですよね。
実はウミウシの正体は貝殻の無い巻き貝。
その昔進化の過程で貝殻を脱ぎ捨てたんです。
え〜そうなの?証拠をお見せしましょう。
こちらはウミウシの仲間クロヘリアメフラシ。
背中に見えるのは貝殻の痕跡です。
あ〜確かに貝殻らしきものがありますな。
でも貝殻を捨てると何かいい事あるんですかね?はいあるんです。
海の中を悠々と泳いでいますよね。
食べ物を探す時などに柔らかい体全体を使って泳ぎ回れるウミウシもいます。
なるほど。
殻があってはこんな事できないでしょうしね。
ええ。
殻を捨てたメリットはそれだけではありません。
こちら子どもの大きさは5cmくらいですがわずか1年ほどで30〜40cmにも成長します。
えっそりゃすごい!殻を作るエネルギーを体の成長に使う事ができるため急成長できるようになったと考えられています。
ウミウシは硬くて重い貝殻を捨てる事で大胆で自由奔放な進化を遂げた巻き貝なんです。
なるほど。
いろ〜んなウミウシがいてつかみどころがないのは殻を捨てた「から」という事か。
自由奔放なウミウシの暮らしぶり。
最初にご紹介するのはメリベウミウシの仲間です。
大きく広げているのは口。
この顔と大きな口何かに似ていると思った人いるんじゃないですか?50年ほど前にヒットした特撮番組に登場する怪獣カネゴンです。
(悲鳴)この大きな口でお金を飲み込みます。
メリベウミウシは大きな口でエビなどの獲物を捕らえます。
口を大きく広げてパッとかぶせました。
そして口を閉じます。
まるで投網のように一網打尽。
よく見て下さい。
口の中で獲物が動いています。
口を投網に変えてしまうなんて殻を捨てて自由奔放に進化したウミウシならではの怪獣も顔負け奇想天外な狩りの技です。
一方楽ちんな生き方を編み出したウミウシもいます。
体の長さおよそ7cm。
こちらも何かに似ていると思いませんか?そう想像上の生きもの竜です。
英語では「ブルードラゴン」と呼ばれています。
おっと!ブルードラゴン同士のケンカ!何事でしょうか?これは場所の奪い合い。
かなりの真剣勝負です。
相手を追い出してしまいましたよ。
ケンカの原因は海に降り注ぐ太陽の光。
日光浴できる場所を確保するためだったんです。
このウミウシにとって日光浴は生きるために必要な栄養補給の手段なんです。
秘密は背中の「ミノ」と呼ばれる突起に隠されています。
拡大すると褐色の粒がぎっしりと詰まっているのが見えます。
「褐虫藻」と呼ばれる藻の仲間です。
褐虫藻は光合成を行い糖などの栄養を作り出します。
ブルードラゴンは褐虫藻を体内に取り込む事で栄養の一部を分けてもらっているんです。
日光浴をするだけで生きるエネルギーを得られるなんてさすがウミウシ!やりますね。
第2章では危険だらけの海で暮らすウミウシたちのあの手この手の防衛術に迫ります。
うわっ流された!絶体絶命のブルードラゴンにはある秘策がありました。
ウミウシちゃんに会うには磯が一番でございます。
それでは行ってみます〜!ギョギョギョ〜!ご存じさかなクンにウミウシを身近に観察する方法を教えてもらいました。
潮が大きく引く春はウミウシに出会えるベストシーズン。
近くの磯に行き海水が取り残された潮だまりを探してみましょう。
いました!アオウミウシちゃんです。
ウミウシちゃんに会うと今年も春が来たなって思いますね。
いました!アメフラシちゃんでございます。
ここですぐに触れてみたいとこですがお水に手つけて冷やします。
そしてお水の温度と同じぐらいになってから優し〜く剥がします。
ウミウシを観察するための取って置きの道具があります。
このケースに入れますといろんな角度から見れて楽しいですね。
真横や真下からじっくり眺められるので体のつくりがよく分かるんです。
ギョギョギョ〜!さらに詳しく知りたくなったら家で飼育するのもオススメ。
さかなクンの一押しはアメフラシの仲間。
実はアメフラシちゃんの大好物は海藻です。
ですのでこのワカメ!アメフラシちゃんワカメだよ〜。
ご覧下さい。
おいしそうにかぶりついています。
餌が手に入りやすいため飼育しやすいんだそうです。
ぜひとも春に身近なウミウシちゃんたちに会いましょう!弱肉強食の海。
あっ!イセエビがタコに襲われました。
そしてそのタコはウツボに襲われています。
ウミウシの祖先巻き貝の仲間は硬い殻で身を守る方法を編み出しました。
でも貝殻にも限界があります。
巨大なコブダイがやってきて貝をくわえました。
強力な歯でかみ砕きます。
貝殻も完璧な防衛手段ではないのです。
となると貝殻を捨てて裸同然のウミウシたちはどうやって身を守るんでしょうか?ウミウシたちはここでも数々の奇想天外な方法を編み出しました。
相模湾の浅い砂地に茂る海草のアマモの下。
いました。
一見岩のように見えますがこれもウミウシの仲間。
外敵に襲われるとインクのようなものを吹き出します。
煙幕のように体を覆っていきます。
こうして敵から身を隠すんです。
防衛術