静岡県河津町。
2月初め早々に咲き始める桜がある。
今年もすでに8500本が満開を迎え一足早い春が訪れた。
毎年100万人近い人々が花見に訪れる伊豆の河津桜。
なぜ他の桜より早くしかも長く咲き続けるのか?河津桜に人生をかけた研究者がこの謎多き花を解明。
誰よりも桜を愛するからこそ知っている絶景とは?今夜は伊豆の河津桜早咲きの秘密に科学が迫ります。
近未来想像サイエンス…。
伊豆半島の南部に位置する静岡県の河津町。
温泉で有名なこの町には毎年春になると多くの観光客が訪れる。
人々のお目当ては2月に早々と咲き始める河津桜。
大きめの花びらに鮮やかなピンク色。
しかも1本の木に咲く花の数が多い。
その艶やかな咲きっぷりはとても魅力的だ。
町の中心を流れる河津川。
およそ4キロ続く桜並木。
ここでは桜と同時に菜の花も愛でる事が出来色合いの美しさに見る者は心を奪われる。
色が濃いしここの…なんていうんだろう川と…。
ロケーションがねいいですよね。
ロケーションがとってもね菜の花が咲いててとっても絵になるしいいよね。
木の高さがちょっと低めなんで目線も合ってて見やすいっていうのもいいところではありますね。
なぜ河津桜は早く咲くのか?しかもおよそ1ヵ月間咲き続ける。
最も一般的な桜ソメイヨシノの場合伊豆では3月下旬に開花が予想されている。
咲いているのは1週間ほどだ。
現在川沿いを中心に8500本を数える河津桜。
実は桜並木が出来たのは20年前の事。
それはたった1本しかない原木から始まったという。
民家の軒先に立つ1本の河津桜。
高さ10メートル幹の直径は1メートルほど。
樹齢は推定60年。
これが8500本の河津桜のルーツである原木だ。
そしてここに河津桜の生みの親と呼べる人がいる。
毎年観察に来ております。
やはりこの木には愛着がありますので。
村田治重さん83歳。
元農業試験場の研究員でおよそ40年前この原木と出会い人生が変わった。
100メートルぐらい先にあああそこだなと目立ってましたね。
なんてきれいな花だと。
一目惚れしましたね。
当時伊豆の桜を調査していた村田さん。
観光客を集めるためソメイヨシノより早く咲く魅力的な桜を見つける事が目的だった。
伊豆半島中を100か所以上調査しこの早咲きの原木と出会った。
ひと山植えてね…この桜を植えたら絶対ある程度まではいけるだろうという確信がありましたから。
直感は大事にしなきゃなんないなぁと。
この桜を増やせばきっと河津の名所になる。
村田さんは直感した。
しかしこの原木はなぜ早く咲くのか?どうやって増やせばいいのか?そもそもどんな性質の桜なのか?すべてが謎だった。
こうして謎の桜の正体を解き明かす村田さんの挑戦が始まった。
原木はどんな桜から生まれたのか?品種を知るためこの木の種を取り試験場で育てる事にした。
村田さんがまいた種の数はおよそ500個。
しかし7年後…。
生長したのはわずか7本だけだった。
その一部が今も試験場に残っている。
これは原木の二世というような事になります。
500個種をまいてもたった7本しか生長しない。
確率は極めて低いように思えるが実は桜の場合決して珍しい事ではない。
(村田さん)自家不和合性という事で充実した種が出来なかったと。
普通桜は虫などが運んでくる別の木の花粉で受粉し種を作る。
自分の花粉で作った種は生長しないのだ。
この性質を自家不和合性という。
村田さんが発見したのはたった1本しかない原木。
周りには桜はないので別の木の花粉で受粉する事が出来なかった。
だから生長しなかったのだ。
村田さんは貴重な7本の二世を克明に観察した。
2年後地道な作業が大きな発見をもたらす。
7本の二世は2種類の性質が違う桜だったのだ。
カンヒザクラに似て早咲きのものとそれからオオシマザクラに似て遅咲きのものと…性質のものが出た時はあっよかったなと思いました。
7本のうち6本は伊豆諸島に多く見られるオオシマザクラに似ていた。
しかしオオシマザクラは早咲きではない。
大発見をもたらしたのは残りの1本。
1月下旬から2月にかけて花が咲く早咲きのカンヒザクラに似ていたのだ。
謎の原木はオオシマザクラとカンヒザクラが合わさって生まれたものではないか?村田さんは推測した。
まだ桜のDNA解析がされていなかった時代桜のルーツを調べるためには何年もかけて地道に観察するしかなかったのだ。
20年以上広く広葉樹の研究に携わり最先端の桜の研究を進める中村さんもこの発見に驚いた一人だ。
500個まいて7個しか出ないっていうところで普通はくじけちゃうもんだと思いますね。
しかもそれがしっかりと結果が出たっていうのは本当に奇跡的だと思いますね。
私どもでは3年ぐらい前からDNAを解析して品種の同定というのを行っています。
(中村さん)このDNAの技術を使えば今まで何年もかかったものが数日で可能になります。
ただどんなに技術が発達して…テクノロジーが発達してもやはり地道に研究していかないと成果っていうのは出ないですしプラスやはり神様がくれるラッキーさっていうのがないとやっぱり成果っていうのは出てこないので…。
3年ほど前DNA解析によって河津桜はオオシマザクラ系とカンヒザクラ系が自然にかけ合わさり生まれたと確認された。
10年の歳月をかけ種から育てた二世を地道に観察し続けた村田さんと同じ結論だったのだ。
村田さんの次なる目標はこの桜を効率よく増やし河津に名所を作る事だった。
私たちにとって一番身近な桜ソメイヨシノも最初はある原木1本だけだった。
現在全国で見られるソメイヨシノは実はすべて全く同じDNAを持つクローン。
ではどのようにして日本全国に増やしたのか?一般的な方法は接ぎ木という方法で桜は増やします。
園芸技術の1つである接ぎ木。
増やしたい桜の枝を短く切り別の桜の土台に差し込んで1本の木として生長させるのだ。
問題は台木である接がれる桜に何を選ぶかだ。
増やしたい桜と接がれる方の桜の相性が悪いと苗自体枯れてしまいますので…。
河津の原木も接ぎ木で増やした。
台木には親の片方オオシマザクラを選んだ。
こうして村田さんが研究を進める事10年。
1本の原木から2000本に増えた苗木は河津駅周辺に植えられた。
これは原木から接ぎ木した桜を植えたところです。
地元の名所になる願いを込め河津桜と名付けられた苗木。
そして…。
たった1本しかなかった原木は今や8500本にまで増えまさに多くの人々を魅了する河津の名所となったのだ。
(村田さん)私たちが仕事を始める前はねこれほどまでに皆さんに来て頂けるとは想像もつきませんでした。
やっぱり直感っていうのはねまあ想像以上に正しかったですね。
10年にわたる研究で謎が解明されてきた河津桜。
次はなぜ1ヵ月もの間咲き続けるかが明らかに。
そして河津ならではの絶景をご案内します。
(妻夫木)なぜわかったんですか?…影?
(シャッター音)
(シャッター音)
EOS70D
SNSの写真そのままだといいね。
ですが
(観客)うんうん。
「PIXUS」でプリントすると
(無音)
(桐谷)いいね〜!
…になります
タブレットからもう一度
いいね〜!!
もちろんカメラからも直接
(無音)やっぱりいいね〜!!
(拍手・歓声)
どんな写真もカンタンキレイ
河津桜の特徴は早咲きだけではない。
ソメイヨシノの場合花が咲いて1週間ほどで散ってしまうが河津桜は1ヵ月もの間咲き続けるのだ。
開花期間が長いという事がある程度わかったのはこの桜に出会った3年ぐらいあとですから…。
普通の桜だと思ったら散らない桜という異名をもらったほどの…。
なぜこんなに長い間散らずに咲いていられるのか。
それは桜が開花するメカニズムに基づいている。
桜という木は季節に合わせてですねいつ眠るそしていつ目覚めるそれからいつ花を咲かせるというですねリズムのようなものを刻みながら毎年毎年生きている植物です。
花が散り来年に咲く花の芽を作ると桜はいったん生長を止め休眠状態になる。
秋から冬にかけて低温にさらされると目を覚ます。
そして春が近づき気温が上昇すると開花のスイッチが入って花が咲く準備を始める。
1年の生命のリズムを持っているのだ。
しかしこれに加えて河津桜には独特のリズムがあった。
河津桜の場合はですね実は温暖な伊豆の気候の中で育っていますので冬の目覚める寒さがですね足りない場合があります。
ですから1本の枝の中でもですね目覚めてる芽と目覚めていない芽がありますので花はですねばらばらと咲いていきます。
冬温暖な伊豆半島では河津桜が休眠から目を覚ますための低温期間が足りない事がある。
そのため目覚めの時期が揃わず花は時間差で咲いていくというのだ。
(村田さん)一つ一つは1ヵ月は咲いてません。
一つ花を見ると2週間程度じゃないかと思います。
それですから花の集団をこう見てみますとですねよく開いた花とそれからまだ開かない蕾とそれが1つの花の固まりの中で混合してます。
河津桜は一輪一輪の花が長く咲いているわけではない。
花が一斉ではなく時間差で咲く事によって1ヵ月間も咲き続けているかのように見えるのだ。
満開の時期によく見ると花の合間に蕾やすでに散った花が見られるはずだ。
こうした特徴を踏まえると河津桜の見頃は満開の時期ではないと村田さんは言う。
七分咲きぐらいの時が一番見頃じゃないかと思います。
河津桜は散った花が少なく咲き始めの鮮やかなピンクが美しい七分咲きが見頃。
河津桜と出会って40年。
誰よりも桜を愛する村田さんだからこそ知っている究極の桜が見られる場所へ案内してもらいます。
(妻夫木)
一眼レフでムービーを撮る
まるで映画のワンシーンのように
これがイチガンMOVIE
EOS70Dデビュー!
ゴールドラッシュスプリングキャンペーン
(シャッター音)
(能年)なんか夢中になって画面しか見えなくなる感じが気持ちいいです。
あっまつ毛。
EOSM2
まつ毛がある。
(シャッター音)
(鶴巻)小さくて軽いので旅に持っていくにはちょうどいいですね。
ピントが早いので撮りたい瞬間を逃さず捉えることができます。
(鵜川)被写体に出会った瞬間の感動とか感覚を大切にしたいと思っています。
旅の感動を作品に
ゴールドラッシュスプリングキャンペーン
河津桜の原木と出会ってから40年。
地道な研究を重ね桜とともに人生を歩んできた村田治重さん。
そんな村田さんだからこそ知っている究極に美しい河津桜が見られる場所へ案内してもらった。
それでは案内しますのでついてきてください。
観光客で賑わう昼間の喧噪とは全く違う姿の河津川。
日の出前…一体どんな絶景が待っているのか。
ここです。
2月下旬の寒さも忘れさせるくらい鮮やかに咲く河津桜。
鳥のさえずりや川のせせらぎが朝の静けさに響き渡る。
澄み切った空気に描かれる湯煙。
ピンクと白のコントラストはさらに幻想的な風景を生み出した。
そしてここから絶景に輝きが…。
幻想的な風景に太陽の演出が加わった。
川面に朝日が照り返す。
花だけでなく幹や枝まですべてを優しい色合いに包み込む。
一足早い春の訪れ。
自然が生み出す朝だけの奇跡がそこにはあったのだ。
(村田さん)私は朝の桜が好きですね。
桜は静かなところの山に生えてたもんですからねやはりそういう…自然に帰った本当の朝の桜が…姿じゃないかというふうに思います。
今も村田さんが愛するのは自然の中で咲き誇る桜。
40年前伊豆の山々を調べ歩いた日々がよみがえる。
早咲きで1ヵ月も咲き続ける河津桜。
まだまだその謎は尽きないという。
だから村田さんは83歳になった今も後輩たちとともに研究を続けている。
私たちに春を告げる8500本は地道な努力と神様がくれた幸運の結晶だったのだ。
(鳥のさえずり)様々な温泉が湧き出し年間およそ800万人もの観光客が訪れる別府。
青く染まる観海寺温泉。
赤く染まる柴石温泉。
なぜ別府には多種多様な温泉が湧き出すのか。
その秘密は別府特有の地下構造と高温の熱水に隠されていた。
次回『奇跡の地球物語』。
温泉の都別府に科学が迫ります。
2014/03/16(日) 18:30〜18:56
ABCテレビ1
奇跡の地球物語 春の伊豆 河津桜〜いま咲き誇る8500本 早咲きの秘密〜[字]
春の伊豆を彩る河津桜。今では約8500本も咲き誇る早咲き桜だが、20年前にたった一本の桜から生まれたものだった。河津桜の生みの親と早咲きの秘密に科学で迫ります。
詳細情報
◇番組内容
伊豆半島南部、静岡県にある河津町。春には毎年多くの観光客が訪れる。目的は鮮やかなピンク色に咲き誇る早咲きの桜「河津桜」。今では8500本におよぶ河津桜だが、実は20年前にたった一本の桜から生まれたのだ。河津桜の生みの親と、河津桜誕生の秘密に科学で迫ります!
◇番組内容2
古代のミステリーから日常のふとした疑問まで、人間を取り巻くあらゆる物事を最先端科学で紐解いていく…。明日誰かに話したくなる、新しい発見がいっぱいの番組です。
◇出演者
【ナレーター】山寺宏一
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/miracle-earth/
◇おしらせ2
この番組は、朝日放送の『青少年に見てもらいたい番組』に指定されています。
ジャンル :
バラエティ – その他
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32723(0x7FD3)
TransportStreamID:32723(0x7FD3)
ServiceID:2072(0×0818)
EventID:55442(0xD892)