スリリングな歴史物語を探していて迷い込んでしまったあなた。
さあこの扉を開けて旅に出よう。
そう本来歴史はとてつもなくおもしろい。
今日のタイムトラベルは…。
およそ900年前のヨーロッパ。
ここですか。
ここです。
宗教の聖地が集うエルサレムへ。
聖なる戦いと伝えられるだが実際は…。
現在の出来事にも影響をおよぼしている現在も紛争が続いている食糧不足も深刻で…。
世界のどこかで今も争いごとが起こっている。
いったいなぜなんでしょうね?博士。
うむ戦争が起こる原因はいくつかあるな。
領土をめぐる対立そして民族対立。
このケースは宗教対立だ。
中央アフリカの内戦はキリスト教とイスラム教の対立ですよね。
そうだ。
そして21世紀に入ってすぐ衝撃的な事件が起こったな。
これだ!今でもこの映像を見ると背筋がぞっとします。
私としてはこの直後のブッシュ大統領の発言に注目したい。
十字軍?そうだ十字軍こそキリスト教とイスラム教の対立の原点だ。
そもそも十字軍は知っているかね?はいもちろんです。
聖地エルサレムをイスラム勢力から奪還するために結成されたキリスト教徒の遠征軍ですね。
うむブッシュ大統領はテロリストとの戦いをこの十字軍に例えたんだ。
テロリストとの聖なる戦いということですか?うむ敬虔なキリスト教徒のブッシュ大統領はそう考えたんだろうね。
しかしイスラム社会から大ひんしゅくを買ってしまう。
イスラム教徒イコールテロリストではないですもんね。
そうなんだ。
よし今日は十字軍をひも解き現代の対立と繋げてみようじゃないか。
十字軍は中世ヨーロッパで結成されたキリスト教の遠征軍。
目的はエルサレムは紀元前1世紀にローマ帝国の支配下になり東ローマ・ビザンツ帝国に引き継がれました。
ビザンツ帝国はキリスト教の国です。
しかし7世紀以降エルサレムはイスラム側の領土になります。
奪われた聖地を取り戻すために結成されたのが十字軍。
多くのキリスト教徒がヨーロッパからエルサレムに旅立ったのです。
聖なる戦いとされる十字軍の真実とは?十字軍は11世紀の終わりに結成された。
呼びかけたのは時のローマ法王ウルバヌス2世だ。
ローマ法王はキリスト教カトリックの最高指導者ですよね?そうさすがは柚乃だ。
当時のヨーロッパでは皇帝以上の影響力を持っていた。
なんで宗教の指導者が軍隊を結成したの?うん鋭い質問だね。
キリスト教の国だった東ローマ・ビザンツ帝国の皇帝から助けを求められたんだ。
この時点でキリスト教のビザンツ帝国皇帝はイスラムの力が自分たちの領土にも及ぶのを恐れローマ法王に助けを求めたのです。
助けを求められたローマ法王はフランスで宗教会議を開き集まった群集に呼びかけた。
聖地エルサレムを奪還しようと。
集まったキリスト教徒たちは熱狂した。
聖なる戦いですね。
そう聖戦だ。
十字軍には戦いに慣れた騎士だけでなく農民など一般の人々も数多く参加した。
そしてこんな人たちも。
罪人?そう。
法王はこんな約束をしたんだ。
エルサレムへ出発した者はすべての罪が許されると。
どんな罪を犯した人でも許されるの?そう!キリスト教のために戦えば罪人だって天国へ行けるとね。
まあ諸説あるが十字軍は大規模なものだけでおよそ200年のうちに7回結成された。
第1回は1096年にヨーロッパを出発。
陸路でエルサレムに入りイスラム教徒を攻撃します。
3年後十字軍は聖地奪還に成功する。
だがこのあとが大変だったんだ。
3つの宗教の聖地エルサレムを池上彰さんが訪ねました。
ここに十字軍の足跡が残っているということですが…。
ここの向こう側に教会があるんですね。
行ってみましょう。
ここをくぐってください。
はい。
ここです。
はい聖墳墓教会です。
あっ!ここですか。
ここです。
聖墳墓教会。
イエスが亡くなったとされる場所に建つ聖墳墓教会。
キリスト教の聖地です。
ここを取り戻すことが十字軍の目的だったのです。
ここが入り口になりますね。
ちょっとこちら見てください。
これ。
かなりたくさん十字マークが…。
十字マークがずいぶんありますよね。
あちこちね。
柱に刻まれた無数の十字マーク。
十字軍が聖墳墓教会にこれを刻むんですか?いやですからこのエルサレムをイスラム教徒から取り返すんだっていってはるばるヨーロッパからやってきたわけでしょ。
その個々の兵士たちが来たぞって言って落書きをしたといわれてます。
これもうかなり十字軍の兵士の高揚感みたいなのが伝わってきますね。
名前とかも彫ってるんでしょうかね?そうなんですよ。
いつの時代にも落書きはあるんだ。
イスラム教徒から聖地を奪還したキリスト教の兵士たち。
興奮のなか落書きを残したのでしょうか?十字軍をテーマにした映画です。
巨匠リドリー・スコット監督がメガホンをとった『キングダム・オブ・ヘブン』。
第2回十字軍後が舞台です。
ちなみに第1回十字軍は3年がかりでエルサレムにたどり着きました。
1万人を超える十字軍がおよそ1,000人のイスラム兵を相手に聖なる地をめぐって壮絶な戦いを繰り広げたのです。
池上さんが次に向かったのは…。
こちらも十字軍にまつわる場所。
レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画で有名な『最後の晩餐』が行われたとされる部屋です。
実はこの場所を探し当てたのは十字軍だといわれています。
十字軍としていろいろ調べてここで『最後の晩餐』が開かれたに違いないと。
そこにこの教会を建てたと。
十字軍はエルサレムでキリスト教に関わる歴史を調査したといわれます。
聖地は自分たちのもの。
その証拠探しを行ったのです。
エルサレム旧市街を囲う城壁。
この壁はキリスト教とイスラム教の争いで幾度となく破壊されました。
映画にもその様子が描かれています。
現在の壁は16世紀になってからオスマン帝国によって作られたものです。
このエルサレムをめぐって死闘を繰り広げてたんですね。
たくさんの人の血が流された場所でもあります。
イスラム側の資料によると聖地奪還に成功したあと十字軍は何をしたと思う?神に祈ったり?彼らが行ったのはイスラム教徒の虐殺だ。
虐殺?そう。
十字軍は異教徒を虐殺し彼らの財産を略奪した。
財産も奪ったの?更に十字軍は周辺の地域を次々と占領しエルサレム王国を建設します。
一方聖地を奪われたイスラム教の国に1人の英雄が現れる。
エジプトの王サラーフ・アッディーン。
ヨーロッパではサラディンと呼ばれています。
このサラディンもまた聖戦を呼びかけた。
3万人の兵士を集め1187年十字軍をやぶり再びエルサレムを奪還したんだ。
それでまた十字軍は結成されたの?うん。
なかでも第3回十字軍は当時のキリスト教世界のオールスター軍団だった。
その主な参加者は神聖ローマ帝国の皇帝。
そしてフランスの王。
更にはイングランドの王様。
しかし結果は惨めなものだった。
このときすでに60歳を超えていた神聖ローマ帝国の皇帝は途中で川で溺れて死んでしまいました。
そしてフランスの王も途中でひどい下痢に襲われて撤退。
イングランドの王様も自分たちだけでは勝てないと悟りサラディンと休戦協定を結んで撤退します。
全部失敗に終わってしまったんですね。
なんか聖なる戦いのイメージが崩れてきたな。
次の第4回は更にひどかった。
何を思ったか同じキリスト教の国ビザンツ帝国を攻め首都コンスタンティノープルを占領してしまう。
ビザンツ帝国はもともと十字軍を頼んだ国ですよね?そうなんだよ。
キリスト教の町で破壊と略奪の限りを尽くしたんだ。
なんでそんなこと?実はねこの十字軍の裏でイタリアの商人たちが暗躍していたと言われているんだ。
ビザンツ帝国はイタリア商人の商売敵だったんだ。
ビザンツ帝国は衰退しやがてイスラム教徒によって滅ぼされてしまいます。
結局7回の十字軍で聖地エルサレムを戦いで奪還できたのは最初の1回だけだったんだ。
その後イスラム教の反撃を受けます。
指導者はヨーロッパではサラディンと呼ばれています。
キリスト教徒は聖地を取り戻すため次々と十字軍を結成します。
しかし…。
当初は要するに聖地を取り戻そうという非常に宗教的な思いから参加した人もいるんですけど…。
大義があったんですね。
ええ。
なかにはそこに参加してる連中は行く途中…。
やはり最初の目的っていうのは時間が経つうちだんだんゆがめられてきたりするものなんですね。
十字軍のもう一つの現場。
トルコかつてはキリスト教の国ビザンツ帝国の首都でコンスタンティノープルと呼ばれていました。
そこになんと…。
町には今でもその爪痕が…。
私助手相内が取材しました。
ここは町の中心地でした。
目印ですね。
競技場のシンボルだったオベリスクと呼ばれる石柱。
当時金色に輝く豪華な装飾が施されていました。
こちらのオベリスク。
ちょっとよく見てください。
ボコボコと穴が開いていますよね。
実はもともときらびやかな青銅の板が全体的に貼ってあったそうなんですが十字軍がその板をはがして持っていってしまったそうです。
もはや本来の目的は完全に失われていました。
キリスト教徒が熱狂したこの時代。
悲劇の十字軍も結成されたんだ。
それが少年十字軍だ。
子供?うん。
6歳から12歳の子供たちを中心に作られた。
聖地奪還のために子供たちも立ち上がったんだ。
その少年十字軍はフランスや神聖ローマ帝国で結成され3万人もの子供たちが聖地エルサレムを目指しました。
なんで悲劇の十字軍なの?悪い大人たちがいたんだ。
子供の足でヨーロッパからエルサレムまで行くのは大変よね。
そこで少年十字軍に近づいた大人たちがいたの。
そしてこんな言葉を囁く。
「ただで聖地まで送ってあげよう」。
ラッキーですね。
ね。
健介のように子供たちは喜んだんだ。
だが実際は見知らぬ土地に運ばれ奴隷として売り飛ばされてしまったんだ。
十字軍っていったい何だったんですか?キリスト教の『新約聖書』にはこうある。
「敵を愛し自分を迫害する者のために祈りなさい」。
しかしまったく違う行動をしてしまったんだな。
こんな言葉を述べました。
ローマ法王として初めて過去の過ちを認めたのです。
宗教の対立。
原因はさまざまですが今もなくなっていません。
白地に赤い十字のマークで知られる赤十字社。
実はイスラム圏に行くとまったく違うマークになる。
白地に赤色の新月のマーク。
名称も
なぜか…。
十字はキリスト教の象徴でありイスラム圏の人たちにとって侵略者である十字軍を連想させるためだ
キリスト教とイスラム教対立の歴史は根深いな。
あなたへ
毎日毎日ボロボロになるまで働いて
(父)ただいまー。
決して派手な会社員生活ではありませんでしたね
あまり自分のことを話したりしないけれどいいことがあった日かそうでなかった日か
一目見ただけで分かります
不器用で頑張り屋のあなた
家族のことが大切なのにすれ違ってしまったあなた
(娘)同じこと言わせないで!待ちなさい!
私はその姿を見守ることしかできませんでした
(部下)奥さん!先輩が…。
奥さん!お父さん帰ってきたよー!
あれからあなたは変わりました
顔にほほ笑みがともることも多くなりました
知ってますか?
しわくちゃな顔で笑うあなたってすごくチャーミングなんですよ
そして今日あなたは定年を迎えます
ただいま。
(一同)おかえりなさい。
ずっと一緒にいたいけど…
そろそろお別れです
10年間あなたを照らすことができて幸せでした
お疲れさま。
…ありがとう
・旅行なんて久しぶりだなぁ。
・
(母)そうねぇ。
おーい早くしなさい!
さあ新しい私が新しいあなたの10年を照らします
LEDは東芝
今週は早春の古都・京都の旅
2014/03/01(土) 18:00〜18:30
テレビ大阪1
137億年の物語【十字軍、聖地エルサレムをめぐる戦い】[字]
池上彰と大江麻理子が聖地エルサレムへ。今回の主人公は「十字軍」。宇宙が始まってから現在までの歴史を描きます。寺脇博士と相棒の相内助手がドラマ仕立てで解説。
詳細情報
番組内容
池上彰と大江麻理子が聖地エルサレムで十字軍の痕跡を探し出しました。11世紀後半から7回にわたって行われた十字軍の戦い。聖地エルサレムをめぐるキリスト教とイスラム教の戦いと伝えられるその実態は…。寺脇博士の先輩・池上彰が現地を訪れ、今も残る十字軍の爪痕をたどります。そこにはなんと十字軍に参加した戦士の“落書き”が。11世紀から13世紀にかけてヨーロッパとエルサレムで何があったのか解き明かします!
この番組は…
話題のベストセラー本「137億年の物語」を映像化。「137億年前に宇宙が始まってから今日までの全歴史」という壮大なテーマを紐解く。
寺脇康文が扮するちょっと変わり者の寺脇博士が相棒の助手(相内優香)や生徒にわかりやすく歴史を解説。ドラマ仕立ての不思議な歴史報道番組。
出演者
【博士役】
寺脇康文
【寺脇博士の相棒・助手役】
相内優香(テレビ東京アナウンサー)
【生徒役】
千阪健介、布施柚乃、粟生睦未
【著者】
クリストファー・ロイド
監修
池上彰
ホームページ
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ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ニュース/報道 – 解説
趣味/教育 – 中学生・高校生
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音声 : 2/0モード(ステレオ)
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