夢の扉+【世界各国が永久収蔵する日本の宝】 2014.03.30

1人の日本人女性が
…に収蔵される不思議な布を作った
一目見たいとボストン美術館から美の目利きが来訪
このストールを愛用するのは誰あろう
あの…
今日本の布に世界が恋焦がれている
布を生み出す…
すごーい
驚きに満ちたアイデアで消えゆく日本の布を
次々によみがえらせてきた
今残っているような…
古くから日本人が受け継いできた美しさ
日本の布で世界へ
Ihaveadream
…にある須藤のショップ
世界はこの布に驚いた
車の塗装の技術なんですけれどもスパッタリングっていうメッキの技法でこれはステンレスなのでステンレスって合金ですからスチールとニッケルとクロムニューヨークの近代美術館のキュレーターの目にとまって日本のテキスタイルは新しい素材を作ることができる特異な環境があるっていうような評価をもらうんですよね
須藤が作った…
今10ヵ所の美術館が永久収蔵している
これはステンレスの光沢感を生かしたバッグ
布だが金属探知機にはご用心
ここで須藤デザインの布を一挙公開
こちら一見何の変哲もありませんが…
お湯に浸けると…
あら不思議
みるみる縮んでプリーツが出現しました
糸の縮む力を利用した立体的な織物です
次は現代版絞り染め
本来手間暇かかる手仕事です
布に糸をきつく巻きつけ模様を作ります
そして現代版
色紙の上に布を広げブスブス
穴から布が飛び出します
これを高温でプレスすれば…
色紙の色が転写され
飛び出した布やヨレは染まらないまま
はい絞りの完成です
不思議な動きをするミシン
この工場はワッペンの刺しゅうを作ってきました
が須藤の発想にかかれば…
テープを刺しゅうしたんですけどテープの下に溶ける…これ洗濯糊なんかと同じ材質なんですねぬるめのお湯に入れますけどホントにこんなふうに溶けちゃうんですよポリビニルアルコールっていう洗濯糊と一緒なので成分がそれでレース状の布ができると
日本の伝統技法とテクノロジーを結びつけ
誰も見たことがない布を生み出したのです
そんな須藤の布が一流ホテルを飾り
特別な空気感を与えている
一枚の布はまるで抽象画のよう
須藤は言う
「布には空間を変える力がある」と
新たな表現の舞台が東京国立近代美術館
日本のデザイナーを集めて展覧会を開く
須藤もその一員に選ばれた
生きているデザイナーとか作家であるとかの展覧会をするっていうのはかつてはありえなかったことなんですよねだからそういう意味ではものすごく画期的だと私は思うんですけど
空間を区切る長い…
須藤はこれらを組み合わせて
この美しい布を作り上げた
一つ目の素材を求め
…にやってきた
ここに日本では残り少ないベルベット織りの技術がある
特徴っていったらやっぱりあれですよねこういう毛羽のあるものって…
毛羽を整えることで重厚感あるつやを出すのがベルベット
ところが須藤は不ぞろいのカットを求め
キラキラと乱反射する生地を作った
ベルベットに組み合わせる二つ目の素材は
布ではなく越前和紙
須藤が注目したのはその原料だ
ああ〜何々これ?これがネリですトロロアオイのあ〜すご〜いこれを…ああ出てくる出てくるこういう繊維が目立つようにホントホントホント
和紙の原料は
…という木の皮の繊維と
…の根っこから出る粘り
この天然原料で漉けば
縦横に繊維が絡み合う丈夫な紙になる
楮の繊維が美しい
楮100%すごい嬉しい
須藤が注文したのは透けるほど薄い越前和紙
まず作らないという難易度の高い技
最後に滋賀県にある布のプリント加工工場に
ベルベットと越前和紙を運び込んだ
ベルベットの上に型枠を置き糊を塗る
水にも火にも強い最先端の糊だ
次にベルベットと越前和紙を糊付け
これではベルベットの輝きが台無しなのでは…
ここがなくなるってことですよね
糊付けされたのは丸く見える部分だけ
それ以外の和紙は水で洗い流す
ひたすら洗うと和紙の天然原料がほどけはがれる
やっぱりこのファイバーがすごくいいですよねこういうとこも面白いじゃないですかつながっててね
こうして出来上がったのは前代未聞の布
須藤の手にかかると伝統的な三つの技術から
世界のどこにもない全く新しいものが生まれる
この日須藤の布が美術館に搬入された
幅10メートルもある和紙ベルベット
さらに須藤は光の演出にもこだわった
アクリルがついた最先端のLED
布の中から上に向かって幻想的な光が伸びる
いい感じですね〜どんどんどんどんいいね〜日本には幕っていう…まん幕っていうものがあって紅白幕なんかはそれこそ体育館に1枚紅白幕を置くだけでその体育館がお祝いの席になったりってね幕が1枚あるだけで空間が変わる機能が変わるそんなことができたらいいな
まん幕が張り巡らされたアート空間が出来上がった
現代の美術作品石垣ならぬ…
光に浮かぶ和紙ベルベットは須藤の美意識の結晶だ
オープニングに集まった人々は初めて見る布の美術作品を
どう捉えるだろうか
あ〜嬉しい一枚の幕の役がこんなに大きいと思わなかったって言ってくれて知らない人なのよもう涙が出そうになったホントに
今度は全く新しいスカーフを作る
これが…
須藤にはもう一つの顔がある
大学教授だ
日本の布作りの原点である手織り技術の大切さを
30年間教育し続けてきた
自分が着てる洋服どこ製か考えたことある?日本製着てるよっていう人手挙げて3人か…ちょっと見てみて自分の札をみんな買うときってさ日本製だと思って買ってる?それともそういうことあんまり意識してない?「中国かな」って思ってる?知らないところで日本のテキスタイルは日本人以上に外国人に評価されていて私たち日本人は中国製だとかインド製だとか着てねそりゃないじゃんそりゃないよねじゃ私たちが今生きている私たちがやれることって何かな
日本の布を愛する原点は幼少期のかわいらしい洋服
すべて母の手作りだった
30年前デザイナーとして「布」の立ち上げに参加
ところが3年後突然親会社が倒産
宙に浮いた会社を須藤が…
初めて見た帳簿
そこには信じられない額の借金
非常に厳しかったですねゼロからスタートというかゼロからスタートしたのにマイナスの状態で私は受け取ってるんですよ当然引き継ぐって決めた辺りはホントに眠れなかったですね
当時はバブル全盛期
借金を抱えた須藤の話を聞く工場はない
「帰った帰った」
その頃ベルベット織りの山崎さんと出会った
そのとき私今でも覚えてるの…って言われたのよあのときあのときは何しろ俺の方が偉かったで何でも言うてたけど今はもうはるかに上みたいやろ
お金はなくてもアイデアで人を動かせる
これが転機だった
まだマイナスです気分的にはもうかなりプラスなんですけどマイナスですねずっと返してますよマイナスだプラスだとか考えてなくて気がつくと布のことを考えてるかも好きですねホントに好きですね
何事をも乗り越える「好き」という力
須藤はそれを衰退する繊維の町に注いでいる
日本屈指の毛布産地…
ここも工場の数は最盛期の1割以下だ
だんだん好みも変わってきているしモノがいっぱいあふれるようになってきて安いもので流行を追ってくようなでも実は本当は…ようこそどうぞ
やってきたのは泉大津の毛布工場…
もう1人は…
こういうことができるかどうかなんですけど綿毛みたいにここだけふわっとなってたらすごくいいでしょいいよね〜
須藤が描いたタンポポ
デザインにはバイヤーのお墨付きが出た
その発想を形にできるかが産地の腕の見せどころ
タンポポのふわふわな風合いを布地で表現するのだ
可能かどうかっていうのをチャレンジするきっかけをもらえますからねそれは大変なことですけども楽しさはありますよね夢はありますよね
産地の夢が詰まった毛布
毛布工場と須藤が5ヵ月をかけて完成させた
3月初めいよいよ店頭に並ぶ完成品と初めてのご対面
すごく肌触りいいね
(梅田)そうですねやっぱり…かなりねえすごく不思議ですよね布が媒体になってつながりが出てくるっていうのね須藤さんだから産地のよさを全部引き出してくださるっていうか特徴をやっぱり見抜いてらっしゃるのでワオ〜こんにちはハロー
この日やってきたのは…
…のど真ん中
MoMAはデザインをアートとして捉えた美術館だ
その公式ストアに並ぶ商品もまたアート
MoMAのバイヤーが世界中の優れたデザインを選び出す
失礼しますうわ〜
もうすぐバイヤーが須藤のショップにやってくる
その日に向け新作作りが始まった
協力を求めたのは消えかかる日本の帯の産地
それはね私たちはとにかく…工場が閉鎖するとかできなくならない限り布がある限りやり続けようと言ってるのねねッやりましょうね
帯の技術を残すための大胆な発想
あッこれだこれこれ
本来着物の袋帯を織る織機を使って
ウールのスカーフを作ろうと考えた
張りのある帯とは真逆のやわらかい生地を生み出した
もう発想がね全然織り場の人のそういうやつじゃなく考えてきますからね
帯の技術で織った日本ならではのスカーフができた
全国の産地とともに作った40点の新作をそろえて
MoMAを待ち受ける
ニューヨーク近代美術館MoMAストアの新商品を探しに
バイヤーがやってきた
日本の伝統とテクノロジーが溶け合う
世界のどこにもない布
この日バイヤーは24品を持ち帰った
果たしていくつ採用になるのか
感触いいんじゃないの?ねッ
後日バイヤーたちが世界中から集めた商品を持ち寄り
厳しい選定会議を開いた
初めてあッ「コンサベーション・ライブラリー」だってここで会議があるってこと?スカーフだけで200もあるの?あ〜すっご〜いえ〜!?え〜こんなんなったのね素敵じゃないDNAなの?ワオ〜ありがとうございますうわすご〜いえ〜すごいねエマニュエルさん…すばらしい嬉しいです日本のテキスタイルってすごいねこんなに豊かな表情を持ってるよとか手触りがいいよとかって外国人から言われて我々日本人がそれに気づかないっていうのか私たちが伝えきれてないのかもしれないんですよねもしかしたらもっともっとやっぱ伝えること日本のテキスタイルのよさ私たちが一緒にモノづくりをしている産地の人たちの声をもっとちゃんと伝えなくちゃいけないってそれはやんなきゃなんないことだなと
兵庫県の山あいに残る織物も貴重な遺産
須藤の橋渡しで
…が行われることになった
縦糸が作るこのうねる柄
この布を機械で織れるのは
日本ではもうここだけ
機の音が聞こえない産地もありますからみんなでいきましょう世界に売りにいきましょう
地球環境を守りたいと願う女性研究者
今なお世界で建設が進む…
そのカギとなるのがこのツブツブ
子どもたちの豊かな未来を守りたいと奮闘する
ママさん研究者の挑戦を追った
「駆け込みドクター!」今回は…
2014/03/30(日) 18:30〜19:00
MBS毎日放送
夢の扉+[字]【世界各国が永久収蔵する日本の宝】

世界が“一流アート”と認める日本人デザイナーの“布”伝統技術×革新的デザインで、繊維産業をよみがえらせる! ナレーター/向井理

詳細情報
お知らせ
世界中の名立たる美術館に、計200点も永久収蔵されている“メイドインジャパン”がある。
それは、「一流アートだ!」と賞賛される、日本の技術でしか生まれない『布』。
“ステンレスの布”、“水に溶ける布”、折り紙のような布!?
テキスタイルデザイナーの須藤玲子は、日本の伝統技術に、現代のテクノロジーをかけ合わせて、“世界が夢中になる布”をつくり出す。
番組内容
須藤は自ら日本各地をまわり、職人たちが驚くような斬新な提案を投げかける。
すると、着物の帯を織る技術で柔らかいスカーフが生まれた。
須藤の“デザイン”というマジックで、それぞれの産地の“エキス”が引き出され、“世界が欲しがる技術”へと変身を遂げるのだ。そんな須藤のもとに、あのニューヨーク近代美術館のバイヤーがやってきた。
公式ストアに並べる新作を探しているというが…。
出演者
【ドリーム・メーカー】
テキスタイルデザイナー/東京造形大学 教授 須藤玲子(60歳)
【ナレーター】
向井理
音楽
【テーマソング】
「やさしい雨」
唄 小田和正(アリオラジャパン)

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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