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中間貯蔵施設は2町に 受け入れ要請
3月27日 19時44分

中間貯蔵施設は2町に 受け入れ要請
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福島県内の除染で出た土などを保管するため、原発周辺の3つの町に建設する計画だった中間貯蔵施設について、政府は地元の要望に応じて、2つの町に施設を集約するとした新たな計画案をまとめ、改めて建設の受け入れを要請しました。

27日、石原環境大臣と根本復興大臣が福島県庁を訪れ、佐藤知事と建設候補地の周辺にある双葉郡の8つの町と村の代表と面会し、新たにまとめた計画案を示して改めて建設の受け入れを要請しました。
新たな計画案では、政府が建設候補地としていた原発周辺の3つの町のうち、比較的、放射線量が低い楢葉町を候補地から外して、双葉町と大熊町の2つの町に施設を集約し、楢葉町には震災で出たがれきなどを焼却処分した際に出る灰の処理施設を設けるとしていて、いずれも先月、地元から出された要望に応じる形になっています。
一方で、地元が求めていた、施設の用地を国が地権者から借りるという点については、長期にわたって安定的に管理するためには応じるのは難しいとして、用地はこれまでどおり買い取る方針で、今後、地元の意向を踏まえ、跡地利用などの可能性を検討するとしています。
政府は地元の自治体の理解が得られれば、双葉町と大熊町の住民を対象に説明会を開き、施設の必要性などを丁寧に説明したいとしています。
ただ、政府が今回、具体的な生活再建策や地域振興策を示さなかったことから、地元の懸念が強まっていて、今後、こうした施策や住民が納得できる買い取り価格などを示せるかどうかが焦点になるとみられます。

佐藤知事は厳しい評価

福島県の佐藤知事は「きょうの政府の回答で具体的なものは、施設を2つの町に集約することと『財政的な措置を講じる』とした点だけだ。この内容では住民への説明会を開く段階には至っていない」と厳しく評価しました。
そのうえで、佐藤知事は地域振興策について、「自由度の高い地元が主体的に使える財政措置を講じてもらいたい」と述べました。
また、政府から用地を国有化する方針が伝えられたことについて、佐藤知事は「国有化されると最終処分場になるのではという懸念があるほか、住民には長い歴史がある土地に対する思いが強い。賃借を認めるよう改めて求めていく」と述べました。

地元「具体的な支援策を」

双葉町の伊澤史朗町長は「もっと具体的な生活再建支援策や地域振興策が提示されると期待していたが、すべての面について具体性に乏しく抽象的で、評価できない。国による説明会の重要性は認識しているが、この内容では町民の皆さんへの説明会を開ける状況ではない。これまで国と県で協議してきたが、当事者である双葉町、大熊町を含めて協議するべきだと伝えた」と話しました。
また、中間貯蔵施設が最終処分場になるのではないかという懸念については、「避難して3年間、国の対応を見てきた被災した人たちは国を信頼していないため、国有化ではなく、借地化するという話が出てきた。国は、地権者の人も含めて、そういう思いに応えてもらいたい」と話していました。
大熊町の渡辺利綱町長は「2つの町への集約案を受け入れてもらったことは評価している。しかし、政府からはわれわれが求めていた具体的な生活再建策や地域振興策などの話が出てきておらず、この内容では住民が受け入れの是非を判断するための材料がない。住民説明会を開く時期は白紙の状態だ」と述べました。
また、政府から用地を国有化する方針が伝えられたことについて、渡辺町長は「賃借などの選択肢を残してもらうよう引き続き検討してほしい。12月の要請のときから話が進んでおらず、もっとスピード感をもって対応してほしい」と述べました。
また、政府が地元が施設を受け入れる環境が整ってから、福島県外での最終処分の法制化を行うとしていることについて、「町民の中には事前に法制化を約束してくれないと、そのまま最終処分場になってしまうのではという懸念もある。国との約束事なので、しっかりと法制化をしてほしい」と述べました。
福島県楢葉町の松本幸英町長は「楢葉町は町への住民の帰還に向けて環境を整えており、そうした状況を理解してもらったと思う。しかし、結果として双葉町と大熊町に負担をかけることになるので、複雑な心境だ。中間貯蔵施設と処理施設については施設の規模は全然違うが、迷惑施設には変わりないので、国には住民と議会に対してしっかり説明してほしい」と述べました。
また、2町への集約以外の政府の回答については、「国側が地域振興策を含めて組み立てているのかなと思っていたが、きょう出てきた内容には具体的なものがなく、非常に残念だ」と話していました。

「丁寧に説明する」

面会のあと、石原環境大臣は「これからは住民の皆さんに丁寧に説明をして、ご理解を得るべく努力をしていきたい」と述べました。
また、中間貯蔵施設の用地を国が地権者から借りることについては、「30年間、国が責任を持って管理することを考えると、施設の性格上、借地ということは考えられない」と述べ、地元の要望に応じるのは難しいという考えを示しました。
根本復興大臣は、地元から具体的に示すよう要望が出ている地域振興策について、「多岐にわたる地元のニーズを丁寧に把握する必要があり、まずは住民の皆さんへの説明の機会を設けていただくことが必要だと考えている」と述べました。

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