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アクロス・ザ・ユニバース:Across The Universe
フィオナ・アップル:Fiona Apple – Across The Universe「アクロス・ザ・ユニバース」(Across The Universe)
「アクロス・ザ・ユニバース」(Across The Universe)はアルバム「レット・イット・ビー」に収録されたザ・ビートルズのジョン・レノンの歌です。ジョン・レノンらしい分りやすいメロディと言葉で書かれていますが、歌詞の意味が理解しがたいところがあります。それが西洋人にとっては神秘的な魅力ともなっているようです。
有名な歌なのですが、その歌詞の内容がよく分らないという人も多いので、理解のヒントになればと意訳(違訳?)してみました。この歌に対するイメージを壊したら、訳は無視してください。そして貴方自身の訳で理解してください。そのきっかけになれば良いと思います。
この歌はビートルズのメンバーがインドの導師に感化していた時期に書かれたもので、東洋的な宗教観や小野ヨーコさんの影響による松尾芭蕉の俳句が反映されています。俳句を英語に訳すことが不可能なように、比喩や暗喩、ニュアンスのある英語詩を和訳することは不可能です。それならばと考えた訳が古文調の意訳です。また、西洋人が仏教などの東洋的な宗教用語をどのよな言葉で理解し、訳すかを考えてみました。これは私がこの歌を始めて聴いたときに感じた「お経のような歌」の追体験でもありました。
この考えで、例えば「across the universe」を「虚空を超えて」と仏教の経典のようにして、「universe」の「宇宙」という無限の広がりと心の内の無限の深さを考えてみました。また「Images of broken light」を「照破(仏が智慧(ちえ)の光で無明の闇を照らし、真理をあらわにすること。)の御姿」としたことなどです。ちなみにヒンズー語(サンスクリット語)の「Jai guru de va om」『勝利あれ(Jai)、導師(guru)、神(deva)、霊(om)』は「南無阿弥陀仏」の経文と同じように神さまを讃える言葉ですので訳さずそのままにしました。この詩には東洋的な「有限と無限」「ミクロ・コスモスとマクロ・コスモス」、自己の内なる真理の追究と悟りの観念などが色濃く反映されたものだと思います。それはとりもなおさず、当時のジョン・レノンが求めたものだったと思います。
ルーファス・ウェインライト:Rufus Wainwright – Across The Universe
アルバム「ポーゼス」(Poses:2001)のUS盤ボーナス・トラックとして収録されています。Words are flowing out like endless rain into a paper cup,
They slither while they pass, they slip away across the universe
Pools of sorrow, waves of joy are drifting through my open mind,
Possessing and caressing me.
Jai guru de va om
Nothing’s gonna change my world,
Nothing’s gonna change my world.Images of broken light which dance before me like a million eyes,
That call me on and on across the universe,
Thoughts meander like a restless wind inside a letter box they
Tumble blindly as they make their way
Across the universe
Jai guru de va om
Nothing’s gonna change my world,
Nothing’s gonna change my world.Sounds of laughter shades of earth are ringing
Through my open views inviting and inciting me
Limitless undying love which shines around me like a
Million suns, it calls me on and on
Across the universe
Jai guru de va om
Nothing’s gonna change my world,
Nothing’s gonna change my world.Across the universe(違訳?意訳?)
言葉溢るる 止む無き雨の紙コップに降るが如く
彼(か)の過ぐる間の滑落 過ぎ去りぬ虚空を超えて悲しみの淀み 喜びの波は我がわだかまりなき心に漂いゆく
寛容と慈しみに我在りJai guru de va om
何ものも我を変えることなし
何ものも我を変えることなし我が前に踊る照破の御姿 百万の眼の如く
我を虚空を超えて誘(いざな)う思い惑うは文箱(ふばこ)に止(や)まぬ風の如く
彼(か)は虚空を超えて行くに寄る辺なく彷徨(たどよ)うJai guru de va om
何ものも我を変えることなし
何ものも我を変えることなし笑う者の声 命の陰は響き
我が開眼へと我を招き誘う無尽の愛は我が周囲に満ち光り
百万の日の如く 我を虚空を超えて誘うJai guru de va om
何ものも我を変えることなし
何ものも我を変えることなし参考:「笑う者の声・音」これは盛者の響き?いわゆる盛者必滅の意かと思います。「命の陰」自然からの様々な恩恵、「開眼」真理を悟ること。
The Beatles – Across the Universe (Full video / HD)
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