国連事務総長「クリミア編入認めず」3月29日 11時45分
ロシアがウクライナ南部のクリミア自治共和国を編入したことを受けて、ロシアとウクライナを相次いで訪問した国連のパン・ギムン事務総長は双方の対話を改めて呼びかけるとともに、国連として編入を認めないという立場を初めて明確にしました。
ロシアがクリミア自治共和国を編入し緊張が高まるなか、先週、ロシアとウクライナを相次いで訪れた国連のパン・ギムン事務総長は28日、国連の安全保障理事会で報告を行いました。
報告を終えたパン事務総長は記者団に対し「クリミアの危機はもはや地域を越えて国際社会全体を揺るがすもので、双方の首脳に対話を行うよう強く促した」と述べ、改めて仲介に努める姿勢を強調しました。
そのうえでロシアのプーチン大統領が「これ以上の軍事行動は望まない」と述べたことを明らかにし、ロシアがさらなる軍事行動に踏み切る可能性は低いとの見方を示しました。
また国連が今後、クリミア自治共和国の地位をどう扱うのかという質問に対して「われわれは国連総会の決議に従う」と述べ、前日に国連総会が採択した、「クリミアの地位の変更は認めない」とする決議に従う姿勢を示しました。
国連はこれまでロシアによる編入に強い懸念を示しながらもクリミアの地位については慎重にコメントを避けてきた経緯があり、今回、事務総長として初めて国連の立場を明確にしました。
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