未体験ならぜひ! スマホの電子マネーアプリのキホン~マネーアプリ徹底攻略塾5

2014.03.29 11:00

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仕事用のSuicaとプライベート用のモバイルSuicaを使い分けて経費精算をしているファイナンシャル・プランナーの山崎(@yam_syun)です。

マネーアプリの基本のキホンをチェックしている本連載「マネーアプリ徹底攻略塾」では、カテゴリーごとに利用のポイントを紹介しています。

今回は「未体験の人」こそ使ってみてほしい電子マネーアプリの基本をご紹介します。すでに設定してフル活用している人からすると、「なんだそんなこと!」ということばかりですが、実はそれこそが電子マネー未体験の人のハードルだったりします。

一度使ってみると手放せない電子マネーの魅力について解説してみます。また、ファイナンシャル・プランナーの目線から「電子マネーの上手な使い方」もお教えします。

スマホの電子マネーアプリのキホン


最初に、スマホで楽しむ電子マネーアプリのキホンを紹介します。未経験の人にとっては不安に思うであろうポイントがいくつかありますが、実はそれほど心配ありませんよ。


1.基本的にAndroidスマホ(およびガラケー)で利用でき、iPhoneは不可

端末に近づけてピッとなると課金処理を行うような電子マネーは、Androidスマホ(とガラケー)で利用できるサービスです。iPhoneではモバイルSuicaなどの電子マネーは利用できません。これは「Felica」チップが入っていないためです。


2.会員登録やチャージなどの設定をすると使えるようになる

スマホに電子マネーのアプリがすでにインストールされていることがありますが、そのままでは利用できません。ユーザー登録をしたり、クレジットカードとリンクさせたりすることで初めて有効になります。設定の複雑さは各社によって異なりますが、クレジットカードとリンクさせる場合は、やや設定の手間がかかります。


3.複数の電子マネーを同じ端末にセットできる

たとえば、電子マネーのアプリをいくつもAndroidスマホに入れて、すべて有効にしている。このとき「レジで二重に課金されないか」という心配がありますが、問題はありません。レジの端末は、支払いに使える電子マネーを1つまでしか認識しないからです。複数の電子マネーから使いたいものを自分で選択することもできます。


4.アプリを起動しなくても電子マネーは使える

いちいち電子マネーアプリを起動しなければいけないのか、電源が切れたらどうなるのか、という心配も無用です。スマホの電源を切っていたり、アプリを起動したりしなくても、電子マネーは認識されます(FeliCaチップが通信できればOK)。ただし、完全に電源を消耗していると利用できないことがあるようです。


5.オートチャージの設定もあるが、しなくてもいい

残額が足りない場合、自動で入金される機能「オートチャージ」。残高不足の心配がなくなる便利な機能ですが、オートチャージは必須ではありません。そのつど通信してチャージをしたり、コンビニATMなどの端末でチャージしたりするもののほうが多いです。気がつかずに使いすぎていまいそうな心配があるなら、オートチャージは外しておくといいでしょう。


6.機種変更のときは必ずサービスを解除してから

機種変更をする際、先にサービスを解除してから新しい端末に移行し、再セットアップしましょう。盗難の際に利用制限をかけるように、一度利用できなくなった端末から解約手続きをするのは、面倒だったり手数料がかかったりします。

さて、「実は聞けなかったところ」が明らかになったところで、電子マネーをあなたのスマホにセットしてみましょう。


代表的な5つの電子マネーから2つ選ぼう


すべての電子マネーにちょっとずつチャージされている状態は、小銭を誰かに預けている状態に近いものがあります。きちんと使い切ればいいのですが、数百円ずついくつもチャージした状態はあまり賢いものではありません。

オススメとしては、自分の利用シーンに近い電子マネーアプリを2つほど設定しておくことです。電子マネーはポイントプログラムが付随していることが多く、これを使わないのもまたもったいないからです。


モバイルSuica

JR東日本が提供。電車に乗る際にも使えるだけでなく、主要コンビニのすべてが決済に対応するなど利用範囲はかなり広い。自動券売機でのチャージだけでなく、オンラインでチャージが可能。


nanacoモバイル

セブン&アイが提供。セブンイレブン、イトーヨーカドー、デニーズを中心に利用可能。コンビニATMやレジでチャージする。モバイル版はカード発行費用が無料なのでお得。


楽天edy

楽天が提供。大手コンビニはすべて対応しているほか、ドラッグストアやカフェ、ファミレス等にも強い。ポイントは楽天ポイントとして貯まるので汎用性が高い。


waon

イオンが提供。イオンの来店ポイントや「ありが10デー」でのポイント5倍などの特典もあり、イオンをよく利用するなら設定しておきたいところです。


QuickPay

利用額を事前チャージせず、後日クレジットカードにまとめて請求する仕組みが特徴的な電子マネー。チャージ不足の心配はありません。


iD

NTTドコモが提供。事前チャージではなく後払いで、カードで後日まとめて支払う。携帯電話料金と合算して支払うこともできるのが特徴。主要コンビニ3社どこでも使えるのも便利。


自分の利用シーンを考えたとき、2つくらい絞り込むことが可能だと思います。イオンに行くか、楽天をよく使うか、Suicaとセットにしてしまうか、自分の生活スタイルに合わせて利用しましょう。


FP目線でアドバイス。電子マネーの上手な使い方


さて、電子マネーをセットすると、小銭が不要になる便利さを実感します。モバイルSuicaでいえば、電車がホームに入ってきてから自販機で買い物しても、焦らずに余裕で電車に乗れます。便利さを一度でも味わうと手放せなくなります。

しかし、ファイナンシャルプランナーの目線からアドバイスしたいことがいくつかあります。それは電子マネーがムダづかいを招く可能性がある、ということです。クレジットカードの危険性のひとつが「財布のひもが緩くなる」ことですが、電子マネーも同様に財布のひもを緩くする傾向があります。

オートチャージはさらに財布のひもを緩める危険性があり、後日思わぬ請求額に焦ることになります。登録しておくとスマホの通信機能だけでチャージできるので、ATMに行く必要すらなくなりますが、実際にお金を使っていることは忘れないようにしたいところです。


私のオススメ活用法

毎週の予算を自分なりに把握したら、「月曜日の朝」など決まった曜日に定額をチャージすることです。自分なりに使っていい額をコントロールする工夫をしてください。

また、子どもへのおこづかい教育に電子マネーを使う場合なども「予算制」が有効です。ただし、今どきのしたたかな子どもたちは、「電車代ちょうだい」と言っては、チャージしたお金の一部をキオスクで使うそうですから、親としても時々チェックが必要です。

使いすぎに気をつければ、スマホアプリで残高確認ができます。利用履歴をチェックやポイントプログラムなどの手続きもできるため、スマホと電子マネーの愛称は抜群。特にポイントは消費増税に抵抗する方法のひとつです。

まだ使っていなかったという人は、ぜひ1つか2つ利用してみてください。


(山崎俊輔)
Photo by くーさん

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