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米高官 中国の対応にいらだち3月29日 11時08分
アメリカのホワイトハウスの高官は、ロシアによるクリミア編入は主権と領土の保全という国際法の原則を覆すもので、これを見過ごすことは「領土を巡る対立がくすぶる東アジアをさらに不安定にする」と懸念を示したうえで、ロシアに対し明確な態度を示さない中国へのいらだちを示しました。
これはホワイトハウスの国家安全保障会議でアジア外交を統括するエバン・メデイロスアジア上級部長が、28日にワシントン市内で米中関係について行った講演で述べたものです。
この中でメデイロス氏は、ロシアがウクライナのクリミア自治共和国を編入したことは、主権と領土の保全という国際法の最も基本的な原則を覆す行為だと非難したうえで、「こうした原則が侵されることは領土を巡る対立がくすぶる東アジアを不安定にする」と懸念を示しました。
そして「この問題に対する中国の立場ははっきりしない。中国は過去数十年で最も深刻なロシアの国際法違反を批判せず、国連総会と安保理ではクリミアを巡る決議の採決にあたっていずれも棄権した」と指摘しました。
そのうえで「中国は、主権と領土の保全が重要だと言いながら、ウクライナ問題を巡っては事実上、ロシアを支持している」と述べて中国へのいらだちを示すとともに、米中両国はロシアへの対応をさらに話し合う必要があるという認識を強調しました。
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