独首相「韓半島の統一支援はドイツの義務」

韓独首脳、パートナーとしての役割を強化
朴大統領「韓独は冷戦当時、分断の痛みを共有。独は韓半島平和統一のモデル」
両国の財務当局・経済研究機関に協力ネットワークを構築
「統一費用の算出に大きく役立つ」

独首相「韓半島の統一支援はドイツの義務」

 ドイツのアンゲラ・メルケル首相は26日(現地時間)、韓国の朴槿恵(パク・クンヘ)大統領と首脳会談を行い、朴大統領が推し進める韓半島(朝鮮半島)平和統一のパートナー役に名乗り出た。

 14年にわたり個人的な友情を育んできた二人は、統一・経済・安全保障などさまざまな分野で韓独関係強化を確認した。

 メルケル首相は、首脳会談後に行われた記者会見の冒頭発言で「ドイツは40年間分断され、韓国はほぼ70年間分断された。韓半島で統一が実現するよう支援することが(ドイツの)義務だと考える」「どうすれば北朝鮮を対話の場に引き出せるかについて、朴大統領とたくさんの話をした」と語った。

 一方、朴大統領は「韓国とドイツは冷戦当時、分断というつらい経験を共有し、特別な絆がある。ドイツは、既に統一を超えて統合を達成したという点で、韓半島平和統一のモデル」と語った。

 引き続いて行われた質疑応答で、朴大統領は、2代にわたるドイツとの縁を強調した。朴大統領は「(父親の朴正煕〈パク・チョンヒ〉元大統領が訪独した)50年前と比べ飛躍的に発展した韓国の大統領としてドイツを訪問することになり、感無量」「今回の訪問で統一ドイツの姿を目にし、統一韓国のビジョンを掲げてみようと思った」と語った。

 メルケル首相は、自身が答える番ではなかったが「朴大統領は、ベルリンのほかに旧東ドイツ地域のザクセン州とヘッセン州を訪問した。電気・電子、スマートフォンなど世界的に優秀な韓国の製品に、ドイツは刺激を受けている」と語った。

 またメルケル首相は、朴大統領に配慮する様子も見せた。ある外信記者が朴大統領に対し、ウクライナ情勢と並び、東アジア地域での武力衝突の可能性について質問した。二つ目の質問はあいまいだと考えたのか、メルケル首相は「最後の質問は、もう一度整理してほしい」と記者に要求した。朴大統領は、二つ目の質問に対し「協力の枠組みを根本的に破壊する行動は起こり難いだろう」と答えた。韓国外交部(省に相当。以下同じ)の関係者は「かつてのメルケル首相の記者会見では(こうした配慮は)なかなか見られなかった」と語った。

 両首脳は26日、夕食を共にした。朴大統領は「昨年9月に(ロシアのサンクトペテルブルクで)会談したとき、メルケル首相がドイツの総選挙(2013年9月)で良い結果を得ることを望むと語ったが、その希望がかなってうれしい」と語った。

 今回、メルケル首相は「韓国の統一準備を全面的に支援する」と約束した。両国の財務当局および経済政策研究機関の間に協力ネットワークを作るとしたことについて、韓国大統領府(青瓦台)の関係者は「南北統一の費用を算出する上で大いに役立つだろう」と語った。

 また、韓国統一部とドイツ連邦経済エネルギー省の間で「韓独統一・外交協力諮問委員会」の活動も強化していくこととした。ドイツのヨアヒム・ガウク大統領は、かつて同委員会の委員を務めたことがある。韓独統一・外交協力諮問委員会が機能すれば、1990年のドイツ統一をめぐるドイツの外交的経験・戦略を韓国も共有することになる。今後の実務協議を見守る必要はあるが、ドイツの非公開資料も提供される可能性が高いとみられている。

ベルリン=崔宰赫(チェ・ジェヒョク)記者
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