3月26日に行われたフィギュア世界選手権男子SPから=飯塚晋一撮影
羽生結弦の最大の武器はトリプルアクセル(3回転半)ジャンプだ。元々の基礎点が8・50点のこのジャンプで、確実に11点以上を稼ぐ。
演技後半に跳ぶことで基礎点が1・1倍の9・35点となる。さらにショートプログラム(SP)と、フリーの二つ目の3回転半ジャンプの踏み切り直前に、「カウンター」と呼ばれる難しいターンを行い、かつ、ジャンプ自体の質も良いため、2~3点の加点がつく。26日のSPでも、2・86点の加点がつき、12・21点を稼いだ。
カウンターは、時計回りの円を氷に描くように滑ってきた場合、体の向きを反時計回りに180度回す。滑っている際に発生するベクトルにあらがうようなターンだ。ターン後、氷に描く円は反時計回りになる。体の傾きや進む方向が変化するので、バランスを保つのが難しい。
羽生のカウンターは、左足外側のエッジで後ろに滑ってきて、片足のまま体を反転し、前向き(外側エッジ)になる。その直後に、3回転半を踏み切る。
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