福家司
2014年3月29日03時00分
終戦後、舞鶴市に駐留していた日系2世の元米兵、ウォルター・オカさん(85)=米国オハイオ州在住=が28日、65年ぶりに同市を訪れ、引き揚げ当時の思い出を語った。オカさんは昨年1月、当時の舞鶴を撮影したカラーを含む写真79枚を市に寄贈している。
オカさんは長崎県佐世保市や舞鶴市などで、引き揚げた復員兵の事情聴取などを担当。舞鶴には1947年4月から49年1月まで駐留し、引揚援護局に勤務したという。
この日は、引揚記念館や近くの引揚記念公園を訪れ、「山並みや地形は変わっていないが、駅周辺など建物はすっかり近代的に変わっている」と懐かしんだ。「復員兵から抑留中、ノルマを達成するとさらにきついノルマを課されると聞き、過酷な状況に驚いた」と振り返った。記念館の資料がユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界記憶遺産に申請されていると聞き、「同じ過ちを繰り返さないため、歴史を若い世代に伝えることが重要だ」と話した。
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