韓国と日本の関係は、本当に悪縁のようだ。もともと「民族と領土と文化的衝突の余地がある隣国同士はいい関係でいられるはずがない」とは言うものの、韓国と日本の場合はその程度を超え、今では悲劇と化している。日本は韓国を完全に抹殺した「殺国の国」だ。近代植民地時代には、たとえ他の民族を弾圧して資源を収奪したとしても、国や民族、言語、文化を完全に抹殺したケースはまれだ。100年前の日本による朝鮮併合はまさにこうしたケースだ。
韓国の主権、言葉と文字、姓と名前、固有の伝統と文化を根こそぎ奪い去り、つぶしてしまった残忍な国が、まさに日本だった。韓国は5000年の歴史で1000年以上も隣国の侵略と支配に苦しんできた。その主犯は中国だったが、中国は韓国を支配下に置きはしたものの、国をなくして滅亡させることまではしなかった。政治的宗主の状態はひどいにしても、文化的、民族的側面では韓国を無視できなかった。しかし、日本は文化的、人種的劣等感からか、韓国の存在自体をなくそうと考えた。韓国が5000年の歴史で国を完全に失ったのは日本による1度だけだ。
われわれの国土が分断されたのも、日本に起因する。日本が韓国を直接二つに分けたわけではないが、日本が太平洋戦争に敗れたことで、われわれは戦勝国の戦利品と化し、国土分断の悲劇に直面した。文化心理学者のキム・ジョンウン氏は、本紙への寄稿文の中で「もともとは(戦争で敗れた)日本が分断されてしかるべきだ。戦争責任からドイツが東西に分けられたように、日本も(四つの列島のうち)東の島二つ、西の島二つに分けられるべきだった」と書いた。戦争は日本が起こし、その罪過は無残にもわれわれが被った格好だ。われわれは徹底的に日本の犠牲物となったのだ。
日本が疲弊した戦後経済から回復できたのは、韓国戦争(朝鮮戦争)のおかげだ。自分たちが起こした戦争で国の資源を使い果たしてしまった日本は、それから5年後に韓国で起こった同族間の戦争で米軍の軍需基地としての役目を担いながら、膨大な経済的利益を獲得するようになった。日本は隣家で発生した火事の際に水を売ってもうけ、自分たちの罪過で発生した他人の苦痛で快楽を得たようなものだ。現在の日本が米国の対アジア戦略の前衛隊となって獲得できた世界の中での政治的立場も、韓国が持つ地政学的位置と戦略的要素のおかげだ。