三菱自動車は28日、四輪駆動のスポーツ車「ランサーエボリューション」の生産を終了する方針を明らかにした。現行の10代目を最後に全面刷新はしない方向だ。同車で培った四輪制御技術などをプラグインハイブリッド車(PHV)など主力のエコカーに生かす。
初代モデルは1992年の発売で「ランエボ」の呼び名でファンを得た。ライバルの富士重工業の「インプレッサ」と並びラリースポーツで活躍したことで人気を高めた。日欧米、豪、アジア、中東、南米など世界各地で販売し、累計販売は15万1000台。
水島製作所(岡山県倉敷市)で生産していたが、燃費志向の高まりの影響などで2013年の販売台数は3500台と低迷していた。三菱自は収益拡大に向け開発車種数を絞り込んでいる。今後はセダン系の新車開発を縮小。多目的スポーツ車(SUV)やPHVなどのエコカーに注力する方針を掲げている。
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