準強姦罪:性犯罪で初の強制起訴事件で無罪判決 鹿児島
毎日新聞 2014年03月27日 12時32分(最終更新 03月27日 15時28分)
◇「女性、拒絶できなかったとまでは言えない」
ゴルフの教え子の女性(当時18歳)への準強姦(ごうかん)罪に問われ、性犯罪で初めて強制起訴されたゴルフ練習場経営の男性(63)=鹿児島市=に対する判決が27日、鹿児島地裁であり、安永武央裁判長は「両者の供述から性的交渉が真意に基づかなかったものとしても、拒絶できなかったとまでは言えない」として無罪(求刑・懲役4年)を言い渡した。
男性は2006年12月、ゴルフの指導を口実にこの女性を鹿児島市内のホテルに連れ込み、抵抗できない状態に陥ったことを認識しながら性的暴行を加えたとして起訴された。
これまでの公判で、検察官役の指定弁護士は「師弟関係で女性は精神的に抵抗できなかった」と主張。一方、被告弁護側は「抵抗せず自分を受け入れてくれたと思った」と反論していた。
事件を巡っては、鹿児島県警が11年4月、鹿児島地検に書類送検したが、同地検は容疑不十分で不起訴処分とした。鹿児島検察審査会は12年5月、起訴相当と議決。地検は再び不起訴とし、検審が同10月、「起訴すべきだ」と議決したため、同12月、指定弁護士が在宅起訴した。【津島史人】