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パリも認めた!アジア人初の快挙を成し遂げた日本人テーラーがいた

国内メディアへの露出こそ少ないが、世界の頂点を極めた日本人、パリで活躍している鈴木健次郎さんのサクセスストーリーについてまとめました。

更新日: 2014年03月28日

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パリに何か凄い日本人がいるらしい

ファッションの都・パリで注目を集める若き日本人テーラー、鈴木健次郎氏

※テーラーとは、主に紳士服を客の注文に応じて仕上げて行く職業。テーラーは主に独立して全ての工程を一人で行っているのが一般的。

彼の仕立てるスーツは「モダン・ダンディ」と称され、一着50万円から数百万円するにもかかわらず、客からの注文が絶えない

欧州最高峰と呼ばれる仕立て屋でアジア人として初めてとなる“チーフ”を務め、今は独立してパリで“サロン”を構えている

テーラー業界は、欧州でも長い歴史を誇ると同時に極めて閉鎖的。チーフには、白人以外はなれないのが常識と思われていたが、その厚い壁を打ち破ったのが鈴木氏

フランスの服飾界の歴史に名を刻む快挙だと言われている。

昨年末にはNHKのドキュメンタリー「プロフェッショナル 仕事の流儀」で紹介されるなど、脚光を浴びている

NHKの番組では顧客としてトマ・ロンタル氏(クリスチャン・ディオールやプラダなど、様々なハイブランドのキャンペーン広告を手掛けている人物)が出ていた

成功の裏には、はいつくばるような苦労が…

専門学校を出てファッション業界で働いたが、個性のない洋服を作ることや自分の未熟さに苦悩。「美しいものはパリに集まる」と聞き、渡航費用を作るため、浴室リフォームの営業職に転職

03年、カッターを目指してパリに渡った鈴木氏。フランスのカッターに弟子入りし、国家試験にも合格した。だが彼を雇ってくれる店は一軒もなかった

カッターとは、洋服生地の裁断師のこと。採寸、型紙、裁断、仮縫いまでが主にカッターの仕事。

パリのテーラーを回って技術をアピールするも、どこも門前払い。「肌の色の問題が大きかった」と鈴木氏は言う

パリで縫いの職人として働くことになるが、働いても型紙に触らせてもらえない。話が違うと講義するも「日本人がカッターになれば、フランスの顧客がいなくなる」との声が返ってくる始末

また、職場は40年以上働いている人が多く、その世界は閉鎖的。人種構成は様々で、我こそがカッターになる、と狙っている。「お前なんか出ていけ」と面と向かって言われることもあった

フランスでは職場に新しく入ってくる人に噛みつく習慣がある。服従するかどうかを試すのだ。放置するとそのまま服従し続けることになるので、噛みつき返さないといけない。そんな環境を4年半続けた

スーツ思想の違いを経て、アジア人初の快挙へ

パリでは日本よりも遥かに職人の社会的地位が高い。

メゾンには職人が35人いて、分担してスーツを作る。フィッターにカッター、それから裁断専門の職人に、縫製を担当する人間。縫製だけでも全部で15工程くらいあり、それも分業制

パリのグランドメゾンが大切にしているのは、例えば一人のお客様に20着のスーツを注文いただいたら、それを同時に納品するということ

日本のように、職人が丸縫いするシステムではとても一度にすべての注文には応えられない。
(※丸縫いとは、洋裁で、一人の職人がすべての工程を手縫いで仕上げること)

「ヨーロッパの文化では、一人の顧客が一人の職人にずっと何十年に渡り、注文服を作ってもらう。日本のように1回限りの注文関係は、まずありえない」

顧客と職人の二人の共同作業で積み重ねたものがあるからこそ、本当のオーダーメイドの良さが出て来るようになるのだ。

パリの老舗高級メゾン、フランチェスコ・スマルトで日本人初となるチーフカッターという、テーラーとして名誉ある役職についた。

アジア人ということで差別を受けたが、そんな境遇でも彼はフランス語を覚え、アジア人初のカッターの座を獲得

アジア人では極めて珍しい独立を可能にしたのは、固い扉をたたき続ける行動力と、昼食後の休憩時間にも針を動かす勤勉さだった

勤めながら個人でも仕事を受け、顧客を確保していったんだそう。

「不器用だから、人の3倍は努力しなければという思いが常にあった。何でもパッとできてしまったら、仕事に奥行きが生まれなかったかもしれない」と鈴木氏は言う

彼の服は“空気をまとう”と評判

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まっしゅー5さん



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