このところナスダック総合指数を中心にアメリカ株が調整局面に入っています。

ナスダック

今回の調整の特徴は急成長株やバイオテクノロジー株などの、これまで人気を博してきたセクターほど下げがきつく、出遅れ気味だった投資対象ほど安定している点です。

下はS&P500指数ですが、チャートのカタチは上のナスダック総合指数に比べると、ずっとダメージが軽微です。それでも過去7回の下げの日は、いずれも大引けがザラバのレンジの下半分で引けており、相場の勢いは弱いことを示唆しています。

S&P500

ナスダック総合指数もS&P500指数もソーサー型の天井圏を形成しており、いわゆる「ディストリビューション」のパターンとなっています。

過去1年で最もパフォーマンスが良かったグループはヘルスケアで、+30.2%でした。ヘルスケアは過去1週間では-2.3%でした。

2

素材は過去1年では+7%にとどまり、最も出遅れていました。しかし過去1週間では+2.1%でした。

つまりモメンタムに惚れて値幅を取りに行っていた資金は、今、それらの投資対象から逃げ出しており、出遅れ株に向かっているのです。