下村文科相「河野・村山両談話は政府の統一見解ではない」

安倍首相の「両談話を継承」表明受け首脳会談が実現
会談直後にまたも立場を変える
来月の局長級会談では独島問題持ち出す可能性も

下村文科相「河野・村山両談話は政府の統一見解ではない」

 韓米日3カ国の首脳会談がオランダ・ハーグで行われた直後の今月26日、日本の文部科学相が国会で「河野談話や村山談話は日本政府の統一した見解ではない」と発言していたことが、27日までに分かった。韓日両国の首脳会談が実現するや否や、日本が再び立場を変えるかのような態度を示したというわけだ。

 下村博文・文部科学相は26日、衆議院文部科学委員会で「教科書検定の基準でいう『政府の統一した見解』とは、閣議決定などによるものを指すが、河野談話や村山談話は閣議で決定したものではない。両談話は日本政府の統一された見解ではない」と述べた。

 この発言は、河野談話や村山談話を、教科書に優先的に記述する対象に含むべきか否かという質問に対する答弁だ。つまり、両談話が今後、教科書に記述されなくなる可能性もある、と解釈できる。なお、下村文科相はこの発言について「(両談話が)閣議で決定したものではないという事実を説明したものだ」と述べた。

 河野談話は1993年、当時の河野洋平官房長官が政府の調査結果を発表する際に「旧日本軍の慰安婦募集の過程に官憲が関与し、軍の関与の下で女性に対し傷を与えた」と認めたものだ。また村山談話は95年、当時の村山富市首相が植民地支配や侵略戦争に対する反省や謝罪の意を表明したものだ。

 河野談話の見直しを公約に掲げていた安倍晋三首相は今月14日「(慰安婦問題に関しては)いわゆる河野談話があり、官房長官が記者会見で述べた通り、安倍内閣でこれを見直す考えはない。村山談話を含め、歴代内閣の見解を全て引き継いでいく」と述べた。韓国政府は安倍首相がこのような見解を表明した後、韓米日首脳会談を受け入れた。

 この日の文科相の発言について、韓国外交部(省に相当)の趙泰永(チョ・テヨン)報道官は「将来を担う世代に正しい歴史認識を教えなければならない文部科学省のトップが、村山談話や河野談話を『教科書検定でいう政府の統一された見解には当たらない』と発言したが、これは極めて好ましくない発言だ。このような言動が繰り返されてはならない」とコメントした。

 韓日両国は現在、慰安婦問題の解決を軸として関係改善を図っているものの、障害は少なくないというのが外交関係者たちの見方だ。韓国政府は韓米日首脳会談の実施を発表した際「韓日両国が来月、慰安婦問題の解決に向けた局長級会談の実施について調整している」と説明した。また先週には日本の外務省の課長が来韓し、元慰安婦たちが共同生活を送る「ナヌムの家」の関係者たちと面会して、要求事項について聞き取りを行った。だが、韓国政府や元慰安婦たちが求めているように、日本側が元慰安婦に対する法的責任を認めることや、韓日請求権協定に基づく仲裁委員会を開催することに同意する可能性は低いという。

 日本は局長級会談の席で、慰安婦問題だけでなく、独島(日本名:竹島)の領有権など、ほかの問題について議題にする可能性もある。菅義偉官房長官は27日の記者会見で「局長級会談の議題に、慰安婦問題だけでなく竹島問題が含まれるか」という質問に対し「日韓両国間の懸案については、これまでもさまざまなレベルでの意思疎通を図ってきた。あらゆるルートで調整を図っている」と答えた。独島問題を持ち出す可能性もあるというわけだ。日本政府はまた、来月初めに「竹島は日本の領土」と記述した教科書の教師用指導書の検定結果を発表する予定だ。

パク・スチャン記者
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