国連総会:「クリミア編入認めない」決議採択

毎日新聞 2014年03月28日 01時24分(最終更新 03月28日 02時38分)

クリミア半島編入をめぐる国連総会の投票結果のモニター表示を見上げるパワー米国連大使(下右)=2014年3月27日、AP
クリミア半島編入をめぐる国連総会の投票結果のモニター表示を見上げるパワー米国連大使(下右)=2014年3月27日、AP

 【ニューヨーク草野和彦】ロシアがウクライナ南部クリミア半島を編入した問題で、国連総会(加盟193カ国)は27日午前(日本時間28日未明)、編入を認めないとする決議案の採決を行った。賛成100、反対11で採択された。棄権は58カ国に上った。

 総会決議に法的拘束力はないが、国際社会の政治的意思を反映したものになる。

 日本も共同提案国になった決議案は、ロシアの名指しは避けつつ、武力による国境変更の試みなど、ウクライナの領土の分断を目的とした行動をやめるよう要請。クリミア半島で行われた住民投票には「正当性がない」とし、全ての国連加盟国に対し、クリミア自治共和国とセバストポリ特別市の地位変更を認めないことも求めた。

 国連憲章第2条は「国際的な紛争を平和的手段で解決する」ことを求めており、ウクライナ代表は採決前、「反対や棄権は国連憲章を損なうことになる」と訴えた。

最新写真特集