最終更新: 2014/03/28 02:47

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「袴田事件」再審決定について、社会部デスクの解説です。

一家4人が殺害されたいわゆる「袴田事件」で、静岡地裁は27日、証拠がねつ造された可能性にまで言及し、裁判のやり直しを決定しました。
再審開始が認められたポイントについて、社会部・平松秀敏デスクの解説です。

(今回、なぜ再審開始が認められたのか?)
DNA鑑定技術の向上、進歩なんですね。
DNA鑑定は、2000年ごろに、すでに実施されています。
ところが、当時の技術では、鑑定不能、鑑定できないという結論が出ていました。
それから10年以上がたって、技術が向上して、今回、弁護側の鑑定人が、袴田元被告のDNA型とは一致しないという結論をまとめて、静岡地裁がその結果を認定したということになります。

(裁判長は、犯行着衣は後日、ねつ造された疑いがあると、かなり踏み込んだ表現をしているが?)
かなり突っ込んだ表現だと思います。
さらにその決定では、証拠がねつ造されたがゆえに、ほかの証拠や自白調書まで信用できない、価値がないと、そこまで言及しているんですね。
再審の決定で、そこまで言及するというのは、とても異例で、ちょっと驚きました。
ただ今回は、検察側のDNA鑑定では、弁護側とは違う決定が出ていますよね。
ということは、進歩したとはいえ、この技術自体が、まだまだ確立されていないんですね。
なので、今後の審理では、さらに鑑定の信頼性がポイントになると思われます。

(今後の審理はどうなっていくのか?)
当然、検察側は、即時抗告します。
そうなると、審理の舞台は、東京高裁、最高裁に移ります。
この段階では、まだ裁判のやり直しを認めるかどうかです。
実際、万一、裁判のやり直しが決まったら、それから、正式に裁判がやり直されますから、その判決が出るまでというのは、おそらく4〜5年はかかるケースが多いように思われます。

(死刑が確定したのは34年前で、袴田元被告は毎日、死刑を背負って生きてきたわけで、その心情を考えると、一刻も早くというのが当然だと思うが?)。
警察官とかに聞きますと、拘置館内にいる死刑囚は、廃人状態の人が多いという話も聞くのですが、今回の決定では、そこまで踏み込んではいっていないのですが、実は、死刑執行の停止と、今回は釈放まで認めています。
過去の例で見ると、ほとんど異例、ケースがないので、ひょっとしたら、裁判長の心情がこの決定に表れてるのではという気もします。

(03/27 17:54)


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