斗ヶ沢秀俊氏との相互取材 2013年6月14日 書き起こし

(※書き起こしにあたりmekurayanagi's diaryを参考にしました。)

動画

目次




前置き  [00:00:00 - 00:18:27]

(動画の該当箇所はこちら

上杉 :ということで、番組ではないんで、今日は相互取材ということで、こちらNO BORDERのスタジオの方まで、お越しいただいたというか、来ていただきまして、ありがとうございます。

斗ヶ沢 はい。こちらこそ。

上杉 :ということで、まずこの相互取材ということで、なぜこんな相互取材を公開してやってんのかということと同時に、このような形になってんのかと、いうことを、是非、斗ヶ沢さんの方から。

斗ヶ沢 はい、これをご覧の皆様、どうも初めまして。毎日新聞「水と緑の地球環境本部」の斗ヶ沢と申します。私は今は環境活動をやっておりまして、植樹=木を植える活動、あるいは富士山の清掃活動、MOTTAINAIキャンペーン、などなどをやっているんですけれども、元々、長く科学記者をしておりまして、科学環境部で原発の問題も含めていろんな取材をしておりました。また、2005年から2007年には、福島支局長として、福島に勤務した経験があります。 〔※1〕

こういうことがあるものですから、原発事故を受けて自分でもいろんな発信をすべきであるという風に考えまして、毎日新聞紙上、あるいは別のいろんな媒体を使って、発信をしてるという状況です。それで私が、「福島、郡山市では人が住めない」というタイトルの上杉さんの記事に対して、まあそういう「虚報をした著名ジャーナリスト」という形で、まあ上杉さんの、名指しではありませんが、毎日新聞紙上のコラムで書きました。

それに対して、上杉さんが、斗ヶ沢秀俊という実名を挙げて、いくつかメルマガ及びオンライン上の寄稿で書かれていたということを見まして、これは私としては反論をしなければいけないということで、上杉さんに取材を依頼したわけです。これに対して、上杉さんから、相互取材をしませんかという依頼が毎日新聞に来まして、毎日新聞では「斗ヶ沢が個人として書いたコラムであるから、斗ヶ沢が受けなさい」ということで、基本OKということになりまして、いろいろ紆余曲折ありましたが、今日に至ったというのが私からの今日の相互取材の説明です。


上杉 :はい、えっと、私の方からも今、斗ヶ沢さんが仰った相互取材の経緯、今、斗ヶ沢さんの方から説明あったんですが、私の方からもなぜこの相互取材を受けるにあたったかということを、改めて、先ほどお会いしたばっかりですけど、お話しますと、まず最初に斗ヶ沢さんの「記者の目」で今、仰ったように、事実に基づかない、というような、ニュアンスでのですね、私は報道を行ったと・・・。

斗ヶ沢 「記者の目」ではなく、コラムですね。

上杉 :あ、コラムです、ごめんなさい。

斗ヶ沢 「つながる」というコラムです。 〔※2〕


上杉 :ちょっと待って下さい。これ一個一個、ちょっと見せて貰えますか。こちらの方ですね。

斗ヶ沢 これですね。はい。「誤解多い・・・」

上杉 :ちょっとこれ、これ出してもらっていいですかね。多分。

斗ヶ沢 はい、どうぞ。

上杉 :これが、えーと、これですね。「つながる」ソーシャルメディア、え、これなんですか、アンド、と・・・「ソーシャルメディアと記者」ですね。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :これ斗ヶ沢さんの署名記事ですよね。

斗ヶ沢 そうです。

上杉 :これ毎日新聞に載ったもの。

斗ヶ沢 そうです。

上杉 :で、ここで、今、仰ったように「著名ジャーナリスト」ということで、まあ基本的に、そのようなご批判を頂いたのですが、まずその記事自体が、私の書いた原稿、夕刊フジの連載のことについて、おそらく書かれていると思うんですねそれ。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :それがまずその夕刊フジの方にも、私の方にも、まず取材は一切ありませんでした。そして、その後に夕刊フジのその部分に関してですね、書いた部分に関しては、まず中身に関しては、他の方からの指摘を受けて、即日、当該場所に関しては、私の間違いだったということがわかって訂正を出してます。さらに訂正を出した上に、その当事者に対して謝罪を行なっている。そして編集部に対して、そのことの経緯説明も行なってメモを出しております。そして、間違えた、名前の間違いなんですが、その間違えた方にも連絡を取り、さらにそこの検証も行なって、そして夕刊フジの、まあこれ大きくした方がいいですね、こういう記事に、訂正になってます。この訂正記事っていうのはこれ夕刊フジが編集部からの権限で出すものですが、これは私自身、権限ありません。これはもう、大先輩の斗ヶ沢さんだったらご存知でしょうけど、訂正記事、ならびにその編集権は、これは夕刊フジにありますから。

もう一つ、その福島の、斗ヶ沢さんが仰ったその内容の記事に関して、同じように、どの記事ですかね、「人が生活できる数値ではない」ということを仰っているんですが、この見出し、これに関しては、これ私の権限ないんです。これもご存知だと思いますけど、釈迦に説法になりますが、これ夕刊フジのものですね。

そしてそれを基に、斗ヶ沢さんが、そのような報道、記事を書かれたと。取材があれば反論できるんですが、ないということで、こちらとしては、じゃあ反論権を自らの媒体で行使したと。実際は、本来ならば、毎日新聞で書かせていただきたかったんですが、それは毎日新聞さんの方から「NO」と言われました。それは。ご存知かもしれませんが「NO」と言われました。そこで、じゃあ自分の媒体、ダイヤモンド・オンライン、そしてメルマガで反論という形でさせていただいた、というのが経緯で、そしてそれに対して斗ヶ沢さんが「取材を」ということだったんで、私自身も、じゃあそもそもの最初のその記事は一体何で、そういう記事が出たのかということを取材させてくださいということで、毎日新聞さんの方にお願いしたところ、毎日新聞さんが、「編集権ならびにそういうものは個人にある」という、私、いろんな新聞社・マスメディアにいろいろお付き合いありますが、初めての・・・。

斗ヶ沢 「編集権は個人にある」とは書いてません、毎日新聞は。

上杉 :そしたらどうして個人で、「個人にあります」と言っていましたね。仰いましたね。いや、いずれにしろ今、私の・・・

斗ヶ沢 「著作権が誰にあるか」というご質問をされて、それに対して、

上杉 :あのすいません、私が今喋ってるんで、よろしいですかね。

斗ヶ沢 どうぞ。

上杉 :最初、約束通り、あの、話で。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :で、そして、私自身が同じように、毎日新聞さんの方に申し込んだところ、「お互い当事者同士でやってください」ということで、毎日新聞のですね、社長室ですかね最終的には、広報ではなくて、なぜか社長室の方から、そのような連絡をいただきまして、そこで、ちょっと今、あれですね、その手紙が無いんですが、社長室の方から、末次さんとかそのあたりの人も含めて、「直接やってください」ということで、「では一緒に堂々とお互い相互取材でやりましょう」と。

せっかくこちらも質問いただいてんで、まあ、一緒にやったほうがいいんじゃないかと。お互いジャーナリストでもあったわけですし。私はジャーナリストで「あった」わけですけど。ということで、これが実現したということで、ありがとうございました。そういう意味では、逆にお時間随わかかってしまいましたが、これでようやくスタートラインに立ったということで、これが経緯でございます。

斗ヶ沢 はい。わかりました。

上杉 :ということで、今の何か反論があるんだったら、すればいいんですが、その前に何か先程ここに始まる前に・・・

斗ヶ沢 事実関係の違いだけ一つ言っておきます。「編集権が個人にある」という回答はさすがに毎日新聞がするわけがなく、「著作権が誰にあるか」ということで、第一義的には著作権は、個人のコラムは個人だけれども、毎日新聞がそれを扱ったという、編集権は毎日新聞にあるというのが毎日新聞の考え方です。これはどこの新聞でも変わらないと思います。

上杉 :毎日新聞の、他のみならず全部の取材対象となるメディアに訊いてですね、私が初めてという風に申し上げたのは、大体逆なんですよ普通は。

斗ヶ沢 はあ。

上杉 :例えば、ある記者に「取材させてください」と言うと、「広報を通してください」と。これ斗ヶ沢さん多分わかりますよね。

斗ヶ沢 ええ。はい。

上杉 :「朝日新聞のこの記者に取材をしたい」、「いやいや、その記事に関しては広報を通してください」。こういうのがずーっと13年間続いてきたんで、逆と申し上げたのは、本当に失礼ながら、そういう意味で珍しい形だなと。堂々と個人で出ていらっしゃるという意味で、逆だと申し上げたんですね。

斗ヶ沢 それは毎日新聞の良さであって、上杉さんもそれには賛成されるんではないでしょうか。

上杉 :そうですね。相対的に、私、毎日新聞は日本の新聞の中では、全国紙では一番好きな新聞です。

斗ヶ沢 ありがとうございます。

上杉 :中にも、たくさんの知り合いというか、尊敬するジャーナリストの方、記者の方、いっぱいいますし、元々、私も毎日新聞で短期連載ではありますけど、メディアのことを書いてました。その時は基本的には、同じ時期に朝日新聞でも書いたんですが、毎日新聞の方が、非常にその、編集権、編集は無いわけじゃないんですが、自由に書かせてくれる度合いが比較的高かったという意味では、相対的にすごいいい新聞だなという風に思っています。〔※3〕

※3 毎日新聞 新聞時評 2007年5月8日-2008年1月8日
  朝日新聞【be別刷り】「読み・解く 政治」2005年7月16日-2008年2月23日

斗ヶ沢 ありがとうございます。今日は会社の立場を離れて、ジャーナリスト・斗ヶ沢秀俊個人として話をしておりますが、まあ会社のことを褒めていただくのは大変ありがたい。

上杉 :そうですか。ジャーナリストということは、先程の最初に斗ヶ沢さんが仰った肩書きっていうのは、今回は外れた方がいいということですか。ちょっとその辺が。

斗ヶ沢 はい。今日は科学ジャーナリスト・斗ヶ沢秀俊として話をしております。

上杉 :ということはそちらの名刺みたいのはありますか?

斗ヶ沢 え?

上杉 :そっちの、個人の方の名刺。

斗ヶ沢 いえ、個人の名刺はありません。何か問題が?

上杉 :そうですか。ちょっと立場が、うーん、あの、これも私自身も、いつも言ってることなんですが、多くの記者さん達、これは所属する大きな媒体に所属する記者さん達が、いつも私が疑問に思っていたのは、都合のいい時は会社の記者なんです。そして都合が悪くなるとジャーナリストになったり、会社とは関係ない、その逆もあるんですね。これがやはり最大の問題じゃないかと。

やはり私達フリーでやってる人間は、どこにも逃げ場がないわけです。それはある時に発信した媒体が、それが要するに自分が都合が悪いと「じゃあ会社の方に回してください」ということを言ったり、もしくは自分が手柄を取る時は「じゃあこれは私の仕事です」と。それはやっぱり取材する側からしてもおかしいんじゃないか。

そして毎日新聞の記者の名刺を使いながら取材して、それをフリーだと言っても、私自身は「そういう事を基本的にやるな」とニューヨーク・タイムズで学んだので、ちょっと違和感があるんで逆に質問させていただいたのは、今回のこの、は科学ジャーナリストはわかるんですけど、過去の記事について私、毎日新聞で斗ヶ沢さんが、毎日新聞の記者として書かれたことについて質問することも難しくなるってことじゃないですか?

斗ヶ沢 いえ、私が今日、「いち科学ジャーナリストとして」という風に申し上げましたのは、今日は会社の業務として来てる訳ではありません。

上杉 :会社の業務じゃないんですね?

斗ヶ沢 じゃないです。はい。

上杉 :じゃあこの時間は、給料も発生してないということですか?

斗ヶ沢 まあ、そういうことになりますね。

上杉 :これはじゃあ休業ですかここは?

斗ヶ沢 まあ・・・形上は。

上杉 :ここね、あの細かく言って、嫌がらせで言ってんじゃないんですよ。これ本当に大事な事で、今日、お休みで大丈夫ですか?

斗ヶ沢 はい。この時間帯は。

上杉 :休みでいいんですね?

斗ヶ沢 はい。

上杉 :届け、出されてます?

斗ヶ沢 いや、出してません。

上杉 :それじゃあだって会社の時間帯・・・。

斗ヶ沢 事後、出します。

上杉 :それじゃあそう、じゃあお願いします。というのも、これ別に嫌がらせで言ってんじゃなくて、本当にこれが日本のジャーナリストのやっぱり大問題だということをずっと言ってきているんです。私自身もニューヨーク・タイムズで働いている時、この時はニューヨーク・タイムズの仕事しかできないんです。そして、終わった後の6時、もしくは週末の土日、これをフリーランスで使っていいという契約を事前にして、そしてその分の賃金を減らして、やってきたわけですね。やっぱりそれをやんないと、例えば土日に取材行った時に「ニューヨーク・タイムズです」と言ってはいけないんで。ニューヨーク・タイムズじゃなくてフリーの名刺を持って取材したんです。だからそこはやっぱり峻別しとかないと、私自身もこれ悩んでしまうんで、どっちの立場で質問をさせていただければいいかという事を、先ずちょっと整理をさせていただいたのは、本当、僭越ながらそういう事なんです。

斗ヶ沢 はい、あの、今申し上げましたように、会社の業務として来てるわけではないのが第一点。第二点として、私は、会社の立場を代弁することができません。ですから、個人として今日は来ましたと言いましたが、毎日新聞に所属していて、毎日新聞に記事を出している以上、当然、毎日新聞記者であるわけですし、その事に対しての上杉さんの質問があったら、当然答えます。それは毎日新聞記者として、これを書いた人間として答えます。ですから、何でもご自由にご質問ください。

上杉 :わかりました。じゃあ、それは一個一個確認していけばいいかなと思います。で、えっと、すいませんその相互取材はお互いこういう経緯で始まったということを申し上げたんですが、これ結局、相互取材って普通は大体において、まあ大体クローズドな部屋でやりますよね。それは例えばオフレコとか発生したりした場合とか、まあそういう意味で、そういう風にやった方がいいっていう記者が多い中、こういう形でオープンにしてると。つまりニコニコ動画、それからUSTREAM、これで中継してるわけですから、ここの部分を、まずルールをきちんとそれを観てる方たちに説明した方がいいと思うんですが、それは・・・

斗ヶ沢 どうぞ。

上杉 :よろしいですか。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :そのルール説明に関しては、これはお互い先ほど、この相互取材がスタートする前に決めたことで、もし私が今言ったことで間違いがあったら終わった後にもう一回指摘をいただきたいのですが、今、斗ヶ沢さんとこの相互取材が始まる30分前ぐらい、20分前ぐらいですね、今回の取材ルールを決めました。その合意事項というのが、「質問に関しては、交互に一つずつ行います」ということで、そして「その一つの質問に対しては、適当な時間、あまり長くならずに、そして的確に答える」と。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :そして、「長いなという風に質問者が感じた場合は、『もうそれで十分です』という形で打ち切るということが可能だ」ということと、もう一点「その質問に対して、2回まで、最大2回まで関連及び補足質問ができる」ということで、その質問を交互に行なっていっていくと。これが一点ですね。そして「時間は16時から18時のこの2時間で行う」と。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :で、これに関しては、まあちょうど時間帯もぴったし2時間ということで最初からの方針ですね。で、それから相互の質問をしていく中で・・・。「この今回のこの相互取材に関しては、その後に成果物として原稿及び記事にすることができる、さらには加工もしくは編集してリポートをすることができる」と。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :これはお互い自由に各々できるということで合意ということです。更にもう一つが、その「発表することに関しては相互にチェックはしない」ということで、これも合意ですよね。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :普段、大体こういう取材に関しては、括弧内ですか、コメントとかはチェックすることもあるんですが、今回はそれも無しと。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :「ただし、出た後に、明確に違う、もしくはその意図が違うという場合に関しては、これは放送で録ってますんで、その後に訂正依頼や、あるいは変更の依頼ができる」ということで、それが三点目の合意ですね。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :あと、何か前提となるルール説明でありましたら。

斗ヶ沢 いえ、それで結構です。

上杉 :はい。じゃあ、早速ですが、相互取材という形で。

斗ヶ沢 じゃあ、私から行きましょうか。

上杉 :はい。じゃあ、代わりばんこの相互取材ということで、よろしくお願いします。

斗ヶ沢 はい。よろしくお願いします。


質問1:斗ヶ沢氏→上杉氏 [00:18:27 - ] 夕刊フジ・WSJ記者の談話はあったのか

(動画の該当箇所はこちら

斗ヶ沢 まず上杉さんが先程、一定程度ご説明してくださいましたけれども、夕刊フジ及びウェブ版ですね、それに載った記事に対して、私は「虚報である」という風にコラムで書いたわけですけれども、まず「ウォールストリート・ジャーナルのお二人の記者の談話は取っていないということを認めるかどうか」ということを第一の質問とします。


上杉 :はい。ウォールストリート・ジャーナルの、その記者の方、ふた方、まあ記者というか取材記者です。ふた方とも。リサーチ・アシスタントなんで。

斗ヶ沢 アシスタントの方ですか。

上杉 :まあ、日本・・・ちょっとまあ、答えてから行きましょう。リサーチ・アシスタントは取材記者と言って、海外のまあメディアでは、よくわかると思うんですが、非常に重要な役割をするポジションにいらっしゃいます。アシスタントというイメージではちょっとないんで。そしてその方、お二方にコメントをもらったかどうか。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :もらいました。以上です。

斗ヶ沢 それに関する、そのコメントの内容についてお伺いしたいんですが、そのウォールストリート・ジャーナルの記者の方々には、放射線量のデータを見せて、それに対する答えを受けたということなんでしょうか? また、受けたとしたら、その内容はどういうものだったんでしょうか?

上杉 :はい。その記者との取材に関しては、お二方の記者に関しては、私が福島に行った日ですね、直接その日、郡山からの新幹線で帰ってきて、次の日程があるその30分間だけということで、限定でお会いしました。場所は東京駅の地下のビアレストランというか、そこです。場所はわかるんですがちょっとお店の名前は失念してしまいましたが、そこでお会いしました。そして3人で30分ほど話しました。

そしてその福島というのは、私は福島でまさに放射線の取材をしてきたということで、二泊三日だったと思いますが、その帰り道だったということで、丁度こういうデータがあるということで、私が線量計やその他を見せながら最初、取材をする前に雑談で話をしました。

そしてそのなかで色んな、放射能のコメントや何かしらというのを、私自身が逆に取材される側だったので、話をしたというのが事実です。そしてもちろん取材ですから、やりとりの中で、そのお二方もいろんな事を喋っていました。

斗ヶ沢 そのなかでこのようなコメントはしていない訳ですか。

上杉 :このようなコメントに関しては、正直、テープというのを、私自身、これは後半の部分も前半の部分もとってません。

前半というのは、東京駅で店を決める前に歩きながらとったものです。これは実は、ウォールストリート・ジャーナルのそのリサーチャーの方が、名前出さないのは、とっていたということを、後に検証したときにはっきり仰ってました。

それから後半の方は、これは居酒屋さんみたいな、ちょっとざわざわしたとこなんですが、そこで、「これからICレコーダーを回します」と言うから、「どうぞ」という形で、私自身それを了解したということですね。

この二つの、二部構成の15分・15分ぐらいの取材だったんです。で、その中で後半の方は、おそらく私自身が喋っていることが非常に多かったです。というのも、こちらが取材を受ける側だったので、その福島から帰ってきた状況をお二人にお話しをしたというのが一つです。

前半に関しては、歩きながらの話でした。で、歩きながらの話も、これは基本的にどちらが喋ったかというよりも、まあ人間関係ですから、お互い色々な形でお話をしたというのが本当のとこですね。

そして中身に関しては、後半の方ははっきり覚えてます。そのような形で彼女たちが言ったかというと、おそらく言ってないと思います。というのも質問ばかりだったんで。

ただ前半の方は、はっきり言って私自身も憶えてません。そしてその中で、先ほどご指摘のことに関して、これは記事を書いた時点では、・・・「福島、郡山市に人が住めない」と、これじゃないですね。ウォールストリート・ジャーナルの記者はコメントを訂正したというのは、彼女たちが発信した記事〔?〕はこの、「福島、郡山市には人が住めない」じゃなくて、「福島、郡山市には線量の高いところがある」と。市内ですね、これ中通り。

「ここでは今現在、そして将来的にも、場合によっては除染をしても線量が高すぎるために、人が住めない地域も出てくるのではないか」ということを私がお話しした事はあります。そしてそれはどうしてかというと、実はいま郡山それから福島に行って、そういうことを聞いてきたという事をそのまま伝えたんですね。で、彼女たちも彼女たちで色んな取材してるなかでそういう話は聞いたという風に認識していたと思います。

斗ヶ沢 つまりご自身が言った言葉であるということですね。

上杉 :いえ、まだありますね。それでもう一つどうしてかというと、実はその直前、郡山で幾つか何人かで取材してました。そこに翌日ですね、これ何だったかわかんないですけど、反原発デモみたいのがあるので、そのやりとりを、いつやるんだっていう事を、ピオ・デミリアという記者が、これはイタリア人の記者ですが、それと話をしてたんですね。で、その時にピオの方からその取材を受けるという事を、こっちは元々ピオに取材をしたいということを頼んでいたんで、それをメモに書いてるんです。

で、ザーッと、もうこれご存じのように、取材メモっていうのは、もうボンボンボンボン時系列で私の場合は書いてしまうんですが、そこに書いていて、そしてこの記事を書いた時、この連載の記事、これ当日書いてます、全部。で、そこに書いて、貼り付けて、これコピペで、文字起こししたものを貼り付けて送って、ピオ・デミリアのコメント、さらにこの女性記者のコメントなどを貼り付けたんです。で、ピオのコメントを、これは本当に情けないながら、貼り付けて、そしてそれを送ってしまった。

で、これは、夕刊フジに関してはチェックはありません、他の媒体と違って。実際他にもですね、誤字脱字があるんですが、そのまま載っかったりしてますけど。で、それはどうしてかというと、どうしてこういう風に言えるかというと、その後なんでこういう事が起こったかという事をすぐに自己検証して、全部提出したんです、夕刊フジに。そして編集部の担当者の名前はここでは言いませんが、その方も含めて、相手側にもこれを伝えて、「そうか」と。「了解した」と。で、もう全くお恥ずかしい、要するにコメントを取り違いというミスで、こうなると。そして、そこで今の状況を説明した後に、「わかりました」と。で、先方側にも伝えて、そしてこの記事が夕刊フジに出たというのが・・・。

斗ヶ沢 その三日後ですか四日後ですか。

上杉 :これは三日後だったと思いますね。今のような検証があったのと、出してからすぐは出てないと思います。これ夕刊フジの方でも、スペースとかあると思います。このような記事が出て、これは私自身が間違えたと。ただ、今言ったように、こういう記事〔訂正記事〕を書いたんじゃなくて、今言ったような説明を全部しました、当日。そして後はもう私自身は間違いだということで、その部分に関しては速やかに訂正、そして「訂正してください」という風に言ったということですね。

斗ヶ沢 はい、わかりました。

上杉 :よろしいですか。

斗ヶ沢 はい、その「福島の真実、原発崩壊」のシリーズの中で、夕刊フジでは「人が生活できる数値ではない」、ウェブ版では「福島、郡山市に人は住めない」という見出しで上杉さんの記事が載っている訳ですけれども、その「人が生活できる数値ではない」、「人は住めない」という表記がどこにあるかと見ると、結局このウォールストリート・ジャーナルの二人の記者がこう呟いたという事だけなんですよね。で、それが今のご説明で、二人の記者が言った事がないと。少なくとも公式的にはそうですよね?

上杉 :はい。

斗ヶ沢 二人の記者が・・・

上杉 :これ関連の質問でよろしいですか?

斗ヶ沢 はい、関連の質問です。

上杉 :1回目ですよね?

斗ヶ沢 はい、1回目。

上杉 :すいません、確認しないと。

斗ヶ沢 はい。二人の記者が言ったということ以外に、この見出しに関係する部分が無いんですね、基本的に。それで、この二人が「そういうことを言っていない」と言った以上、この見出しも含めて虚報になる訳ですね、この談話の部分とこの見出しの部分というのが。

我々の新聞社では、まあ普通のどこの新聞でもそうだと思いますけれども、談話が載った場合に、その談話自体が言ってないものだったということになった場合、それを担保に付けてる見出しの記事である場合やっぱりそれは虚報という、虚報とみなすわけですよね。しかし、上杉さんはそれを虚報とは認めないわけですか?

上杉 :はい、認めません。それは簡単ですね、いま説明したとおりです。これはピオ・デミリアの発言でした。そして、その名前が違ったとここに書いてます。読みましょう、「3月13日発行、上杉隆氏『原発崩壊』の連載記事で、ウォールストリート・ジャーナル記者の発言はありませんでした。」、この発言ですね。そして、「削除します」、どうしてかというと、この部分は別の記者の発言だったと。中身は一緒です。そうすると、その中身に関して変える必要はないと。こういうのが夕刊フジの見方だと思います。


斗ヶ沢 「見方だと思います」というのは、上杉さんが想像して仰ってるんですか?

上杉 :というより私、今先ほど言ったように全部を説明しました、夕刊フジに。今言ったことを。ですから中身に関しては間違いありません、と。要するにコメントのペーストの取り違いでした。「すいませんでした」、「場合によってはピオ・デミリアの名前で差し替えても結構です」と、ここまで言ってます。そしたら、タイトルも夕刊フジさんが付けてますけど、そこに間違いないですね。文意や人は違いました、確かに。ですが、中身は変ることはないということで問題ないと。これは全部出してます、当日。

斗ヶ沢 はい、わかりました。

上杉 :それで、ですから虚報というのは、そこは違うのではないかと。これは私後ほど質問させていただきますが、要するに中身に対して、そのような事については自信はありますから。ですから、その部分は問題ないというお答をさせていただきます。

斗ヶ沢 なるほど。私たちの常識では、ウォールストリート・ジャーナルの二人がそのように言ったというのが虚偽であったという場合に、「いやこれ言ったのは他の人なんですけど」ということで説明したら、その虚偽が虚偽がなくなるという事は全く考えられないですが、上杉さんは「虚偽ではない」と考えるということが確認されたので、これで結構です。

上杉 :「虚偽ではない」ということ自体の確認はできておりません。というのも、まずですね・・・

斗ヶ沢 いや、上杉さんがそういう認識でいるという・・・

上杉 :ちょっと待って、私がいま答え・・・斗ヶ沢さん、ルール・・・ご自身で決めたんですからちゃんと守りましょうよ。いいですか?

斗ヶ沢 どうぞ。

上杉 :お互いの発言をした時には、私、斗ヶ沢さんの発言遮ってませんよ。

斗ヶ沢 わかりました。

上杉 :斗ヶ沢さんが今質問されたので、2回目の補足を。私、それに対して答えているんですから。私べつにこんなルール作りたくないんですけど、ルールを決めようと言ったのは斗ヶ沢さんですから。ね、そうですね?

斗ヶ沢 はい。

上杉 :そうですよね? ですから・・・

斗ヶ沢 どうぞ続けてください。

上杉 :やっぱりその通りにやってるんですから、ご自身で決めたことはやりましょう、ちゃんと。で、失礼ながらその事については、今申し上げた様に、コメントに関しては、取り違いでしたと。私、人間です。よくミスします。しょっちゅうミスします、恥ずかしながら。で、ここに関しては、本当に自分で情けない間違いだということを、それ書きました、もう他の所にも。本当に情けない。メルマガも含めて。もうどうにならないなと。どうしてかというと、もう自分の間違いなので、これはどうにもならないと。

で、ノートもこう見せて、この、こっちにノートから写した、これも見せた訳です。そしてそれで、「あ、やっぱりこれは取り違えです」と、「馬鹿なことしました」と、「すいませんでした」と。「ただ中身に関しては、変わってません」と。虚偽ではないですね。中身に関しては変わってないんです。で、しかも、人が違った訳です。これは取材をしているとよくあると思いますが、要するに、膨大なメモもそうですけど、いろんな勘違いっていうのがあると思います。

二泊三日の福島取材で本当に多くの人に会ってます。そしてそのときにメモをやって、メモを起こした時の間違いだということも説明していて、「中身に関しては、これはピオ・デミリアのものだった」と。「すいませんでした」と。こういう風に申し上げました。ですから、見出しの部分も、そこ〔コメント?〕の部分も、変えるかどうかは、それは最後は夕刊フジさんの決定です。というのも私、見出し全く知りませんから。ですからその中身に関しても、決定、それから訂正に関してもお任せしますと言って、これが出たと。ですから、ここに中身に対しての訂正してませんよね、ここ。記事が間違いましたって訂正はしてませんよ。

斗ヶ沢 「発言はありませんでした」というのは、中身の訂正であるという風に私は思います。

上杉 :ウォールストリート・ジャーナルの・・・

斗ヶ沢 そこは見解の違いです。

上杉 :「ウォールストリート・ジャーナルの発言はありませんでした」ということで、「その発言はなかった、別の人の発言でした」ということです。そこも見解の違いです、私と斗ヶ沢さんの。以上でよろしいですか。

斗ヶ沢 はい、結構です。ではどうぞ。


質問2:上杉氏→斗ヶ沢氏 [00:33:00 - ] 夕刊フジ記事が「虚報」である理由。見出しの責任は誰にあるのか

(動画の該当箇所はこちら

上杉 :はい、じゃあ私の方から質問を行きます。斗ヶ沢さん自身がですね、私のことについて書いて頂いた記事、今先ほどお見せした、冒頭ですね。「つながる:ソーシャルメディアと記者」〔※6〕、これはタイトルというかコラムのタイトルらしいんですが、「誤解多い放射線の影響 斗ヶ沢秀俊」という署名記事について、2012年5月5日、これ「東京朝刊」て書いてますが、この記事について、このような下りがあります。

「メディアには根拠の不確かな情報が飛びかう。子供の鼻血や下痢の症状があたかも放射線の影響であるかのように報じた朝日新聞、東京新聞の記事や、『福島、郡山市には人が住めない』との見出しの虚報をした著名ジャーナリストを批判した。時には、毎日新聞の記事にさえも矛先を向けた。」と、こうなっております。

ここの部分の二点目ですね、「『福島郡山市には人が住めない』との見出しの虚報をした著名ジャーナリストを批判した」と。ここを先ほど私だということを、冒頭仰ってました。虚報をしたという風に断言した根拠に至る取材の方法を教えてください。


斗ヶ沢 その夕刊フジに載った、ウォールストリート・ジャーナル、二人の記者のコメントが実はなかったものであるという時点で、もうそれは虚報だという風に私は判断しています。

上杉 :2点目。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :斗ヶ沢さんは、これだけで虚報だと判断したという認識でよろしいでしょうか?

斗ヶ沢 はい。

上杉 :というのも、じゃあ、では、このウォールストリートジャーナルの記者女性二人に取材をしたか。

斗ヶ沢 それはしていません。

上杉 :そして夕刊の編集部に取材したか、更には私自身に取材をしたか。ジャーナリストたるもの、やはり取材をして記事を書く、そしてここまで断定的に「虚報をした」ということを書くであるならば、何らかの取材があるのが私自身のジャーナリスト生活からすると有ると思うのですが、なんらかの取材をされましたか?

斗ヶ沢 いえ、しておりません。そのしていない理由を申し上げますと、虚報というのは、本人が言ってない事を談話として使った場合は、もうその時点で虚報です。これがジャーナリストのルールであって、上杉さんが、仮に、「本当は別の記者に取材して同じことを言っていたんだ」と、「それを私がミスで入れ替えてしまったんです」という説明をいかにしようが、この記事自体が虚報であるということは、もうその時点で明らかです。

上杉 :「『福島郡山市に人は住めない』という見出し」となっております。これは、見出しは、何度も申し上げるように、夕刊フジの編集部が・・・続けますね、これ3つ目の最後ですけどね。まず、これは夕刊フジの、まず見出し、という認識が一つですね。この部分は、これは違うのかどうかということと、これ最後です、これ肝心なところです。いま申し上げたのは、この「福島郡山市には人が住めない」というのは、私の他の報道も含めて、恐らくこれはわかっていると思います。一つは「線量の高い、中通り、そして他の地域を含めて、現時点では人が住めないところがあります」と。除染できてないところは。こういう風に申し上げてます。この事実は違いますか?

斗ヶ沢 先の質問についてまず答えましょう。「見出しは夕刊フジが付けたんだから私は関知しない」というのが上杉さんのお考えだと思うんですけど、

上杉 :それ言ってない、そんなこと言ってない、そんなこと言ってませんよ。

斗ヶ沢 じゃあ、説明してください。

上杉 :まずここの文章です。斗ヶ沢さんご自身で書いた文章について齟齬がきたしてるんで、「『福島、郡山市には人が住めない』との見出しの虚報をした」、これは「見出し」に係ってるんですか? その、この文章が僕よくわかんないんですけど。

斗ヶ沢 いえ、そういう見出しでウェブ版には出ています。

上杉 :だから、それじゃあ斗ヶ沢さん。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :見出しは私は付けないと言ってるじゃないですか。都合の悪いことだけ、都合の良いとこだけ、私のせいにして、都合の悪いところは私のせいにしないという、さっき逆のこと言いましたけど、ジャーナリストとして、じゃあ斗ヶ沢さんは毎日新聞の全ての見出しについて、ご自身の記事について、責任をもつのか。同時に、じゃあ所属した、これはですね、敢えて言いますけど、毎日新聞の他の記事についても、そこまで或る程度の責任を負っているのか。要するに毎日新聞社が、このような形で・・・わかります?

斗ヶ沢 え?

上杉 :わかんないですか?

斗ヶ沢 あの、私が毎日新聞の他の記事にまで責任を・・・

上杉 :他の「見出し」、「見出し」。他の記事、見出し、えっ、見出し付けてんですかもしかして?

斗ヶ沢 え? いえ、見出しは付けますよ、はい。

上杉 :ええ、びっくりしました。要するに、他の記者が付けてますよね、見出しは。

斗ヶ沢 一つ目の質問に答えましょう、その見出し問題。

毎日新聞では、書いた記者とは別の編集センターという所にいる編集記者が見出しを付けるわけですね。しかし、自分が書いた記事に、どのような見出しが付くかというのは、もちろん自分が見ますし、その見出しによって記事の印象が変わったりする訳ですね。また、稀に間違った見出しが付く場合もありますので、当然見出しも含めて、書いた記者が責任を負うという形になってます。

で、実際に、その上杉さんがご自身の記事について、夕刊フジの編集部が付けた見出しであるという風に仰っても、読み手としては、読む側としては、そういうことは知らない訳ですよね。当然、上杉さんがその見出しも含めて容認しているという・・・

上杉 :あの、結構です。私が今答える部分なんで。いいですか、ここで止めて。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :これはいいですよね、止めて。関係ない話なんで。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :あの、毎日新聞のルールでやってないんですね。夕刊フジは毎日新聞のルールじゃありません。あのこれは、残念ながら。私がいま話しているのは、斗ヶ沢さんがご指摘していただいたのは、夕刊フジの記事じゃないんですよね、これ。私、毎日新聞に書いてないですよね。私、夕刊フジのルールを決める立場にありません、社員でもありませんから。夕刊フジさんが、こういう見出しを付けたことに関しては、私はそれ責任とりようがないです。ここは。当然ですね、チェックもできませんから。チェックできないんですよ。あの、御存じないかもしれませんが。

斗ヶ沢 いや、あの・・・

上杉 :あの、チェックできないんです。そして、ここに関しては、「福島、郡山市に人が住めない」とは言ってません。何度も言うように、繰り返し繰り返し繰り返し、もう二年半申し上げてますが、「線量の高い地域では住めないところがあります」と、「今後も、場合によっては、福島、郡山市の中でホットスポットなど含めて、非常に線量が高く、除染が遅れる所には人が住めない所があります」と、これしか言ってないです。これしか言ってないです。これしか言ってないですよ。

斗ヶ沢 いいですか?

上杉 :これがどうして、こういう風に、福島・・・これはいま2問目の補足の質問です。福島、郡山市には人が住めないか、住めるかどうかの部分。私の意見は今の通りです、「福島・郡山市でも線量が高くて、人が住めないところがありますが、これはどう思いますか?」という風に訊いたんです。

斗ヶ沢 私は、福島市、郡山市で、山の中は別ですよ、しかし、人が今住んでる所で、住むべきではない所はないと思っています。

上杉 :どこでも住めると・・・

斗ヶ沢 つまり、住民の皆さんは、みな大抵の人は、そういう問題に非常に強い関心を持っていて、自分で線量計を持って調べています。で、あまり高い所の人は何らかの対策を取るわけで、いま、福島市・郡山市で、空間線量から見て、人が本当に住むべきではない所っていうのはない、と考えております。

上杉 :はい、もう一回ちょっと確認しましょうか? これじゃあ、ピオのコメントです。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :「信じられない。とてもではないが、人が生活できるような数値ではない。」これだけです、私が言ったのは。見出しではありません。もう一回言いますよ。もう一回言いますよ。私がこの記事の中で使った文言、正確に申し上げます。「信じられない。とてもではないが、人が生活できるような数値ではない。」これが見出しとしてこうなってるんですね。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :これはわかりますね。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :じゃあ、この見出しのことは先ほど、もう見・・・解決いたしました、見解の相違ということで。今の所を逆に質問したいんですが、斗ヶ沢さんどう思います? その、「とてもではないけど、人が生活できるような数値ではない」。これあの、細かく言いますと、どういう風に言ったかというと、福島県内、これは浜通りも合わせてです、中通りも合わせて、飯館も含めて、「信じられない。とてもではないが、人が生活できるような数値ではない。」これを言ったんです。県内全域で全部人が住めますか? いま現在。

斗ヶ沢 20キロ圏内と20キロ圏外をごっちゃにするのはおかしいし、福島県内って言ったら福一のサイトすら県内になってしまうわけですよね。福一のサイトに人が住めるかといったら、普通、人は住みません。そうではなく、私は当時、ですから、20キロ圏内は立入禁止、20キロ圏外で現実に人が住んでる所は問題なく人が住めるという認識です。

上杉 :まあ、これはおかしいなと思うのがですね、私のまず言ったことについて、虚報と言ったことについて具体的にお伺いしたんですが、私の言ったことを虚報だという根拠が先ずなかったということがわかります。どうしてかというと、私自身が言ったことについて言ってるんですよね。私はもうそれ以外のことは言いません、もう。私が言ったことは、正確に言ったことは今のことです。福島県内、浜通り・中通り、まあ会津とは一言も言ってないですけど、そこの中では、今後、除染をしても除染ができないとこもあります、という風にまず、ずっと言っております。

そしてピオの発言はもっと過激です。要するに、「信じられない」と。「これだけの放射性の、空間線量が高い地域では、とてもではないが人が生活できるような数値ではない」と言いました。彼は、原発事故直後から、何度も何度も、現地に入っております。そしてその中で、実感し取材して、その感覚、チェルノブイリの取材もしてますが、それで言ったわけですね。

ということは、斗ヶ沢さんは、基本的には、線量の数値とは関係なく、行政が決めた20キロ圏外だったら、どんなとこでも人が住めるとお考えでした、当時?

斗ヶ沢 そういう風には一言も言ってないでしょうに。どうしてそういうまとめ方になるんですか?

上杉 :だから、お考えでした? って訊いてんですよ。

斗ヶ沢 違います。

上杉 :じゃあどういう風に考えてらっしゃいました?

斗ヶ沢 線量が高い所は住むべきでないし、線量が相対的に低い所には住める。そして現実問題として、当時は20キロ圏内は立入禁止、そして飯舘村、川俣町の一部など、計画的避難区域とされた所は人が住んでいないという現状でした。その上で、その人が住んでる所に関しては、住むのに問題はないというのが基本認識です。

上杉 :斗ヶ沢さん、ちょっとおかしくないですか。その発言、変わりましたね。

斗ヶ沢 どうして?

上杉 :斗ヶ沢さんの、僕、記事、手にあるんですけど、3月18日。

斗ヶ沢 はい。事故直後ですね。

上杉 :2011年3月18日。その時に斗ヶ沢さん、こういう風に・・・

斗ヶ沢 それ、2つ目の質問?

上杉 :あ、そうですねじゃあ、次にしましょうか。これ、じゃあ大きな関連ということで・・・

斗ヶ沢 いや、でもいいですよ。

上杉 :でもルール違反しちゃまずいんで。私がもう3問目終わったんで、次、斗ヶ沢さんの番で。

斗ヶ沢 じゃあ次、行きましょうか。


質問3:斗ヶ沢氏→上杉氏 [00:45:33 - ] 斗ヶ沢氏が「被曝の安全を訴えてきた」実例はあるのか

(動画の該当箇所はこちら

斗ヶ沢 まあ、それと関係するかもしれませんが、上杉さんは週刊ダイヤモンド・オンラインの寄稿の中で「被曝の安全を訴えてきた斗ヶ沢秀俊記者」という風に書かれております。〔※7〕


上杉 :はい。

斗ヶ沢 問題は、私が「被曝の安全」というのを訴えてきたかどうか、ということです。私は基本的に「被曝が安全である」「放射線が安全である」とは全く思っていません。被曝はリスクがあります。放射線にはリスクがあります。ですから、「安全」という言葉を極めて注意深く、使わずにいるんですよね。

それであるにもかかわらず、上杉さんが「被曝の安全を訴えてきた斗ヶ沢」という風に名指しで言ってるわけですけれども、私が「被曝の安全」とやらを訴えた記事、あるいはツイート、講演など、何でもいいんですけれども、その実例を示していただきたい、というのが2つ目の質問です。

上杉 :はい。その質問にはお答えします。えー、「安全」ではなくて「安心」でした。大変申し訳ございませんでした。

斗ヶ沢 「安心」というのはどこにありますか? まあ最初の記事になりますが、

上杉 :ちょっと待って、いま、1個目の答えですね。「安心」という言葉、つまり「被曝の安全」ではなくて「被曝の安心」でした。私の間違いでした。申し訳ございませんでした。

斗ヶ沢 はい。「被曝の安心」というのを書いた記事がどれかというのを、では示していただけませんか?

上杉 :ええ、まあ基本的には色んな所で仰ってると思いますが、具体的に出すとすると、一つ出します。それこそまさに、じゃあ、わかりやすいのは、2011年3月18日の毎日新聞、これでどうでしょうかね。ここで例えばですね、このような記事があります。「記者の目」。こっちは「記者の目」でよろしいですよね。〔※8〕

「福島第一原発の放射性物質漏出 斗ヶ沢秀俊 東京編集局」、これ署名記事です。毎日新聞社の発行する毎日新聞という新聞がありまして。それは当たり前ですけど、日本以外の方に、一応報告しますとそういう事です。

こういう見出しですね。これ小見出しになってるのかわかりませんが、「冷静に事態を見守ろう 16日、ラジオ福島の電話インタビューに応じた。福島支局長と東京本社科学環境部長を務めた縁で依頼された。」 ここの部分ですね。「私は『皆さんが今受けている放射線量は健康に全く影響しません。安心してください』と断言した。」 これ少なくとも二つ、毎日新聞で書いているという事実と、そしてラジオ福島で16日、ですからその二日前ですね、に電話インタビューに応じて発信した事、この二つあります。これ「安心」ではないんですか?


斗ヶ沢 はい、わかりました。それについて、まず第一点、「被曝の安心」という言葉も、私はこの中で使っていません。「現在受けている放射線量は健康影響がありません」と申し上げてます。被曝自体が安心できるか安心できないかっていうものではないでしょ? それも訂正してください。

上杉 :あの、2つ目ですね。

斗ヶ沢 まず、

上杉 :ちょっと待って下さい。今、一個ずつ整理します。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :いま先程、「安全」ということを斗ヶ沢さんは注意深く使っていたということは・・・。

斗ヶ沢 「使っていなかった」と申し上げました。

上杉 :「使う時は注意深くしていました」と仰いました。

斗ヶ沢 まあ、それでもいい。

上杉 :まあ、どっちでもいいですね。そこの部分は「安心」・・・「安全」という言葉は注意深く、そこは使うことに気をつけていたということなんで、それは私もこの相互取材が始まる前に、確認しまして、私の間違いでしたと、「安心」でしたということを今、最初にお話しましたね。で、今、ご指摘を頂いた、その部分、このダイヤモンドの記事ですが、ここに書いてあるのはですね・・・、えー、こっちかな、えーと、その、「被曝の」ということなんですね。

斗ヶ沢 「被曝の安心」というフレーズですね。

上杉 :「被曝の」っていうこと自体が、語意が違うということなんでしょうか。被曝ですね? これ、空間、放射能の空間線量と、被曝ってのはそんなに大きな違いですか? だって、空間線量が高ければ、結果として人間が、どんな微量であろうとなんだろうと被曝をするんではないんですか?

斗ヶ沢 ええ、そうですよ。はい。

上杉 :だったらイコールで結んでもいいと思うんですけども。

斗ヶ沢 いえ、ですから、「放射線そのものは安全でない」なんていう話は全然なくって、

上杉 :「安全」という言葉はいいです。「安全」は違いますよね。

斗ヶ沢 だから、受けたらリスクがあります。被曝にも当然リスクがあります。ですから「被曝の安心」っていう風に言ったら、どんな被曝量でも安心していいっていう事になっちゃうでしょ? そんなこと言うはずないですよ。

上杉 :じゃあちょっとその部分をもう一度確認しますと・・・確認させてください・・・

斗ヶ沢 いくらでも探してください。

上杉 :あ、いや、探してないです。

斗ヶ沢 ああ、そうですか。

上杉 :別に、あの、斗ヶ沢さんの、記事の粗探しをしようなんて、さらさらないんです。そもそも、申し上げますと、この事に関連して、私自身が、斗ヶ沢さんの記事を初めて読んだのは、私の事について書かれた記事です。申し訳なかったんですが。どうしてかというと、ジャーナリストは、大体みんなそうですが、自分がやってることで精一杯で、あんまり人の記事読んでないですよね。

ただ斗ヶ沢さんが私に関心を持っていただいて、そして批判的に扱ったんで、そこにはお答えしなくてはいけない、ということで答えたというのがこのダイヤモンドの記事です。そしてそれについて、斗ヶ沢さんの記事を二、三読みました。それ以外の情報は、斗ヶ沢さんに対してありませんでした。ただその二、三見た記事の中の一つとして、被曝に関してはあまり神経質ではない方なんだなという印象は受けて、そこで私自身が、その部分に関して、そのような文言、文意で書いたというのがこのダイヤモンドの記事だと思います。まあ以上、自分の説明ですね。

斗ヶ沢 整理しましょう。まず、「被曝の安全」という言葉については訂正すると。しかし・・・

上杉 :安心・・・

斗ヶ沢 「被曝の安全」という言葉は訂正すると。いいですね?

上杉 :訂正しますね。「安心」ですから。

斗ヶ沢 次に、「『被曝の安心』にします」という風に仰った。しかし、私は「『被曝の安心』という言葉も使っていません」という風に申し上げました。それで、それに対して?

上杉 :私、そこは今、初めて伺ったので、ここの場ではそれを否定する情報もありません。それから、かと言って私が正しいということについての更なる取材をこれからしなくてはいけません。で、ここは、私に関しては、今「はい」とも言えませんし「NO」とも言えません。調査の時間をください。

斗ヶ沢 わかりました。調査してください。

上杉 :はい。

斗ヶ沢 ではどうぞ。


質問4:上杉氏→斗ヶ沢氏 [00:53:12 - ] 斗ヶ沢氏が.上杉氏・おしどりマコ氏に取材しなかった理由

(動画の該当箇所はこちら

上杉 :はい。じゃあ先程の件はもう聞いたんで、全然別の事でいいですかね。斗ヶ沢さん、これまでですね、ずっと色んな取材をされてるようなんですね。それはもう放射線に関しては、原発事故に関してはもう、大先輩であり、長い取材活動があるんですが、その中でですね、過去の記事をちょっと見てたら、ちょっといろんな形で、なんか「あれ? どうなのかな」という記事があったんです。ちょっと待って下さい・・・幾つかあったんですけど、いま自分の手元には・・・。これは斗ヶ沢さん自身の記事で・・・はないんだ。

じゃあここで先ずちょっと伺いたいのは、先ずそもそもですね、この毎日新聞に斗ヶ沢さんがいろいろな記事を書かれてる中で、チェルノブイリ・・・例えば、これはもう当日もそうなんですけど、事故後も含めて、毎日新聞社でもですね、いろんな記事があります。それは多様な新聞を目指しているかどうかはわかりませんが、それはいいと思うんですが、明らかに斗ヶ沢さんと意見を異にする記事がたくさんありますよね? これはお認めになりますよね?

斗ヶ沢 はい。ええ。

上杉 :被曝量に関して。空間の線量とか、数値、データに関して。で、そこに関して一つはですね、まず自分の意見と違う記事が、同じ自分の発信してる媒体、これに載った時にどのような対処をされているのか。つまり、私にしたように、このような紙面で、抗義的な、批判的な記事を載せてる事はあるのか、あったら・・・あるのか。過去。まあ私もそういう風に意見が違うのは当然理解してるんで、フェアだと思うんですね。もっとも一番身近にあって最も取材しやすい、私には取材はなかったんですけど、取材しやすい同僚の記者達が書いてる、この被曝や空間線量のデータの、低い中、危険だというような記事に対して、どのようにこれまで対応されたか、教えてください。

斗ヶ沢 はい。それが根拠が無い、あるいは根拠が極めて乏しい記事である場合については、本人にメールなどで連絡を取って指摘するということをしております。また私の場合、ツイッターで、上杉さんを批判したこともありますし、他社の記事を結構批判してるんですね。他社の記事だけを批判してるかっていうと、さっきまさしくコラムに書いてましたように、自社の記事に対しても私はツイッターで何度となく批判をしております。

上杉 :私が申し上げたのは、ツイッターではなくて、私を批判したように、毎日新聞の紙面を使ってそのような発表をした事が過去にあるんですか? という質問です。

斗ヶ沢 この問題では、ありません。以前、ダイオキシン問題ってのが話題になった時に、その論争の形で「記者の目」を書くというような事で、事実上、他の記者の批判をするというような記事は書いた事があります。 〔※9〕


上杉 :今回の件でどうして、自分の一番最も近く、取材もでき、そしてメールも送ってるような記者の記事を書かずに、まったく連絡もとった事ない、そして、このような事情の取材もない記事を書かれたんでしょうか。

斗ヶ沢 まず毎日新聞については、私は二度にわたって「記者の目」を書いております。それで、その二回目の「記者の目」というのは、特に、他の人が違った角度からの「記者の目」を、あるいは記事を書いてるわけですね。それに対して、私は「違うのではないか」という意味を込めて、きちんとしたデータを、例えばホールボディーカウンターですとか、あとはガラスバッジ調査ということで、内部被曝・外部被曝の現状っていうのが相当わかってきているわけですね。そういうデータを踏まえて、今の被曝量というのは非常に低いという「記者の目」を書きました。これは、いわば社内的な批判を含めた「記者の目」ということです。

で、第二点として、上杉さんを批判したというのは、上杉さんが非常に影響力の強い人であって、上杉さんの仰っている事をそのまま信じている方が少なくないだろうという風に思っておりまして、そういう人達に向けて何らかの発信をするということが、私は必要だという風に考えております。

上杉 :すいません、ジャーナリズム論になってしまうんですが、私自身、ジャーナリストとして、ずっと13年間活動しました。今はちょっと辞めてますけど。その時に、まあニューヨーク・タイムズとの契約もあるんですが、いろんな、「文藝春秋」やいろんな雑誌で書く時に「絶対にやれ」と言われたことがあります。それは、少なくとも当事者へあてる。これは断られたら仕方ありませんが、あて取材というのは、これはジャーナリストの第一歩だと。必ず記事を書く時にはそれをやれと。そうしないと相手の反論権が認められないと。評論家やそういう人達がやるのはまあしょうがないと。ただジャーナリストであるならば、必ず取材をしろと。あて取材。これは絶対だと言われまして、私自身もそれは守ってきました。断られたことたくさんありますよ。今回、なんで、そのジャーナリストの第一歩、まあ本当に、イロハの「イ」、というのを斗ヶ沢さんがやられなかったのかというのが私、本当に不思議でしょうがないんですが、なぜですかそれは?

斗ヶ沢 はい。このコラムに関してですね? 先程の。

上杉 :そうですよ。はい。

斗ヶ沢 はい。コラムに関しては、コラムのメインの部分ではないということです。つまり、あのコラムで、仮に上杉さんのことを批判する事をメインに据える記事だったら、当然取材します。しかしこの記事というのは、上杉さんの記事もそうですけれども、某・・・他の新聞ですね、そういうのの記事、あるいはツイッターで流されているたくさんの放射線に関する誤った情報、こういったものを注意して見ましょうね、という風に書いている記事なわけですね。つまり申し訳ないですけれども、上杉さんのことは「ワンオブゼム」の話なんです。

上杉 :これメイン、メインはじゃあ、何ですか? メインは。

斗ヶ沢 上杉さんのことは全くメインではありませんよ。

上杉 :全く?

斗ヶ沢 はい。申し訳ないですけど。二行分しか使ってません。

上杉 :二行分しか使わなくても私、取材しますけどね。名前を出してこういう風に特定する時は。

斗ヶ沢 名前を特定してません。「著名ジャーナリスト」という風に書いてます。

上杉 :じゃあこれ前、ちょっと・・・

斗ヶ沢 答えてる最中でしょ?

上杉 :どうぞ。すいません、申し訳ございませんでした、邪魔して。どうぞ。

斗ヶ沢 はい。それでメインだったら当然取材しますけれども、メインではないので、いちいち例えば、ではそこで朝日新聞とか東京新聞という名指しをしましたが、それも一つ一つ朝日新聞・東京新聞に、では取材に行くかっていうと、現実問題としてそれはできません。メインで扱う場合だったらします。

上杉 :わかった。

斗ヶ沢 だけど、できない。もう一つ、もう一つ。上杉さん、その言葉ってのは、ご自身で天に唾をするような行為であって、上杉さん、メルマガで書かれる時、あるいは週刊ダイヤモンド・オンラインで書かれる時に、斗ヶ沢秀俊に取材申し込みをしたでしょうか?

上杉 :あのね、斗ヶ沢さん、それは反論権を持たなかった人間は反論する方法はあんです。それはよくご存知ですよね? 僕は、もし斗ヶ沢さんにいきなり書いたらこれは私は、自分はルール違反を犯してます。書かれたものに対して反論するのはこれは当たり前の権利なんです。先程最初に申し上げました。これは、別に天唾じゃないですね。斗ヶ沢さんが僕の事、書いてなかったら、私、何も書いてないですよ。他の人もそうですが、私が書くのは、必ず書かれた後です。それに対して反論権を行使してる。

立花隆さんに書かれた時は立花隆さんの事を書いたし。それは、私から一方的に書いた事は一度もありません。こういう風に書く時は政治家とか権力報道ですから、そちらの方に、きちんと全部取材してます。過去。全部調べてください、それは毎日新聞の政治部も含めて。ただ今回、斗ヶ沢さんが書かれたので、これに対して反論権を行使するって先程申し上げましたよね。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :でちょっと、これ、いいですかこれ、ちょっと今、あの「メイン」って言ったんですけどこれ「メイン」は、これ「週刊文春」のこれ、おしどりマコの記事ですよね? ここに、「2月下旬、『週刊文春』が『福島県から北海道に避難した子ども2人が甲状腺がんの疑い』という記事を掲載した。私はツイッターで」・・・ってずーっと来て、これ、これ、だって半分以上がこのことについてじゃないですか。〔※10〕


斗ヶ沢 いや・・・

上杉 :え、え、だって、そうですよね。

斗ヶ沢 えっ?

上杉 :ここまで。この記事は。「週刊文春」が。

斗ヶ沢 先程申し上げましたように・・・

上杉 :メインの記事は・・・ちょっと、斗ヶ沢さん、僕の発言いいですか。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :メインの記事、私はもうサブでいいです。そこに対しての質問はしないってのはわかりました。斗ヶ沢さんの、それは方法論ですから、まあ、それぞれのやり方があると、私はそれは取りませんというだけの話ですね。ただ斗ヶ沢さん、メインは、メインの記事のメインの人間に対しては取材するって言ったじゃないですか。で、これ、この文章で言うと、半分以上の3分の2が、この「週刊文春」に書いたおしどりマコの記事のことについて書いてんですよ。

斗ヶ沢 いや、違いますよ。

上杉 :え、違わないですよ。これだって、ほら、よく見てください。「2月下旬、『週刊文春』が『福島県から北海道に避難した子ども2人が甲状腺がんの疑い』という記事を掲載した。私は」云々ってこれずーっとこれ来てるわけです。「売らんがための記事だ」、とか。でこれ、こういう風に書いてますけど「『現時点では健康影響はない』と書いたものの、本業は環境活動を実践する部署の責任者だから、通常の記事は書けない。そこでツイッターでの発信を思い立った。」と。ここまで。そして「子供のこの鼻血や」、ここは違いますけど、この上から約半分以上の、5分の3ぐらいは、この記事について構成されている記事です。

斗ヶ沢 いや、そんなことはありませんよ。

上杉 :いやいや、そこは、あの、よく・・・。

斗ヶ沢 それ、ちゃんと読んでみればわかるでしょ。

上杉 :じゃあ、全部読みましょうか?

斗ヶ沢 時間の無駄だからいいですよ。

上杉 :いや、ちゃんと読んだほうが・・・。

斗ヶ沢 読みたいんでしたら是非、読んでください。

上杉 :読まなくても横に写せばいいですね。で、これ、じゃあいいです。このメインの、この人ですね。取材されました?

斗ヶ沢 いえ、おしどりマコさんは取材してません。

上杉 :なんでですか?

斗ヶ沢 いや、取材する必要がないからです。

上杉 :え、だって、メインの記事で、斗ヶ沢さんが今、自分で言ったんじゃないですか。記事のメインになるものに関しては取材するって今、言ったじゃないですか自分で。

斗ヶ沢 記事のこのメインというのは、ネット上にいろんな情報がある、あるいは上杉さんを含めて、朝日だ、東京新聞、もちろんこの週刊文春の記事も含めて虚報・誤報がいっぱいあるっていうことを書いてるんです。

上杉 :え、そういう風に書いてます?

斗ヶ沢 そういう風に書いてます。

上杉 :いやあ、そうじゃないと思いますけど、まあ、じゃあそこ見解の違いとして、なんか、今これ、別に呼んだわけじゃないですよ。そこに来てるから、おしどりマコ。

おしどりマコ :はい、すいません、初めまして。すみません、私、斗ヶ沢さんのお顔を存じていなくて。はじめまして。おしどりマコといいます。

斗ヶ沢 斗ヶ沢と申します。宜しくお願いします。はい。

おしどりマコ :宜しくお願いします。それで私、今日、上杉さんと斗ヶ沢さんがお話をされるというのを知らなかったんですけど、飯館村の方から斗ヶ沢さんにちょっと質問してきてほしいというのを以前から頼まれていまして。

斗ヶ沢 はい、どうぞ歓迎です。

おしどりマコ :ありがとうございます。それでいろいろ飯館村から・・・

上杉 :ちょっとまってちょっとまって。これどっちの順番でしたっけ。

おしどりマコ :すいません。こういう資料が送られてきまして。

上杉 :ちょっとまって。まあいいや。これじゃあ行っちゃえ。いったん中断ですねこれ。

斗ヶ沢 え?

上杉 :中断です。だって、僕の今質問・・・

おしどりマコ :私、終わったとか思っていたんで。

斗ヶ沢 じゃあ、後でにしましょう。

おしどりマコ :でもじゃあ、その記事は私の事でしたので。これはあの、取材されていないということですよね。

斗ヶ沢 はい、取材してません。

おしどりマコ :取材源の方にも、記事の方にも。

斗ヶ沢 はい。

おしどりマコ :私はずっと継続して取材をしておりまして、今もここで文春の記事の方とメールのやりとりをしてたんですけども、私はきちんと取材をしましたし、取材源の情報のお医者さまにも取材をしましたし、そのあと二次検査も、記事中のことは受けておりますので、取材をされて記事を書かれた方が、私はネット上の情報は、ではなく、せっかく毎日新聞の朝刊に取りあげて頂けたので有り難かったのですが、ネット上の情報ではなく取材をして頂きたかったなと思いました。はい。

斗ヶ沢 わかりました。では戻しましょう。

上杉 :はい。

おしどりマコ :じゃあ後ほど少しだけお時間頂いていいですか? はい、ありがとうございます。

斗ヶ沢 どうぞ続きを。

上杉 :ということで、今のことですね。斗ヶ沢さんは取材をしないということがわかったんで、それで私は十分満足です。


質問5:斗ヶ沢氏→上杉氏 [01:08:25 - ] 放射線による健康被害とその隠蔽・メディア加担の実例とは

(動画の該当箇所はこちら

斗ヶ沢 はい、じゃあ次行きましょうか。3点目ですね、これもさっき話が出た事に関連しますけれども、放射線影響の話です。「これまで県民の健康被害やそれにともなう隠蔽、そうした現実を直視してこなかった大手メディアの報道」という風に上杉さんは週刊ダイヤモンドオンラインで書かれています。 〔※11〕


上杉 :ん? どこですかね?

斗ヶ沢 まあ、後ほどご自身でお調べください。もう一回繰返しましょうか? 「これまで県民の健康被害やそれにともなう・・・

上杉 :ちょっとあの、何日のやつか言ってください。どれか、幾つか、ずっと連載してるんで。

斗ヶ沢 ああ・・・。あの、質問状に事前に・・・


上杉 :あの、何日かって書いてました?

斗ヶ沢 え? いや、何日ってのは書いてないです。

上杉 :僕、あの、ダイヤモンドオンラインで、もうすごい一杯書いてるんで・・・

斗ヶ沢 書いたご記憶がない訳ですか。いずれにしても、ではいいですよ、今言いますので。

上杉 :書いた記憶はありますがどの記事ですかと確認しないとまた揚げ足取りやるでしょ? 皆して。だから、ちゃんと、それを確認してから言ったほうが・・・

斗ヶ沢 じゃあ何日付かは後ほど調べましょう。はい。

上杉 :ちゃんと全部言ってくださいよ、それ。あの、摘まないで。

斗ヶ沢 はい、「これまで県民の被害やそれに伴う隠蔽」、隠すことですね、「隠蔽、そうした事実を直視してこなかった大手メディアの報道」、という風に書かれています。これは一字一句そのままですので。県民の健康被害の事例というのはあるんでしょうか? また、隠蔽の事実というのがあれば、それを示していただきたいのですが。

上杉 :ちょっとまってください、もう一回、ダイヤモンドオンライン探しますね。えーっと・・・

斗ヶ沢 それは私を名指しで批判した中に入ってますんで。

上杉 :じゃあこれ、ですか?

斗ヶ沢 そうですよ。

上杉 :うーんと・・・これじゃないな・・・。

斗ヶ沢 名指し批判のお持ちではないんですか?

上杉 :名指し批判・・・これかな? 何しろ沢山記事を書きましたから・・・これかな? 隠蔽、この記事かな。ちょっとすいません・・・。ちょっとすいません。・・・。

これ前後の文脈がちょっと、どういう風に書いてるんだろうなあ。あの、斗ヶ沢さんもそうだと思いますけど、記事って前後の文脈を抜くと全然わかんなくなるじゃないですか? ちょっとこれは答えるのに、あの、べつに嫌がらせじゃなくて、きちんと答えたいんで、その文面がほしいんですけど、何か、あ、これで見ればいいのか〔ノートPCを見る〕、ん? その記事、そこの部分を・・・

斗ヶ沢 いや、一般的な質問にしてもいいですよ? 県民の健康被害というのは起こってるとお考えかどうか。

上杉 :あ、それで、いいんですか?

斗ヶ沢 それでいいです。

上杉 :私自身は当時からもそうですが、速やかに、直ぐ起こるかどうかということに関しては、まだ先に出てくる可能性もあるだろうし、出てこない可能性もあるだろう、というスタンスです。これよく誤解されています。

斗ヶ沢 現時点でどうお考えですか?

上杉 :今では起こっていると思います、一部。放射線が原因かどうかは確定はしてませんが、起こっていると思います、それは。当然ながら。

斗ヶ沢 例えば、どういう事例でしょう?

上杉 :それは沢山ありますよね。

斗ヶ沢 幾つか、三つか四つくらいで。

上杉 :三つくらいでいいですか? まず原発事故にともなう移動、これは放射線量が高い地域に人が住めない、本来人間が住んでる所から移ることによって、これは多くのストレスが発生したり、高齢者の方には移動の最中に亡くなったりする方もいらっしゃいます、これが一つ。

それから、実際、お子さんたちの健康、これはストレスも含めて、やはり普段の今まで遊んでいたような状況、例えば自由に土も触れない、海にも入れない、これは何の影響かと言ったら、べつに「放射線が危ない」と言ってる人の影響ではなくて、原発事故から出されたセシウムの影響ですよね、これは。当然ながら。これによって被害、心の被害もあるし、健康被害もあると。

それからもう一つ、農家の方もそうですが、原発事故直後から自らの命を絶った方がいます。これは先ず何よりもともあれ健康被害どころじゃない、命を落としている方が沢山いますよね、斗ヶ沢さんも御存じだと思いますが。そういう方たちがあります。

で、もう一つ、これはチェルノブイリの事例ではありますが、セシウムならびに核種によって、後に健康被害が発生するというのは、これは放射線の量がある程度上がれば、これは人間だったら誰でもが起こりうる事態ですね。実際、作業員の方、チェルノブイリの。放射能を理由とした形で亡くなっている方沢山います。その後のチェルノブイリ=ウクライナ、ベラルーシでも、なおも健康被害を訴える方いらっしゃいます。ですから現時点で、それがまだ2年目経ってませんけど、2年ちょっとですけど、でもその部分が、日本でも出てくる可能性は十分あるという事、これを申し上げたんですね、その当時。

斗ヶ沢 はい、先ず、避難にともなう健康影響、あるいは子どもたちが遊べないという事態になった事に関する健康影響、自殺する人さえ出た、これらはいずれも、やはり原発事故が産んだ大変重大な問題でありまして、その点に関して、きちんと現状を見てそれに対応すべく努力しましょう、というスタンスは全く同じです。

問題は、放射線影響が現在出ているかどうか、それについてどのようにお考えなのか。チェルノブイリではありません。福島で健康影響が出ているかどうか、ということです。

上杉 :出ているかどうか、これは端的に言うと、出ているか出てないかということに関しては、私は科学者でもないし、いわゆる専門家でもないんで、そこについては福島の現状については、「出ている」と言った事もないですし「出てない」と言ったことないです。「どっちでもない」というのがたぶん正直なところだと思います。

斗ヶ沢 はい、わかりました。

上杉 :「まったくない、まったく健康の被害がない」と、斗ヶ沢さんは断言されますが、わたしはそっちも言えないし、かといって、「ほら健康被害だ」と、「出てる」ってことを言うこともできないと思います。ただ、チェルノブイリの事例を持ちだして、同じ放射能って別にチェルノブイリと福島で違わないと思うんで、この後起こる可能性があるという事をずっと言ってます。最初っから。変わらず。現状については私は判断する材料を持ちあわせていませんし、そのような予言者的な知識は持ちあわせておりません。

斗ヶ沢 はい、上杉さんも、放射線に関する健康被害というのが現時点でこれこれとわかるような形では出ていない、ということで同意してくださる、ということですね。

上杉 :出ていないと・・・うん? うーん・・・違いますね。

斗ヶ沢 これこれとわかる形で、明らかな形では出ていないという風に、現時点では。それは合意される訳ですね?

上杉 :可能性としては、ありますよ。

斗ヶ沢 現時点で。

上杉 :現時点での可能性はあります。可能性。

斗ヶ沢 現時点で出ているかどうかという事と、可能性は別です。

上杉 :それをあの、どうしてあの、ちょっと待ってください。いいですか僕の。

斗ヶ沢 どうぞ。

上杉 :どうしてものごとを二つにしなくちゃいけないんですか? 「出ているか出ていないかじゃない」って言ってるじゃないですか。現時点では出ているか出ていないかはわからない、なにしろその放射線の影響っていうのは、何年も経って出てくるというチェルノブイリの事例もある。そして今現在、甲状腺、小児甲状腺がんも含めて、がんの患者さんはいらっしゃる。それが放射能が由来か、放射能が由来じゃないかわからないけど、数は増えてるんだからその可能性はあると。ただ、それは断言はできません。ずうっとそう言ってるんです。なんで、そうじゃないって言い切んなきゃいけないんですか? どうして逆に斗ヶ沢さんは、言いきる材料を持っているんですか? それはなんですか?

斗ヶ沢 じゃあ、後ほどそこを議論しましょうか。

上杉 :議論する必要は・・・いや

斗ヶ沢 考えを言いましょうか。

上杉 :ええ。

斗ヶ沢 でも今こちらの質問時間なので。あと「隠蔽の事実」という風に書かれているんですけども、つまり、健康被害を隠蔽しているかのような事が書かれているんですけれども。「健康被害やそれに伴う隠蔽、そうした現実を直視してこなかった大手メディアの報道」、つまり県民の健康被害が起こっているのに隠蔽している、そしてそれにメディアが加担しているかのような表現をされているんですけれども、「隠蔽の事実」というのはあるんでしょうか?

上杉 :私自身が隠蔽だと思った事実はあります。私自身が。

斗ヶ沢 どんな事実でしょう?

上杉 :まあ、物事っていうのは、何でもまあ主観だと思いますよね。で、3.11以降、原発の爆発の後、原発の爆発の後にですね、いわゆる放射線量が上がったと、空間線量が上がったと。その後に、スピーディーやモニタリングポストの公開ということに関して行政が、まあ事実上渋ったということがありますね、これはね。で、そしてそれに対してその報道に乗っかってしまったメディア、これが先ずあります。

で、どちらかというと、海外のメディアも含めて比較すると、日本のメディアは、これはずうっと私の持論でもあるんですが、記者クラブシステムの下、発表ジャーナリズムに乗っかって、行政や政治などが言うことに乗っかってしまいがちだと。で、その中で結果として、これはもう繰り返して説明しました。合成の誤謬的に、そういう風に、嘘や情報の隠蔽がシステムとして発生していると。だから、違うこともありますから、それをきちんと見てくださいという風に言い続けてます。そういう意味での情報隠蔽ですね。

斗ヶ沢 はい、上杉さん、話を微妙に逸らしてらっしゃるんですけれども、それは「これまで県民の健康被害やそれに伴う隠蔽」とありまして、つまり「健康被害に関する情報の隠蔽」であるという風に書かれてるんですけれども、「健康被害に関しての隠蔽の事実」はありますか? という質問を先ほどしました。

上杉 :なるほど、まあこれちょっと3問目になりますけど答えます。あの、補足の3問目ですけど。要するに、当時もそうですが、現在もそうですが、ここの部分前後がわかんないんで、答えにくいんですが、例えば、福島県立医大などが主として行った調査、これに関しては、要するに、サンプルを採るわけですね、血液もそうですが。それを当事者に返さない。これご存知ですよね? 県立医大だけで持つ。何で検査を受けた子どもたち、その親御さんに、その情報を提供しないのか。こういうことありましたね。毎日新聞もスクープしましたが。事前の秘密会でそういうのを出さないと。これはまさに隠蔽じゃないかと、こういうことを言ってる訳です。そして、それに対して、毎日新聞がスクープしたのずいぶん後ですが、それまでの間に、こういうことはずっと言われているし、取材もしている記者も知ってますが、なんで出さないんだと。それは結果として、メディア、記者の情報隠蔽じゃないかと、そのことを言ってる訳です。

斗ヶ沢 わかりました、納得はしませんけど。納得しないっていうのは、今仰ったように、例えば秘密会議の問題とか県民調査のそのデータが発表されないとか、そういう問題というのはまさしく毎日新聞が書いてるわけで、はい。 〔※13〕


上杉 :沢山いますね。毎日新聞が書いたの遅すぎますよ。それ毎日新聞のことはあまり言わない方がいいんじゃないですか? 今日は違う立場なんで。

斗ヶ沢 どうぞ、次の質問を。

上杉 :毎日新聞のこと言うんだったら、毎日新聞のこと訊きますよ?

斗ヶ沢 どうぞ、幾らでも。


質問6:上杉氏→斗ヶ沢氏 [01:22:00 - ] 事故当時のモニタリングポストの状況。「現時点で健康に影響ない」理由

(動画の該当箇所はこちら

上杉 :ということで、じゃあ、情報隠蔽に関してはとても私も勉強になりました。これの「週刊文春」の記事はもういいや。ええとですね、斗ヶ沢さんの記事、伺います。私は別に他の記事に興味ないんで。まあ、斗ヶ沢さんの記事も余りじつはそれほど興味ないんですけど、この部分はちょっと「あれっ」と思って気になったのがあったんですね。それはですね、あ、ここだ、「記者の目」。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :これはいつのかな。3月14日? じゃあこれ、これはちがいますね。これはね、福島県の・・・こっちだ。「記者の目」でですね、斗ヶ沢さんが書かれているのが・・・

斗ヶ沢 3月18日のことでしょうか? はい、事故から一週間後の「記者の目」ですね。 〔※14〕


上杉 :先ほどお見せしたやつですね。このなかで先ほどはですね、斗ヶ沢さんが書かれたのは「皆さんが今受けている放射線量は健康に全く影響しません。安心してください」と、15日、あの爆発がおこって線量が上がった時に、この記事を書かれているんですが、この記事の中です。これは関係ありません。

で、こういう風に書いてるんですね。「これは3号機の損傷箇所のがれき付近で測定・・・」、もうちょっとちゃんと言わなくちゃいけないな、私はちゃんと全部、前後言いますんで。

「不安が高まったのは15日午前、枝野幸男官房長官が『東京電力福島第1原発3号機周辺で、1時間当たり400ミリシーベルトの放射線量が測定された。これは健康に影響を及ぼす可能性がある数値』と発表した時からだ。この放射線量だと、1時間そこにいた場合、白血球の一時的減少などの症状が出る可能性がある。これは3号機の損傷箇所のがれき付近で測定されたとみられる特殊な数値で」、「特殊な数値」ですね、「特殊な数値で、同じ敷地内でも第1原発正門の放射線量は同10ミリシーベルト程度だったことが後にわかったが、『400ミリシーベルト』の数値と、健康への影響に言及した枝野長官の姿が繰り返し放映された。」という風に書いてます。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :この時にですね、斗ヶ沢さんは根拠としてですね、モニタリングポストの数値を挙げてます、この記事の中で、このような放射線量を測る。「福島県の、・・・」、この下のラインにあります、「各地で測定されている放射線量のほとんどは・・・」、すいません質問長くなって、これちょっと全部言わないとフェアじゃないと思ったんで。「・・・ほとんどは、(2)の飛来した放射性物質に由来している。福島県のモニタリングで測定された17日夕までの最高線量は最大でも30マイクロシーベルト(マイクロはミリの1000分の1の単位)以下で、多くは2〜5マイクロシーベルト。」こういう風になってます。もうちょっとその後は略しますが。

で、このモニタリングポストの数値などを根拠に、斗ヶ沢さんは、枝野官房長官の数値じゃなくてもっと低い数値だというようなことも仰ってると。まあ同じでもいいですけど。ただ、この時にですね、このモニタリングポスト、稼働してるの1ヶ所だけですよ。3月14日、その前の・・・まあいいや、3月14日に発表しているのは、モニタリングポストが、8ヶ所設置されていたんですけど、原子炉を囲むように。東京電力のモニタリングポスト。しかし、地震後全てのデータが送れなくなって、そして13ヶ所、これ福島県内の原発周辺のモニタリングポストも1ヶ所しか機能してないと。

で、このポスト1ヶ所? それからまあ測定機器を積んだ移動観測機器、後に動かしますけど、2台。これを1ヶ所だけのデータで、どうして斗ヶ沢さんはここまで断定的に数値が低い、そして、「この線量、放射線量は健康に全く影響しません」と、「安心してください」と断言できたのか、私にはどうしても理解できないんですが、まず現地に行かれたのか、そしてこれはどうやって測ったのか、教えてください。

斗ヶ沢 上杉さん大変誤解されてるんですけれども、福島県内には沢山モニタリングポストがありまして、原発周辺には8ヶ所ですか、

上杉 :あ、斗ヶ沢さん、3月18日の時点で言って下さい。

斗ヶ沢 3月18日の時点ですよ。

上杉 :私、3月18日時点のいま質問してるんです。

斗ヶ沢 そうですよ、まさしく。3月14日の時点で、或いは12日の時点でと言うべきでしょうか、つまり事故が発生した時点で幾つものモニタリングポストが動いています。それは原発事故に関係なく、ずっと前から、例えば福島市・郡山市・白河市などなど、モニタリングポストがあるんですよ。で、・・・

上杉 :知ってますよ、ちょっと待ってください、あの・・・

斗ヶ沢 いや、ちょっと待って。

上杉 :答えをください。私の説明、私の・・・ちょっと待って・・・

斗ヶ沢 答えてますよ。

上杉 :ちょっと待って。あの、いいですか、質問した側から、質問した側から・・・

斗ヶ沢 わかった。お答えします。

上杉 :ごまかさないでください、答えを。私の質問に答えてください。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :それは言う権利ありますよね、ルール上。私の質問に答えてください。

斗ヶ沢 上杉さんは当時、福島県内に1ヶ所しかモニタリングポストが機能していなかったという風に仰いましたが、それは間違いです。

上杉 :じゃあ、毎日新聞も朝日新聞も、間違えて記事を載せたということですね。

斗ヶ沢 いいえ、そんなこと言ってませんよ?

上杉 :え? だってそれ、毎日新聞の記事、朝日新聞の記事ですよこれ。

斗ヶ沢 朝日新聞がどういう風に書いたかは私は知りませんですけども、

上杉 :じゃあ読みましょう。またじゃあフェアになるように申し上げましょうか?

斗ヶ沢 いや、いいです、いいです。事実として福島県のホームページを見れば一目瞭然です。3月12日より前からの1時間ごとの放射線量というのは出ています。私はそれを基に自分でグラフ作って、放射線量が何日にどこで高くなったかというのをずっと見てました。福島市でも、郡山市でも、15日の夕方に高くなったという事は、そのグラフで一目瞭然ですよね。

上杉 :じゃあ、わかりました。その発表で、

斗ヶ沢 ・・・〔?〕して下さい、後で。

上杉 :あのですね。

おしどりマコ :すいません。

斗ヶ沢 はい。

おしどりマコ :ごめんなさい途中で。そこの、すいません、途中で割り込んでしまって、ルール違反だと思うんですけれども。そこの時点だけ飯館村の方から預かってきたことなので。飯館村の公式のモニタリングポストで、3月15日で44.7マイクロシーベルトだったんです。それを、その記事に関して飯舘村の方は〔斗ヶ沢氏が〕ご存じだったのかというのを訊いてほしいというのを質問の一つなので、今、お調べされていたと聞いたので、どうなのかなと思って。ちょっと皆さん、飯館村の人が見てます。すいません。

上杉 :あと44・・・あと質問中です私、2番目の補足質問にしときますけど。私が言いたいのは、今これ先ほど、取材と関係するのですが、じゃあ斗ヶ沢さんはもしかしてホームページだけで、これを判断されたのですか? そしてもう一つ、モニタリングポストが壊れてるということは政府が発表してます。私も官房長官会見入ってる日ですがこの日、3月18日、記事が出た日は。官房長官会見入って、そして各所に全部取材をかけている時です。もしかして、斗ヶ沢さんは政府の、そして、東京電力の、東京電力の会見にも入ってますが、ホームページだけで、これを判断されたんですか? それだけおしえてください。

斗ヶ沢 福島県のホームページで数値を得ました。

上杉 :そこだけですか、根拠は。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :じゃあ、どうして根拠をまず書かないのか、一つは。どうしてかというと、その時にモニタリングポストは壊れているという政府の発表がありました。福島県内の、先ず。じゃあ、それは政府の間違いということが一つですか?

斗ヶ沢 〔首を振る〕さっき言ったように、原発周辺のモニタリングポストというのは、かなり津波で壊れました。それがそこの記事にある話です。

上杉 :斗ヶ沢さん、ごまかすのやめましょうよ。だって、斗ヶ沢さんはここに書いてます、ご自身で。原発周辺、第一原発正面の放射線量は同10ミリシーベルトだったことを、こういう風に書いてるじゃないですか。

斗ヶ沢 はあ? また元に戻るんですか。

上杉 :いやだって、僕が訊いてるのは、モニタリング・・・、わざわざ全部言ったのはそういういう事なんです。原発内に設置されているモニタリングポストはこのとき1台しか稼働してなかったんですよ。なぜ原発周辺も含めてこういう、原発内は8〔台〕の内の1、そして原発周辺が13の内の、データありますけど、1だと思います。それが、どうして、いま原発のことを、この「記者の目」で斗ヶ沢さん書かれているのに、なぜ福島県内に今広げたんですか、話を。

だから僕が質問に答えて下さいと言ったのは、私の質問は、斗ヶ沢さんご自身が原発内の、そして周辺のことを、線量を書かれている訳ですよ。ね? ご自身で。そして、枝野長官も当日、これ枝野長官ですよ、枝野長官も、福島原発の、さらに詳しく第一原発の3号機周辺と言ってるんです。これ後に壊れてる事がわかりました。どうして壊れてる数値がお二方ともわかったのか? 先ず一つ目は。で、それは、特に驚くのは、斗ヶ沢さんがいま根拠としたものを何かと訊いてるだけなんです。合ってるかどうかは言ってないんです、私は。何を根拠にされたのかということを訊いてるんです。

斗ヶ沢 もう一回整理しますと、私がここで書いた「17日夕までの最高線量は最大でも30マイクロシーベルト以下で」っていう風に書いたのは、福島県内にあるモニタリングポストの数値です。

上杉 :え、違うでしょ、ちょっと斗ヶ沢さん、自分で書いたのちゃんと憶えてくださいよ。自分で書かれたのは憶えるって自分で言ったじゃないですか。「記者の目」、二回しか書いてないんですから、斗ヶ沢さんは。いいですか。斗ヶ沢さん、もう一回言いますよ、僕、同じこと。「これは3号機の損傷箇所のがれき付近で測定されたとみられる特殊な数値で」、「特殊な数値で」、これは3号機のがれき付近で「特殊な数値」、まず断言されてますよね。「同じ敷地内でも第1原発正門の放射線量は同10ミリシーベルト程度だった〔「だったことが後に分かった。」が原文〕」。

どうしてモニタリングポストが一個しか動いてないのに、この二つの事がわかったのか。そして、それをどうしてこの線量のことをここまで断定的にわかったのか、それを受けて、斗ヶ沢さんが、皆さんが、これ県内も含めて、「いま受けている放射線量は健康にまったく影響しません安心してください」と書かれているから、3月18日記事の時点で。だから、どうしてですか? と訊いてるんです。何を根拠に・・・

斗ヶ沢 「400ミリシーベルト」というのは東電が3号機周辺で測った放射線量ですね。これは可搬式のもので測った線量だと推定されますけども。「10ミリシーベルト」というのは第一原発正門のモニタリングポストで測っている数値ですね。で、私がこちらで論じているのは、福島県に今住んでいる人たちが、どの程度の線量を受けているかという事を、この「現時点で健康に影響ない」という以降の部分はそれを書いている訳です。

上杉 :わかりました。じゃあこれ・・・

斗ヶ沢 「原発で30マイクロシーベルト以下」なんて、どこにも書いてないですよ。

上杉 :わかりました、それで、わかりました、じゃあ、いまの1個目の質問を受けて、斗ヶ沢さんはそのソースというか、オープンソースですけど、福島県のそのホームページだと仰いましたね。で、福島県のホームページ、これが仮に合ってたとしたら、それは合ってるのですが、実際は、違いましたね。その後、先ほど丁度、おしどりマコさんも入ってきましたけど。結果として、そのモニタリングポストの数値、例えば飯館村のモニタリングポストの数値も当日、当日ですね、3月4月、もっと遙かに高い数値を示していました。

斗ヶ沢 最高でさっき仰っていたように44マイクロシーベルトですね。

上杉 :ええ、当日ですね。ということを受けて、斗ヶ沢さんは、そこの事を知らなかったと。3月18日。これはしょうがないんです、人間ですから。でも、それ知らないんだけど、「皆さんがいま受けている放射線量は健康に全く影響しません、安心して下さい」と、断言したと。自らテレビ福島において、ラジオ福島の中で答えたことを毎日新聞に書いている訳です。これ、じゃあ、訂正されます?

斗ヶ沢 いえ、訂正するつもりは全くありません。

上杉 :え、何でですか?

斗ヶ沢 何故かというと、これ、最大で44マイクロシーベルトだったとしても、全く結論に変わりはないです。

上杉 :ということは、飯館村は、じゃあ例えばですね、いま出た44が出たんで、飯館村の方は避難する必要はないと。

斗ヶ沢 私はないと思います。

上杉 :今も、現在もですか?

斗ヶ沢 はい

上杉 :全員?

斗ヶ沢 はい。ああいや、村内避難というのはあるべきだと思ってます。しかし全村避難というのは必要がないというのが私の一貫した立場です。

上杉 :斗ヶ沢さん、村内避難て最初いいました?

斗ヶ沢 いえ、あの全村避難の必要がないという風にずっと主張してます。

上杉 :村内避難て言葉使いました?

斗ヶ沢 はい?

上杉 :村内、村内での移動ですね。

斗ヶ沢 いや当時は知りません、いや使いませんでした。

上杉 :じゃあ、どうしてその村内の中で、線量の差がある、これ当たり前ですね、あるのにも関わらず、要するに「放射線量は健康に全く影響しません」、現在のね、ここまで断言できる、その根拠を教えてください。

斗ヶ沢 はい、ここに書きましたけども、仮に30でも40でもいいですけれども、現実問題としては外部被ばく線量というのはCTの1回分で、まあこの試算だと230時間分ですね。で、問題は、この時点で直ぐ逃げるかどうかということがポイントなんですよ。議論のポイントは。

上杉 :ん? そんなこと訊いて・・・

斗ヶ沢 で、私がここに書いたことは、結論としては直ぐ逃げる必要はないという事です。というのは、現時点で少なくとも急性影響がでる数値ではないし、また将来の晩発影響が出る数値よりもレベルは低いわけですね。そういう事ともう一つ、仮にその事故が拡大した場合どうなるかという議論をして、最悪の場合でも事故が起こってから逃げるんでいいでしょうという、そういうことを書いた訳です。これについて何故かというとね、上杉さんが先ほど仰ったように、・・・

上杉 :あ、ちょっと答えはもういいです、あの、十分納得しました、いまの、私の質問に対しては。じゃあ最後に、この補足の最後ですね。この部分では、基本的に、結果としてですね、やはり外部被ばくは確かに一瞬です、一瞬というのも変ですけど、まあ、3月15、16、17、21、22、23とか、その線量、高濃度のプルームが抜けたという部分に関しては、本当は、私個人的には、避けられたのになと。特に二回目は、というのがあります。

ただ、その後に重要なのはチェルノブイリの知見や、或いは経験もふまえて私たちにとって重要なのは、内部被ばくとどう向き合うかだと思うんですね。で、その内部被ばくが今後起こりうるからこそ、例えば飯館村、まあ象徴的ですけど、含めて、やはり線量が今現在高くなくても、蓄積ですから、放射線量は。それで避難する必要があるんじゃないかと。こういう風に私自身は言っていた訳です。

ただ私は、これは一貫してそうなんですが、政治、行政に対して「避難をさせるべきだ」ということを言い続けてます。記事でも。現地の住民に向かってそういうことを言ったことは、3月の最初の一回だけ、つい感情的になって言ったことあるんですが、それ以外は一回もありません。どうしてかというと、判断できないからです。一貫して政治行政に直接訴えるという事をやってます。記事であったり、或いは民主党の、当時の内閣官房ならびに政治家に。それは、そういうことを、やっぱり住民が判断すべきじゃないという風に思ったからですね。で、それを受けてでも、やはり、きちんと行政は、ここの高さでは判断した方がいいんじゃないかという風に思ってましたが、斗ヶ沢さんは、繰り返すんですが、この時点を含めて、要するに、「皆さんが現状の受けている放射線量は健康にまったく影響しません、安心してください」と。少なくとも、この文言は5月の末まで飯館村に対しても使ってましたよね?

斗ヶ沢 はい。

上杉 :これはまだその方が正しい、つまり飯館村の対応、政府行政については間違いなかったと。そういう風に思われますか?

斗ヶ沢 ん? 間違いなかった?

上杉 :要するに全村避難の必要はないと言ったじゃないですか。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :いまだに全村避難は必要ないと思われますか?

斗ヶ沢 「なかった」と思います。もう避難してるんで。

上杉 :いや、あの、結論は、斗ヶ沢さんがどういう風に取材されて思われてるかが訊きたい。

斗ヶ沢 私は、全村避難の必要は無かったという風に今も考えております。

上杉 :じゃあ、わかりました。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :いいですよ、それで。

斗ヶ沢 関連質問もなし?

上杉 :いや、いまその関連質問を二つしました、ルールなんで。


質問7:斗ヶ沢氏→上杉氏 [01:40:20 - ] 読売記事の盗用問題について。「ミス」と「捏造」の違い

(動画の該当箇所はこちら

斗ヶ沢 はい、もう時間もあんまりないんで、これは上杉さんの見解を短く聞いとくだけでいいんですけども、読売新聞のコピペ問題というのがありまして、読売新聞で載せた一覧表を、上杉さんがメルマガでそのまま転載したと。盗用ではないかという疑惑を持たれてるわけですね。

それで、上杉さんは、「そういう海外の対応について大手メディアは一切報じず、自分が言っていたんだ」ということを仰っていますけれども、まず現実問題として、たとえば3月18日に〔紙をカメラに示し〕まあこういうような形で、「放射能不安各国に拡大」というような記事が毎日新聞にも載ってるわけですね〔※15〕。で、読売新聞が3月19日に一覧表つきで報道したという〔※16〕。つまり、「いわゆる大手メディアは報道していた」という話なんですけれども。これについて二つです。

一つは、結果としてでもどうでもいいんですけれども、「読売の一覧表と上杉さんのメルマガの一覧表が同一のものかどうか」、というのが一つと、それから、「大手メディアはそういう問題を報じていなかったという事が間違いであります」という風に私は申し上げてますが、それについてのコメントを頂きたいということです。


上杉 :はい、これはもう繰り返し繰り返し繰り返し繰り返しお話してるんで、斗ヶ沢さんがそのことについては、あまりご存知ないんだなというのが思います。まずこれは、

斗ヶ沢 いや、あの・・・

上杉 :私が今答えてます。まず一つ目に、印象操作的に言ってきた「大手メディアは報じていない」、これは色んな所で私言われます。で、それについては、この前ですね、だいぶ前ですけど、もう一部変えました、表現を。訂正してません。変えました。

それはどういうことかというと、「大手メディアは、少し、一部、報道したものの、充分な報道はしていない」と。そして3月の18日以降、また20日過ぎ、また元に戻ってしまって、報道をしない時期があったと、そしてまた5月に始まったと。メルトダウンを含めてそうです。3月の11日の事故直後からは比較的報道するんです。ところが15から少し段階的に下がります。これ全部検証しました。

それから、その後19日、20日、そして25日ぐらいになると、また一旦その報道が消えます。象徴的な言葉が「炉心溶融」という言葉ですね。それが「炉心溶融」から変わってですね、「炉心損壊」「燃料棒損壊」になります。それから今度、「一部燃料棒損壊」、段々後退するんです、一回目で。先ずその時点のことを強く言っていました。何で後退する必要があるんだと。ちゃんと自分たちの報道を、だからこれ、まあね、変化する前のものも勿論あります。

これ実は朝日新聞の奥山さんから取材を二回受けて、その8ヶ月後にようやく記事になった時にも、二回目の取材の時に私言ったんですね、一回目の取材終わりで。今のこと、傾向として。大手メディアの方はそういう風に最初は良かったんだけど、勇ましかったんだけど、途中から段々発表の方に乗っかってしまいましたよ、と。だから、検証するんだったら、ちゃんと20日過ぎのやつも、ちゃんと検証して下さい。と言って、で、持って来て下さいねと言ったら、次持って来なかったんですけど。まあそれはいいとして、いずれにしろそういうことを申し上げたんです。

で、これに関しては私の言葉は強いということもあったんで、じゃあ誤解を解く為に「充分ではない」という風に言葉を変えたんです。そして6月になってメルトダウンを認めてから、政府が、そこからは、正直まあ充分だと思ったんで、私自身もそこについてはもう基本的には言ってません。当時不充分だったという風に言わせて頂いてます。そこは訂正しました。訂正というか、まあ表現を変えました。これはもう何度も発表してるんで、たぶん斗ヶ沢さんもご存知だと思うんですが、今のこと。あえて質問されたと思いますんで答えました。

もう一個、読売盗用に関しては、前提として、ああそうだ、これ出さなくてもわかるんだけど、裁判中、訴訟中ですこれ。今うちの事務所のスタッフが出しましたが、というのもこれ訴訟中のやつは答えられません。一つは、これはまあ、斗ヶ沢さんもご存知だと思います。一つだけまあ訴訟に関係ないこと言うと、盗用したか盗用してないかという事実、全くありませんと。

これはもう、ジャーナリストの記者の斗ヶ沢さんも一緒ですけど、ミスというのは沢山ありますよね。私も沢山ありますし、私も基本的にはそういうの非常に多いんで、自ら『小泉の勝利 メディアの敗北』っていうですね〔本棚から本を取り出し〕丁度ある、この本書いたぐらいです。これは後程あげますが。これはどういう趣旨かというと、全部、自分の記事を全部検証して、どんだけ誤報したかという、これで一冊作ったんです。それ以降も自分のミスは、先程の夕刊フジもそうです、間違えたらすぐに訂正します。3日後には訂正しています。それから、他のことに関しても、間違えたものは全て訂正します。この記事のみならず『官邸崩壊』という本も、すぐに当時のソースから、官房副長官から電話かかってきて訂正してくれって言うんで、すぐに次の版で訂正しました。ルールは、書いたもの、あるいは発言したもの、の所で訂正するという風にしています。

例えば『とくダネ!』で、政治のシーンを答えた、当時レギュラー時代、答えて間違えたら次の日の『とくダネ!』の出演の時に、冒頭「たいへん申し訳ないです」と謝って、小倉さんは「そんなことしなくてもいいよ」と言ったこともありますし、私自身の中ではとにかく訂正、それからそういうことを、ミスに対してちゃんとやることにしています、これは。ですから斗ヶ沢さんの部分で私が間違えればすぐに訂正しますし。

ただ、それに対して盗用と捏造、これに関しては、ジャーナリスト生命終りなんですよこれは。絶対にやるなと言われました。ミスはいいと、ただこれをやったら、一発でキャリア終りだと。当時、東京支局長のハワード・フレンチに言われ、そして私自身もそれは当然だと思ってる。さらに、先ず、捏造や盗用をする必要はないわけですね。ジャーナリストであるならば。別に、何か、失敗したら訂正すればいいわけですから、正に、それが一つです。そして、私自身の過去の記事、もう何本も、本も30冊ぐらいありますし、記事調べてもらうとわかりますけど、今回の読売の盗用・捏造というのは、2ちゃんねるの情報から発信されてますが、それを、以外に何一つ、みなさん血眼になって捜していると思いますが、何一つありません。

何故ならばそんなことやったことないからです。過去も、未来も、現在も。ですから、今裁判になっているのは、どうしてかと言うと、ここだけは、絶対に、許せないと。他のことは何言っても構わないと。批判だろうがなんだろうが、意見の違いはいいと。だから斗ヶ沢さんのも別に僕いいと思ってるんですよ、こうやって話し合えるから。面白いですし、お互い僕も勉強になるんで。ただ、捏造と盗用に関しては、これだけは絶対に認められないのは、やったことないからです。これは私が自分の人生かけて証言できますし、そして・・・

斗ヶ沢 いいでしょうか?

上杉 :これだけは絶対に認められない。そして、それについて質問されたら、ここだけははっきり無いと言います。以上です。

斗ヶ沢 はい、①、私は「一覧表が同一のものかどうか」という質問をしたんですが、それに対して、

上杉 :え? 盗用って言ったじゃ・・・

斗ヶ沢 「裁判中だから答えられない」と。それで、「人間にミスがつきもの」って、私がそういう話は質問してませんが、ミスの話をしたというのは「今回の件がミスから起こった」ということを仰りたいがために言ったんですか?

上杉 :全然違います。

斗ヶ沢 違いますか。

上杉 :違います。今言ったのはルール、要するに間違えが、

斗ヶ沢 ご自身の考えの話ですね?

上杉 :間違いを犯さない。どうして私が盗用してないかという根拠を話しました。

斗ヶ沢 わかりました。

上杉 :本当は裁判中は、これは話さない方がいいんですけど、まあ折角ね、こうやって話してるチャンスだから、申し上げようかなという風に思ったんで、申し上げたんですね。

斗ヶ沢 第2点として、・・・

上杉 :2点、補足の方ですね。

斗ヶ沢 補足2です。「盗用」と「ミス」っていうのは実は難しくて、例えば、あ、「捏造」と「ミス」ですね。例えば私が、誰か、彼なら彼でいいんですが、「彼がこういう風に言った」というのを原稿書くとしますね、原稿の中に。で、ところが、それは勝手に書いたものだったという場合に、これは「捏造」っていう風に我々は言うわけですけれども、彼から「そんなこと言ってないぞ」って言われた時に、「おお、これはちょっと他の人が言ってた。ミスだから。」って言ったら、それは「捏造」ではなく「ミス」になるわけですか?

上杉 :そんなこと言いました?

斗ヶ沢 いえいえ、あの、私が質問しているんです。そういう場合を想定して。

上杉 :じゃあもう一回言って下さい。今ね、斗ヶ沢さんの言う意味がわかんなかった。もうちょっとちゃんと質問してください。

斗ヶ沢 はい、私が勝手に談話を書いたと。しかし、談話を言ったという人は「俺はそんなこと言ってない」と言った場合に、私は「あのう、いや、ちょっと間違えて他の人が話したことを、ミスって書いただけだ」と言った場合は、それはもう「捏造」ではなく「ミス」ということになるわけですか?

上杉 :斗ヶ沢さん最初の質問でしょそれ? 最初の。

斗ヶ沢 いえいえ、今、新しい質問ですよ。

上杉 :最初の・・・

斗ヶ沢 立場に関する質問です。

上杉 :それは「ミス」じゃなくって、最初に言ったように、談話を作ったら「捏造」ですよ。談話の取り違え、「ミス」じゃないですか。

斗ヶ沢 その判断っていうのは、結局自分しか出来ないわけですよね。

上杉 :そうですよ。だから、それを全部証拠に出したんで。ここは大事なとこですけど。斗ヶ沢さんね、どうしてもそれ思い込みで質問するのは止めた方がいいですよ。先ず、ひとつね、そういう質問の仕方をするんだったら、僕いくらでも出来ますよ、毎日新聞に絡めて。そういうフェアじゃない質問は良くない。何故かと言うと、先ほど僕答えました、それ、きちんと。もう一回同じ質問されてますけど、それ、あれでしょ? 夕刊フジのこと言ってるんでしょ今?

斗ヶ沢 まあ、形はそれに近いですけど。

上杉 :だったら関連じゃないじゃないですか。そういうね、そういう手を、自分で作ったルールを破るのは良くないと思いますよ。

斗ヶ沢 いや、今のは、

上杉 :だって今のその、読売のことを訊いてきたじゃないですか。

斗ヶ沢 はい、それに対して、

上杉 :じゃあ読売のこと訊いて下さいよ。いや、夕刊フジだったら夕刊フジで別問立てましょうよ。

斗ヶ沢 ちょっと待って。

上杉 :ちょっと待って下さい。それをやりだしたら、いくらでも訊けるじゃないですか。そういう風に関連付けて。何でも訊いてもいいですよ。ただ斗ヶ沢さんが自ら作った関連と、そのルールを自分で破るのは、それはフェアじゃないでしょ。

斗ヶ沢 いま、上杉さんが「自分はミスはするけれども、盗用・捏造は一切しない」という話を新たに今されたんで、それについて、「ではこういう場合はどうだ?」っていう風に訊いたわけです。

上杉 :新たにじゃないでしょ今の。「ミスはします」と言ってますよ。

斗ヶ沢 はい、わかりました。

上杉 :どうしてかと言うと盗用・・・

斗ヶ沢 この議論はあまりしてても、生産性がないんで。

上杉 :自分で・・・

斗ヶ沢 はい、どうぞ。

上杉 :斗ヶ 沢さんちょっと、先ずね、あの、これまた始まったんですけど、要するに、自分で作ったルールは自分で守りましょう、私守ってるんですから。この会・・・これが始まる時もそうですよ。相互取材、「好きな日時で、好きな場所で、好きな取材方針をお任せします」と言ってきて、私はそれを守ったわけです。そして、もう一個。同じことを言ってんです。もう一つ、「ニコニコ動画を入れて下さい」って言ったの斗ヶ沢さんですよ。

斗ヶ沢 「入れて下さい」とは言ってません。

上杉 :放送、生放送、そんなこと・・・

斗ヶ沢 「出来ないでしょうか」と申し上げました。

上杉 :同じことじゃないですか、僕は何もそんなこと思ってないんですから。で、それを・・・

斗ヶ沢 上杉さんには依頼してません。

上杉 :じゃあ、誰に依頼したんですか?

斗ヶ沢 え? いや、「出来ないでしょうか」って打診したら、上杉さん側が「ニコニコ動画でやります」という風に連絡してきたという経過です。

上杉 :逆じゃないですか? 斗ヶ沢さんが「ニコニコ生放送は出来ませんでしょうか」と言われましたよね、最初に?

斗ヶ沢 はい。

上杉 :言われましたよね? だってそれ、斗ヶ沢さんが仰ったことじゃないですか?

斗ヶ沢 ええ。

上杉 :だからやってるわけですよね? で、その後に・・・

斗ヶ沢 いえいえ。

上杉 :いいんです、ここで。条件を、更にどんどんどんどん日に日に日に日に変えてますよね?

斗ヶ沢 いいえ。

上杉 :変えてるじゃないですか。今日だって、これユーストリーム入るって。

斗ヶ沢 それは、あの、すでに・・・

上杉 :ルールを決めた以上は・・・

斗ヶ沢 だいたい・・・

上杉 :あの、ちょっと、斗ヶ沢さん、これ、関係ない話だからやめてもいいんですけど・・・

斗ヶ沢 もう、うん、意味が無いんでやめましょう。

上杉 :止めましょうか、下らない話なんで。

斗ヶ沢 はい、この舞台裏はあとで私が報告します。

上杉 :こちらも話します、全部、それをどうしてかというと・・・

斗ヶ沢 やめましょう、意味はないんで。

上杉 :今のことも、意味無いことですよ。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :だって、さっき話をしたこと、全部答えられますよ、そっちのほうは。裁判について言ったことじゃないですか読売の記事。それで関連とかは、それについての関連を2問まで質問していいって言ったの、入れるようにしましょうって言ったの斗ヶ沢さんでしょう?

斗ヶ沢 だから2問目としてああいう質問したわけでしょう?

上杉 :いや、関連じゃないじゃないですかそれ。

斗ヶ沢 だって、言ったことに対しての新たな質問ですから。

上杉 :じゃあいいです、もう一回言って下さいそれ。

斗ヶ沢 はい、もういいですよその問題。

上杉 :そういうやり方するんだったらいいですよ。それはねえフェアじゃない。

斗ヶ沢 あと7分しかないんで、一番大切な質問。あ、あなたの質問の番だ。

上杉 :僕の質問ですよ。

斗ヶ沢 どうぞ、はい。


質問8:上杉氏→斗ヶ沢氏 [01:53:50 - ] 原発事故と避難の責任。政府基準を記事に書くと風評被害?

(動画の該当箇所はこちら

上杉 :いやあ、本当驚くなあ。ということで、とはいえ、ジャーナリストの方だったら、きっとそういうルールを守って下さると思って言いますが、一つ斗ヶ沢さんに質問があります。

何かそのジャーナリズム論やってもしょうがないんで、本当に私自身一番気にしていることをやりたいと思いますが、斗ヶ沢さんが取材をされているかどうかは私わかりません。先ほど、二問訊いた時は二問とも取材をされてなかったことで、わかったんですが。福島県でですね、斗ヶ沢さんが・・・、福島県で、何回行かれたかわかりませんが、対談をされたり講演をされたりしています。そしてこれは福島県ではないと思うんですが、その対談の中で、シンポジウムの中で、斗ヶ沢さんこう言う風に言っています。

「エネルギーフォーラム2011年5月号」〔※17〕、「政府は福島県飯舘村などを計画的避難区域に設定して避難を求めていますが、これには問題があります。線量率が事故直後に比べて明確に減っていて、放射性物質の量も減っている今になって、避難する合理的理由はないし、避難生活による直接の健康影響や生活基盤の損失が発生します、放射線影響の最小化ではなく、生活や健康への影響の最小化を目指すべきです。」という風に書いてます。で、この他にもですね、このような形で、風評被害のことも書いてますね。えー・・・


斗ヶ沢 すいません。時間が無いんで質問を短めにして下さい。

上杉 :質問をきちんとしないと、また誤解されるといけないんで。いずれにしろ、じゃあこの今のことを受けてですね、基本的に斗ヶ沢さんは、今回の原発事故に伴う報道、ありますね。これに関して、要するに、線量が高いとか低いとかとは別に、内部被曝を恐れて避難すること、これについては基本的には誰に一義的に責任があると思いますか?

斗ヶ沢 避難に関して言うと、政府に第一義的な判断と責任、第二には福島県、そして個人ですね。はい。これは誰が決めるってものでは、つまり、一つの所が決めて、それが絶対ってものではないと思いますが、第一義的には政府だと思います。

上杉 :じゃあ今回の事故、今回の事故に関して、最も一義的に責任があるのは誰だと思いますか? その避難をもたらしたような。

斗ヶ沢 東電です。東京電力が第一の責任、そして、原発政策を推進してきた国が、それに次ぐ責任があると思ってます。その責任は非常に重大だと思ってます。

上杉 :じゃあそれが、東電が起こした事故で、避難などの責任は一義的には政府や、それから、まあ行政って仰ってませんが、政府があるという風に断定した斗ヶ沢さんですが、じゃあ、事故として発生した原発事故、それに伴って放射線、放射能が外に出てるわけですね、放射線、物質が。それがあるにもかかわらず、要するに、このような避難を煽るような、メディアあるいはジャーナリストがいるという風にずっと仰ってます。これは。危機を煽ると。ただこれは、問題はジャーナリストにあるんではなくて、それは東電もしくは政府にあるという風に僕は考えるんですけど、斗ヶ沢さんはそこは違うんですか?

斗ヶ沢 いえ、事故の責任は東電及び政府にあります。

上杉 :斗ヶ沢さんの話を伺っていると、この放射線量を含めて、放射能の実態も含めて、基本的には、これが風評被害という言葉よく使われますけど・・・

斗ヶ沢 いえ、そんなに使ってません私は。

上杉 :ここにも使ってますよね、いや、お話したように、風評被害を・・・

斗ヶ沢 「使ってない」って言ってません。「そんなに使ってません」と。

上杉 :いま言いましたよね。

斗ヶ沢 いや、あなたは、「よく使っている」と仰いましたが、私は「使ってはいますけれども、そんなに多くはありません」と言っただけです。

上杉 :あの、多いか少ないかは・・・

斗ヶ沢 いいです、はい。

上杉 :まあそれは、絶対値じゃなくて相対的なもんではないでしょうか。他の記者と比べると使っていると私は申し上げたんで、そこは。で、それについて、じゃあ、私の質問が最後になるのは丁度いいんですけど、要するに、もう時間ないですけど、基本的に、斗ヶ沢さんはジャーナリストの立場で、このような被曝の危険性を訴えること、記事にすること、根拠も示しながら。これは駄目だという立場だと思うんですが、何故ですかそれは?

斗ヶ沢 いえ、被曝の危険性を訴えることを、駄目だと言ったことはひとつもありません。

上杉 :福島に関して。

斗ヶ沢 はい、ひとつもありません。あの、「被曝というののレベルをきちんと見ましょう」ということです。

上杉 :レベルを見てきちんと数値を出してるにもかかわらず、それを「でたらめな報道だ」というようなことを書かれましたね。

斗ヶ沢 いや、例えば、では上杉さんは何マイクロシーベルト/1時間あたりだったら危険、それ以下だとそうじゃないってのは、数値をお持ちですか?

上杉 :はい、斗ヶ沢さんがどうぞ。私の質問の番です。

斗ヶ沢 え?

上杉 :私の質問の最中です。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :斗ヶ沢さんに今、質問しているんです。答えて下さい。

斗ヶ沢 すいません、もう一回質問をして下さい。

上杉 :ですから、ジャーナリストが危険だということに・・・

斗ヶ沢 あ、それは答えたでしょう。

上杉 :いや、答えてないです。

斗ヶ沢 ですから、ちゃんと数値を示して、それの危険度がどのくらいであるかっていうことを述べるべきです。

上杉 :じゃあ、斗ヶ沢さんが言って下さい。

斗ヶ沢 ゼロか百じゃないんですよ、それは。

上杉 :斗ヶ沢さんが言って下さい。

斗ヶ沢 私は、福島の空間線量と、それから内部被曝の現状を、いろんなデータを含めて、今は健康被害は出ていないという風に、出ていないレベルの放射線であるという風に思ってます。

上杉 :何、具体的にどのぐらいの数値ですか?

斗ヶ沢 はい?

上杉 :具体的にどのくらいの数値ですか?

斗ヶ沢 この「記者の目」にも書きましたけれども、ホールボディーカウンンターの調査・・・

女性の声:・・・〔録画?〕は終了してまーす。

斗ヶ沢 はい。ホールボディーカウンターによる調査というのは、南相馬市立病院とか色んな所でやってますけれども、殆ど外部被曝の・・・

〔※ここでニコ生終了〕

斗ヶ沢 ・・・1/100以下です。具体的に言うと、0.01ミリシーベルトぐらいの人が何人か検出されるというレベルで、殆どの人は検出限界以下です。で、外部被曝に関しては、ガラスバッジ調査というのをやっておりまして、で、福島の・・・

上杉 :じゃあ、あの具体的な数値だけでいいですよ、具体的な数値。

斗ヶ沢 ですから、ガラスバッジ調査などが、外部被曝線量というのは年間、まあ、1ミリシーベルトから2ミリシーベルトぐらいの人が、住民の1/3くらい、1ミリシーベルト以下の人が、まあ2/3弱、というような数値です。その数値はみんなわかってます。

上杉 :それは安全ですか?

斗ヶ沢 はい?

上杉 :そこは安心という結果ですか?

斗ヶ沢 住むのに問題ない数値だと。

上杉 :斗ヶ沢さん昔の記事で20ミリって書いてるの何ですかね?

斗ヶ沢 はい?

上杉 :昔の記事で20ミリって書かれているのは何故ですか? 20ミリって書かれてますよね? 随分前の記事で。

斗ヶ沢 20ミリという数値を書いたのは・・・

上杉 :ありますよね。なんで20が1になったんですか、どこで変わったんですか? 事故が起こる前〔?〕ですよね。

斗ヶ沢 え、何が20ミリ?

上杉 :20ミリ。

斗ヶ沢 それは「国が20ミリという設定にしようという風に言った」っていうことを書いているわけでしょ。

上杉 :どうして自分のを否定する意見を載せたんですか。その時に。正に風評被害じゃないですかこれ。斗ヶ沢さん、自分が風評被害起こしてるじゃないですかこれ。

斗ヶ沢 「政府が20ミリシーベルト、1年間20ミリシーベルトというのを基準にしましょうという風に言った」っていうのはありますよ。

上杉 :どうして、それを・・・

斗ヶ沢 私は別にその20ミリシーベルトに拘ってません。

上杉 :じゃあ、どうしてそれ、そういう間違いの、斗ヶ沢さんが今思っている数値と違う、20ミリという大きい数字を書いたんですか?

斗ヶ沢 いや、「政府がそういう決定をした」っていうのを書くのは何らおかしくないでしょ。

上杉 :それこそ正に斗ヶ沢さんが言う、批判している、風評被害じゃないですか。

斗ヶ沢 何でですか?

上杉 :何でですか、当たり前ですよ。

斗ヶ沢 いや、その論理構造が僕にはわからない。

上杉 :いや僕、すごい自分でよくわかるなあって思いますよ。だって、斗ヶ沢さんが自分で20ミリって言ってること、今に持って来たら、それこそ風評被害じゃないですか。自分が、自分が風評被害を過去に作ってたんですよ。

斗ヶ沢 はあ?

上杉 :そうでしょ。

斗ヶ沢 はっきり言って全然理解できない。

上杉 :え、もう一回言いましょうか。簡単じゃないですか。斗ヶ沢さんが20ミリって決めたのを書いてなかったらこんなこと言いませんよ。斗ヶ沢さん自分で・・・

斗ヶ沢 20ミリっていうのは政府が決めた数値でしょ。

上杉 :そうそう。で、そういう政府の風評被害を・・・

斗ヶ沢 それは私の判断とは全く別の話でしょうに。

上杉 :それを何で書いたんですか。

斗ヶ沢 はあ?

上杉 :だって、斗ヶ沢さん言ってるのは、メディアがそういうような政府や官房長官の発表もそうだけど、そういうことを書くのが風評被害のもとだって書いてるじゃないですか。

斗ヶ沢 そんなこと一度も書いてないですよ。

上杉 :最初の記事はそうですよ、そういうような。

斗ヶ沢 いいえ、一度も書いてない。

上杉 :いや書いてます、それは書いてます。そういう風に20ミリとか、大袈裟な数値を言うから、それが風評被害のもととなっていると、ずうっと言われているじゃないですか。斗ヶ沢さん。

斗ヶ沢 そういうことは書いてません。

上杉 :いや、1ミリで充分なのに、20ミリと、そういう風に書いてる、100ミリとか。

斗ヶ沢 「1ミリで充分なのに」って僕にはわかんない。

上杉 :いやだから自分で今1ミリって、さっき1とか2とか。

斗ヶ沢 今の現実の被曝量が、追加線量として、年間1ミリシーベルトとかそういうレベルではという風に、現状を申し上げてるんです。

上杉 :まあちょっと今のところは、僕はね、正直な話、詭弁だと思ってます。斗ヶ沢さん。

斗ヶ沢 え?

上杉 :詭弁。どうしてかと言うと、ご自身の発言に対して責任を持つべきだと思います。

斗ヶ沢 ええ、責任を・・・

上杉 :ご自身の発言、書いた記事に関して、事情が変わった、状況が変わったからといって、それを・・・〔?〕が変わったじゃないですけど、そういう様な、その時に言った時点で、自分の言葉を変えるというのは、それはジャーナリストとして私はね、非常に残念だと思う。

斗ヶ沢 それ、どこが変えたかっていう、どこを変えたかっていうのを指摘してごらんなさい。

上杉 :政府の、政府のとこじゃないですか。20ミリって書かれてましたよね。

斗ヶ沢 じゃあ後で、今は手許に無いでしょうから、今どこでそういう風に書いて、今こういう風に変わったっていうのを・・・

上杉 :いや、だから20ミリって今、今言った、言った所です。「放射線、私自身の認識では」って。

斗ヶ沢 だから見せて下さいって。

上杉 :ありますよ。今、認識あったでしょ、その、過去の政府・・・

斗ヶ沢 政府が・・・

上杉 :もう止めましょう、もう、今の言葉・・・

斗ヶ沢 はい、じゃあどうですか、最後に一言づつ。

上杉 :いや結構です。これはもう時間なんで。

斗ヶ沢 そうですね、はい。

上杉 :あの、どうぞ、私達の今のことに関して、あの・・・

斗ヶ沢 じゃあ、最初のルール通りに、今日のやつはお互いに自由にコメント、しかし、何か恣意的な使い方をしたとか他方が判断した場合は、抗議をして相手も対応を検討するということでいいですね。

上杉 :はい。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :斗ヶ沢さん、今、うんと、それついては、さっきご自身でまあ認識してるからいいや。あの、政府の発表のことを斗ヶ沢さんが、そういう記事に書いているものですね。それに私、繰り返し言ってるのは、そういう記事を書いてるんだったら、自分でその記事を、「これは政府の発表だから本意ではありません」って書くのが筋じゃないかということを説明したわけです。

斗ヶ沢 政府の決定に対して、「こうすべきである」というのは、色々書いてますよ。

上杉 :今日、自分で言っておいて、いや、人の記事だったら、わかりますよ、毎日新聞で、あなた自らそれに書いておいて、日本で原発事故が起こったからといって、変えるのはやっぱりそれはフェアじゃないですよ。最初から一貫して、私はチェルノブイリの事故が起こってからも、今の基準でずっと仰ってるんだったら、斗ヶ沢さんの、やっぱり見解というのは、あ、凄い立派だなと、思いますよ。

斗ヶ沢 でもその20ミリってのは何のお話ですか?

上杉 :斗ヶ沢さんが、はい、いいね、取りあえず時間は時間なんで。

斗ヶ沢 はい。

上杉 :約束なんで。

斗ヶ沢 では以上、終了します。



参考:



更新
2013.06.18 各質問のトピックを追加。要約を移動。
2013.06.19 訂正数ヶ所 質問6斗ヶ沢氏「すぐに出る」→「すぐ逃げる」、質問8「ラジオを終了します」→「では以上、終了します」
2013.06.21 毎日新聞の記事(2012年10月3日「秘密会」のスクープ、1999年ダイオキシン騒動など)を追加
2013.06.24 エネルギー・フォーラム記事追加
2013.07.16 斗ヶ沢氏ブログへの参考リンクを追加



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