斗ヶ沢秀俊氏との相互取材-要約

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  • 質問1(斗ヶ沢氏→上杉氏)書き起こし全文はこちら

斗ヶ沢 夕刊フジ記事でウォールストリート・ジャーナル記者の談話を取ってなかったと認めるか。
上杉 :談話は取った。記事にある言葉を彼女たちは言ってないと思う。「線量が高すぎて人が住めない地域も出てくるのではないか」と自分が彼女たちに言ったことはある。
斗ヶ沢 『福島、郡山市には人が住めない』という見出しは、記事中の二人の記者の発言を担保に付けられている。その二人の記者の発言が公式になかった。にも拘わらず記事は虚報と認めないのか。
上杉 :メモの取り違えで、別の記者が該当コメントをしていたのだから虚報ではないという認識。

  • 質問2(上杉氏→斗ヶ沢氏)書き起こし全文はこちら

上杉 :斗ヶ沢氏は記事で「『福島、郡山市には人が住めない』との見出しの虚報をした著名ジャーナリスト」と書いているが、その根拠は何か。
斗ヶ沢 二人の記者の発言がなかったのだからその時点で虚報だと判断している。毎日新聞では見出しも含めて書いた記者が責任を負う。
上杉 :夕刊フジでは、見出しは記者当人でもチェックできないようになっているので責任をとれない。
上杉 :福島県内には人の住めないところもあるというのは間違っていない。県内全域で全部人が住めるか。 
斗ヶ沢 県内全域なら福一のサイトも含まれてしまうし、20キロ圏の内外をごっちゃにするのはおかしい。現実問題として当時20キロ圏内は立入禁止、計画的避難区域に人は住んでおらず、人が住んでる所に関しては問題ないというのが基本認識。

  • 質問3(斗ヶ沢氏→上杉氏)書き起こし全文はこちら

斗ヶ沢 上杉氏は記事に「被曝の安全を訴えてきた斗ヶ沢秀俊記者」と書いている。私が「被曝の安全」を訴えたという実例を示してほしい。
上杉 :私の間違いだった。「被曝の安全」ではなく「被曝の安心」だった。
斗ヶ沢 私が「被曝の安心」を訴えたという実例を示してほしい。
上杉 :これから調査する。

  • 質問4(上杉氏→斗ヶ沢氏)書き起こし全文はこちら

上杉 :自分と意見の違う記事が毎日新聞に載ったら、私を批判したように紙面を使って批判するのか。
斗ヶ沢 過去にダイオキシン問題をめぐって紙面で他の記者を批判した。
上杉 :記事で私の事を取りあげながら取材しなかったのは何故か。
斗ヶ沢 メインじゃないから。
上杉 :おしどりマコについてはもっと取りあげているのに取材してない。
斗ヶ沢 おしどりマコ氏もメインではない。読めばわかるはず。

  • 質問5(斗ヶ沢氏→上杉氏)書き起こし全文はこちら

斗ヶ沢 記事の中で、県民の健康被害が起こっているのに隠蔽され、それにメディアが加担しているかのように書いているが、その実例は何か。
上杉 :沢山記事を書いたので、いつの記事だかわからない。記事の前後の文脈がわからない。
斗ヶ沢 一般的な事例として、放射線影響による県民の健康被害としてどのようなものがあるか。
上杉 :被害が出ているとも出ていないとも言えない。
斗ヶ沢 県民の健康被害に関する情報隠蔽の事例は何か。
上杉 :毎日新聞もスクープした福島県立医大の調査でサンプルを当事者に返さなかった件。

  • 質問6(上杉氏→斗ヶ沢氏)書き起こし全文はこちら

上杉 :事故当時原発付近のモニタリングポストは壊れて1台しか稼働してなかったのに、その数値だけを基に「健康に全く影響しません」と書いている。
斗ヶ沢 福島県内で当時幾つもモニタリングポストが稼働しており、記事はその数値に基づいた話をしている。福島県に住んでいる人たちがどの程度の線量を受けているかについて、「現時点で健康に影響ない」と書いている。
上杉 :飯館村で当時最高44マイクロシーベルトだったが、これでも健康に全く影響しないというのか。
斗ヶ沢 今住んでいる場所で影響はなく、全村避難の必要はなかったという結論に変わりはない。

  • 質問7(斗ヶ沢氏→上杉氏)書き起こし全文はこちら

斗ヶ沢 読売新聞のコピペ問題について、読売の一覧表と上杉氏のメルマガの一覧表は同一のものかどうか。また「大手メディアは報じていない」は間違いだと思うが、それについてはどうか。
上杉 :「大手メディアは報じていない」は「充分な報道はしていない」に一部表現を変えた。訂正はしない。捏造や盗用はしていない。ミスに対してやることはやっている。
斗ヶ沢 例えば人の発言を記事に書いて、その発言が実は無かったとなった時、「これは別の人が言ってたから」と言うと捏造でなくミスになるのか。
上杉 :それは夕刊フジの話で(読売コピペ問題の)関連質問じゃないからルール違反だ。

  • 質問8(上杉氏→斗ヶ沢氏)書き起こし全文はこちら

上杉 :被曝を怖れた避難の責任や、原発事故の責任は誰にあるのか。
斗ヶ沢 前者の責任は第一に政府、第二に県、その次に個人。後者は東京電力と原発政策を推進してきた政府に責任がある。
上杉 :斗ヶ沢氏は、被爆の危険性を訴えるのはダメだという立場だがそれは何故か。
斗ヶ沢 被爆の危険性を訴えるのがダメだと言ったことはない。被爆のレベルをきちんと見ましょうと言っている。
上杉 :具体的にどれくらいの数値なら安全なのか。
斗ヶ沢 ホールボディーカウンターやガラスバッジ調査でこれまで出ている数値は住むのに問題ない数値。
上杉 :斗ヶ沢氏は昔の記事で20ミリシーベルトと書いていた。風評被害だ。
斗ヶ沢 それは「政府がそういう基準にした」と書いたもので、私の判断とは別の話。何故そうなるのか理解できない。