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「3カ月で決めた」「MVNOでは無理だった」、イーアク買収のヤフー宮坂社長一問一答
イー・アクセスとウィルコムの事業をソフトバンクから3240億円で買収し、子会社化すると電撃発表したヤフー(関連記事:[速報]ヤフーがイー・アクセスを買収、モバイルインターネット事業「Y!mobile」開始、[続報]「ヤフーと同じくワイルドな会社に」、イー・アクセス買収の狙い)。
OTT(Over The Top)プレーヤーが、MNO(移動体通信事業者)を買収するという、世界的に見ても類を見ない手を打ってきた形だ。ただ同社の宮坂学社長(写真)の会見における発言を聞くと、新会社となる「ワイモバイル」を手中に収めることで、ヤフーにとって着実なシナジー効果が図れることが見えてくる。発表会とその後の囲み会見における宮坂社長の質疑応答を一問一答形式でお伝えする(回答は編集部で要約)。
買収に至った経緯
どういった経緯でイー・アクセス、ウィルコムの買収に至ったのか。
我々のほうからソフトバンクに対し、イー・アクセス、ウィルコムを売ってくれとお願いした。スピード的には3カ月くらいで決めた。
現在のヤフーは、成長のかなりの部分をスマホの伸びによって担う会社になっている。今後、事業を伸ばしていこうと考えると、我々自身がスマホの普及を加速させてほうがよいと考えた。
もちろん、これだけ大きな投資になるので議論も逡巡もあった。参入パターンをいくつも検討し、MVNO(仮想移動体通信事業者)でもよいのではという議論も相当やった。ただ現状のMVNOのビジネス環境を見た時、(目標として掲げた)1000万ユーザーを積み上げるには、端末やサービスプラン、販売チャネルについて最終決定権を持つ形で参入しないと、その目標に届かないと考えた。
そこで今回はMVNOではなく、従来型の携帯電話事業者としてスマホ事業に参入するという結論に至った。ADSLの時のように新しい競争が生まれ、市場が活性化し、日本全体のスマホ普及率が世界一になる時代がくるのではないか。そういう呼び水になればよいと思っている。
ヤフーの歴史は、ビジネスモデルのトランスフォーメーションの歴史と言える。海外のグローバルなOTTプレーヤーは、一つのサービスを水平的に世界中に展開するのが王道パターンだ。ただ、ヤフーは現状、日本国内でしか事業ができない。日本の中でたくさんビジネスエンジンを作っていく宿命だ。
OTT(Over the Top)プレーヤーが携帯電話事業者そのものを買収するというのは世界的に見ても珍しい。
ヤフーにとってモバイルインターネット事業は、飛び地のように距離がある事業だ。ただイー・アクセスとウィルコムにモバイル事業に熟知した人材がいる。彼らのやる気を維持しながら、十分に慣れたころに、ヤフーとのシナジーを図っていく形がよいと考えている。
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