ロシアのプーチン大統領が27日、ロシア独自のクレジットカードなどの決済システムを開発する方針を表明した。「日本や中国に成功例がある」と述べ、日本のJCBや中国銀聯(ぎんれん)を参考にする考え。経済制裁の影響を最小限に抑えるのが、プーチン氏の狙いだ。

 プーチン氏はこの日、上院議員らとモスクワ郊外の公邸で会談。「国内向けサービスとして始まった日本のシステムは、今や200カ国で利用できる。我々がこれをやらない理由があるだろうか? ぜひ、やらねばならない」と述べた。

 米国系のビザカードやマスターカードは先週、クリミア併合に対する米国の制裁対象となったロシアの銀行の決済を突然停止。ロシアで、独自の決済システムが必要だという危機意識が高まっていた。ロシア国営テレビもここ数日、JCBカードの成功例について繰り返し報じている。(モスクワ=駒木明義)