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コラム:情報革命が男女格差を広げる理由

2014年 03月 26日 16:11 JST
 
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By Corinne Woods

[21日 ロイター] - インターネットと携帯電話は、世界中で人と人のつながり方を大きく変えた。しかし、こうしたテクノロジーは一方で、低所得国での男女格差の拡大につながっている。こうした国では、教育水準の向上や社会進出につながる情報革命をコントロールするのは概して男性だからだ。

通信業界団体GSMAの調査によると、低・中所得国では、携帯電話の所有率で女性は男性を21%も下回る。女性の携帯保有率は男性に比べ、アフリカでは23%、中東では24%、南アジアでは37%も低いという。

女性が携帯電話を持てない要因は地域によってさまざまだが、それが結果的に「無力化」をもたらすことはどこでも同じだ。

携帯電話を持たないことで女性が逃しているのは、教育的および経済的な機会だけではない。「声」を失っているのだ。

この気掛かりな傾向は、国連と海外開発研究所(ODI)による世界的な調査でも裏付けられている。同調査では、回答者は自分たちの世界を良くするためには何をすればいいか、その優先順位を聞かれる。項目は、政治的自由、医療制度の改善、暴力や犯罪からの保護などだ。

紙やインターネット、携帯電話でも参加できる同調査は、すでに150万人からの回答を得た。回答者の男女比率は、紙ベースでは50%対50%、インターネットでは48%対52%と拮抗(きっこう)している。しかし、携帯電話ではこの様相が一変する。

携帯電話を通じて同調査に参加したのは約38万人だが、そのうち女性は25%にしか過ぎなかった。   続く...

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3月21日、インターネットと携帯電話は、世界中で人と人のつながり方を大きく変えた。しかし、こうしたテクノロジーは一方で、低所得国での男女格差の拡大につながっている。パキスタンの首都イスラマバード郊外の学校で昨年1月撮影(2014年 ロイター/Zohra Bensemra)

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