ウクライナ:核放棄で得た20年前の約束、プーチン大統領が破る
3月5日(ブルームバーグ):短い期間だがウクライナは世界3位の核保有国だった。ウクライナは旧ソ連から引き継いだ数千の核弾頭を破棄。その見返りに取り付けたのが、ウクライナに対し軍事力を行使したり武力で威嚇したりしないとする米国やロシアとの約束だ。だがロシアのプーチン大統領は4日、この約束をほごにした。
ロシア軍がウクライナのクリミア半島を掌握したことで、米国とロシア、英国、それにウクライナが1994年に調印した「ブダペスト覚書」が注目されている。プーチン大統領の行動は今回の危機だけでなく、米国とロシアの核兵器削減交渉を含めた将来の安全保障協議に長期的な影響を及ぼす可能性がある。
ケリー米国務長官は5日にパリで、「非常に明白な法的義務がリスクにさらされている」と述べた。英・米・ウクライナは共同声明で、ブダペスト覚書について話し合う同日午前の会合にロシアのラブロフ外相が出席しなかったとし、「極めて遺憾」だと表明した。
原題:Ukraine Gave Up Nuclear Weapons in 1994 Accord Flouted byRussia(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ワシントン Terry Atlas tatlas@bloomberg.net
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更新日時: 2014/03/06 15:58 JSTニュース一覧
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