キャッチボールで汗を流す巨人・菅野=東京ドームで(川越亮太撮影)
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巨人・菅野智之投手(24)が25日、プロ2年目で初となる開幕投手(28日・阪神戦=東京ドーム)の心境を語った。これから極度の緊張に襲われることは必至。後輩を助けるために、開幕投手を2度務めた内海哲也投手(31)が菅野のサポート役を買って出た。
真の敵は虎ではなく、われにあり。これが大役に挑む菅野の思いだ。原監督による公表から一夜明けたこの日は東京ドームであった投手練習で調整。開幕戦への心境を尋ねられると、淡々とした表情で口を開いた。
「緊張するものと思っていますし、普段通りの力は出ないと思う」。早くもプレッシャーを覚悟しているが、自らの右腕で克服するという思いも心に生まれていた。「やらなきゃいけないという責任感はある。当たり前のことをしっかりすることが大事」。ひるんではいなかった。
アマ時代から百戦錬磨の経験を持つ菅野。1年目の昨季もあと1敗で日本一を逃す状況で迎えた日本シリーズ第6戦で田中将大と投げ合い勝利を収めた。しかし、今回は重圧の度合いが違う。初体験の上、球団創設80周年というメモリアルイヤーの初戦。「人生で一番の注目度になる」と位置づけている。
そんな右腕に頼もしい援軍が現れた。2010年と2012年に開幕投手を務めた内海だ。菅野からはすでにアドバイスを求められたが、左腕は自らの経験を惜しまずに伝授する気持ちでいる。
「緊張しない方がおかしい。自分たちが精神的にサポートできれば」。エースの言葉は菅野を救う金言となるはず。「緊張感を力に変えられる選手は強い」と信じている右腕は先輩の助けを借りながら、虎をねじ伏せる決意だ。 (川越亮太)
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