※はてなの女性ブロガー id:pinkpeco さんに、立ち飲みのお店3選を寄稿していただきました(週刊はてなブログ編集部)
何故だかよくわからないのですが、「立ち飲み」と聞くと血が騒ぐのです。
立ったまま飲んだり食べたりするのだから、あんまりお行儀がいいとは言えないかもしれません。でも、ちょうどいい感じのカウンターがあるお店を見つけると、ついつい吸い寄せられてしまうのです。
身ひとつ分(もしくはギリギリ半身分)を陣取ったカウンターの向こう側の景色も実にさまざま。店主が忙しく働く手元が見えたり、コの字のカウンターであればお客さんの顔も見えるでしょうし、壁とじっくり向き合うみたいな場合もあるかと。
古民家の土間の壁と対峙しながら一杯
神楽駅から徒歩1分の場所にある「神楽坂 カド」は、1949年築の日本家屋をそのまま改築した、懐かしく落ち着いた雰囲気が漂うお店です。お座敷では割烹料理がいただけるそうですが、座敷の手前にある土間では立ち飲みができるようになっています。
暖簾をくぐって土間に入ると左手に黒板が
何度も書いては消してをしているためか白っぽくなった黒板に、今日のおすすめメニューがいくつか書いてあります。煮込みとかポテトサラダといった定番メニューとともに、日本酒に合う鯖へしこや塩鰹といった肴も揃っています。
飲み物などの注文は、厨房につながるレジカウンターで
おすすめの日本酒の他に、焼酎やグラスワイン、果実酒などもあります。もちろん生ビールも。地酒蔵のウィスキーというメニューが気になったのですが、この日は注文せず。次回トライしてみたいと思います。
お店の方は厨房の奥にいるので、声を掛けてから注文をします。先にお会計を済ませ、注文の品をカウンターで受け取ってから自席を陣取るというスタイルです。レジカウンター横にはおでん鍋がおいてあって、鍋の横に取り皿や菜箸、おたまが置いてあるので自分ですきなおでんネタを取ります。おでんが乗ったお皿をお店の人に提出してチェックしてもらい、お会計を済ませます。練り辛子のほかに赤味噌と白味噌もおいてあるので、お好みで。
立ち飲みといいながら椅子もあるし、長居しても良いのか本もある
わたしは、メニューが書いてある大きな看板の下に数十センチほど出っ張っているカウンターを選びましたが、反対側のカウンターは目の前に文庫本などがずらりと並んでいて、椅子が置いてあります。なので、本棚側のカウンターは座ってゆっくり飲むのもよさそうです(わたしが訪問した日は3人組のお客さんが椅子には座らず、椅子を端っこに寄せて立ち飲みしてましたが)。
古民家の土間の壁に向かいながら、薄くて細いカウンターに熱燗の徳利とお猪口を乗っけておでんをつつくという、まるで絵に描いたような立ち飲みが体験できる貴重なお店です。静かにちょっと一杯という気分にとても合うお店で、大好きです。
神楽坂 カド
住所:162-0817 東京都新宿区赤城元町1-32
電話番号:03-3268-2410(受付時間 8:00-22:00)
営業時間:11:30~16:00(ラストオーダー 14:00)/17:00~23:00(入店は21:30、ラストオーダー 料理は22:00、飲み物22:30まで)
定休日:無休
http://r.gnavi.co.jp/gczr500/
料理をする手元を眺めながら一杯
気に入って通うようになってからまだ1年も経ってないということに自分で驚いているのですが、渋谷百軒店にある「立呑み なぎ」は、マスターの奥様が福島出身ということで、日本酒は福島のお酒を提供されています。
お酒もお料理もおそろしくリーズナブルで、お会計のときにいちいち心配になるくらいですが、築地でマスターのリキさんが自ら仕入れているお魚のお刺身はもちろん、手作りの肴がほんとうに美味しいです。
毎日きちんと出汁を引いて作られているポーチドエッグが乗った豚汁もおすすめです。豚汁はもともと定食のメニューで、いつもわたしは単品で頼むのですが、なんだかマンガの「深夜食堂」みたいでいいなあといつも思っています。
photo by kamplog
なぎさんのカウンターはL字になっているので、ひとりで飲みたいときはカウンターに置いてある焼酎の瓶の陰に潜みながら、マスターの手元を眺めながらお酒を楽しむも良し。L字カウンターを活かしつつ、マスターを介してカウンターのあっちとこっちで会話を楽しむもまた良しです。
道玄坂 立呑み なぎ
住所:150-0043 渋谷区道玄坂2丁目20-7
電話:03-6416-5257
営業時間:17:00~24:00
定休日:日曜・祝日
ぎゅうぎゅうの中にある隙間に身を差し込んで、乾杯
神田のガード下の立ち飲み&立ち食い焼肉のお店「六花界」では、小さなお店の奥から伸びるカウンターにたった2つの七輪が乗っており、お客さんがそのカウンターをコの字で囲むスタイル。
椅子がある場合、ここからここまでというスペースが明確だけど、スタンディングの場合、身の置き方次第でそのスペースは広くなったり狭くなったりします。あんなにぎゅうぎゅうに見えたのに、ちょっとした隙間に半身を少し差し込んでいるうちに、なんとなくちょうど良い感じに落ち着くのが立ち飲みの不思議。
「六花界」はお肉や、それに合わせていただく日本酒がすばらしいのはもちろん、お客さんが新しく入ってきたら、店内にいるお客さん全員で乾杯をして、今日偶然となり合わせた人たちと一日の疲れを労うというスタイルがとってもあたたかいのです。
オーナーの森田さんがこのお店を立ち上げることになったお話を聞くと、ますます「六花界」のことを好きになってしまうはず。詳しいお話については森田さんの著書を是非。
六花界
住所:101-0044 東京都千代田区鍛冶町2-13-24
電話番号:03-3252-8644
営業時間:17:30~24:00
定休日:日曜・祝日
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大繁盛の秘密教えます! 激セマ立ち飲み焼肉店「六花界」だけに人が集まる理由 (角川フォレスタ)
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おわりに
ということで、今回紹介させていただいたお店も三者三様ですが、まだまだ自分が知らない立ち飲みカウンターの向こう側の景色を求めて、これからも背筋を伸ばして、立ち飲みに励みたいと思います。
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