Financial Times

強気なシェブロンと慎重なエクソン、投資額で逆転現象

2014.03.26(水)  Financial Times

(2014年3月25日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

シェブロンは長らく、一回り大きなライバルのエクソンモービルの影に隠れた存在だった。しかし来年は、設備投資と探鉱投資の金額という重要な指標でエクソンを追い抜くことになる。

 これはなかなか印象的な話だ。というのは、エクソンの方がずっと大きく、原油・ガス生産量でシェブロンを54%上回っており、株式時価総額では85%も上回っているからだ。それにもかかわらずシェブロンがエクソンを超える規模の投資を計画していることは、両社の戦略が大幅に異なっていることを示している。エクソンが安定性を目指す一方で、シェブロンは成長を志向しているのだ。

安定を目指すエクソンと成長を志向するシェブロン

 シェブロンは2014~16年に年当たり約400億ドルの投資を行う計画で、これは2013年の実績(420億ドル)をやや下回る。一方のエクソンは、昨年実績の425億ドルから今年の約400億ドルへと比較的大幅な減額を行い、2015~17年には年当たり370億ドルを下回る水準にするという。

 シェブロンの探鉱・生産部門を率いるジョージ・カークランド副会長によれば、これは両社の生産状況の違いを反映したものだ。

 エクソンの2013年における原油・ガス生産量は原油換算で日量約418万バレル。2017年にはこれが3%増えて430万バレルになると見込まれている。一方、シェブロンの2013年の実績は同じく原油換算で日量260万バレルだったが、2017年にはこれを310万バレルに引き上げることを目指すという。率にして19%の増産だ。

 「この日量50万バレルというのは非常に大きな増加であり、設備投資をするからそれが可能になる」。カークランド氏は本紙(英フィナンシャル・タイムズ)にこう語った。

 シェブロンは「ゴーゴン」「ウィートストーン」といったオーストラリアの液化天然ガス(LNG)開発プロジェクトに多額の投資を行っている最中だ。どちらもコストが膨らんでいるが、ゴーゴンのプロジェクトの進捗度は78%に達しており、ウィートストーンの進捗度は30%となっている。

 メキシコ湾でも2つの大型プロジェクトを推進しており、年内に「ジャック油田」「セント・マロ油田」、来年には「ビッグフット」がそれぞれ原油生産を開始するという。

 エクソンにも生産開始間近な新プロジェクトがある。パプアニューギニアのLNGプロジェクト、ロシア東岸の「サハリン1」油田の鉱区拡張などがその主なところだ。2014年に生産を開始するプロジェクトの件数は同社史上最大となる。

 しかし、同社の成熟油田の生産量は減少しており、アブ…
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