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2007-11-28

覚えておきたい、ニセ科学リスト

「予備知識のない状態でニセ科学を見分けるのは難しい」という指摘があったので、予め警戒しておくべきニセ科学をリストアップしてみる。

量が多くて一度には書ききれないので順次追加。説明だけでなく項目自体増やしていくので、抜けを思い付いた方、間違いを見付けた方は御一報頂ければ幸甚


広い意味で「間違った情報が信じられている」ものとしては歴史・経済・政治分野などにも多く存在すると思うが、この辺りは厳密な検証が困難であり泥沼化しやすいので割愛する。

また「かつて支持されていたが棄却された仮説」は科学的にニセだったわけではないので取り上げない。「科学の原則に則っていないニセ科学」と「科学に則してはいたが誤りだった仮説」は別物なので注意。

医学系

医学は勿論科学を元に発達した学問だが、多分に経験的である(=効く理由は判らないが効くことは実証されるような状態)ために似非理論が排除し難いのか、或いは患者への説明が不足する傾向にあるため誤解されるのか、とかくニセ医療がはびこり易い。

ホメオパシー

「病と同じ症状を呈する毒を薄めて薬とする」のだが、希釈度合いを計算してみると最終的に服用する中に元の薬効成分が1分子たりとも含まれていないことになる。何故か希釈すればするほど効果が強くなるらしい。

服用したって無害だ(その代わり薬効もない)が、ホメオパシー信者は往々にして通常の医療措置を否定する点で非常に有害

予防接種有害論

予防接種のリスク(過去に発生した製造時のミスによる事故や、病原を体に入れるという性質からどうしても避けられない、ごく稀な発病)ばかりを強調し、接種による恩恵を無視する

また「自然に罹患させないと生涯免疫が続かない」などとして病に罹ることを望む。

予防接種の効果は接種した人間だけの問題ではなく「地域ぐるみで病原が繁殖できなくなることで全体として罹患率が低減する」ことにあることをお忘れなく。わざと罹患するというのは、周囲の感染率を高める危険行為である。

千島学説

「血を造るのは骨髄ではなく小腸である」「細胞は分裂増殖しない。すべての細部は赤血球から変化する」「病源体は特定条件下で自然発生する」など、現代医学を根底から覆すような複数の説の集合。

骨髄移植により造血障害を治療できることや小腸の切除によって造血障害が生じないこと、細胞分裂が観察された事実であることなどから否定できる。そもそも提唱から50年近く経過しても一向に証明されないこと自体、説として欠陥があるのではないかと考えるのが普通ではないかと。

経皮毒

皮膚から毒性物質が吸収されて内蔵に蓄積するという説。経皮吸収される物質があること自体は否定しないが、主に「シャンプーには毒が含まれているので、出産時に子宮からシャンプーの匂いがする」などという脅迫めいた説明とともに「安全なシャンプー」を売り付けるためのデマ

仮に経皮吸収される毒が入っているなら、まず最初に頭皮付近から症状が現れるはずで、内蔵中最も遠い子宮に強く影響する筈がない。

デトックス

「フットバスに足を漬ける」「足の裏にシートを貼る」「デトックス効果のあるものを飲んで排泄する」などの手法で体内毒を排出するという主張。

排泄はそもそも体内の不要成分を廃棄するためのものなので確かに(毒かどうかはともかく)排出されてはいるのだが、足からの排出については単なる化学反応で変色しているだけで毒は吸い出されない。

白金ナノコロイド?

白金の触媒効果を利用して活性酸素による酸化作用を還元するという触れ込み。白金に還元作用があること自体は確かだが皮膚に塗布したり飲用して効果があるかどうかは確かめられていない上、毒性なども確認されていない。金属微粒子なので体内に蓄積され悪影響を生ずる可能性がある。

きちんと確認されれば非科学でなくなる可能性はあるが、検証を怠っている以上はニセ科学であり、生命の危険すら否定できないので注意。

血液サラサラ

大元となった研究自体は真面目なものだが、単純に「サラサラなら健康/ドロドロなら不健康」などと言えるようなものではないことに注意。サラサラ/ドロドロは血小板や血球の量などによって変化するが、いずれも必要成分であり少ないのも正常でない。

また検査と称して顕微鏡映像を見せる際、カヴァーガラスへの加圧具合によって血球の重なり具合を調整できるため、「重なりの多い状態を見せる→何らかの健康器具を使わせる→重なりの少ない状態を見せる」という手法で器具に効果があるように見せかける詐欺が横行して問題になった。

血液クレンジング療法?

静脈血を採取→オゾンを吹き込んで酸化→体内に戻すことで、「どす黒い血が鮮やかな赤に変わる」(酸素を与えているのだから当然だが)視覚的効果を利用して「血が綺麗になった」と錯覚させるもの。

オゾンは有毒だからこれは単に血液にダメージを与えているだけだし、一度採取したものを戻す点で細菌感染などのリスクも考えられる。

ゲルマニウム

「37℃付近でゲルマニウムから電子が放出されて云々」というので、ローラで肌をなでているだけで張りが出るとかなんとか言われているがまったくのデマである。

常温程度で電子が放出されるような金属なら、お手元に届く前に完全に電子を失ってしまうだろうし、電子を受け取った肌がすべすべになる理由もない。

癌克服術

副作用の強い抗癌剤治療も放射線治療も拒否し、それどころか病巣摘出すら拒んで食事療法やら波動水やら謎の代替療薬やらで癌を克服する方法。無論すべてニセである。

癌といっても性質も進行度も様々で、偶々治療せずに自然治癒してしまうこともある。それを自分の開発した新しい健康法によるものと勘違いするのは結構だが、それを大々的に広めることで被害を拡大するのはやめて頂きたいものだ。

ミラクルエンザイム?

「独自の食事療法」の理論的根拠として「酵素の消費量に寿命が左右される」という仮説を立て、それを実証もせずに「あらゆる酵素の元となる物質」として仮定したもの、らしい。つまり根拠のない療法の、根拠のない仮説により定義された謎物質。

ゲーム脳

ゲームが脳に影響をもたらすこと自体は事実だが、それは本や映画、音楽、あるいは運動などの影響と大差ない。

なにより提唱者自身が脳波がどういうものでどう測定しどう評価すべきか知らない素人というのが問題。

実際、ゲームによる悪影響とする状態と同様の脳波を、別のことをしたときには良い状態と判定するなど、かなり恣意的であり非科学的な判断に満ちている。

科学系

そもそも科学ではないものたちだから「科学系」というのも妙な分類だが、まあ「自らを科学だと名乗っている」ものの集合体、程度で。

水からの伝言

「水に"ありがとう"と書いた紙を見せると綺麗な結晶が、"ばかやろう"だと汚い結晶ができる」という宗教的説話。単に思い通りでない結果が出た時は失敗として処理してるからそう見えるだけ

逆説的に、水に良いことか悪いことかの判断を委ねるという思考停止

マイナスイオン

そもそも言葉としての実体がない。負の電荷を持つイオンは陰イオン、あるいはアニオン。

仮に陰イオンのことだとしても、体に良いなどとする根拠が科学的に立証されたことはない。

最近はメーカもニセ科学呼ばわりを警戒しているのか、マイナスの部分を適当に言い替えていることが多い(例:nanoeイオン)。

トルマリン

トルマリン自体は何らニセではない。和名を電気石という歴とした鉱物である。

本来は圧電効果を持つが故にこの名があるのだが、どういうわけかマイナスイオンを発生させたり電磁波を防ぐ効果があることにされてしまった。そういう効果を謳ったものとしてはニセ。

機能水

水に関わる商売は幅広いために全てがニセとは限らないのだが、水に含まれる成分の作用によるものはともかく、活性水・還元水など「水の改質による機能」を謳ったものは概ねニセと断じて良い。

(参考:水商売ウォッチング)

ランドリーリング

「洗剤なしに洗濯できる」とするが、ブラシ代わりの物体を放り込んであれば揉み洗い効果はあるだろう、という程度の差。説明を見ると封入された「組織水」とやらが外部の水を改質するような記述がある。前述の機能水の系列。

燃費改善

自動車の燃費改善グッズには怪しいものが山ほどある。エアロパーツで空気抵抗を下げるとかエンジンオイルを変えて摩擦抵抗を少なくするといった類いならばともかく、「セラミックで燃費改善」「イオンで燃費改善」など、要するに各種ニセ科学のキーワードを適当に拾ったような商品が非常に多い。

EM菌

複数の菌類共生させることで土壌改良や水質浄化などの効果があるとされた。これ自体は可能性のない話でもなく、また単体の効果ではなく群れとしての効果に着目するなどの点は評価できる。

しかし実際問題として検証実験では「あってもなくても同じ」程度の効果しか見られなかった。

真面目に研究されるならば、将来的に確かな科学に発展する可能性もあるかも知れない、が現段階では商品としてインチキと言わざるを得ない。とりわけ万能の効果を謳うものは将来に亘ってもインチキである。

最近では河川浄化にEM菌を投入する市民運動が増加しているようだが、微生物を増やした分水中酸素濃度が低下し却って環境を破壊する可能性があるのでやめるように。

オーディオ

オーディオの世界はほとんどオカルトで構成されているのではないかと思うほど怪しげ。あまりにも(理論上)音質に影響を与える要素が多過ぎて何を改善すればいいのかプロも判っていないというのが実情だ。

機材のレビューでも二重盲検法はおろか一重ですら行なっておらず、単に価格順に評価が決まっていたりする。100万の機材と2万の機材で中身の部品がまったく一緒だったという例すらある。

オーディオ装置そのものはニセ科学ではないが、評価基準を含めたマニア世界はオカルトと断じても良かろう。

永久機関

外部からエネルギーを供給せずに動き続ける機械。明らかに物理法則に反するもので、絶対に実現できない。

もっとも、仮に実現したとしても部品同士の摩擦などによるロスをなくすことはできないからいずれ停止するし、それすら解消したとしてもエネルギーを100%装置内で循環させ続けるだけだから、一切の動力を取り出せず意味のないオブジェとなるだけなのだが。

水から作る燃料

水を電気分解すると酸素と水素になり、これを1:2の割合で混合し点火すると激しく燃焼する。爆鳴気などと呼ばれ古くから知られた現象で、義務教育で必ず習うものだが、何故か忘れてしまう人が多いようでしばしば「新しいエネルギー」として詐欺的に再登場する。知られた名としてはブラウンガスやオオマサガスなどがそれだ。

何しろごくありふれた水を燃料に変えることができるわけで「元手の要らない夢の新エネルギー」のように見えるが、当然ながら水を分解するのに必要なエネルギーが燃焼によって得られるエネルギーを上回るので、単に電気の無駄である。

なお「水電池」といって水をかけるだけで電気を発生させる製品があるが、これは中に入っている物質と水が反応し電気を発生させるものであって「水をエネルギーにしている」わけではなく、まったく別物であるので注意。

相対性理論は間違ってる」論

相対性理論は現代科学の基礎を成す重要な理論である。これが間違っているとしたら現在の生活の殆どが成り立たないと言っても過言ではないほどの。

相対性理論を否定する全ての説は、単に相対性理論が理解できなかった奴の戯言であると断言できる。

どういうわけか、更に難解な量子力学は都合良く解釈されトンデモ理論を科学的に裏付けるものとされることが多い。しかし相対性理論が理解できない頭で量子力学が理解できているとは到底思えない。

血液型と性格の相関

血液型による性格診断(A型は几帳面、B型はおおらか、などの)は日本では非常に知名度が高いが、実際に有意差が確認されたことはない。

占いを含め、こうした「内面を言い当てる」ものは往々にして相反する情報を一つにまとめて、どれを見ても少なからず自分のことを言い当てられているように思わせるものである。(参考:バーナム効果)

ID論

インテリジェント・デザイナー、つまり「神のような何者かが人間を/地球を/宇宙をこのように形作った」説。

一見科学を装ってはいるが、実のところ「進化論が学校で教えられるのに創造論(神が7日で世界を作ったというアレ)が教えられないのは不満だ」という連中が「これも科学だから教えろ」と主張する為に作ったまったくのニセモノ。

これを揶揄するために作られた「空飛ぶスパゲティ・モンスター教」というパロディ宗教もある。

フリーエネルギー?

量子力学的には、「真空」とは無の空間ではなく、電子と陽電子が生成・対消滅を繰り返しているとされる。ここで放出されるのが「フリーエネルギー」だが、これが(どんな手段によってか知らないが)取り出して利用できると主張する輩がいる。実際に取り出して見せた奴はいないが。

スカラー波

「距離によって減衰せず、物質を透過し、光速度に制限されない」電磁波。相対性理論に反した存在である。

電磁波について未知であった19世紀末の(結果として誤っていた)学説であったが、後に変な解釈をされ超兵器や超理論の根拠として主張された。

七田式右脳開発?トレーニング

幼児教育のひとつだが、パターン学習による反射的な能力開発を特徴とするようだ。天才を生むかのような印象付け、あるいは「右脳の能力を引き出す」というのが親心に響くらしいが、説明を見ると波動だのESP教育だのとトンデモなく怪しい。

ドーマン法?

脳障害による無反応状態からの回復例(?)で有名になったリハビリ法。手足を強制的に動かして動作パターンを脳に刷り込む学習法などが特徴。

保護者は「反応が甦った」などと言うが、実際のところ親が動かすままに動いているだけではないかとの指摘もある。

(参考:google:奇跡の詩人)

キルリアン写真

生命のオーラが撮影できると主張するものだが、実際にはコロナ放電

コロナ放電実験の写真にキルリアンと酷似したものが多数存在すること、また無生物の撮影でも同様の結果が得られることから、これが生命のオーラなどではなくコロナ放電に過ぎないことが明らか。

陰謀系

「〜〜はxxの陰謀だ」という説全般。これ自体は科学の範疇ではないのでいちいちニセ科学として扱うべきものでもない筈だが、実際のところ主張の裏付け部分で科学的に間違ったものが多い。

政治の世界では実際に陰謀が横行する部分があるので話がややこしくなるのだが、「陰謀論」と呼ばれる類は陰謀が成功した場合のメリットに比して露見した場合のデメリットがあまりに大きく、また秘密保持が著しく困難で不成功可能性が高すぎるものばかりである。

アポロ陰謀論

人間が月へ行けるわけがない、従って映像を含めた証拠はすべて捏造であるとする説。

「月へ行けない」とする根拠も「捏造」とする根拠も無知から来るものに過ぎないが、どのように証拠を示しても「NASAの出すデータはすべてインチキだ」などとして聞く耳を持たない

最近、日本の月探査機「かぐや」がアポロ15号の着陸痕を撮影したが、これに対する反応は「アポロが着陸していたとしても有人だったとは限らない」「かぐや自体もでっち上げ」といったものであった。

9.11陰謀論

9.11テロの実行に何らかの形でアメリカが関わっていたとする説。ただしそれ以外の点で共通性がない。ハイジャックしたテログループを支援していた説、ビル崩壊は飛行機のせいじゃなく爆破解体説、実は旅客機じゃなく軍用機説、旅客機激突じゃなくミサイル説、純粋水爆説、その他もろもろ。

ケムトレイル

「軍が航空機から毒性物質を撒いている」とする主張。長く残る飛行機雲などがその証拠だとするが、普通の飛行機雲との違いは明確でなく、毒を撒くとする理由も生物兵器の実験だの製薬会社を儲けさせる陰謀だのとまったく荒唐無稽。

歴史・考古系

歴史は基本的に一回性のものであるから科学のように再現性を基とした実証が困難であり、また往々にして資料に乏しいため真贋の判別は容易でない。たった50年前のことですら合意がないというのはよくあることである(例:南京大虐殺)。

従ってここでは基本的に歴史学に属するニセ情報の検証は行なわないが、中には科学的検証部分でニセ情報が紛れている例があるので、何点か紹介する。

与那国海底遺跡

直線的な道路や階段などが見出されたために遺跡として取り上げられたが、実際には節理という現象による自然地形。

本当に遺跡なら、階段の幅・高さがばらばらだったり1段あたり1mもあったりしないし、頂上の平面が16度も傾いていたりしない。

神々の指紋

オーガニック系

オーガニック、有機農法自体は真っ当である……筈だが、どういうわけか自然崇拝と結び付き易くしばしばニセ科学要素が入り込む。

ビオディナミ

天体の位置と自然環境に関連性を見出し、農作業を天体の運行に従って行なう農法。

太陽=地球の位置関係は確かに自然環境に影響する(要するに四季)が、それ以外の天体の影響まで考慮する点でまったくのニセ科学。

マクロビオティック

菜食主義陰陽思想を取り入れたような食養主義。

発生当時としては先進的な部分もあったり、食事療法的効果もあるのだが、如何せん理論はおろか経験的判断による主張でもなく、多分に思想的な判断から発生しているので受け入れには注意が必要。

精神世界

もはや一片たりとも科学的でないのでわざわざ書くこともなさそうな気がするのだが、彼らは自分たちの信ずる何かが「今は証明されていないが、いずれ科学で裏付けられるであろう」と信じているようで、用語にちょっと科学っぽいタームを流用する傾向にある。

波動

科学用語としての波動は単なる波の振動を示すものだが、精神用語では「主に精神へ作用する何か」を示すようだ。

高次元

どうも精神系の人は次元をスピリチュアルな別世界と勘違いしているようで、悟りを開いた聖人は高い次元へ移行するのだと思っているらしい。宗派によって10次元まであったり20次元以上あったりするが、増えたベクトルがもたらす変化についての考察はついぞ口に上らない。

ZPF(ゼロポイントフィールド)

量子力学分野で仮定されたエネルギーとしてZPE(ゼロポイント・エネルギー)というものがあるが、これにしてからが疑わしい仮説と言わざるを得ない。言わば無からエネルギーを取り出せる(かも知れない)というような話で、仮説から新たな仮説を導くような危うい理論である。

ZPFの方はこれを何か変な風に勘違いして生み出した語であるらしい。何故か気だの生命だのと結び付いているようだ。

フォトンベルト

銀河の回転に伴って光子の帯に突入すると意識の変革や肉体からの解脱が起こる」という説。……ええと、これ以上説明しなくていいよね?

ポールシフト?

ある日突然、地球がぐるりと横転し回転軸が変化するという災厄説。多分「マンモスの胃に未消化の草=温暖だったのに突然凍り付いた」という連想から来るものと思われる。

長毛のマンモスは当初から寒冷地に棲息していたのであって温暖な気候にいたわけではない。

グランドクロス・惑星直列?

太陽系の惑星が一直線に並んだり十字状に並んだりすると災厄が起きるという説。天文学の範囲ではなく占星術あたりに与するもので、科学的根拠は皆無。

補足1

ここに書いたのは、「今は証明されていないが将来的には科学的に証明されるかも知れない」などという代物ではない。根本の部分で明らかに間違っているものばかりである。


科学はしばしば、新たな説によって修正される。これを根拠に「今信じられている説が将来正しくなくなるかも知れない」と考えるのは間違いだ。

未確定であるが故に仮説に留まっている説ならばそういうこともある。けれど、理論として確立しているものには通用しない。

例えばニュートン力学が相対性理論に、相対性理論が量子力学に取って代わられるのは、解明すべき世界のスケールの違いによるものだ。

例えればモノサシのようなもので、mm単位の目盛が付いたモノサシは身の回りのものを測るには適切なサイズだが、例えば東京-大阪間の距離を測定するには不向きだし、顕微鏡サイズのものを測定するにも使えない。そのスケールではそれに合わせたモノサシが必要なのだ。

だからニュートン力学は日常生活の中では正しい理論だし、相対性理論は天文学スケールの中では正しい。そういうこと。

だから新たな理論を打ち立てようと思ったら、「現代科学を否定する説を考える」のではなく「現代科学を理解した上で、それを発展させた新たな説を考える」必要がある。ニセ科学は根本的にこれを勘違いしている。

補足2

このリストは、機械的にニセ科学を見分けるためのものではない。「リストに載ってないから本物」などという判断は、それ自体科学的ではない。

項目についてはご意見を頂いたが解説は基本的に私の判断と知識に拠っている。従って必ずしも万全の正しさを保証するものではない。むしろ内容に疑念を感じ、自身で調べるぐらいの方が健全と言える。そのための足がかりとして、ただ名を挙げるだけではなく解説を添えることにした。


科学とは信じるものではなく調べるものだ。科学知識は判断を効率良く進めるための基準にはなるが、本当に必要なのは科学思考の方である。考え方さえ身に付いていれば、時間はかかっても自分で情報を集めて適正に判断が下せる。知識だけでは、未知のものを判断できない。


このリストには各方面から思わぬ反響を頂いた。はてブ数20は越えるだろうと思っていたが、まさか100どころか500を遥かに上回るとは思わなかった。

嬉しい反響ではあるが、一方で今まで動いてこなかったこと、個人の行動としてしまったことについては複雑な心境である。本当ならば、学術団体であったり教育団体であったり、そうした信頼性の高い機関によって発表されるべきものではないかとも思う。

なにはともあれ、多くの人目に触れることは素直に喜びたい。「今まで信じてたんだけどリストに載ってた」ものを調べ直してみたり、「今まで漠然と怪しんでいたんだけどどこから調べたら良いか判らなかった」ものをきちんと調べるきっかけになればと願っている。

関連エントリ

AlluviumAlluvium 2007/11/28 21:27 相対性理論は量子力学レベルでは間違ってますよ。

DocSeriDocSeri 2007/11/28 21:32 間違っているというより、ミクロレヴェルを補完する新たな理論が出現したと見るべきかと。ニュートン力学を相対性理論がマクロレヴェルで補完したように。

homeyukahomeyuka 2007/11/28 23:47 フリーエネルギーのところ、

×電子と陽子
○電子と陽電子

じゃないでしょうか。

minami-no-nekominami-no-neko 2007/11/29 05:52 ホメオパシーの薬効がないとはいいきれないと思います。薄めれば薄めるほど効果が増すと聞いたときは、私もおもいっきり疑いました。でも、機会があって使い始めますと、風邪の症状や、うちみ・ねんざなどは、少なくとも痛み止めや消炎剤と同様(それ以上と私は思いますが)の効果があります。ホメオパスにかかったことはありませんが、手元のガイドブックは重い症状の場合、医師にかかることを勧めています。

DocSeriDocSeri 2007/11/29 06:24 >電子と陽電子
そうでした。修正します。

>ホメオパシー効果
本文にある通り、なにしろ薄め過ぎて薬効成分が残りませんので効果なんぞありません。効いたと感じたなら、それはプラセボ効果、もしくは他の手当てによるものでしょう。

lets_skepticlets_skeptic 2007/11/29 09:27 > minami-no-nekoさん
ホメオパシーについては基本的なFAQを書いています。ご参考にどうぞ。
簡単に言うと、効果の研究は沢山されているものの、効果があるという結論にはなっていません。
http://d.hatena.ne.jp/lets_skeptic/searchdiary?word=%2a%5b%a5%db%a5%e1%a5%aa%a5%d1%a5%b7%a1%bc%5d

hiranotkmhiranotkm 2007/11/29 13:28 スイーツ(笑)
もいれたらいいのに

DocSeriDocSeri 2007/11/29 14:04 >スイーツ(笑)
いやそれ科学一切関係ないし。

yottsusanyottsusan 2007/11/29 15:05 >相対性理論は量子力学レベルでは間違ってますよ
むしろ逆。相対性理論を量子力学に取り込むために量子力学を場の理論として取り扱った。

tmksStyletmksStyle 2007/11/29 15:51 「飲むヒアルロン酸」は本当に肌に効果があるのか?!
とCM見るたびつっこんでます。
腸から吸収されて皮下に達するメカニズムがよくわかりません。

nonenononeno 2007/11/29 17:56 こういったものを政府などから徹底して排除する姿勢でないと、真の意味で科学の普及は難しいでしょうね。科学なんて「信じるかどうか」に過ぎないのですから、無知が子供が信じて混乱するのも無理はないはなしです。

corpvscorpvs 2007/11/30 00:05 最近否定された環境ホルモンはぜひ入れとくべきだと思います。
まだダイオキシンが有害だと思ってる人が多いので。

ruletheworldruletheworld 2007/11/30 00:24 >まだダイオキシンが有害だと思ってる人が多いので。

おいおい
人類にとって致死毒性量は不明とはいえるが、有害か無害かでいえば、有害である蓋然性が高いだろうよ。
有害でないというなら、お前さんが飲んで科学の発展に貢献してくれぃ。

Jack_all_rightJack_all_right 2007/11/30 01:22 ダイオキシン猛毒説は否定されたという記事を以前見かけたので参考程度にどうぞ。

http://promotion.yahoo.co.jp/charger/200710/contents07/theme07_02.php

ruletheworldruletheworld 2007/11/30 02:25 >参考
あちゃー、やっぱ沸いたか。
言い切っちゃったほうが科学っぽいって思ってる人も疑似科学と同じぐらいつける薬はないって事かねぇ。

filinionfilinion 2007/11/30 07:08 永久機関、「物理法則に反している」のも「絶対に実現できない」のも事実ですが、説明が微妙に間違ってる気が。
 
「仮に実現したとしても部品同士の摩擦などによるロスをなくすことはできないからいずれ停止する」
それ、実現してないのでは。
単なる振り子とかフライホイールの説明みたいです。
 
「一切の動力を取り出せず意味のないオブジェとなる」
それは第二種永久機関のことですね。
仕事を取り出すことができ、動力源として利用できる永久機関を“第一種永久機関”と呼びます。
もちろん、第二種以上に実現は不可能なのですが、詐欺などに使われるのはもっぱらこちらなので、無視はできないかと。
 
いや、けちをつけるつもりではないです。
ニセ科学は嫌いだし、それと戦う人は応援します。
ただ、ああいう人達は正当科学派のわずかな隙をつついただけで、相手を全面的に打ち負かしたように宣伝するので。
隙のない議論を展開するお手伝いができれば、と思いました。

DocSeriDocSeri 2007/11/30 09:00 ああ、確かに第一種(エネルギーを増やす)については触れてませんね。ちょっと再考します。

DocSeriDocSeri 2007/11/30 14:26 ダイオキシンの毒性については、半致死量のような基準での高さとは別に催奇性の問題を無視できません。これについてははからずも枯葉剤によって実証されました(枯葉剤投入前との比較、及び主成分2種の作用を除いた影響検証結果として)。

DocSeriDocSeri 2007/11/30 20:23 まったく無関係の宗教に関するコメントを削除しました。
併せてそれへの応答も、それだけ残すと意味不明ですので削除させて頂いております。ご了承下さい。

vmivmi 2007/11/30 20:24 > 科学なんて「信じるかどうか」に過ぎない
んなわきゃない。「科学的方法(論)」に基いていないものは、仮に結論が正しかったとしても「科学」じゃないです。

jaggingjagging 2007/11/30 22:57 ただ、アポロの件については、
月と地球の間にある電磁帯(ヴァン・アレン帯)への装備を全くしていないにも拘らず、
有人で飛ばせて、
しかも『生還できている』のがまず以って不自然。
原爆の3、4倍の被爆量はあるはずなんだが。

もう一つは、1960年代にアポロで月に『有 人』飛行してきたと宣言してから、40年以上も
地球の周りの宇宙船から遠くに
『人を』出せていないというのが不思議。技術は進歩したし、アメリカとかもっと遠くに行こうと宇宙船出してるのに、
有人飛行だけはしないのはなんで??

無人は月にも火星にも行っているし、冥王星近くまでやってなかったっけ。
それに、地球周辺の軌道なら今も昔も有人飛行できている。アメリカ以外も。

ただ、電磁帯のある所から遠くに生命体を乗せて飛行できたという記録は1960年代のアポロしか無いようだ。
現代でもできないことが何で40年前に??写真とか他にも色々とアポロは疑惑があるようだが、

アポロに関しては、はっきり行って論理的におかしい。

DocSeriDocSeri 2007/11/30 23:15 >アポロ
いちいち反論はしませんが、その程度の議論でしたら出尽してます。
ところで中国なんかも近い将来、月面への有人飛行を考えてるようですが、実現したらアポロ陰謀説は撤回します?

homeyukahomeyuka 2007/11/30 23:26 ダイオキシンのヒトへの催奇性って証明されてるんでしたっけ。少なくとも環境庁は「よくわからない」と言ってるみたいですが。
ビタミンAには催奇性がありますが、でも一般にビタミンAを毒物だと言う人はいませんよね。
ダイオキシンの催奇性についても、「よくわからないがあるとしても常識的に摂取できる範囲内ではほぼ無視できるレベル」と言っていいんじゃないかと思いますが。

DocSeriDocSeri 2007/11/30 23:43 「どの程度の分量で発生し得るか」という意味での具体的データは不明だとしても、少なくとも「実際に撒いちゃった量と新生児の奇形発生率」という形では実証されたと言えます。高い割合で催奇性がある、とは言える。だが確実な数字は出ない。そんな感じですかね。

homeyukahomeyuka 2007/11/30 23:43 ベトナム戦争で枯葉剤によって奇形発生率が0.14%から1.78%に上昇したというデータがよく参照されていますが、これって信用に足るデータなんでしょうか。
たとえば現代の日本での奇形発生率は様々なデータがありますが、ほぼ1%弱から2%台半ばくらいまでといった値です。
普通に考えてベトナムでの当初の奇形発生率が0.14%とかありえない値ですし、1.78%であってもむしろ低いと言っていいくらいです。

DocSeriDocSeri 2007/11/30 23:52 「奇形」の分類基準によりますが、シャム双生児のような例が2%近かったなら相当な異常事態ですよ。でも「障碍者」の割合ならそれほど奇異でもない。
そういう基本条件を揃えて比較してます?

homeyukahomeyuka 2007/12/01 00:00 ベトちゃん・ドクちゃんみたいな子供が2%の割合で生まれているとしたら、一時の騒ぎはあれくらいじゃ済まなかったでしょう。
むしろ彼らが珍しい例だったからこそ騒がれたんじゃないかと思いますが。
「奇形発生率」という言葉の定義が、医学の場でそんなにコロコロ変わるとも思えません。
DocSeriさんの言われる実証された例というのを確認に行ってみればわかりそうなので、ソースを教えていただけますか。

DocSeriDocSeri 2007/12/01 00:31 そうですね……ざっと検索した限りでは、
http://72.14.235.104/search?q=cache:7a18AoMFeXQJ:www.brain.kyutech.ac.jp/~aou//ja/lectureDocument/lec4.doc+%E3%83%99%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%A0+%E5%A5%87%E5%BD%A2+%E6%9C%89%E6%84%8F+%E9%AB%98%E3%81%84&hl=ja&ct=clnk&cd=18&gl=jp&lr=lang_ja&client=firefox
「先天性精神発達遅延の頻度(2.03% vs 0.13%)、先天奇形率(2.28% vs 0.22%)、子宮内胎児死亡(3.04% vs 0.35%)、原因不明の新生児死亡(5.33% vs 0.3%)、胞状奇胎と絨毛癌既往の頻度(1.02% vs 0.04%)」
なんてのは如何でしょう。
またhttp://www.imcj.go.jp/rese/path/choubi/abstract.htmlでは染色体異常、http://www.tokyo-eiken.go.jp/edcs/1746-01-6.htmlではヒトの健康面への影響が詳細にレポートされています。
原典まで確認したわけではありませんが。
また、具体数のデータがちょっと見当たりませんが二分脊椎、無脳症など極めて重篤な奇形の発生率が有意に高いようです。

homeyukahomeyuka 2007/12/01 01:15 > http://72.14.235.104/search?q=cache:7a18AoMFeXQJ:www.brain.kyutech.ac.jp/~aou//ja/lectureDocument/lec4.doc+%E3%83%99%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%A0+%E5%A5%87%E5%BD%A2+%E6%9C%89%E6%84%8F+%E9%AB%98%E3%81%84&hl=ja&ct=clnk&cd=18&gl=jp&lr=lang_ja&client=firefox
>
> ■内分泌撹乱物質と高次ホメオスタシス機能(粟生修司)
>
> 先天奇形率(2.28% vs 0.22%)

これ「先天奇形率」の定義が特にないので、シャム双生児のような重篤な奇形ではなく総括的な意味だと解釈します。
ところで現代の日本での「出生1,000当りの主な先天奇形の頻度」(※1)は、こんなものです。↓
http://www.nucpal.gr.jp/atomica/pict/09/09020307/01.gif

これによると初回の検査で1.22%、再検査で2.45%程度の先天奇形が確認されているようです。ここから考えて、2.28%というのは特に高い値とは思えません。
しかも当初の0.22%というのは、あまりに数値が低すぎます。ですのでこのデータも私が最初に提示したデータと同様に、今ひとつ信頼性を欠いたデータのように思われます。

> 具体数のデータがちょっと見当たりませんが二分脊椎、無脳症など極めて重篤な奇形の発生率が有意に高いようです。

具体的な値を示したページがありました。

> http://www.min-iren.gr.jp/ikei-gakusei/igakusei/zi5_medi/mw-focus/mw-focus-20.html
>
> ■REPORT ベトナム枯葉剤被害調査2001 先天性障害の子どもたちを訪ねて
>
> 1999年のデータとして出生数33,085のうち先天障害d45(1.04%)、この中で中枢神経系奇形が74、内訳は水頭症 34例、無脳症19例、小頭症9例、二分脊椎7例、脳瘤5例、というとんでもない数字が示されました。

この著者の言う「とんでもない数字」をパーセンテージに直すと、無脳症は0.057%、二分脊椎は0.021%となります。
ところが※1の資料に戻って同種の値を出してみると、無脳症0.063%、二分脊椎は0.032%です。

つまり重篤な先天奇形の発生率は、枯葉剤散布後のベトナムの状況よりも現代の日本のほうがひどい(!)ということになります。

ここから推察される結果は、やはりダイオキシンの催奇形性は「よくわからないがあるとしても常識的に摂取できる範囲内ではほぼ無視できるレベル」と言っていいんじゃないかと思いますがどうでしょうか?

それとも現代の日本は枯葉剤散布直後のベトナムよりもダイオキシンに汚染されているということになるんでしょうか。そりゃ毎年税金から数千億もかけて高価な焼却炉を買わなきゃいけませんよねw

DocSeriDocSeri 2007/12/01 02:57 実際、当時の先進国に於ける発生率と比べても、散布前はおろか散布後のデータでも奇形率が低過ぎるという批判はあったようです。この辺りは当時のベトナムに於ける医療体制の問題として、調査精度に難があったということなのかも知れません。
ただ、現代日本のデータと単純比較して良いものかどうかは少々疑問です。例えば無脳症などは約75%が死産だと言われますが、これが子宮内胎児死亡にカウントされているのか先天性奇形にカウントされているのか判らない。対して日本では原則として事前検査により無脳症と診断された場合中絶となりますので「生まれない」わけですが、調査データ上には記録される。
こういう差を考慮しなければデータ比較の意味がない。

仮にダイオキシンに、ヒトに対する一切の催奇性がない(少なくともラットに対する投与実験では有意性が認められているので、一部の動物に対する催奇性については疑いの余地がない)のだとしても、撒いた地域だけ奇形発生率が低くなるというのはちょっと考えられない。とすれば、なんらかの社会的要因によるもの-----例えば奇形と判った時点で「なかったことに」してしまう風土であったが為に報告数が少ない、などの可能性は否定できません。まあ調べようもないことですが。

homeyukahomeyuka 2007/12/01 03:35 > 可能性は否定できません。まあ調べようもないことですが。

確かにDocSeriさんは「ダイオキシンの催奇性が実証された」と言われたと思ったのですが、私の勘違いだったでしょうか。

可能性が否定できない等というあいまいな状態で、「ダイオキシンはヒトに対して催奇性がある」とは言えないんじゃないかということを私はここまでつらつらと書き連ねてきたわけです。

わからないものはちゃんと「わからない」と言うべきで、可能性が否定できないからという理由で人の不安を煽ってもよいものでしょうか。
(※事実、環境省は素直に「わからない」と言ってる)

可能性が否定できないというのなら、霊の存在もプレアデス人の存在もフォトンベルトの存在も、その可能性を否定できません。
ニセ科学を批判するのであれば、最後まで科学的態度を貫くべきじゃないでしょうか。

「ダイオキシンの催奇性が実証された」というのであれば、そう主張する人が信頼に足りるデータを示すべきです。

homeyukahomeyuka 2007/12/01 03:49 > 例えば無脳症などは約75%が死産だと言われますが、これが子宮内胎児死亡にカウントされているのか先天性奇形にカウントされているのか判らない。対して日本では原則として事前検査により無脳症と診断された場合中絶となりますので「生まれない」わけですが、調査データ上には記録される。
> こういう差を考慮しなければデータ比較の意味がない。

ちなみに私が最初に示した現代日本のデータですが、「*出生*1,000当りの主な先天奇形の頻度」で、なおかつ比較に用いたのは出生直後のデータではなく、生まれてしばらくたった後の*再観察*のデータです。

つまり、中絶された胎児は再観察時のデータはおろか出生直後のデータにもカウントされていません。

nonenononeno 2007/12/01 03:53 >んなわきゃない。「科学的方法(論)」に基いていないものは、仮に結論が正しかったとしても「科学」じゃないです。

無知な子供にとっては科学も宗教も大した違いが無いということです。学習が進んでいない段階では、「正しいか」どうかの区別もままならないということです。

yohatayohata 2007/12/01 07:07 アポロに関しては「アポロ計画の失敗を誰よりも望んだ最大・最強の検証機関」、すなわちソ連の検証をくぐり抜けているコトを考えるべきでしょう。

ソ連はアポロの航路を全力で観測していましたし、インチキと思える場所があったとしたら、証拠を大々的に発表。米国を非難していたことと思います。

それがなかったということは、疑う根拠が何もないと考えてしかるべきでしょう。

DocSeriDocSeri 2007/12/01 12:29 日本ほか先進国に於ける奇形発生割合は上昇を続けているようですが、その原因が何であるかは不明ながら、その現代日本でのデータとベトナムのデータを比較しても、そこからダイオキシン被曝群と未被曝群での有意な比較結果は出ないのではないかということなのですが。日本に於いてダイオキシンの摂取割合が低いとしても、他の要因を排除したデータではありませんので。

対してベトナムでの戦前=戦後比較データは、そもそもの割合が諸外国に比べ極端に低い点で精度に疑問が残るものの、概ね同じ調査に基づくデータとして明白に被曝群と未被曝群の比較が可能であり、その結果が5倍前後の差として表れていると解釈すると「重度の催奇性あり」との判断が妥当に思われます。

homeyukahomeyuka 2007/12/01 13:27 > そもそもの割合が諸外国に比べ極端に低い点で精度に疑問が残る

のでしたら、そもそもそのデータに信頼性がないと判断するのが妥当じゃないでしょうか。
散布後の奇形発生率が通常値で、それ以前がその5分の1の値などというデータがあれば、結論ありきで当初のデータを改竄もしくは不当に低く見積もったという疑いをかけられても仕方がありません。
(逆に以前を通常値、以後をその5倍にしたらすぐにウソがばれますから、データの改竄で奇形が増えていることを言おうとすれば、この方法が最も有効的です)
そしてそれをするだけの動機も調査者には十分にあったと思われます。

学者だって人間ですからウソをつきます。意図的ではなく、自分でそれを意識せずにやってしまうことも多々あります。
真に科学的な態度というのは学者が示したデータをそのまま鵜呑みにするのではなく、常に懐疑的立場を崩さずに他のデータと照合しつつその妥当性を検証するということじゃないでしょうか。

学者が言うから信じるというのであれば、教祖様や霊能者やアセンデッドマスターが言うから信じるというのと変わらないと思うのですが。
残念ながらDocSeriさんが示したデータでは、科学的手法に基づいてダイオキシンの催奇性が実証されたという状態には程遠いと私なら判断します。

nasuboynasuboy 2007/12/01 15:12 楽しく読ませていただきました。
ほんと世の中は嘘ばっかりですね
ただ、代替医療に関して自分の方での経験談ですが、近くに同じ代替医療薬を使って末期癌を完全に治した方が二人いますので
一概に全てが効果無いとは言いがたいんじゃないかな?と思います
っていうか大部分が偽物なんでしょうけどw

homeyukahomeyuka 2007/12/01 16:39 http://www.vec.gr.jp/safe/dio_18.htm
> 環境庁の「ダイオキシンリスク評価検討会」の中間報告(1996年12月発表)では以下のように総括されています。
>『人の疫学調査の結果から、ダイオキシン類はクロルアクネ(塩素坐瘡)を除いては人の健康影響に関する明確な結論は得られておらず、発がん性、生殖毒性及びその他の健康影響の有無に関しても明確な結論は得られていない。』
> 『1976年、イタリアのセベソで発生した事故は大きな社会問題になった。住民の中毒症状は、早い人で2日後に出はじめ、特に子供達に多数のクロルアクネの症状が見られた。急性中毒による死亡者までは出ていない。妊娠している女性をどうするかは大問題であった。人工中絶の結果では、明らかな*奇形発生率の上昇は見いだされなかった*ようである。』

この「セベソ事件」では、当時22億人分の致死量と言われた分量のダイオキシンが人口6万人の町に降り注いだことになります。

にもかかわらず、1人の死者どころかその後に目立った奇形発生率の上昇は見られなかったということです。日本の環境庁(当時)が言ってるんだからウソじゃないでしょう。
おかしいですよね。ベトナムではもっと少なかったであろうはずの枯葉剤のダイオキシンのせいで、奇形児がたくさん生まれているという話だったのに。

確かにラットやマウスの動物実験において母体に大量のダイオキシンを投与すると奇形発生率が高まるというデータがありますが、それですら口蓋裂程度の症状しか確認されていないそうで、DocSeriさんの言われるような「無脳症や二分脊椎など極めて重篤な奇形」の発生率が高まった等というデータはどこを探しても見当たりません。

セベソでは「ダイオキシンに催奇性がある」と聞かされて不安になった妊婦が胎児を中絶した数が、公式に認められただけでも約40例ほどあるそうです。
当時の誰かさんが科学的実証もないのにその危険性を吹聴したせいで、少なくともこの世に生まれるはずだった40人の命が失われたわけです。

これはニセ科学理論を唱えて洗剤を売りつけたり、あやしげな民間治療薬を売りつけたりすることよりも、ずっとずっと罪なことだとは思いませんか? 少なくとも私はそう思います。
ニセ科学を批判する立場の方が、現代において同じ過ちを犯さないことを望みます。

DocSeriDocSeri 2007/12/01 17:36 そうですね、「実証された」は言い過ぎのようです。
「無害ではないと思われるが、実害は不明」としておきます。
今のところ言えるのは
1:ヴェトナムに於ける戦前-戦後の奇形児出産率比較では戦後のデータが有意に高くなっている(5倍前後)。ただし戦前でのデータが1%未満、戦後でも3%弱と諸外国(3%〜5%)に比較すると妙に低い。
2:「1999年のデータとして出生数33,085のうち先天障害d45(1.04%)、この中で中枢神経系奇形が74、内訳は水頭症 34例、無脳症19例、小頭症9例、二分脊椎7例、脳瘤5例」というデータがあったが、日本のデータ(絶対数不明、割合のみ)と比較するとむしろ少ない。
データそのものの前提が異なるなどの可能性もあって一概に単純比較はできないが、さりとて素直に「奇形児が増加」とは言えないのかも知れない。
3:ラットによる実験では複合投与群で100%の催奇性を発揮、また有意に高い発癌性を示すなど、確かに有害と認められる。しかし毒性の検証では種ごとにかなり差が大きく、ラットでの結果がそのまま人間に適用できるかどうか不明。

実験可能な範囲では催奇性が認められるものの、人間に対しても同様の作用を示すかどうかは判りません。というのが科学レヴェルでの判断。
ただ、無害といえる程度の毒性というわけでもない。疫学的判断としては「規制しておくべき」。
という辺りですかね。

実際に人間に対する直截的な影響を論じるに1のデータを無視することはできない。他に類似データの取りようがないわけですから。
また動物実験でのデータも無視できない。直接検証可能なデータとして最大限のものですから。
「最悪の猛毒」というほどのものかどうかはともかく、警戒に越したことはなさそうです。

homeyukahomeyuka 2007/12/01 18:05 > 実際に人間に対する直截的な影響を論じるに1のデータを無視することはできない。他に類似データの取りようがないわけですから。

いいえ、セベソ事件が類似データです。
ここでは催奇性の上昇は統計的に優位な範囲では見られませんでした。

もし百歩譲って1のデータから強引に催奇性の上昇を認めるとしても、それは枯葉剤中のダイオキシン以外の化学物質が引き起こしているという結論になるでしょうね。

> 「最悪の猛毒」というほどのものかどうかはともかく

ともかくも何も、それは明確にウソだと断定できると思います。
警戒が必要というところには同意しますが、現状はヒステリックなまでに過剰に警戒しすぎなので、あえてこれ以上危機感を煽る必要はないでしょう。

suikansuikan 2007/12/01 18:08 ニセ科学ってとても儲かっているように思えるんだけど、どうしてニセ科学批判って地雷原を歩くような緊張感を覚えるんだろう。

homeyukahomeyuka 2007/12/01 19:06 補足です。

> http://www.mhlw.go.jp/topics/0012/tp1228-1.html

これは厚生労働省のサイトにあった、「平成9〜11年度厚生科学研究『母乳中のダイオキシン類濃度等に関する調査研究』の総括について」という資料です。
この図1を見ると、母乳中のダイオキシンは一貫して早いペースで低下しています。
26年の間に約3分の1になっており、21世紀に入ってからのデータはありませんが、ダイオキシン規制法が制定されたのが2002年なので、さらにこの低下傾向が進んでいると思われます。

> http://www.icbdsr.jp/1999data.html
> :
> http://www.icbdsr.jp/2005data.html

これは全国199施設において年間の外表奇形等統計調査が行われたデータで、1999年から2005年にかけて7年分のデータがあります。
これをみると奇形児出産頻度はほぼ毎年上昇しており、初年度の1.48%から7年間で1.95%にまでなっています。

母体のダイオキシン濃度は下がり続けているはずなのに、奇形発生率は上昇しているわけです。
1の資料を信じればベトナムで5倍の催奇性を示したはずの猛毒物質が、日本では催奇性の変動にほとんどといって関係していません。

逆に言えば、ダイオキシンがヒトに対して催奇性の上昇を示したとされるデータは、ベトナムのものしかないわけです。
この状況で、あの精度のデータを信じろというほうが無理じゃないでしょうか。

よしんば枯葉剤が5倍の催奇性の上昇を生んだとして、第一容疑者は普通に考えてもダイオキシンではありません。
それでもあえて言えば、ダイオキシンと枯葉剤中の他の何らかの物質と組み合わせて摂取した場合に、強い催奇性を示す可能性は否定できませんが、その可能性もおそらくかなり低いでしょう。

homeyukahomeyuka 2007/12/01 19:25 2000年以降の母乳のダイオキシン濃度が下がっている証拠がないと言われそうなので、さらに追加資料。

> 母乳のダイオキシン濃度半減 90年代調査に比べ - 読売新聞
> http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/mixnews/20061019ok01.htm
>
> 2004年に出産した女性の母乳中に含まれるダイオキシン類の濃度が、1990年代の調査結果に比べて、ほぼ半減していることが、北海道大や福岡県保健環境研究所などの共同研究で明らかになった。

homeyukahomeyuka 2007/12/01 19:44 > http://ytsumura.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/post_48b0.html
> 5分で伝授できる「ニセ科学」対策
>
> 2.お上はとりあえず信用しておけ。

お上の出すレポートは解釈の仕方こそ恣意的に偏ることは多々ありますが、それなりに名前の通った科学者が集まって作る資料ですから、データそのものを改竄してウソをつくことはまずありません。

これに従えば、結論はすでに出ています。

> 環境省ダイオキシン類2005(関係省庁共通パンフレット)
> http://www.env.go.jp/chemi/dioxin/pamph/2005.pdf

によると、

> 比較的多量のダイオキシン類を投与した動物実験では、口蓋裂な
> どの奇形を起こすことが認められていますが、現在の我が国の通
> 常の環境の汚染レベルでは赤ちゃんに奇形などの異常が生じるこ
> とはありません。

「現在の我が国の通常の環境の汚染レベル」というのは、60年代から70年代の高濃度ダイオキシン農薬が大規模に使われていた時代のレベルも含まれるはずです。
環境省が「心配すんな」とお墨付きを加えてくれているものを、わざわざ科学者でもない人がその危険性を自らのブログで宣伝する必要がどこにあるのでしょうか? いやあるはずなかろーもん。

DocSeriDocSeri 2007/12/01 19:49 >これに従えば、結論はすでに出ています。
ええと、じゃあ何のためにここまで引っ張ったんでしょうか。端的にこれを紹介して終わり、で充分なのでは。

homeyukahomeyuka 2007/12/01 20:04 「ダイオキシンのヒトに対する催奇性が科学的に実証されている」という誤った知識が広まることを防ぐためです。
普通の人ならこれを紹介して終わりだったのですが、DocSeriさんはニセ科学批判者なので科学的手法に基づかなければ納得してもらえないだろうと思ったので、丁寧にデータを参照しながら説明してきた次第です。

どうやらわかっていただけたようなので、当初の目的は達成できました。
どうも、長々と失礼致しました。これからもブログ楽しみにしています。

DocSeriDocSeri 2007/12/01 20:08 議論内容は有意義であったと思いますが、コメント覧に留まってしまうのは勿体ないように思います。
御自分のブログなどに纏められては如何かと。

homeyukahomeyuka 2007/12/01 20:13 > 御自分のブログなどに纏められては如何かと。

お気遣いありがとうございます。
ただミクシィ日記はあるんですが、個人的なブログはまだ持ってない状態でして。
そのうちそうさせていただこうと思います。来年中くらいには(笑

terracaoterracao 2007/12/02 04:46 英語学習系はダメでしょうか?

「英語教材の多く(2週間で英語の○○をマスターする本、的な)」
「幼児英語教室」
「英語学習の臨界期」
「故NOVAの『第2言語習得法』」
「」

neogratcheneogratche 2007/12/02 15:19 地球温暖化もリストに入れればよかったのに。

tomonyatomonya 2007/12/05 11:46 面白く読ませていただきました。

一次情報に触れていないので完全に間違ってるだけかも知れませんけれど、911陰謀説は、陰謀のみに光を当てると証明が曖昧で非科学なのですが、崩壊速度や崩壊原因など現在の科学では説明しづらい点が多数あるというのは二次情報評価に問題アリなんでしょうか。

あと、「温暖化が人類が排出した二酸化炭素を起因としている」「海面上昇している」という断定は嘘で完全な非科学であると自分は断定していますがいかがでしょう。

マクロビオテックで科学レベルで食事療法的な効果が出ているというのは知りませんでした。ホメオパシーは前述のような反論が存在しますので、健康系についてはプラシーボ効果についても触れ、医療用薬品の統計的効果性についてもちょっとだけ触れたらどうかと思います。

月旅行に関しては、「現地写真とされているものの中に地球で作成されたかもしれないものはある」というのはあるかもしれません。だからといって月行きが否定されるような証拠にはならないわけで。

DocSeriDocSeri 2007/12/05 12:07 ビル崩壊のメカニズムにせよ温暖化にせよ、カオティックな振る舞いは完全には解明できません。
が、少なくともビル崩壊の件では陰謀論者が提唱する説よりは科学者による説明の方が事実に近いモデルを構築できている。
温暖化はFSMの教えにもある通り、海賊が減少したことによるものですね(笑)

マクロビは「その源流としては」食事療法効果があった、ということです。当時はビタミンすら知られていなかったので、間違った理論付けにせよ結果としては健康の維持に役立ちもした。今でもある種、生活習慣病の予防には役立つかも知れない。けれど理論的でも経験的でもないので、盲目的に従うと逆にある種の病を悪化させるようなことにもなりかねない。

spelloutspellout 2007/12/06 03:00 > 相対性理論は現代科学の基礎を成す重要な理論である。
> これが間違っているとしたら現在の生活の殆どが成り
> 立たないと言っても過言ではないほどの。

相対論が間違ってって日常生活で成り立たなくなるのは
GPSくらいじゃないですかね。

tomonyatomonya 2007/12/06 11:54 陰謀論が好きだから部分的否定を探しまくって脳がずれたのかな(笑)。<私。

なんにしても、データが汚染されると結論がずれますものね。だからといって、データの評価は原論文にあたってさえも確信が得られるものでもないですし。

自分に関する情報汚染の最たるものとして、温暖化議論に関しては
http://climatechange.sonnabakana.com/
とかいうリンクがあります。自分は「どうやら怪しそう」と判断しているだけで、門外漢でもあり明言は出来ません。海面上昇などは事実が全く観測できていないと聞いていて、さすがにこれが嘘だとすると、予測の範囲を超える嘘には思えます。

あと、「水からの伝言(でしたっけ)」は、誰かが言うことを信じるのではなく、手軽に出来る追試を個々人がやってみることで科学に近づける良い機会だと思ってます。本当は1〜2回やってもしょうがないのでしょうけれど・・・。

tomonyatomonya 2007/12/06 12:26 読みはやりました。FSMっていう表記を知りませんでしたし。
「温暖化が人類が排出した二酸化炭素を起因としている」
というのが、科学的に断定できないはずと言っているだけで、別に温暖化していないと言っているわけではないです。それこそカオス系である気候について原因の特定は現段階ではやばいだろうという意味です。

あと、「原子力発電は安全だ」も科学的・経験的に否定されているように思いますが、いかがでしょう。

DocSeriDocSeri 2007/12/06 13:02 >「温暖化が人類が排出した二酸化炭素を起因としている」というのが、科学的に断定できないはず
二酸化炭素と気温の相関に関しては万年単位での変化として有意性が明らかです(もっとも、このデータからでは因果関係は判断できませんが、ガス成分による温室効果は赤外線吸収量によって説明できるメカニズムです)ので、この点は疑う必要がないと判断できます。
そうすると引用文の意味は「人間の活動とは無関係に二酸化炭素が増加しているかも」という意味でしょうか、それとも「二酸化炭素以外の要因が主ではないか」でしょうか。
少なくとも前者については工業国とそれ以外での二酸化炭素濃度の差として確認されています。両者の差が主に化石燃料消費量の差であることは説明するまでもない。
二酸化炭素以外の要因は確かに存在します。最も大きなものは水蒸気ですが、これは実質的にコントロール不能です。従って次に大きな要因である二酸化炭素に着目するのは自然と言えます。

原子力発電の安全性については比較の問題であり、主観的判断となるのでここでは取り上げません。

tomonyatomonya 2007/12/06 16:29 両方です。相手は気候であって実験室レベルの話ではないので、ゴアだってあの映画の中で相関を明言はしていません。

温暖化そのものによっても二酸化炭素量は増加します(どのぐらいかは知らないのですが)。

しかし、主な意図は「二酸化炭素以外の要因が主である可能性は十分にある」という意味です。地球と太陽の間の距離や、太陽活動周期です。大気組成としてもおっしゃるとおり水蒸気の関わりを我々は十分に話し合うことが出来ません。肯定と断定の間で保留出来るのは科学の大切な能力だと思っているので、大切なことだと思います。なので不明な部分が多いこの問題の取り扱いで「断定」はニセ科学ではないかと最初に書きました。

コントロール可能かどうかと、科学的に正しい言説であるかは関係ないと思うのですが、コントロール可能な対策を話し合うという視点からすれば、「現状で排出規制の段階を超えて、動力をかけてでも二酸化炭素の岩石化を行わなければならない状況であるかどうか」が全く話し合われていないのが大変不思議です。

安全は危険が存在しないことによってしか証明できないので、「遺伝子組み替えを行っていない作物は安全である」などと一緒で、普通は非科学的言説ではありますが、比較の問題と言えばそうですね。

DocSeriDocSeri 2007/12/06 19:11 科学的言説とは別に政治的言説というものもありまして、そっちの世界では断定が重要な意味を持っていたりします。情報が科学的立場からのものか政治的立場からのものか、文脈から見分けてください。科学者が政治的立場から発言することもあるので注意。

また断言に関して言えば、「可能性がゼロではない」状態でも、ほぼゼロと判断できる程度に低い場合は断定的に発言することがあります。例えば量子力学的には私が壁をすり抜ける可能性もゼロではありませんが、実質的にはゼロです。
「断言できない」かどうかに拘りすぎるのはナンセンスです。

tomonyatomonya 2007/12/06 21:00 了解です。納得しました。
おつきあいありがとうございました!!

perfectspellperfectspell 2008/06/19 00:20 血液型ですが、先天的な差異はともかく、
後天的に「A型は何々、B型は何々」と吹き込み続ければ
性格に差異が現れるのではないでしょうか。

DocSeriDocSeri 2008/06/19 08:56 血液型と性格に相関があるとする説の提唱は1916年に遡ります。以降、何度かの変遷を経て一時期は下火になったりもしましたが、近年の隆盛に限ってもその発端は1971年、もう40年近く人口に膾炙する長命な説であり、日本人に限れば恐らく80%以上がその内容を知っており、また自身の血液型を認識していると考えられます。
従って、そのような後天的知識が性格にフィードバックされるとすれば統計調査によって明らかに影響が出る筈です。
しかし実際には、統計的に有意なデータが出たことはなく、よって血液型が性格に影響を与えるとは言えないということになります。

一部には「思い込みは調査に影響を与えるはずだから、有意な結果の出なかった調査はすべて誤りである」とする見解もあるようですが、これは単に「Aかどうかを調べるデータのうちAでなかったものは破棄」という、何の調査にもならぬ馬鹿げた意見です。

また「有意差が確認できないほどの微小な影響がある」という主張もありますが、「確認できなかったものは確認できるまでないものとして扱う」という科学の不文律に従う限りは「血液型と性格に相関性はない」と言って宜しかろうと思われます。

daisuke1975daisuke1975 2009/02/01 06:57 『9.11』は“事件”です。
どこか誰かの“テロ”である証拠はありません。

自然科学分野においては、断定的な論調は好ましく歓迎しますが、社会科学においては文脈や言い回しによって意味が異なります。

邪推するに工作員である故に、敢えてそうしているのでしょうが。

DocSeriDocSeri 2009/02/01 15:51 むしろ科学分野での断定は好ましくありませんが‥‥っていうか何の話でしょうかこれは。何を工作していると?テロである証拠がないというのはどういう意味なのか、是非コメントでチマチマとやるのではなくブログでも使ってきっちり論じて頂きたい。これじゃ何言いたいのか全然判らないので。

daisuke1975daisuke1975 2009/02/02 02:33 文章を読め。文盲か?

「事件である」≠「テロである」
「テロでない証拠がない」≠「テロである」

ありえない。

自然科学分野において、現時点における考えを断定的に述べることは好ましい。なぜならば、万物の普遍性を見出す事を目指しているからだ。

しかるに、断定できず理論の変化の可能性を考慮するならば、そのような論調となるだけの話である。

とりあえず本を読めボケカス。

jaggingjagging 2009/02/02 03:08 ここで必要だと思われたので、

歴史的な経緯。
「この世界に、ホンモノの科学なんて存在しない!あるのは擬似科学だけだ!」
http://www.h5.dion.ne.jp/~terun/gakuFrame.html

jaggingjagging 2009/02/02 03:16 あ、ここですね。
http://www.h5.dion.ne.jp/~terun/doc/kouri3.html

jaggingjagging 2009/02/02 03:18 http://www.h5.dion.ne.jp/~terun/doc/t3.html

DocSeriDocSeri 2009/02/02 09:22 やれやれ、また辺なの釣っちゃったなぁ。
まず、1機なら事故の可能性があるとしても2機連続である点から確実に故意の特攻であり、この時点でテロ確定。
そもそも本稿では政治性は問題にしておらず、あくまであれを米国内の陰謀と見做す意見の根拠として提示されるものが悉く自然科学に反しているという点を問題にしているのですがね。
ボケカスとかなんとか言う前にもうちょっと読解力と科学理解磨いてからおいでなさい。

nabesonabeso 2009/04/09 01:03 ビオディナミでやばいのは、本当に意味の分からない調剤関係(雄牛の角とか。農薬的に機能するような素材でもないし)と、天体の分析が運行レベルに止まっているにもかかわらず、天体の運動ばかり運命的にとらえて、他の要因について全然考慮できていないことです。
新月と満月時で植えて比較とかしてますけど、ニ週間近く時間が開いていたら、そもそも他の条件が全然違うので比較にならないことを、実践している農家自身が気づいていないんですよ。太陰暦で基本となる農耕歴をつくるだけなら問題ないですが、応用力がなさすぎるんです。

khwarizmikhwarizmi 2009/05/10 11:34 zero-point energyは量子化学などで普通に使う用語なので(粒子が全く動いていない状態=エネルギー的に一番低い状態は,不確定性原理から量子的にとれないので,量子的にあり得る最低準位のエネルギーと粒子が全く動いていない状態のエネルギーの差をZPEといいます),十羽ひとからげに怪しげな仮説と言われると量子化学に対する理解を疑います.

colonqcolonq 2009/06/15 01:55 地球温暖化詐欺というドキュメントがあってそのあたりの話なんでしょうね > 地球温暖化懐疑論
しかし近年ECOというキーワードが、レジ袋の節約であったりエアコンの温度設定であったり、とかく企業を儲けさせる方便になってしまっているのは事実で、これじゃかつてのマイナスイオンとなんらかわらない気がします
ニセ科学でなければなんでもありじゃないですよね

culturegeekculturegeek 2009/06/27 11:11 リストのレベルが低過ぎ。疑似科学の教祖や信者の心には何も届かない権威的な書き散らし。自身が科学の権威を盲信しているのか、誰もが科学的であることを暗に上の立場から要求している。科学とは方法論であり、世界の認識や設計のための方法の一部でしかない。このレベルのリストや言説は疑似科学と
五十歩百歩。

DocSeriDocSeri 2009/06/27 12:06 「科学を装う非科学を批判するリスト」に対する批判としては的外れに過ぎます。
レベル低いとお考えならご自分でレベルの高いリストとやらをお示し頂くのが宜しいかと。

acephaceph 2009/09/22 23:54 茂木健一郎が商売の種にしているクオリアが挙げられていないのは、
「今は証明されていないが将来的には科学的に証明されるかも知れない」仮説である、という理由からでしょうか?
茂木は最先端をいく科学者として大衆に認知され、
メディアにも盛んに顔を出すことによって日本人の価値観に多大な影響力を及ぼしてきましたけれど、
かれの主張するクオリアはかなり神秘主義の要素が色濃いというか、
自説の根拠となるものが主張者の脳内にしかないという点において
スピリチュアルなカウンセラーがやっていることはあまり変わりませんよね。
こちらのリストに挙げられたいずれの項目も、
日本国内に限っていえば、茂木の影響に比べたらささやかなもののように感じますが、
芹沢先生の認定では茂木クオリアは正当な科学なのでしょうか?

DocSeriDocSeri 2009/09/23 10:14 一人であらゆる範囲を網羅できるわけではないので当然ながら抜けもありますし間違いもありましょう。私を判断基準にするのでなく、各自の判断の参考程度にお考えください。
クオリアについては色々と聞き及んではいるものの、私自身はその主張内容をよく知りませんので判断しかねます。
しかし茂木氏の影響力ってそんなに大きいのでしょうか?それなりに名前を聞く有名人であるとは思いますけれども、私自身の観測範囲ではカルト的な影響力を生じるようなものでもなさそうに思われますが。
なんにしても、問題と感じる人がご自身で提起されるのが最良です。

sa3712sa3712 2009/12/30 22:23  皆さん。もう少し冷静に考えてから、書き込んで下さい。
御自分の支持する仮説なり理論が「ニセ科学」と呼ばれる事に、
怒りを感じてお書きに成ったのでは有りませんか?。
理論的に正しい様に広く世間で思われても、実証出来ないか実証 不可能な”理論科学”は「疑似科学」と呼べば済むことですし、「疑
似科学」あるいは「偽科学」はたまた「ニセ科学」と言う言葉はそ
の語感に少々違いは有るものの、意味的にたいした違いを私は感じ
ません。
 ある理論が現時点で完全に実証されたとされている物を、科学的
に正しい物と断定する学者が居ても、後に正しく無いとされる事
だって有るでしょうし、現在では”理論”のみで、完全に実証出来な
いか不可能であっても、後に実証されるかもしれまん。
 ですから、それらに”正、誤”を付けず只、「科学的」である。と
言っていれば、怒る事も無く、他人の意見を聞けるし、意見が述べ
られるのではないでしょうか?。
 その上で学習なり研究や議論をして頂きたく、切に、御願い申し上げます。

 そも、人の信じる物事なぞ、その様に実にあやふやです。
それを念頭に判断をしない者は、学生でもなければ、学者でも無く
増してや”科学者”でも無いと存じますが、如何?でしょうか?皆さ
ん。 注意して下さい。権威、権力、商業、の名の元に公使された
”科学”のイカガワシサと、冷静に考える事無く、己れの論を吐くことに。

lexotanlexotan 2012/06/06 08:32 感情論に支配されている人が一つあるいは少数の反例だけを持ってかみついてるみたいですね。実際にこのエントリが正しいかどうかをみんな自分で検証するなりすればいいのに、とコメント欄を見てあきれた次第です。
医学に携わってる者にとってこのエントリにあげられた、代表的な似非科学は今の医学を否定してしまうので本当に厄介です。正しいかどうかを検証もせずに患者さんが(時には医療者も)取り込んでしまって医療を阻害するので。
範囲を拡大すると『科学に携わってる者にとって、似非科学は現在の科学を根拠もなく否定するために非常に厄介』と。

ニュートン力学が展開されたときに、よの人々はそれを真っ先に否定したように(これは宗教論)(もちろん後に肯定されたけど)、これらの似非科学を信じたいんなら、反駁できるだけの材料を揃えてくれば良いのに、他人からの少数の伝聞しか示せないのは滑稽にしか写りません。

(3年も前のエントリにコメントする自分もアレですが)

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