2014-03-24 アラブの春@モロッコ
モロッコに行ってきました。
↓場所はこちら。北アフリカの一番西側。アラブ・アフリカと言われる国のひとつですね。
これらの国では数年前に「アラブの春」が起こっています。発端は上記地図では中央にあるチュニジア。その後あちこちの国に「民主化運動」が伝播し、アラブの盟主と呼ばれるエジプトでムバラク政権が崩壊した時が、そのピークとなりました。
ところがその後に訪れたのは・・・ご存じ「アラブの真冬」です。
泥沼の内戦が続くシリア以外でも、外務省海外安全ホームページでこれらの国を一つずつ見てみてください。どこもかしこも「退避勧告」やら「渡航延期勧告」やらで真っ赤っか。。。
ところがモロッコだけが、なんの警告もでていない。ここは日本の外務省でさえ何の注意も出さなくていいほど、安定した状態なんです。あの観光大国エジプトも今や、日本からはツアーも催行できない状態なのに・・・
というわけで、ちょっくら観に行ってきました。今日は砂漠の写真ばかりですが・・・全体としてはアジアの急成長国と同様、非常に可能性のある国でした。ただ、モロッコだけだと人口は 3千万人くらいしかいない。経済的に大注目されてるインドネシアに比べると 2億人も少ないんです。
だから市場としては北アフリカのアラブアフリカ全体で考えることになるのだけど、そうなると「他の国はみんな渡航延期勧告がでてます」という状態が厳しい。
私が前にモロッコを訪れたのは学生時代だから、既に 30年近く振りだったりするのですが、、
市場や旧市街はほとんど変わってなくて驚きました。。。これで30年分の変化なの!?って感じです。新市街は舗装道路が大幅に増え、地域自体が拡大しているし、スタバやカルフールができるなど、それなりに変わってましたけどね。
あと、今回は大都市から砂漠まで山脈越えをしながらあちこち回ったのですが、地方都市を見てあらためて田中角栄氏ってスゴイよねって思いました。
彼が唱えた「国土の均衡ある発展」という方針が、どれほどスゴイことであったか。海外で都市と地方を巡るとヨクわかります。
中国でも思うけど、モロッコでも大都市と地方の格差は驚くほど大きい。それにあたしたちはもう、上海がこれ以上ビルだらけになっても、中国が発展したとは思わないじゃん。
経済成長って、最初は大都市が牽引すればいいんだけど、途中からは日本みたいに「一気に地方都市を近代化できるか」って点が重要になります。大都市だけ発展させられる国はたくさんあるけど、「国土の均衡ある発展」はホントに難しいんだよね。*1
それにしてもモロッコ。あまりに平穏過ぎてびっくりしました。今や他の国には「アラブの氷河期」が来てるのに、ここはホントに「アラブの春」の真っ最中だった。国王が偉かったのか、過激派を徹底排除したのが効いたのか。。。いずれにせよ大成功したみたいです。
そんじゃーね
。
*1:だからこそ日本はその呪縛から今も逃れられないわけですけど・・