中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > 大リーグ > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【大リーグ】

田中将、内角攻めて“初勝利” カットボールで首位打者マウアー斬り

2014年3月24日 紙面から

ツインズ戦に先発、3失点だったヤンキースの田中将=米フロリダ/州フォートマイヤーズで(社英夫撮影)

写真

◇オープン戦 ヤンキース5−4ツインズ

 【フォートマイヤーズ(米フロリダ州)穐村賢】マーが内角攻めで“初白星”を手にした。ヤンキースの田中将大投手(25)は22日(日本時間23日)、ツインズ戦に先発。5イニング2/3を5安打3失点にまとめ、オープン(OP)戦ながらヤ軍での初勝利を挙げた。日本ではあまり使わなかったカットボールとツーシームで内角を攻め、ほぼベストメンバーをそろえたツ軍打線に連打を許さなかった。波がある内容に反省を口にしたが、毎回の6奪三振もマーク。開幕まで残り10日あまりで、完全に準備を整える。

◆6回途中で3失点

 手探りながら、課題と“初勝利”を手に入れた。レギュラーシーズンに近い88球を投げ、5イニング2/3で3失点。先発投手の責任の目安とされるクオリティースタート(6イニング以上自責点3以下)をほぼ果たしたが、田中将は「良かった回、悪かった回が今日は顕著に出た。もう少し、投手有利のカウントで進められれば」と笑顔なし。それでも、チームの勝利につながる投球に「少しずつ(状態は)上がってきている」と手応えを口にした。

 OP戦4度目のマウンドのテーマは「内角攻め」だった。左打者にはカットボール、右打者にはツーシーム。どちらも日本ではあまり使わなかった球種を多投した。特に過去3度の首位打者に輝いた左のマウアーには、カットボールを効果的に織り交ぜ2打数無安打。1回1死三塁で迎えた第1打席で内角に食い込ませて一ゴロに打ち取り、「いいところに投げられましたね」と自賛した。

◆まだまだ良くなる

 ただ、6回には左のクベルにはカットボールが甘く入り、適時二塁打を献上。コースを意識しすぎた3回にはボールが先行した。「(どちらも)今までそんなに投げていなかった球」だけに、いい球と悪い球がはっきりしていたが、「発展途上というか、まだまだ良くなる余地は残している」と不安よりも、伸びしろと捉えた。

 3回1死一塁では、相手の盗塁成功が今季から導入されるビデオ判定でアウトに。その後の2死満塁のピンチでは、4番ウィリンハムの特大の飛球が風に押し戻されて満塁弾を免れるなど“ラッキー”も重なった。それでも、同一リーグで主力をそろえたツ軍打線を相手に結果を残し、ジラルディ監督は「序盤は制球に苦しんだが、それでも乗り切った。全体的に満足している」と及第点を与える。

 OP戦での登板はあと1度。大きな注目を集めながらマウンドに立ち、そのたびに課題を明確にして前進してきた。「シーズンに入れば配球も変わってくる。もう少し精度を上げないといけないボールもあるし、次に向けてやっていけたら」。ピンストライプ姿での1勝目も、まるで気にするそぶりはなし。地に足をつけた25歳が、万全の状態で開幕を迎える。

 

この記事を印刷する

PR情報

おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ