◇楽天5−4中日
中日は谷繁がオープン戦初安打を含む2安打。二塁の定位置を争う荒木も2安打し、森野は2本の適時打を放った。先発のカブレラは3イニング1失点。楽天は松井稼が適時二塁打など2安打。辛島は4イニング8安打3失点と不安を残した。
イヌワシ軍団がオープン戦のラストゲームを白星で飾った。楽天は打線が好機を生かし、救援陣も中日の反撃をしのいで1点差での逃げ切り。星野監督は「まだ力不足だけど、一生懸命にやっていることが相手に脅威を与えている。そのことが一番うれしい」と目を細めた。
17試合で12勝3敗。同一リーグ相手に喫した黒星はソフトバンク戦の1つだけだった。24勝無敗のエース・田中(現ヤンキース)が抜けた中で、ルーキーの松井裕(桐光学園)や2年目の森が台頭。昨年は故障に苦しんだ塩見や辛島も開幕ローテの切符を確保した。
野手では若手の成長株が、この日の決勝打を放った。西田は松井稼の後継者として期待される高卒5年目。8回無死一、三塁から左中間にはじき返す2点二塁打に「何とかアピールしようと必死でした」と息を弾ませた。
指揮官の表情も緩む。「少しは層が厚くなってきたかな」。2月1日のキャンプインから約2カ月に及ぶ『放浪生活』が終わり、チームはようやく仙台に戻る。「やっと終わった。でも、また始まるな」。準備は完了。昨季の日本一チームは自信を持って、開幕を迎える。(井上学)
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