韓国系団体、戦犯旗ステンドグラス撤去求め書簡送付

韓国系団体、戦犯旗ステンドグラス撤去求め書簡送付

 米国ペンシルベニア大学のキャンパスに日本の戦犯旗(旭日旗)を思わせるデザインのステンドグラスが設置されていることが分かり、現地韓国人社会で波紋を広げる中、韓国系住民団体「ニューヨーク韓人保護者協会」は22日、同校のグットマン学長に対し、問題のステンドグラスの撤去などを要求する書簡を送った。

 ステンドグラスがあるのは、同校の芸術文化研究棟にある学生食堂。保護者協会は「旭日旗は第2次世界大戦の歴史を知る人であれば絶対に容認できないものだ。ペンシルベニア大は旭日旗が第2次大戦で日本軍が犯した大量虐殺、戦争犯罪、非人道的行為に関連している点を認識できていないようだ」と主張した。

 その上で、保護者協会は「ペンシルベニア大学は『ヒューマニティー(人間性)を助ける知識』を校風としている。そんな同校がナチスの象徴と同じ意味合いを持つ旭日旗を展示したり、窓に設置したりしてはならない」と強調した。

 書簡は▲ステンドグラスの旭日旗を直ちに撤去すること▲今回の事件に関連する個人と団体に対する教育▲旭日旗に関する過ちを認める▲保護者・学生・市民の関心事を受け入れたことを表明する書簡――の4項目を要求した。

 問題のステンドグラスは、同校に在籍する韓国人学生イ・スンフン氏がフェイスブックに掲載した写真がきっかけとなり、論争となった。

 大学側は問題のステンドグラスについて、第2次大戦前に制作されたものであり、それなりの歴史性があるため、撤去はせず、パンフレットで説明を行うとする案を提示したが、韓国人学生の大半は完全な撤去を求めている。

 保護者会のチェ・ユンヒ会長は「米国社会では日本の戦犯旗に対する認識が不足しているのが事実だが、知性が生まれる場所であるペンシルベニア大のキャンパス内に戦犯旗のデザインが飾られていることは衝撃的だ。戦犯旗だということを認めた以上、学校側が速やかに撤去に応じることを期待している」と述べた。

 第8代学長に当たるグットマン学長(63)はユダヤ系で、2004年に就任。13年には世界的な創造精神による人材育成プロジェクト「ペンシルベニア協約」を発表したことで注目を浴びた。

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