日本の安倍晋三首相の側近で、自民党総裁特別補佐の萩生田光一議員が、「河野談話」に代わる新たな談話を発表する可能性について言及した。河野談話とは、1993年に旧日本軍の慰安婦強制動員を認め謝罪した談話だ。
萩生田議員は23日の記者懇談会で「河野談話の検証の結果、その内容が事実と異なることが分かった場合、国民に知らせなければならない。新たな談話を発表するということは、全くおかしなことではない」と述べた。また、萩生田議員はこの日、テレビ番組にも出演し「新たな事実が判明した場合、新たな談話を発表することになる」とも述べた。萩生田議員の発言は事実上、河野談話に代わる談話を発表する可能性に言及したものといえる。
安倍首相はこれまで、河野談話の見直しの可能性に言及してきたが、国際社会の圧力が強まったのに対し、最近「河野談話を見直す考えはない」との意向を表明した。これをきっかけに、今月25日にオランダで韓米日首脳会談が行われることになったが、会談が実現することになるや、またも前言を撤回したとも取られかねない。
これに対し韓国外交部(省に相当)は「安倍首相が今月14日、河野談話を見直すことはないと明言したにもかかわらず、自民党総裁特別補佐を務める人物がそれを否定する見解を表明したことは、きわめて不適切な発言であり、とても残念で、容認することはできない。日本政府のはっきりとした立場の表明がなくてはならない」との見解を表明した。