23日投開票された出直し大阪市長選は、橋下徹前市長(44)=大阪維新の会代表=が再選した。橋下氏は夏までに大阪都構想の制度案をつくることの是非を問うために出直し選に立候補。主要政党は「大義がない選挙」などとして候補擁立を見送った。論戦は盛り上がらず、投票率は過去最低の23・59%だった。

 橋下氏の当選が確実になると大阪市中央区の維新本部では、松井一郎幹事長(府知事)が一人で会見に臨み、「これだけ盛り上がらなかった選挙で有権者の4分の1の方が選挙に行って下さったことに感謝したい」と頭を下げた。

 今回の選挙で維新陣営は、都構想を市民に浸透させる絶好の機会ととらえ、橋下氏、松井氏だけでなく、府議・大阪市議をフル回転させて各地で都構想の説明をするタウンミーティング(TM)を開いてきた。松井氏は会見で、新たに採り入れた街頭で聴衆にマイクを渡す「街頭TM」を「有権者の声を直接聴けた。一番の成果だった」と話した。