小川詩織
2014年3月24日03時00分
戦時中に軍事目的のため採掘が行われた丹波マンガン鉱山で働き、じん肺で亡くなった人々を追悼する催しが23日、南区の市地域・多文化交流ネットワークサロンで開かれた。コンサートとシンポジウムで、命を落とした朝鮮人労働者や被差別部落出身の人たちを忘れないよう訴えた。
丹波地方の山にはかつて300を超える鉱山があり、過酷な条件の下で大勢の労働者たちが働いていたとされる。催しでは、朝鮮人鉱山労働者たちのDVD上映や、朝鮮半島に古くから伝わる打楽器「チャング」を使った鎮魂歌が演奏された。丹波マンガン鉱山で働いた人が当時について振り返るシンポジウムもあった。
主催したNPO法人「丹波マンガン記念館」の李順連事務局長(52)の父は鉱山で働き、62歳でじん肺で亡くなった。「まだ鉱害は終わっていない。同じ過ちを繰り返さないため、多くの人たちにこの歴史を伝えていきたい」と話した。(小川詩織)
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